FIT2022 実行委員長 黄瀬 浩一 大阪公立大学 |
FIT2022 プログラム委員長 藤井 俊彰 名古屋大学 |
第21回情報科学技術フォーラム、FIT(Forum on Information Technology)2022は、電子情報通信学会の情報・システムソサイエティ(ISS)とヒューマンコミュニケーショングループ (HCG)、及び情報処理学会とが協力して開催する大会です。
FIT2022は、初の試みとしてハイブリッド形式での開催を予定しております。慶應義塾大学(矢上キャンパス)の全面的なご協力のもと、リアルの会場での発表・聴講とオンライン上での発表・聴講を融合した新しい試みとなります。リアルな発表形式の良さを取り入れつつも、オンラインでの地理的な制約の無い参加も可能になるということで、多くの方にご参加・ご議論頂ける場としてご利用いただけると思います。この機会にぜひ、ひとりでも多くの皆様にFIT2022にご参加いただき、最新の情報科学技術の動向をご覧になって頂ければと存じます。
FIT2022では3日間に渡って、船井業績賞受賞記念講演、特別講演、パネル討論といった数多くの企画イベント、研究者らによる研究発表、トップコンファレンスセッション、ラボツアーといった多彩なセッションが繰り広げられます。さらには、両学会の研究会と連携した、17個の併設研究会が開催されます。FIT2022の参加者は、無料でこれらの併設研究会にもご参加頂けます。
船井業績賞受賞記念講演では、機械学習の理論構築とアルゴリズム開発、及びその応用研究で顕著な業績を上げられている杉山将 教授(理化学研究所/東京大学)にご講演頂きます。本講演では、限られた情報から精度良く学習できる最新の機械技術について解説いただくほか、機械学習研究コミュニティの国際的な動向や今後の日本の知的情報処理研究が目指すべき方向に至るまで幅広くお話をいただく予定です。
特別講演では、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局の白井俊行参事官にご登壇いただき、科学技術政策の企画立案を客観的知見に基づいて推進するための「エビデンスシステム」のご紹介をいただきます。さらに、それを用いた分析の一例として、情報分野に焦点をあて、情報分野における社会人の人材育成ニーズと学びの関係の分析結果や、情報分野における人材育成ニーズと学生の学びのギャップについて分析した結果をご講演いただきます。その他、パネル討論や特別講演などのイベント企画では、深層学習、IoT関連技術、教育DX、デジタルプラクティス、メタバース、個人情報保護といった、多様なキーワードに関わるセッションがそれぞれ企画されています。さらに、慶應大学理工学部の情報系研究室の見学をツアー形式で実施するラボツアーも行います。
研究の成果をご発表いただく一般講演においては、今年は558件(選奨論文100件、一般論文458件)の論文が集まりました。合計15分野に分かれて、分野ごとの最新研究動向を集中してご覧頂ける機会となると思います。
2018年からスタートしたトップコンファレンスセッションを今年も引き続き開催します。これは、各研究分野におけるトップレベルの国際会議や海外の学術誌で採録された論文の著者ご自身にその内容を直接ご紹介頂く、という大変魅力的なセッションです。FIT2022では、トップコンファレンスやトップジャーナル論文として採録された計58本の研究を、関連分野ごとに11個のセッションでご講演頂きます。
FITは今回で21回目を迎えますが、2019年に定めた以下の3つのコンセプト、
(1)情報科学技術の最新動向が一度にわかる、
(2)視野が広がり新しい気づきが得られる、
(3)学生や若手の研究者が夢と勇気を得られる、
を柱として、ここ数年の運営を進めて参りました。4年目となるFIT2022もこのコンセプトを踏襲し、参加者の方々にとってこの3つが可能な場となるように様々な企画を用意しております。
実行委員およびプログラム委員一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。