I分野 グラフィクス・画像 |
選奨セッション 画像工学&CG [選奨セッション] |
9月13日(火) 9:30-12:00 1h会場
座長 児玉 和也 (情報・システム研究機構)
岡部 誠(静岡大学) |
CI-001 |
遠隔社会におけるグラフィックスパラダイム
◎大河原 将・藤代 一成(慶應義塾大学)
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CI-001遠隔社会におけるグラフィックスパラダイム
◎大河原 将・藤代 一成(慶應義塾大学)
2020年から本格化したCOVID-19は,社会の様相を大きく変え,オンライン会議システムをはじめとした遠隔技術に再注目が集まるきっかけにもなった.遠隔技術を積極利活用する社会(遠隔社会)においては,遠隔技術によって合理化される社会経済活動が多数ある一方で,教育などの継続や品質維持が困難な活動もある.また,人々の繋がりの希薄化によって生じる悪影響もある.本稿では,「コンピュータグラフィックス(CG)教育の品質維持」と「共存感を考慮した遠隔技術」という二つのテーマで遠隔社会を切り取る.そして,両課題に対する著者らの取り組みを報告し,遠隔社会におけるCGの新しい価値を考察する. |
CI-002 |
DNN-IQAに基づくGANを用いた高圧縮画像の主観画質改善に関する一検討
○和田 直史・荒澤 孔明・松﨑 博季・真田 博文(北海道科学大学)・岡田 紳太郎・桃井 芳晴・岡崎 敬・山口 寛正・杉村 直純(サムスン日本研究所)
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CI-002DNN-IQAに基づくGANを用いた高圧縮画像の主観画質改善に関する一検討
○和田 直史・荒澤 孔明・松﨑 博季・真田 博文(北海道科学大学)・岡田 紳太郎・桃井 芳晴・岡崎 敬・山口 寛正・杉村 直純(サムスン日本研究所)
高圧縮率で圧縮符号化された画像に対して,ポスト処理で画質を改善する手法について検討する.具体的には,GAN(Generative Adversarial Network)を用いて圧縮歪を低減すると同時に失われたエッジやテクスチャなどの高周波成分を生成する.また,生成した画像の画質評価方法としてDNN(Deep Neural Network)ベース画質評価指標を用いる.本稿では,DNNベース画質評価指標に基づいてGANの損失関数やネットワークアーキテクチャを設計することにより,主観画質が改善することを示す. |
CI-003 |
Recursive Deep Sign Retrieval:画像圧縮における直交変換係数の符号情報を復元するニューラルネットワークの軽量化
◎鈴木 圭・都竹 千尋・高橋 桂太・藤井 俊彰(名古屋大学)
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CI-003Recursive Deep Sign Retrieval:画像圧縮における直交変換係数の符号情報を復元するニューラルネットワークの軽量化
◎鈴木 圭・都竹 千尋・高橋 桂太・藤井 俊彰(名古屋大学)
直交変換符号化における符号情報は,エントロピーが膨大であることに起因して,その圧縮が不可能であると考えられてきた.一方,著者らはこれまでに,変換係数の絶対値から符号情報を復元するニューラルネットワーク手法を提案し,極めて少ない符号量での符号情報のロスレス圧縮を実現している.しかしながら,ネットワークのパラメータ数が膨大であり,その保存に大容量のストレージを要する課題が残されていた.この問題を解決するために,全ての隠れ層でパラメータを共有する再帰的ネットワークアーキテクチャを採用し,軽量化したネットワークでの符号情報の圧縮を試みる. |
CI-004 |
八分木圧縮における占有予測に基づく点群の歪補正
○松﨑 康平・小森田 賢史(KDDI総合研究所)
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CI-004八分木圧縮における占有予測に基づく点群の歪補正
○松﨑 康平・小森田 賢史(KDDI総合研究所)
本稿では点群圧縮による歪を補正するために,ボクセル化された点群の超解像手法を提案する.点群圧縮手法の多くは点群のボクセル化を伴う八分木圧縮を利用しており,復号点群にはボクセル化に起因する歪が生じる.提案手法は圧縮に用いたボクセルよりも高解像度なボクセルの占有確率を予測することにより,点群を高解像度化する.効率的な予測のために,スパース畳み込みに基づく深層ニューラルネットワークを利用する.また,八分木表現との整合性をとるために,全てのボクセルの中で少なくとも1つが占有と予測されることを保証する動的閾値を導入する.そして,大規模な点群データセットを用いた評価実験により,提案手法の有効性を検証する. |
CI-005 |
敵対的生成ネットワークによるドライビングミュレータ生成時の評価指標に関する一考察
◎吉川 晃太(富山大学)・梶原 祐輔(公立小松大学)
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CI-005敵対的生成ネットワークによるドライビングミュレータ生成時の評価指標に関する一考察
◎吉川 晃太(富山大学)・梶原 祐輔(公立小松大学)
Older drivers take a driving test every three years and renew their driver's license. However, older drivers lose their physical and cognitive abilities day by day. These abilities were not insufficient measured. In this study, a driving simulator is automatically generated using a generative adversarial network (GAN) inputted the video of a drive recorder. Driving simulators generated by GAN are more economical than traditional driving simulators. This paper proposes an evaluation index of GAN that meets the key points of the driving test. This paper reports the results. |
CI-006 |
加重核型ノルム正則化に基づくグラフ単純化
○佐々木 崇元・坂東 幸浩・北原 正樹(日本電信電話)
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CI-006加重核型ノルム正則化に基づくグラフ単純化
○佐々木 崇元・坂東 幸浩・北原 正樹(日本電信電話)
本稿では加重核型ノルム正則化を用いた局所線形近似に基づく雑音頑健なグラフ単純化法の改良について述べる.グラフの折れ曲がり回数を正則化する関数として加重核型ノルムを用いることで,グラフ形状の精度良い近似と頂点数の削減を同時に達成する.加重核型ノルムは非凸関数であるが近接写像が計算可能であるため,近接分離法である交互方向乗数法により効率的に準最適解を求められる.交互方向乗数法の計算時間ボトルネックである特異値閾値処理と線形方程式の求解についてはそれぞれ高速化法を検討する.実験では提案法によるグラフ単純化を行い,従来法よりも近似精度が高くより頂点数の少ない単純なグラフを得られることを示す.また高速化法適用の前後での実行時間をプロファイリングし,提案する高速化法の効果を確認する. |
オーディオビジュアル |
9月13日(火) 13:10-15:10 2m会場
座長 徐 建鋒(KDDI総合研究所) |
I-001 |
野球映像を用いた外野手の捕球技術における移動軌跡の分析
◎山岸 峻造・宍戸 英彦・亀田 能成・北原 格(筑波大学)
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I-001野球映像を用いた外野手の捕球技術における移動軌跡の分析
◎山岸 峻造・宍戸 英彦・亀田 能成・北原 格(筑波大学)
野球競技において外野手の守備範囲の広さは、フライ性の打球については限られた時間の中で落下地点を瞬時に予測し、無駄のない経路で向かう。本研究では、フライ性の打球に対処する外野手を対象とし、打球の落下地点へ向かう際の経路についての研究を報告する。外野手の移動軌跡をYOLORを用いて認識させることで追跡を実現する。既存の学習モデルを用いた外野手の認識精度を調査し、出力された移動軌跡がパフォーマンス分析に有効なデータであるか検証する。 |
I-002 |
クロスモーダルな埋め込み空間の学習による音声を入力とした表情画像生成
◎小関 虎太朗・清 雄一・田原 康之・大須賀 昭彦(電気通信大学)
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I-002クロスモーダルな埋め込み空間の学習による音声を入力とした表情画像生成
◎小関 虎太朗・清 雄一・田原 康之・大須賀 昭彦(電気通信大学)
近年, 還付金などを口実とした特殊詐欺が多く存在しており, その原因として被害者出会える高齢者は顔の見えない電話口だけでは我が子かどうかを判断できないという背景がある. このような問題の解決策の一つとして本論文では「音声による顔表情画像の生成」を達成することを試みる. 顔画像データベースの中から尤もらしい顔画像を推定する既存手法とは異なり, 本論文では深層学習によって, 音声情報とそれに対応する顔画像という異なるモダリティ情報の埋め込み表現を同一の空間で表現することによって音声と顔画像の相関関係を獲得することを目指し, 音声のみの入力による話者の顔表情画像の生成手法としての有用性を検討する. |
I-003 |
バドミントン選手移動軌跡の機械学習分類を用いた打点領域検出
◎田中 直樹・宍戸 英彦・吹田 真士・亀田 能成・北原 格(筑波大学)
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I-003バドミントン選手移動軌跡の機械学習分類を用いた打点領域検出
◎田中 直樹・宍戸 英彦・吹田 真士・亀田 能成・北原 格(筑波大学)
競技スポーツにおいて映像分析が重要視されており、様々な研究が行われている。バドミントン競技では、ショット情報がパフォーマンス分析のための重要な基礎データであるが、ショット情報の検出はソフトウェアを用いた手動入力が一般的である。そこで本研究では、バドミントンの競技映像からショット情報を自動検出することを目的とする。選手の移動軌跡を解析し、機械学習分類を用いてヒットタイミングを検出する。さらにコートを9分割し、ヒットタイミングにおける選手の位置する領域を打点領域として検出する。以上より、提案手法の有効性を確認する。 |
I-004 |
(講演取消) |
画像工学I |
9月14日(水) 9:30-12:00 4k会場
座長 瀬光 孝之(三菱電機) |
I-005 |
物体検出を用いた自動生成されたドライビングシミュレータのルールベース評価
◎山本 成騎・梶原 祐輔(公立小松大学)
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I-005物体検出を用いた自動生成されたドライビングシミュレータのルールベース評価
◎山本 成騎・梶原 祐輔(公立小松大学)
高齢ドライバーの運転技能を日々測定できる方法が求められている。一方で、運転技能を評価できるドライビングシミュレータは高価であり、一般家庭に導入が難しい。我々は敵対的生成ネットワークでドライビングシミュレータを自動生成する技術に着目した。一方で、自動生成されたドライビングシミュレータは、横断歩道標識の近傍に横断歩道が生成されるなどの一般的な道路のルールに沿って生成することが難しいことが明らかとなっている。本稿では自動生成されたドライビングシミュレータが一般的な道路のルールに沿って評価する方法を提案し、これを考察する。 |
I-006 |
道路紋様を用いた自動車走行時の車速推定法
◎村上 源・太田 俊介・横川 智教・有本 和民・佐藤 洋一郎(岡山県立大学)
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I-006道路紋様を用いた自動車走行時の車速推定法
◎村上 源・太田 俊介・横川 智教・有本 和民・佐藤 洋一郎(岡山県立大学)
自動車の車速測定においては,車輪の回転数に基づく間接的測定に起因した誤差が生じる.筆者らは,この問題に対して,直接的な測定手法として,道路紋様を用いた特徴点マッチングによる手法の適用可能性について,低速走行時を対象として検討した結果を報告した.しかし,高速走行時においては,モーションブラーなどによりマッチング精度が低下するという問題が生じる. そこで本発表では,自動車走行時における提案手法の実現可能性について検討した結果を報告する.まず,自動車へ撮影機器の取り付け位置,撮影条件を検討した.次に,車速10km/h,20km/hにおける車速推定精度について検討した.この結果から,提案手法が自動車走行時に対しても応用可能であることを示した. |
I-007 |
機械学習モデルのアンサンブルを用いた低解像度ナンバープレート数字の識別
○大江 凌太郎・藤田 和弘(龍谷大学)・四宮 康治(兵庫県警察本部)
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I-007機械学習モデルのアンサンブルを用いた低解像度ナンバープレート数字の識別
○大江 凌太郎・藤田 和弘(龍谷大学)・四宮 康治(兵庫県警察本部)
防犯ビデオ上のナンバープレート数字は,画素数が少なく,目視での識別は難しい.これまでに,低解像度ナンバープレート数字の識別を行う研究として,モーメント特徴量を使うものやPCAによる固有画像を使うものがある.本研究では,PCAやICA, SparsePCAを用いた固有画像の展開係数および幾何学的な特性を表すモーメント特徴量を用いた,複数の機械学習モデルを統合することにより、識別の向上を目指している. |
I-008 |
運転手視線予測用動的顕著性マップに基づいた対称物体誘目性定量評価法の検証
◎稲川 巧巳・水野 倫太郎・中田 洋平(明治大学)
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I-008運転手視線予測用動的顕著性マップに基づいた対称物体誘目性定量評価法の検証
◎稲川 巧巳・水野 倫太郎・中田 洋平(明治大学)
現在,運転手に安全運転を促す運転支援技術が必要とされている.そのような運転支援技術の発展に寄与することを最終的な目標として,著者らのグループでは,運転手注視線予測のための動的顕著性マップ構築法の研究や車載カメラ動画像シミュレータの試作を進めてきた.また,著者らはそれらを活用することで歩行者や対向車など,対象物体に対する運転手の目の行きやすさを定量評価する方法の研究も実施してきている.しかし,これまで,同定量評価法に対しては,自動車が直進し,単一の人物が飛び出してくる場面でのみ検証を行っていた.そこで,本研究では,上記シミュレータで交差点左折時に対象物体が複数のいる状況を再現し,検証実験を行い妥当性の確認をした. |
デジタルコンテンツ |
9月14日(水) 15:30-17:30 5k会場
座長 水野 慎士(愛知工業大学) |
I-009 |
VR空間のキャラクタを生け捕りするメタ仮想システムの実現
◎小松 幸輝・高井 昌彰・飯田 勝吉(北海道大学)・高井 那美(北海道情報大学)
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I-009VR空間のキャラクタを生け捕りするメタ仮想システムの実現
◎小松 幸輝・高井 昌彰・飯田 勝吉(北海道大学)・高井 那美(北海道情報大学)
R-V連続体は実物体と仮想物体が混じる割合が連続的で、現実空間から仮想現実(VR)までを一続きのものと捉える考え方である。本研究では、現実空間を拡張する拡張現実(AR)と同じように、仮想現実をさらに拡張する「メタ仮想」を提唱し、その応用としてVR空間のキャラクタ生け捕りシステムをUnity/Vuforiaで実現する。ARカメラでVR空間を映すディスプレイを撮影することで、ディスプレイ内から整合性を保って連続的に抜け出る仮想キャラクタを重畳可視化する。立体マーカである捕獲箱をディスプレイに近づけることでキャラクタがVR空間を抜け出し捕獲箱に収納されるキャッチ操作、キャラクタの入った捕獲箱を傾けてVR空間に戻すリリース操作が可能である。 |
I-010 |
指向性ボリュームディスプレイを表示媒体とするホログラフィ投影手法の提案
◎諌山 智哉(千葉大学)・干川 尚人(小山工業高等専門学校)・中山 弘敬(国立天文台)・伊藤 智義(千葉大学)・白木 厚司(千葉大学/千葉大学統合情報センター)
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I-010指向性ボリュームディスプレイを表示媒体とするホログラフィ投影手法の提案
◎諌山 智哉(千葉大学)・干川 尚人(小山工業高等専門学校)・中山 弘敬(国立天文台)・伊藤 智義(千葉大学)・白木 厚司(千葉大学/千葉大学統合情報センター)
電子ホログラフィは現行の映像表示手法に変わる技術として研究が進められている.本研究の目的は電子ホログラフィの研究課題である再生される像を確認できる視域角の狭さをボリュームディスプレイを表示媒体とすることで補い,正面と側面の2方向からホログラフィの投影像を観察可能なシステムを開発することである.それに向けて,空間光変調器に対応したボリュームディスプレイを作成し,これを基に2枚の元画像から指向性を持つ像を再生可能なホログラムを出力するプログラムを作成した.用意した光学系で実際にホログラフィ投影を行い,ボリュームディスプレイの両方向からそれぞれ異なる再生像を観察することができた. |
I-011 |
大局座標で測位可能な慣性型モーションキャプチャーの開発
◎渡部 大基・Prima Oky Dicky Ardiansyah(岩手県立大学)
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I-011大局座標で測位可能な慣性型モーションキャプチャーの開発
◎渡部 大基・Prima Oky Dicky Ardiansyah(岩手県立大学)
モーションキャプチャ(MoCap)は,身体の動きを3次元的に定量化する技術であり,スポーツやリハビリテーションなどの分野で利用されている.特に慣性型MoCapは広域の運動計測に有効であり,その高い携帯性から普及が進んでいる.しかし,慣性型MoCapで得られるモーションデータは一般に局所座標系で記述されるため,移動距離を把握することが困難であった.本研究では,LSTMを用いて時系列のモーションデータから身体の移動量を推定し,モーションデータに対して局所座標系から大局座標系への変換を提案した.実験では,大局座標系が推定可能なNotchと比較した結果,本変換手法は歩行に加えてジャンプなどの動作に対する推論に利用できることが分かった. |
I-012 |
360度VR映像における新たな情報開示手法に関する研究
○星野 浩司(九州産業大学)・金 大雄(九州大学)
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I-012360度VR映像における新たな情報開示手法に関する研究
○星野 浩司(九州産業大学)・金 大雄(九州大学)
本研究では、近年、大学にある専門知財や学生の持つ若い創造力を地域に還元し、地域の活性化や人材育成に資する活動「域学連携」の活動を通し、コロナ禍における新たなVR映像技術を用いた情報発信の在り方を通し、360度VR映像の可能性を持つこれからの映像表現を実践研究するものである。近年、身近となった360度撮影機器の有用性と現段階における適正な開示手法を検証している。その中で、インタビュー映像を含むVRコンテンツにおいて全天球型動画の特性を生かすことでこれまでにないシステム設計が可能になるという新たな知見を得るに至っている。 |
I-013 |
宇宙科学データのコンテンツ制作支援に係る一考察
○三浦 昭(宇宙航空研究開発機構)
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I-013宇宙科学データのコンテンツ制作支援に係る一考察
○三浦 昭(宇宙航空研究開発機構)
筆者らは宇宙科学データに係る可視化やコンテンツ制作に関する研究を進めて来たが、広く一般の方々が係るコンテンツ制作に至るには、技術的な困難も見受けられた。一方、シミュレーションデータの可視化や将来技術の検討等、宇宙科学に纏わる「コンテンツ制作」は、必ずしも広報・普及等に限らず需要があることも明らかになった。本稿においては、観測データ等に限らず、広く宇宙科学に関連する諸データ等の可視化やアプリケーション開発等の側面で想定しうる制作手法を鑑みつつ、技術的な支援を主眼とした考察を行う。これは観測成果の広報・普及のみならず、進行中のミッションや将来計画等にも寄与すると期待されるものである。 |
画像工学II |
9月15日(木) 9:30-12:00 6k会場
座長 谷田部 祐介(日立製作所) |
I-014 |
深層学習を用いた鍛造部品の不良品検出
◎大野 巧成・藤田 和弘(龍谷大学)・中川 真言・世継 武志(髙橋金属)
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I-014深層学習を用いた鍛造部品の不良品検出
◎大野 巧成・藤田 和弘(龍谷大学)・中川 真言・世継 武志(髙橋金属)
鍛造部品における傷や打痕の大きさ,およびそれらの発生部位はさまざまであり,検査員による欠陥の見落としが生じる可能性がある.本論文は,鍛造部品メーカーにおける実際の鍛造部品の良品画像および不良品画像を画像識別し,高精度な不良品識別検査の実現を目的とする.まず,主成分分析(PCA)により欠陥を強調した画像を,学習データとして畳込みニューラルネットワーク(CNN)に入力し,学習モデルを構築する.つぎに,構築した学習モデルを用いてテストデータの良品および不良品を識別する.最後に,真陽性率が1の下で,偽陽性率を低く抑えることを目標に,識別結果に対して検討を行った. |
I-015 |
VVCにおける幾何学的分割モードの符号化処理量削減に関する一検討
◎齋藤 雄太・木谷 佳隆・海野 恭平・河村 圭(KDDI総合研究所)
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I-015VVCにおける幾何学的分割モードの符号化処理量削減に関する一検討
◎齋藤 雄太・木谷 佳隆・海野 恭平・河村 圭(KDDI総合研究所)
最新の映像符号化方式VVCのインター予測の一つであるGPM(geometric partitioning mode,幾何学分割モード)は,符号化ブロックを64種の直線で二分割し,各分割領域の予測画素を動き補償により生成・加重平均する.この動き補償に用いる動きベクトルの組み合わせは30通りあり,エンコーダは上記64種の分割モードと合わせた1920候補から1つの候補を選択する.これにより,GPMは符号化性能を改善する一方で,符号化処理量が4割増加する課題がある.本稿では,符号化性能を維持しつつも,符号化処理量を大幅削減するための分割モード候補の削減手法を提案する.シミュレーション実験による符号化性能と符号化処理量のトレードオフ評価で,提案手法は従来手法を上回った. |
I-016 |
敵対的生成ネットワークと光学情報を用いたSAR衛星画像の超解像
◎菅家 遼平・高橋 正信(芝浦工業大学)
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I-016敵対的生成ネットワークと光学情報を用いたSAR衛星画像の超解像
◎菅家 遼平・高橋 正信(芝浦工業大学)
合成開口レーダ(SAR)衛星は昼夜,天候によらず地上を観測でき,災害時など様々な用途に用いられている.より多くの情報を得るため高画質化の需要があり,CNNによる超解像手法が提案されている.本研究では,Attentionにより高品質な超解像を可能にしたRCANをSAR衛星画像に適用するとともに,敵対的生成ネットワーク(GAN)のよる画質改善を図った.さらに,日中は光学衛星からデータを取得することが可能なため,光学情報を追加することによる改善も試みた.また,ネットワークの出力画像の補正による改善も試みた.実験の結果,GANの適用,光学情報の利用,補正処理の何れも超解像の画質改善に有効であった. |
I-017 |
植物に対する熱画像とRGB画像の3Dモデル構築及び3Dモデルレジストレーション手法の提案
○林 篤司(農研機構)・髙地 伸夫(農研機構/かずさDNA研究所)・七夕 高也(農研機構)・宇賀 優作(かずさDNA研究所)・徳田 献一(農研機構)
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I-017植物に対する熱画像とRGB画像の3Dモデル構築及び3Dモデルレジストレーション手法の提案
○林 篤司(農研機構)・髙地 伸夫(農研機構/かずさDNA研究所)・七夕 高也(農研機構)・宇賀 優作(かずさDNA研究所)・徳田 献一(農研機構)
本稿では写真測量法を用い、植物に対し熱画像およびRGB画像から3Dモデルを再構築する手法と熱とRGBの3Dモデルのレジストレーション手法を提案する。植物は温度変化が乏しいため熱画像を利用したSfM/MVSによる3Dモデル構築やレジストレーションを行うことが困難である。本稿では画像マッチングのためにランダムパターンとなる熱源を植物周辺に配置し特徴点を人為的に作成することで3Dモデル構築の精度向上を試みる。また、熱画像とRGB画像の両方でマーカーとして認識できる物体を配置し、これを利用してレジストレーションを行う。提案手法を用いることで、形質と温度の情報を持つ植物の3Dモデルを構築することができ、新しい知見を得ることが期待できる。 |
I-018 |
フリッカに基づく光源分離と固有画像分解の不定性の解決
◎吉田 雄作・川原 僚・岡部 孝弘(九州工業大学)
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I-018フリッカに基づく光源分離と固有画像分解の不定性の解決
◎吉田 雄作・川原 僚・岡部 孝弘(九州工業大学)
複数光源に照らされたシーンの画像を単一光源下の画像に分解する光源分離,および,単一光源下画像を光源色・反射率・陰影などに分解する固有画像分解は,画像の認識や加工などの様々なタスクの前処理として有用である.本稿では,交流電源により動作している光源の明るさの振動に基づいて,短時間露光で撮影した動画像を入力とする光源分離法および固有画像分解法を提案する.具体的には,従来の光源分離法と固有画像分解法の各々に,行列因子分解に起因する不定性があることを示したうえで,反射光の明るさと色の物理モデルに基づいて,これらの不定性を解決できることを示す.実画像と合成画像を用いた実験を行い,提案手法の有効性を示す. |
コンピュータグラフィックス |
9月15日(木) 13:10-15:40 7k会場
座長 岡部 誠(静岡大学) |
I-019 |
DEM5Aデータ河川部への適切な標高自動付与手法の開発
◎眞方 亮輔・佐村 俊和・多田村 克己(山口大学)
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I-019DEM5Aデータ河川部への適切な標高自動付与手法の開発
◎眞方 亮輔・佐村 俊和・多田村 克己(山口大学)
国土地理院が提供する数値標高モデル(DEM)データの中で、最も解像度及び精度の高いDEM5Aには水部に対して有効な標高値が与えられていない。この問題の解決手段として、水部を海、湖沼、河川の3種類に分類し、それぞれ異なるアルゴリズムで適切な標高値を付与する手法が提案されている。しかし、この手法を用いて河川に標高値を付与するためには、抽出されたそれぞれの河川に対して人手により同一標高値を付与する区間(セグメント)に分割するための情報(具体的にはセグメントの境界線)を入力する必要があった。 本論文では、この問題を解決する河川をセグメントに自動分割して標高値を付与する手法を提案する。提案手法を実装し、実在の河川に適用してその有用性を確認した。 |
I-020 |
ポータブルホログラフィックプロジェクタを用いた階調を持つ三次元映像の投影
◎成島 佑華・森口 嘉樹・山崎 隆史・髙田 直樹(高知大学)
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I-020ポータブルホログラフィックプロジェクタを用いた階調を持つ三次元映像の投影
◎成島 佑華・森口 嘉樹・山崎 隆史・髙田 直樹(高知大学)
レンズを使わずに1台のプロジェクタで任意形状を持つ立体スクリーンに焦点のあった三次元映像を投影できるホログラフィックプロジェクタがある.著者らは,持ち運びが可能で低価格なポータブルホログラフィックプロジェクタを提案している.小型のデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を,シングルボードコンピュータに搭載することでホログラフィックプロジェクタの小型化を実現している.しかし,投影される三次元映像の階調表現性は乏しい.本研究では,重み付きバイナリ計算機合成ホログラム(BW-CGH)をポータブルホログラフィックプロジェクタに適用し,階調を持つ三次元映像の投影を試みた. |
I-021 |
ホログラフィックプロジェクタを用いたリアルタイム空中描画システムの開発
◎内田 十内・成島 佑華・小田 好洸・森口 嘉軌・高田 直樹(高知大学)
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I-021ホログラフィックプロジェクタを用いたリアルタイム空中描画システムの開発
◎内田 十内・成島 佑華・小田 好洸・森口 嘉軌・高田 直樹(高知大学)
ホログラフィは視覚的疲労なく立体像を様々な角度から眺めることが可能であり,電子化したホログラフィは「究極の三次元テレビ」になるものと考えられている. 著者らは,計算機合成ホログラム(CGH)によるホログラフィックプロジェクタと再帰性反射シートを用いて三次元映像を空中に投影可能な空中ディスプレイ装置を提案している.提案した空中ディスプレイは実像であり視野角が広く,観察者は裸眼で目の前に浮かぶ三次元映像を様々な角度から眺めることができる.本研究では,空中ディスプレイを利用し,リアルタイムで空中に実像を描画するシステムを開発した.また,本システムを用いて,三次元空間に浮かぶ空中描画を試みた. |
I-022 |
機械学習を用いた雲のシミュレーションパラメータの推定について
◎川住 遼典・土橋 宜典(北海道大学)
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I-022機械学習を用いた雲のシミュレーションパラメータの推定について
◎川住 遼典・土橋 宜典(北海道大学)
映像技術の発展により映画やゲームなど様々な場面でコンピュータグラフィックス技術が用いられており,屋外の表現には空や雲の表現が欠かせない.しかし,高解像度な雲の3次元モデルを作成する場合,その計算の複雑さからパラメータの調整が難しく、目的形状の生成が難しくなることが問題点として挙げられる. そこで,本稿では機械学習を用いて雲の画像からパラメータを推定する実験を行った。 |
I-023 |
装飾物を考慮した日本城郭のインタラクティブなモデリングシステム
◎梅山 翔伍・土橋 宜典(北海道大学)
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I-023装飾物を考慮した日本城郭のインタラクティブなモデリングシステム
◎梅山 翔伍・土橋 宜典(北海道大学)
本論文では,日本城郭を対象としたインタラクティブなモデリングシステムを提案する.パラメータの制御によりモデルを生成することを可能とした先行研究を発展させ,3D空間を表示した画面上を直接クリックすることにより,内部で適切なパラメータを計算し,様々な形状の日本式城郭をモデリングできるユーザーインターフェースを構築する.本手法では石垣,櫓,屋根に焦点を当て,城郭の天守の基礎となるモデルを生成する手法を提案する.パラメータの数をできるだけ削減することで簡素化を目指す.また,日本の古来の建築に現れる独特の曲線をいくつか適用する手法も提案する.これにより,より直感的に,実際の形状に忠実な城郭のモデルを生成することを可能にする. |
I-024 |
反復最適化に基づくニューラルネットワークを用いた2値振幅ホログラム生成
◎片山 祥吾・遠藤 優(金沢大学)
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I-024反復最適化に基づくニューラルネットワークを用いた2値振幅ホログラム生成
◎片山 祥吾・遠藤 優(金沢大学)
計算機合成ホログラムは任意の波面を記録・再生できる技術であり,高速な波面再生には2値階調のホログラムが用いられる.本研究では,高速・高画質な2値振幅ホログラムの生成を実現するため,ニューラルネットワークを用いたホログラム生成手法を提案する.提案するネットワークは反復最適化アルゴリズムに由来する構造をもつ.提案手法の性能を評価するため,従来の2値ホログラム生成手法と比較した.シミュレーションの結果,従来手法と比べて,若干の精度の低下はみられたが,生成時間を大幅に短縮できた. |
I-025 |
位置ベース法に基づく仮想書道のための毛筆モデル
○金山 知俊(南山大学)
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I-025位置ベース法に基づく仮想書道のための毛筆モデル
○金山 知俊(南山大学)
コンピュータ上で書道を再現する仮想書道モデルで用いるための位置ベース法に基づく毛筆モデルを提案する。長く柔軟な穂を持つ書道用の毛筆は、穂を変形させながら筆跡を生成する。その様子をシミュレーションで再現することができれば、仮想書道においても実際の毛筆と同様の筆跡が得られることが期待される。本研究では位置ベース法である Position Based Dynamics (PBD)に基づく Position Based Elastic Rods モデルを用いて穂の変形をシミュレートする。穂を構成する毛束を複数のrodで表現し、墨の量に応じて毛束のまとまり具合を調節することで筆記中の穂の変化を再現する。この毛筆モデルによる効果を確認し、仮想書道システムへの実装を行う。 |