F分野 人工知能・ゲーム |
選奨セッション 人工知能・ゲーム |
9月13日(火) 9:30-12:00 1e会場
座長 美添 一樹(九州大学)
松崎 和賢(中央大学) |
CF-001 |
取り違えのある繰り返し囚人のジレンマにおける協力のダイナミクス
◎村井 伸一郎・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-001取り違えのある繰り返し囚人のジレンマにおける協力のダイナミクス
◎村井 伸一郎・岩崎 敦(電気通信大学)
本研究では,繰り返し囚人のジレンマにおいて,プレイヤが行動を取り違えるとき,無限集団上のダイナミクスのもとでどんな戦略が生き残るかを吟味した.従来よく使われる戦略表現でである一期記憶戦略では,有名なトリガー戦略,一度でも裏切りを観測したら二度と協力しない,を正しく表現できない.つまり,裏切りを観測したあとに2人が同時に行動を取り違えると,協力に戻ってしまう.そこで,状態数2以下の有限状態機械からなる戦略空間上に突然変異付きレプリケータダイナミクスを構築し,その帰結を吟味した.その結果,協力を維持する仕組みが利得構造などのゲームパラメータに応じてどのように変化していくかを明らかにした. |
CF-002 |
二人零和ゲームにおける突然変異駆動型Follow-The-Regularized-Leaderの終極反復収束
◎豊島 健太郎(電気通信大学)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・坂本 充生・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-002二人零和ゲームにおける突然変異駆動型Follow-The-Regularized-Leaderの終極反復収束
◎豊島 健太郎(電気通信大学)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・坂本 充生・岩崎 敦(電気通信大学)
本研究では,二人零和ゲームにおけるFollow the Regularized Leader (FTRL) に突然変異を導入したアルゴリズムを提案する.FTRLを始めとする既存アルゴリズムの多くのナッシュ均衡への収束は,その戦略を時間平均しなければならない.このため,関数近似を必要とする問題への適用が難しくなる.そこで,突然変異項を導入した突然変異駆動型FTRL (Mutant-Driven FTRL)を提案する.まず,この連続時間のダイナミクスが突然変異付きレプリケータダイナミクスと等価になることを示した.次に,ダイナミクスが近似ナッシュ均衡となる定常点へ戦略の時間平均をとらなくても収束することを示した.さらに同様の性質をもつ楽観的FTRL (Optimistic FTRL) より早く収束することを実験的に示した. |
CF-003 |
制約付きマッチングのためのデータ駆動型課税規則に関する研究
松下 旦(東京大学)・池上 慧(ニューヨーク大学)・奥村 恭平(北西大学)・冨田 燿志(サイバーエージェント)・○岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-003制約付きマッチングのためのデータ駆動型課税規則に関する研究
松下 旦(東京大学)・池上 慧(ニューヨーク大学)・奥村 恭平(北西大学)・冨田 燿志(サイバーエージェント)・○岩崎 敦(電気通信大学)
Real-world matching markets often regulate the number of matches for specific groups or types of agents. In Japanese medical residency matching, for example, the policymaker (PM) restricts the number of doctors matched in urban areas in order to maintain the minimum standards for health care services in rural areas. This paper proposes a tax scheme that regulates matching outcomes to satisfy the upper and lower bound constraints in the transferable utility setup, extending. Our framework enables the PM to (1) estimate agents' preferences merely from observed matching patterns and (2) compute the welfare-maximizing levels of taxes and subsidies that the PM must impose to satisfy the constraints. We prove that the unique optimal taxation can be easily obtained by convex programming. Moreover, we show how it performs better than the naive cap adjustment via simulation. |
CF-004 |
3段階進化戦略による魔方陣生成
◎竹味 和輝・佐久間 拓人・加藤 昇平(名古屋工業大学)
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CF-0043段階進化戦略による魔方陣生成
◎竹味 和輝・佐久間 拓人・加藤 昇平(名古屋工業大学)
任意の大きさの魔方陣を生成する研究は古来より存在しているが,既存手法の多くはルールベースに則った手法である.そこで,本論文では3段階に階層化した進化戦略による魔方陣の生成手法を提案する.先行研究では,魔方陣から斜めの制約をなくした半魔方陣を先に生成し,半魔方陣から魔方陣を生成する2段階の魔方陣生成手法が提案されている.同手法では初期解がランダムで与えられているため,半魔方陣を生成する過程により多くの世代数を要している.そこで本研究では 半魔方陣の生成前に横方向の列の和を揃える1段階を追加する.実験として10×10から80×80規模の魔方陣生成において先行研究と提案手法における世代数を比較する. |
CF-005 |
(講演取消) |
CF-006 |
代理モデル多目的進化計算におけるスカラー化関数の適応
◎洞口 裕真・中田 雅也(横浜国立大学)
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CF-006代理モデル多目的進化計算におけるスカラー化関数の適応
◎洞口 裕真・中田 雅也(横浜国立大学)
代理モデル多目的進化計算(SAEA)は、問題次元が増加すると、解評価値を推定するモデルの精度が低下し、最適化性能も低下する。本稿では、解評価に用いるスカラー化関数の種類に応じてモデル精度が変化することに着目し、同関数の種類を適応的に選択することで精度の良いモデルを使用できるSAEAを提案する。最大で150時限の問題を扱う実験結果では、提案法が最先端SAEAを有意に上回る性能を導出できることを示す。 |
CF-007 |
深層学習による翌日電力需要予測手法の検討
◎近藤 海夏斗(熊本高等専門学校)・内保 光太郎(日本経済大学)・西山 英治・新谷 洋人(熊本高等専門学校)
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CF-007深層学習による翌日電力需要予測手法の検討
◎近藤 海夏斗(熊本高等専門学校)・内保 光太郎(日本経済大学)・西山 英治・新谷 洋人(熊本高等専門学校)
発電事業者及び小売電気事業者は、毎日翌日の発電・需要の計画を、電力広域的推進機関を通じて、一般送配電事業者に提出している。電力需要は、主に太陽光発電の発電出力量や気象状況、そして曜日や時間帯といった項目を主要因として変動する。そのため、外乱要素が多く予測精度を高い水準にすることは困難である。 本研究では、予測手法としてRNN(Recurrent Neural Network)ベースのモデルに加え、Transformerモデルを使用する。国内の電力需要実績データ、気象データをデータセットとして、実際の運用を想定し、翌日24時間の電力需要予測を行い、各手法の比較・検討を行った。 |
知能システムと知識処理(1) |
9月13日(火) 13:10-15:10 2f会場
座長 櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
F-001 |
ブレインストーミングの動画を対象とした深層学習による認識結果統合システムの開発
◎永井 隆介・藤田 茂(千葉工業大学)
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F-001ブレインストーミングの動画を対象とした深層学習による認識結果統合システムの開発
◎永井 隆介・藤田 茂(千葉工業大学)
ブレインストーミングの適切な進行のために,進行状況や人物の動作を認識を行い対応した支援行動を行うシステムを提案している. ブレインストーミングの動画をそのまま深層学習することは学習時間,計算リソースの負荷が高く困難であるため,複数の既存の学習済み分類器の認識結果を記号処理で組み合わせることで状況把握を行う設計を示している. 本研究では,その初期段階として複数の分類器による認識結果を入力としてそれらを統合することでブレインストーミングの分析を行う上で必要となる情報を抽出するためのシステムを開発する. |
F-002 |
オンラインチェスログを用いたチェスプレイヤーランキングの推定に関する考察
◎山田 飛(津田塾大学)・小口 正人(お茶の水女子大学)・中野 美由紀(津田塾大学)
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F-002オンラインチェスログを用いたチェスプレイヤーランキングの推定に関する考察
◎山田 飛(津田塾大学)・小口 正人(お茶の水女子大学)・中野 美由紀(津田塾大学)
オンライン対戦を含めたスポーツやゲームの対戦等では、過去のゲーム実績をもとにプレイヤーのランキングを行い、トーナメントの対戦配置を行なっている。具体的には、初戦等の早い段階で強いプレイヤー同士が対戦しないようにシード制の決定などが挙げられる。なかでも、チェスは、トーナメントが多く開催され、年間ランキング等の選手評価も行わると同時に、オンライン上での対戦では過去の棋譜が多数集積されている。本研究では熟練度の高いチェスプレイヤーの棋譜を解析し、選手の熟練度の変遷や手のトレンドについて分析することで、棋譜からの選手の熟練度推定方法について検討する。 |
F-003 |
精度と透明性を両立するAIを生成する技術
◎難波 博之・濱本 真生(日立製作所)
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F-003精度と透明性を両立するAIを生成する技術
◎難波 博之・濱本 真生(日立製作所)
近年、インフラ制御や製品品質検査など失敗が許されない業務へのAI適用に向け、判断ロジックが単純で信頼できるAIの生成技術が研究されている。しかし、既存技術で得られる単純AIは、精度が不十分である、あるいは判断根拠が単純なルールであってもルール数が多く解釈が実質的に困難という課題があった。そこで、我々は高精度かつ複雑な従来AIを最も良く近似する単純な関数形を網羅的に探索することで、高精度かつ単純なAIを生成するAI単純化技術を開発した。オープンデータを用いた評価により、従来AIを精度劣化をおさえながら大幅に単純化できることを確認し、提案技術の有効性を示した。 |
F-004 |
ユーザの検索情報を用いた商品レコメンドの精度改善
◎田口 拓明・日暮 立・田島 玲・清水 伸幸(ヤフー)
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F-004ユーザの検索情報を用いた商品レコメンドの精度改善
◎田口 拓明・日暮 立・田島 玲・清水 伸幸(ヤフー)
多くの企業では、ユーザの嗜好を予測する推薦システムを用いており,カスタマーエクスペリエンスや売上の向上に繋げている。しかし、推薦システムはサービスを利用したことがない新規ユーザへの商品のレコメンドが困難という問題(コールドスタート問題)を抱えている。本研究では、ショッピングサービスの新規ユーザへの商品のレコメンドのために、多くのユーザに紐づく検索情報を利用した。その結果、商品のレコメンドの精度を向上させることができ、ユーザの商品に対するクリックや購買をより獲得することができた。 |
F-005 |
仮想標本を用いたAI予測根拠の校正手法に関する検討
○濱本 真生・難波 博之・恵木 正史(日立製作所)
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F-005仮想標本を用いたAI予測根拠の校正手法に関する検討
○濱本 真生・難波 博之・恵木 正史(日立製作所)
重要業務へのAI適用では精度に加えてAIの予測根拠に対する妥当性が求められる。これに対し、専門家のドメイン知識をAIへ直接反映することでAIの予測根拠を修正するアンサンブル手法がある。しかし、本手法では所定条件でのデータが少ないなどデータ分布に偏りがあるとき予測根拠の修正効果が低下する課題があった。本報告ではデータが少ない領域に仮想的な標本を与え、これらを含む予測モデルの予測根拠が所望の特性になるように結合係数を決定するアンサンブル手法を提案する。オープンデータによる手法評価により、提案手法が従来手法に比べて、データが少ない領域の予測根拠をより大きく修正できることを確認し、その有効性を示した。 |
F-006 |
軌道アトラクタを用いた屋外環境における自己位置推定に関する研究
○山根 健・阿久津 光範・金 致中(帝京大学)
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F-006軌道アトラクタを用いた屋外環境における自己位置推定に関する研究
○山根 健・阿久津 光範・金 致中(帝京大学)
確率ロボティクスにおける自己位置推定では,詳細で地理的に整合性が取れた環境地図を必要とするため地図作成コストが高いなどの問題がある.そこで本研究では,そのような環境地図を用いない簡便な自己位置推定方法を提案する.提案方法では,経路などの順序構造をリカレントニューラルネットの状態空間に軌道アトラクタとして埋め込み,ニューラルネットが作る力学系の自律的なダイナミクスに基づいて処理することで自己位置を推定する.屋外環境における実験の結果,複数の軌道を乗り継いで自己位置を推定できるとともに,ロボットの実際の位置に先んじてニューラルネットの状態が遷移する場合があるなど幾つかの特徴が明らかになった. |
情報論的学習理論と機械学習(1) |
9月13日(火) 13:10-15:10 2h会場
座長 中村 篤祥(北海道大学) |
F-007 |
運動量計と衣服加速度センサを用いた服装による心理状態変化の評価
◎桐井 優実(立命館大学)・原田 史子(コネクトドット)・島川 博光(立命館大学)
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F-007運動量計と衣服加速度センサを用いた服装による心理状態変化の評価
◎桐井 優実(立命館大学)・原田 史子(コネクトドット)・島川 博光(立命館大学)
既存の研究によって服装が人の心理状態に影響を与えることが分かっている。本研究では人体や衣服に取り付けたセンサからの信号を分析し、心理状態としてセルフエスティーム・気分・意欲と相関性をもつものを見つけ出す。スマートウォッチ形式の活動量計は、歩数や脈拍のみにとどまらず、ストレス度合いや睡眠時間とその質などを計測することができる。これらのデータに加えて侵襲性の低い加速度センサを衣服に装着して身体の動きに伴う衣服の揺れなどを計測する。得たセンサデータからセルフエスティーム・気分・意欲の向上を予測するモデルを構築する。これにより、服装が気分を向上させることに役立ったかを分析できる。 |
F-008 |
機械学習的手法による言葉に着目した音声データの感情分類の検討
◎髙久 雅史・浦野 昌一(明治大学)
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F-008機械学習的手法による言葉に着目した音声データの感情分類の検討
◎髙久 雅史・浦野 昌一(明治大学)
近年、音声翻訳やコールセンターなど、話者の感情を分析して行動の支援を行う音声認識技術が生活の様々な場面で用いられてきている。しかし、誤認識が発生して正確に話者の発言や感情を読み取りきれない課題もある。そこで本研究では、音声波形全体を分析して感情ごとの音声データの特徴を抽出し、高精度な音声の感情分類モデルを作成することを目的とする。筆者らはこれまでに、決定木やニューラルネットワークを適用した感情分類モデルを作成し、感情分類精度の比較検討を行ってきた。本稿では、どのような言葉を話しているかという点が感情分類精度に関係してくる可能性があると考え、話す言葉に着目して感情分類モデルの検討を行う。 |
F-009 |
大規模ティックデータを用いたニュース記事分類と文章トピック時系列変化の可視化
◎西 良浩・高橋 大志(慶應義塾大学)
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F-009大規模ティックデータを用いたニュース記事分類と文章トピック時系列変化の可視化
◎西 良浩・高橋 大志(慶應義塾大学)
News articles have been reported to contain sentiment and fundamental information that can affect stock price fluctuations. Since unstructured data require a large amount of data for analysis using deep learning, attempts have been made to increase the data through language generation. However, efforts to generate news articles that take time-series changes in the topics handled by news articles are not sufficient. In this study, we visualize and analyze time-series changes in the topics dealt with by news articles. In the future, we plan to construct a stock price fluctuation evaluation system that considers time-series changes in topics. |
F-010 |
ジオタグ付きツイートを用いた観光情報の推定
◎藤本 雅大・高森 勇佑・佐藤 淳哉・大野 成義・遠藤 雅樹(職業能力開発総合大学校)・石川 博(東京都立大学)
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F-010ジオタグ付きツイートを用いた観光情報の推定
◎藤本 雅大・高森 勇佑・佐藤 淳哉・大野 成義・遠藤 雅樹(職業能力開発総合大学校)・石川 博(東京都立大学)
近年、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の普及により、観光に関する様々な情報がSNSユーザによって発信されており、SNSを活用した情報の共有が行われている。2021年1月時点で、SNSの一つであるTwitterは、日本国内のユーザ数が約5,310万人である。Twitterでは、ツイートの投稿によって観光情報に関する発信も広く行われている。また、ユーザが任意に位置情報を付与したジオタグ付きツイートでは、緯度経度情報を含むツイートの投稿が可能である。本稿では、観光情報のイベント推定を目的にTwitterのジオタグ付きツイートを利用した時系列分析によるリアルタイムな地域情報の取得について報告する。 |
F-011 |
新型コロナ(COVID-19)による経済的影響の研究〜関東4都県の人の移動と住宅価格〜
○河合 英俊(放送大学)・河合 美香(慶応義塾大学)
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F-011新型コロナ(COVID-19)による経済的影響の研究〜関東4都県の人の移動と住宅価格〜
○河合 英俊(放送大学)・河合 美香(慶応義塾大学)
2020年1月に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生が中国の武漢から全世界にパンデミックとして広まってから2年過ぎたが、国内でも今なお感染拡大している。 2022年5月12日時点で、日本における感染者数826.9万人、死亡者数29,988人、退院者数7,865,418人である。 国内においては、ワクチン接種が進んだため、政府の非常事態宣言は昨年9月末に終了したが、オミクロン等の変異株の感染拡大として今も感染収束は見えない状況である。 本研究は、COVID-19発生から現在までの、関東4都県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の経済的な影響を調査するため、COVID-19による人の移動と住宅価格への影響を機械学習により分析することで経済的影響を検証した。 |
情報論的学習理論と機械学習(2) |
9月13日(火) 15:30-17:30 3h会場
座長 山崎 啓介(産業技術総合研究所) |
F-012 |
転移学習を用いた最高気温予測モデルの検討
◎土橋 秀昭・浦野 昌一(明治大学)
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F-012転移学習を用いた最高気温予測モデルの検討
◎土橋 秀昭・浦野 昌一(明治大学)
機械学習を用いたニューラルネットワークにおいて扱うデータ量は精度に作用する重要な要素となっている。昨今のIoT化に伴い、データの収集は容易になってきたが全てにおいて十分なデータ量が適切に用意されているわけではない。そこで本研究では自然言語処理や画像認識の分野で発展してきた転移学習を最高気温予測に用いることで、少ないデータ量から精度が良い機械学習モデルを構築する。 |
F-013 |
NGBOOSTを用いた日射量予測の基礎検討
◎池田 健一郎・浦野 昌一(明治大学)
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F-013NGBOOSTを用いた日射量予測の基礎検討
◎池田 健一郎・浦野 昌一(明治大学)
近年、温室効果ガスの削減を目指すカーボンニュートラル政策が進む中で、低炭素エネルギーの注目が高まっている。太陽光発電は導入割合において非常に多く占めておりカーボンニュートラルを実現する上で重要な発電方式である。太陽光発電を需給運用していく際には高精度な予測が求められ、日射量予測の研究が進められている。しかしながら、太陽光発電は天候に左右されやすく発電量の出力には、ばらつきが多いため、予測には不確実性が伴う。そこで本文では、確率分布に基づき、点推定だけでなく不確実性を考慮することが出来るNGBOOSTを適用し、他の勾配ブースティング手法であるXGBOOSTとの精度比較を行うことで有用性の検証を行う。 |
F-014 |
複数の監視カメラを用いた人物同定の一検討
◎坂口 将生・尼崎 太樹・木山 真人・岡本 利章(熊本大学)
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F-014複数の監視カメラを用いた人物同定の一検討
◎坂口 将生・尼崎 太樹・木山 真人・岡本 利章(熊本大学)
観光地や街では, 市民の安全を確保するため, 多数の監視カメラが設置されている. 近年, AIの急速な発達により, 監視カメラは, 従来の犯罪抑止の目的に加え, 映像解析にも使用されるようになってきた. 本研究では, 一本道の通路に設置された複数の監視カメラからデータを収集し, 独自のデータセットを作成後, 人物同定を行なった. 視覚情報からの人物照合は, 監視カメラ間の視点や解像度など監視カメラの環境が大きく影響する. そこで, 一本道の通路では, 歩行者の歩く方角が同じことに着目し, 視覚情報の補助として, 時間情報と方角情報を使用した人物同定の検討を行う. |
F-015 |
ドローンを用いた牡蠣筏メンテナンスシステムのための自律飛行試験
◎奥迫 樹・清水 一世・吉川 祐樹(呉工業高等専門学校)
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F-015ドローンを用いた牡蠣筏メンテナンスシステムのための自律飛行試験
◎奥迫 樹・清水 一世・吉川 祐樹(呉工業高等専門学校)
現在の牡蠣養殖業では,牡蠣筏のメンテナンスは船での巡回によって行われており,業者の経済的負担は大きい.さらに,特にメンテナンスを必要とする台風や豪雨の直後においては,瓦礫や高波などによる危険性がある.これらの問題を解消するため,本研究ではプログラミング言語Pythonを用いて牡蠣筏の機械学習を行う.そしてドローンを用いて画像認識と自立飛行を行い,牡蠣筏の自動追跡と写真回収が可能な支援システムを開発する.更に,実際にプログラミングドローンTelloを用いて,開発したシステムの飛行試験を行い,その挙動からシステムを評価することを目標とする. |
F-016 |
A Safe Non-Contact Robotic Arm Control System for Anyone
◎程 序・木本 尹彦(Toyo University)
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F-016A Safe Non-Contact Robotic Arm Control System for Anyone
◎程 序・木本 尹彦(Toyo University)
This paper proposes a non-contact real-time robotic arm control system based on the Kinect V2 human joint recognition technology. Through experiments to verify the feasibility, applicability, safety, and other advantages of the scheme, combined with the specific industrial production problems encountered, some unexpected hidden dangers are summarized. In this way, a real-time human-machine interaction scheme is proposed, which no longer needs to limit the length of the communication cable, and the safety distance is also improved. |
マルチエージェント・シミュレーション |
9月14日(水) 9:30-12:00 4f会場
座長 中島 悠(東邦大学) |
F-017 |
深層強化学習による最適な分散衝突回避
◎郷原 一眞・平山 勝敏・沖本 天太(神戸大学)・金 東均(木浦海洋大学)
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F-017深層強化学習による最適な分散衝突回避
◎郷原 一眞・平山 勝敏・沖本 天太(神戸大学)・金 東均(木浦海洋大学)
衝突回避の自動化は自律移動体の実現に向けた重要研究テーマの一つである.近年,我々の研究チームは,エージェント間の継続的な意図交換を想定した分散衝突回避アルゴリズムDSSA+を提案した.DSSA+では,全エージェントが協調的に安全な衝突回避行動を求め実行するが,各エージェントのビューが限定的なので一部のエージェントの経路が過度に非効率になる場合がある.本研究では,DSSA+に深層強化学習を導入した新しいアルゴリズムDSSQを開発し,その有用性を実験的に検証した. |
F-018 |
商品配送を目的としたドローン利用におけるリレー配達の提案と効果検証
◎石井 啓大・原嶋 勝美(大阪工業大学)
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F-018商品配送を目的としたドローン利用におけるリレー配達の提案と効果検証
◎石井 啓大・原嶋 勝美(大阪工業大学)
スーパーマーケットは食品、生理用品などの日常生活ではかかせない商品が販売されている。近年、コロナウイルスによって外出を控えるためにオンラインショッピングの増加傾向が見れる。一部のスーパーもオンラインショッピングの流行に乗るため、宅配システムが導入されている。しかし、トラックの配達に問題がある。1つ目はドライバーの人件費がかかる点で、2つ目は渋滞に巻き込まれ、指定した時間までに配達できない点がある。本研究では、これらの問題を解決するためにドローンを利用し、更に配達の効率を上げるためにドローン同士によるリレー配達を提案し、マルチエージェントシミュレーションによって提案システムの有効性を評価する。 |
F-019 |
複雑な環境における多群による複数の動的目標追跡のための移動制御の導入と評価
◎堀内 準・水野 秀之(公立諏訪東京理科大学)
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F-019複雑な環境における多群による複数の動的目標追跡のための移動制御の導入と評価
◎堀内 準・水野 秀之(公立諏訪東京理科大学)
近年、群知能を用いることでドローン群などの複数のロボットを制御し様々な環境下で所望の目的を達成可能であることが報告されている。群知能の一つである粒子群最適化(PSO)においても、各粒子をロボットと見なして障害物を回避しつつ目標探索を行うRepulsion-based Robotics Darwinian Particle Swarm Optimization (RbRDPSO)などが提案されている。 しかし、障害物が存在する条件下での多群による複数目標探索の検討はなされていない。本研究では、単群を対象にした複数目標の探索メカニズムであるAdaptive Local Information Sharing(ALIS)と、Jumping Over toward Future Best(JOFB)を多群に対応可能なように拡張しRbRDPSOに導入するとともに、シミュレーションによって障害物存在下における複数目標探索・追跡性能の比較と評価を行った。 |
F-020 |
人流計測データを活用した商業施設内の店舗立ち寄り人数予測
◎鍬本 賢志・北野 佑(日立製作所)
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F-020人流計測データを活用した商業施設内の店舗立ち寄り人数予測
◎鍬本 賢志・北野 佑(日立製作所)
公共施設や商業施設における、人の動きに関するデータ(人流データ)の分析、活用が近年注目されている。我々は施設の運用施策改善のため、人流計測データを活用した人流予測技術を開発してきた。本研究では商業施設内の店舗立ち寄り人数予測の精緻化を図る。通常は店舗毎の立ち寄り人数の履歴データから予測モデルを構築するが、イベントや流行等によって人の行動傾向が変化すると予測精度低下に繋がる可能性がある。本研究ではそうした変化を加味すべく、人流計測データから抽出した施設内の人の行動に関わる複数の統計値を特徴量に含め精度向上を図った。実験を通し、人流計測データを活用した本方式により予測精度が向上することを確認した。 |
F-021 |
ソフトウェアエージェントを用いた津波被害における中間避難所の効果の検証
◎岡川 樹・原嶋 勝美(大阪工業大学)
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F-021ソフトウェアエージェントを用いた津波被害における中間避難所の効果の検証
◎岡川 樹・原嶋 勝美(大阪工業大学)
近年小規模な地震が多発し、南海トラフ大地震への危機感が高まっている。南海トラフ大地震では東日本大震災よりも大きな津波が発生すると予想されており、危険な地域の住民にはハザードマップの確認などが呼びかけられている。しかしそれらの対策だけでは十分とは言えず、実際にはパニックにより冷静な避難ができないことが予想される。そこで本研究では、避難者が避難しやすい中間避難所を設置し、そこで正確な情報や次にとるべき行動などを提供することで、避難者が安全に避難できるのか否かをエージェントシミュレーションにより明らかにする。 |
F-022 |
札幌市の幹線道路排雪作業の最適化
○高橋 尚人・吉田 彩乃・中島 秀之(札幌市立大学)
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F-022札幌市の幹線道路排雪作業の最適化
○高橋 尚人・吉田 彩乃・中島 秀之(札幌市立大学)
札幌市では、路肩の堆雪を雪堆積場・融雪施設(以下「雪処理施設」と略す)に運搬する排雪作業が重要な雪対策となっている。札幌市では市を10のエリアに分け、エリアごとに排雪作業現場と雪処理施設をマッチングしているが、排雪作業現場は最大で1日約300件、雪処理施設は市内に約90箇所あるため、最適なマッチングができず作業の効率が低下している場合があると考えられる。本研究では、デマンド応答型公共交通の一種であるSmart Access Vehicle Systemの最適化アルゴリズムを使用し、令和2年度冬期に実施した幹線道路の排雪作業を対象に、排雪作業現場と雪処理施設のマッチングの最適化を図った。 |
情報論的学習理論と機械学習(3) |
9月14日(水) 9:30-12:00 4g会場
座長 伊藤 伸志(日本電気) |
F-023 |
ヒストグラムの簡略化が時系列予測に与える影響
◎野口 真・徳山 豪(関西学院大学)
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F-023ヒストグラムの簡略化が時系列予測に与える影響
◎野口 真・徳山 豪(関西学院大学)
ピークを多く持つ多峰性ヒストグラムを用いたデータ解析において,近似ヒストグラムを計算することは解析の易化や過学習の抑制を可能とする.そこで,本研究では実際の1次元ヒストグラムデータを任意のピーク数を持つヒストグラムに近似することが,時系列予測の精度に与える影響について実験し考察する.特に,新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数等の1次元時系列データをを予測するLSTMネットワークを構築し,その入力に近似誤差の小さいkピーク近似ヒストグラムを加えることで,Conv1Dを用いた従来手法よりも高い予測精度を出すことを目的とする. |
F-024 |
Echo State Networkを用いた電力需要予測に関する研究
◎羽山 昂伸(熊本高等専門学校)・内保 光太郎(日本経済大学)・西山 英治・新谷 洋人(熊本高等専門学校)
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F-024Echo State Networkを用いた電力需要予測に関する研究
◎羽山 昂伸(熊本高等専門学校)・内保 光太郎(日本経済大学)・西山 英治・新谷 洋人(熊本高等専門学校)
小売電気事業者は大手電力会社と2016年の電力自由化以降に参入した企業を指す新電力の2つに分けることができる。新電力は電力自由化が始まってまだ間もないためシェアが低く、供給電力の多くは大手電力会社が占めている。そのため新電力は大手電力会社のような地域ごとの広範囲な供給ではなく、契約した一般家庭ごとの供給を行っており顧客ごとに需要変動のパターンが異なり予測が困難である。 本研究では、予測手法としてEcho State Networkを選び電力需要予測を行う。また、Echo State Networkの中間層であるReservoir層の性質に着目し、時系列データを周波数帯ごとに分割して複数のEcho State Networkを用いて予測する手法の提案とその提案手法における精度の向上を示す。 |
F-025 |
深層学習モデルを用いた重力波信号候補の探索:前処理の有効性検証
◎南雲 彩花(BSNアイネット)・中平 勝子(長岡技術科学大学)・田中 貴浩(京都大学)
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F-025深層学習モデルを用いた重力波信号候補の探索:前処理の有効性検証
◎南雲 彩花(BSNアイネット)・中平 勝子(長岡技術科学大学)・田中 貴浩(京都大学)
本研究では,ノイズに埋もれた時系列データから重力波信号の候補を絞り込むため,深層学習モデルを用いて複数の重力波検出器で取得された実データから信号の特徴量抽出を行う.本手法において特徴量の抽出精度の向上により,より微弱な信号検出が可能になる.精度を向上させるために,深層学習モデルへの入力に対する様々な前処理の有効性について議論する.得られた特徴量の相関をもとに候補の抽出をおこない,候補の発生頻度のノイズによる期待値の有意な超過が存在するか否かを議論する.加えて,時間長に関してスケールした入力データを用意することで,様々な時間長の信号に対しても感度を持つ探索が可能であることを実証する. |
F-026 |
マハラノビス-タグチ法を用いた不均衡データ処理手法の提案
○槫松 理樹(岩手県立大学)
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F-026マハラノビス-タグチ法を用いた不均衡データ処理手法の提案
○槫松 理樹(岩手県立大学)
クラス分類手法を不均衡データに適用する場合,精度を得るために,データの重み付け・間引き・水増し等の前処理が必要となる。しかし,それらの手法には一長一短があり,改善の余地がある。不均衡データを扱う代表例として異常検知が挙げられる。異常検知に対しては,品質工学においてMT法が活用される。MT法は正常データから構築する正常の集団との距離で判定を行うが,判定時の境界基準の設定が明確ではない。本研究では,MT法による前処理後にクラス分類手法を適用することで,不均衡データに対応する手法を提案する。本手法により,クラス分類手法における不均衡データの処理,MT法における判定基準設定方法の改善が期待できる。研究期間において,提案手法に基づくシステムを構築し,異常検知における不均衡データの処理を通して,手法を検証する。検証では人工的に生成するデータを用いることで,手法の有用性,特性の把握を試みている。 |
F-027 |
コピュラを用いた多変量ゼロ過剰データの分布推定・異常検知
○濱本 敬大(日立製作所)
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F-027コピュラを用いた多変量ゼロ過剰データの分布推定・異常検知
○濱本 敬大(日立製作所)
データの分布推定は統計的機械学習や異常検知において最も基礎的なタスクである。一方「昨日のアルコール摂取量」といった一定の割合のデータがゼロ値をとる正値変数はゼロ過剰変数と呼ばれ、指数関数的な多峰性や確率密度関数の発散などのため多変量の分布推定が計算量や精度の点で困難である。本研究では周辺分布を離散変数と連続変数の混合分布として表現し、変数間の相関を金融分野で古くから用いられるコピュラを用いて表現することで同時分布を推定する手法を提案する。これにより、変数次元の多項式時間で分布推定と尤度算出を行うことができ、密度ベースの異常検知タスクでは従来手法を上回る検知性能が得られた。 |
F-028 |
機械学習によるルール順序最適化問題の解法
◎蛭田 悠人・田中 賢(神奈川大学)
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F-028機械学習によるルール順序最適化問題の解法
◎蛭田 悠人・田中 賢(神奈川大学)
パケット分類は,ネットワーク機器に到達したパケットを予め設定したルールリストに従って分類し,それぞれのパケットに対する操作を決定する機能である.専用ハードウェアを持たないネットワーク機器においては,ルールリストのサイズに比例した遅延が発生する.この遅延を最小化するために,ルール順序を最適化する発見的解法が研究されている.本研究では,機械学習によりルール順序を最適化する手法を提案する.計算機実験により,提案手法が既存の発見的解法と比較して遅延を10%以上削減できることを示した. |
知能システムと知識処理(2) |
9月14日(水) 15:30-17:30 5f会場
座長 清 雄一(電気通信大学) |
F-029 |
遺伝的アルゴリズムによるリスク分散を考慮した株式ポートフォリオの最適化
◎田井 飛鳥・堂薗 浩(佐賀大学)
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F-029遺伝的アルゴリズムによるリスク分散を考慮した株式ポートフォリオの最適化
◎田井 飛鳥・堂薗 浩(佐賀大学)
日本は老後資金問題を抱えており政府は投資での資産形成を促しているが、若年層には余り浸透していないのが現状である。そこで本研究では、これまでの短期取引ではなく中長期保有を前提とし、遺伝的アルゴリズムを用いて最適ポートフォリオを機械的に導出し、ユーザーに提供するシステムの開発を目的とした。方法はPythonを使用し、過去の時系列株価から遺伝的アルゴリズムによる最適化を行い、最適な株式ポートフォリオを求め、仮想取引シミュレーションとして比較した。本実験では、含み益はあるが株価変動リスクが大きいポートフォリオを得られた。より多くの銘柄及び長期の時系列データの取得を課題とし、多目的最適化を展望と考えている。 |
F-030 |
水やりAI
○王 君・王 素梅(寝屋川輪行技研)
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F-030水やりAI
○王 君・王 素梅(寝屋川輪行技研)
AIは、科学者の試みから、身近な技術へ進化した。しかし、その本質から、この先、何ができるか、また、何ができないか、まだ結論が出ていない。故郷の大気汚染と水不足との二つの環境課題を解決するため、水やりAIを開発した。上記問題の答え探しに一助になればと思い、その概要を報告する。 |
F-031 |
鹿児島のブランド力向上を目的とした茶葉の葉期推定に関する研究
◎徳留 大輔・福元 伸也・鹿嶋 雅之・渡邊 睦(鹿児島大学)
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F-031鹿児島のブランド力向上を目的とした茶葉の葉期推定に関する研究
◎徳留 大輔・福元 伸也・鹿嶋 雅之・渡邊 睦(鹿児島大学)
茶葉の成長は,葉の枚数である葉期で生育時期を表す.従来,人が実際に目で見て葉の枚数を数えることにより,葉期を算出していたが,広い圃場での作業はたいへんな労力が必要である.本研究では,近年ブランド力が向上している鹿児島茶の葉期を自動推定し,作業の負担軽減と高収益化を図る.学習には,VGGを利用し,画像の水増しにmixupを使用した.その結果,89.6%の推定精度が得られた. |
F-032 |
牧羊犬ロボットの柔軟な連携による羊の追い込み
◎大竹 功二・原嶋 勝美(大阪工業大学)
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F-032牧羊犬ロボットの柔軟な連携による羊の追い込み
◎大竹 功二・原嶋 勝美(大阪工業大学)
羊は聴覚が優れているため、牧羊犬が吠えながら牧場の羊を誘導することが一般的である。しかし牧羊犬の育成には多くの時間と労力が必要である。さらに、病気やけがにより働くことのできない場合もある。このような状況に備え複数の牧羊犬を待機させておくことは、経済的に大きな負担となる。そこでAIを活用した牧羊犬ロボットによる方法が提案されている。しかしながら、学習データにない事態が発生した場合、効率的に追い込めるとは限らない。そこで本研究では、自律型牧羊犬ロボットの連携による効率的な追い込み方法を提案し、その効果を検証する。 |
F-033 |
画像の追加を許容するDeep Hashingに基づく類似画像検索
◎YE CHENYANG・古賀 久志(電気通信大学)
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F-033画像の追加を許容するDeep Hashingに基づく類似画像検索
◎YE CHENYANG・古賀 久志(電気通信大学)
画像を対象とするハッシュは類似画像探索でよく使われ、空間計算量や検索速度を改善することで注目されている。近年この分野では、深層学習に基づく深層ハッシュが高い検索精度を達成している。既存の深層ハッシュは特定の1データセットで学習するため、ハッシュコードは学習したデータセットに対しては強力だが、未知の学習していないデータセットからの画像がクエリとなると精度低下が起こり、拡張性に欠ける。 そこで、本研究は2つのデータセットを同時に取り扱うことが可能な深層ハッシュに基づいた画像検索手法を提案する。提案手法は最初に教師ありでデータセット1に対して高い精度を達成するハッシュコードを生成し、その後、新しいデータセット2に対してインクリメンタル学習を用いて非教示でハッシュコードを生成する。とくに、教示ありの上位ビットと非教示の下位ビットを連結し、上位ビットによりデータセット1に対して高い精度を維持し、下位ビットでデータセット2に対する検索精度を高める。 |
F-034 |
再利用可能な施策効果検証結果の蓄積・活用システムの検討
◎高橋 正和・恵木 正史(日立製作所)
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F-034再利用可能な施策効果検証結果の蓄積・活用システムの検討
◎高橋 正和・恵木 正史(日立製作所)
業務改善のためKPIに作用する施策を打つことがある.そして,施策が本当に作用する効果があるかを検証・評価した結果を蓄積し,施策立案に活用することで効果の高い施策を継続的に実施することが求められる.機械学習による施策立案は既存施策には有効であるが,立案処理がブラックボックスであり,施策立案者が新施策を立案する際に活用が難しいという問題がある.そこで本研究では,施策立案者が再利用できる形式の評価結果提供による新施策立案の支援を目的に,施策効果の検証結果から得た評価結果を蓄積・活用する方法を提案する.現場データによる評価の結果,実案件の評価結果を再利用可能な形式で蓄積できることを確認した. |
情報論的学習理論と機械学習(4) |
9月14日(水) 15:30-17:30 5g会場
座長 黒木 祐子(東京大学) |
F-035 |
データシフトによる分布外汎化性能と不確実性への影響
◎多田 圭吾(立命館大学)・長沼 大樹(モントリオール大学/Mila)
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F-035データシフトによる分布外汎化性能と不確実性への影響
◎多田 圭吾(立命館大学)・長沼 大樹(モントリオール大学/Mila)
既に多くの産業応用が行われている深層ニューラルネットワークは、画像認識タスクにおいて予測精度を著しく向上させたものの、予測の不確実性に関して、古典的な統計的モデルに比べ予測を過信する傾向があることが指摘されている。オンライン広告や医療画像診断などのシナリオでは、意思決定において不確実性の信頼性が不可欠である。本研究では、教師あり分類タスクを対象とし、訓練データの分布からテストデータの分布にシフトが存在する実用的な問題設定において、異なる種類の分布のシフトによってもたらされる精度劣化及び不確実性への影響の検証を行った。 |
F-036 |
データ多様体の埋め込み幾何学に基づく新しい敵対的サンプルによる攻撃手法
◎森田 匡博・田崎 元・趙 晋輝(中央大学)
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F-036データ多様体の埋め込み幾何学に基づく新しい敵対的サンプルによる攻撃手法
◎森田 匡博・田崎 元・趙 晋輝(中央大学)
深層学習を利用した画像認識などでは,人間が知覚できないほど小さなノイズを加えて生成される敵対的サンプルによって,誤分類を引き起こすことが発見されている. 敵対的サンプルの発生原因は長らく確証ある理論に至らなかったが,最近,学習データが持つデータ多様体の埋め込み構造を解析することで,敵対的サンプルはデータ多様体の接空間の直交補空間方向に存在することが明らかにされた. そこで本研究では,上述の発生メカニズムに基づき,埋め込み空間におけるデータ多様体構造に着目した新しい敵対的サンプルの生成手法を提案する.本手法は,多様体の直交補空間方向に,敵対的ノイズを加えることで攻撃画像を生成する.さらに多様体直交補空間成分が顕著な重みベクトル方向に敵対的ノイズを加えることで攻撃画像を生成する手法も検討し,これらの攻撃可能性についても評価を行う. |
F-037 |
行列分解を用いた深層残差H∞学習の計算量の削減
○西山 清(岩手大学)
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F-037行列分解を用いた深層残差H∞学習の計算量の削減
○西山 清(岩手大学)
我々の先行研究では、モデル集合の包含関係と誤差曲面の高次鞍点化の観点から深層残差ネットワークのH∞学習が優れた学習特性をもつことを明らかにした。しかし、H∞学習を大規模なネットワークに適用するためには計算量の問題を解決する必要がある。 本研究では、H∞学習の計算量を削減するため、まずN_L出力のネットワークの出力層から入力層に向けて各ニューロンに対する結合重みとしきい値(部分重みベクトル)を順次更新する。次に、各ニューロンの部分観測行列がN_Lx1行列と1xN_L行列の積に分解できることに着目し、部分重みベクトルの更新に必要なN_LxN_L行列の逆行列の計算を回避する。最後に、これらの削減法を導入した二つの深層残差H∞学習アルゴリズムを提案する。 |
F-038 |
強化学習を用いたDynamic Window Approach(DWA)パラメータの最適化手法
◎今村 心祐・中村 潤(中央大学)
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F-038強化学習を用いたDynamic Window Approach(DWA)パラメータの最適化手法
◎今村 心祐・中村 潤(中央大学)
近年, 自動運転技術の研究開発が国内外で盛んに進められている. 自動運転を実現させるためは、車両が安全に走行するために, 路上という動的な環境下での経路計画が必要である. そのような経路計画アルゴリズムの一つとして、Foxらが提案した, Dynamic Window Approach(DWA)が挙げられる。DWAは, 動的な環境下で経路計画を行えるというメリットがあるが, 袋小路等でスタックする課題や, パラメータの設定不良によりスタックする課題が存在する. 本研究では, 深層強化学習を用いたパラメータの最適化により, DWAにおける二つの課題を解決する手法を紹介する. |
F-039 |
シナリオごとのQ値分解に基づく強化学習の解釈性向上に関する一検討
◎土屋 祐太・森 靖英・恵木 正史(日立製作所)
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F-039シナリオごとのQ値分解に基づく強化学習の解釈性向上に関する一検討
◎土屋 祐太・森 靖英・恵木 正史(日立製作所)
強化学習AIは、その高い予測性能から社会インフラや医療現場にまで適用範囲を広げることが期待されている。一方で、複雑な挙動であるためその信頼性の担保が課題となっており、AIの判断根拠を説明する技術XAI(eXplainable AI)の研究が近年進展している。全ての将来の状態と行動に対する期待報酬を推定することで、AIが判断のために想定した将来のシナリオを説明する従来手法があるが、状態の組み合わせが多い複雑な問題に適用することが困難であった。本稿では、利用者が注目する状態を指定し、指定された状態ごとに期待報酬を推定することで、複雑な問題に対してもAIが想定したシナリオを説明可能にする手法を提案する。 |
F-040 |
バンディット問題への保守的な推定の導入に向けた一考察
◎木村 凌大・菊地 真人・大囿 忠親(名古屋工業大学)
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F-040バンディット問題への保守的な推定の導入に向けた一考察
◎木村 凌大・菊地 真人・大囿 忠親(名古屋工業大学)
バンディット問題においてアームの当たる確率は,引いた回数に対する当たった回数の比で求められることが多い.しかしこの確率推定法を用いると,アームの引ける回数がごく少数に限られるとき,当たる確率は低いが報酬は大きいアームの期待報酬を過大に見積もってしまうことがある.これは,引いた回数が少ないときに確率が過大推定されるためである.一方で我々は先行研究において,試行回数の少なさに応じて確率を低めに見積もる“保守的な推定法”を考案した.以上より本稿では,バンディット問題の単純方策であるε-greedy法に保守的な推定法を組み合わせる.そしてアームの引ける回数が少ないとき,通常のε-greedy法よりも良腕の予測性能が向上する場合があることを示す. |
深層学習の理論と応用 |
9月15日(木) 9:30-12:00 6f会場
座長 藤田 桂英(東京農工大学) |
F-041 |
深層生成モデルを用いた表形式データの拡張とその評価
小長谷 佳紀・英 彰吾・○亀谷 由隆(名城大学)・髙橋 和男・坪井 直毅・水野 智博(藤田医科大学)
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F-041深層生成モデルを用いた表形式データの拡張とその評価
小長谷 佳紀・英 彰吾・○亀谷 由隆(名城大学)・髙橋 和男・坪井 直毅・水野 智博(藤田医科大学)
機械学習で問題が生じる状況として学習データの不足が挙げられる.例えば医療分野では学習データの大規模な収集が困難な場合が多い.そこで近年は画像認識分野を中心に,少ないデータ数を補うデータ拡張が一般的に行われている.一方,本研究では表形式の医療データを対象としたときのデータ拡張の有効性を検証する.具体的には,データ生成モデルとして敵対的生成ネットワークをベースとしたCTGAN,変分オートエンコーダをベースとしたTVAEを考える.実験ではTVAEでデータ拡張した場合に分類精度(F値)が向上することを確認した.また,プライバシー保護を目的として生成データのみを用いた場合でも分類精度が大きく下がらない場合があることを確認した. |
F-042 |
深層強化学習における疑似アンサンブル手法の探索と活用のトレードオフ
◎高橋 快成(北陸先端科学技術大学院大学)・長沼 大樹(モントリオール大学/Mila)
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F-042深層強化学習における疑似アンサンブル手法の探索と活用のトレードオフ
◎高橋 快成(北陸先端科学技術大学院大学)・長沼 大樹(モントリオール大学/Mila)
深層強化学習エージェントは近年、ゲームを始めロボットの制御タスクにおいて多くの成功を収めている。適切な方針を学習するためには環境との多くの相互作用が必要となり、ロボットアームの制御などのシナリオでは、実環境での学習には膨大な時間を要するため、シミュレーション環境での学習が行われる。これらの環境差への対処法として、アンサンブル手法をベースとする学習手法はロバストなエージェントの獲得につながるが、膨大な計算資源を要する。そこで、アンサンブル手法の近似手法として、重み自体を平均化する手法の有効性が示されている。本研究では、疑似アンサンブル手法の平均化間隔の制御が、探索と活用のトレードオフに及ぼす影響を調査する。 |
F-043 |
Feature selection using ℓ2,2-1 regularized deep neural network
◎鄭 子徳(所属なし)・鷲沢 嘉一(電気通信大学)
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F-043Feature selection using ℓ2,2-1 regularized deep neural network
◎鄭 子徳(所属なし)・鷲沢 嘉一(電気通信大学)
Deep neural networks (NN) have applications in a variety of fields. However, NN model is sometimes prone to over-fit due to noise and irrelevant features. Feature selection extracts relevant features from input feature vectors and relaxes over-fitting. Although the L1 norm and group L1 norm regularization have been used for feature selection in the past, L2,1-2 norm regularization showed higher performance than these methods. Motivated by higher feature selection performance of the L2,1−2 norm regularization, we apply it to select relevant features in deep neural network. Experiments on five opening datasets showed the effectiveness of our method. |
F-044 |
小型凝集プラントと深層学習を用いた凝集後濁度予測手法
○鈴木 昭弘・川上 敬(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)・大江 亮介(北海道科学大学)
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F-044小型凝集プラントと深層学習を用いた凝集後濁度予測手法
○鈴木 昭弘・川上 敬(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)・大江 亮介(北海道科学大学)
浄水場における凝集処理は後続処理に大きな影響を与えるため重要なプロセスである。このプロセスでは処理水に対して適切な凝集剤を注入することでフロックという懸濁質の塊を形成する。この凝集剤の適切な注入量の決定について浄水場は問題を抱えている。 そこで本研究では深層学習を用いて凝集後の濁度を予測し、この予測結果から凝集剤の注入量を適切に制御することを最終目標としている。そこで浄水場に実験用の小型の凝集装置を設置した。この装置を用いて取得したフロックの形成初期の画像を用いて、深層学習を利用し凝集後の上澄水濁度の予測を行った。発表では濁度予測の手法とその実験結果について述べる。 |
F-045 |
共有モジュールネットワークによる記号操作の身体化
○嶋田 泰大・野口 渉・飯塚 博幸・山本 雅人(北海道大学)
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F-045共有モジュールネットワークによる記号操作の身体化
○嶋田 泰大・野口 渉・飯塚 博幸・山本 雅人(北海道大学)
知能システムが現実空間での経験からボトムアップに概念を獲得することを示 した研究は多い.一方,具体的な経験と抽象的な記号操作との相互作用に ついて扱った研究は少ないが,これをシミュレーションするモデルが提案されて いる. 本研究ではこのモデルを拡張し,物を数えるという経験とそれに対応する加減算 という抽象的な記号操作を双方向的に対応付けた.具体的には,まず数えるとい う経験から数の内部表現を獲得し,その表現をもとに計算を学習した.その後, 動作として経験したことがない新たな計算を学習することによって,対応する動 作も理解できるようになることを示した. |
知能システムと知識処理(3) |
9月15日(木) 9:30-12:00 6g会場
座長 松野 省吾(群馬大) |
F-046 |
深層CNNによるレーザ超音波可視化試験における欠陥検出と位置推定
◎中島 未椰・小西 裕貴・斎藤 隆泰・加藤 毅(群馬大学)
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F-046深層CNNによるレーザ超音波可視化試験における欠陥検出と位置推定
◎中島 未椰・小西 裕貴・斎藤 隆泰・加藤 毅(群馬大学)
機械材料や土木構造物などの健全性を評価する方法として,非接触で検査を行うレーザー超音波可視化試験(LUVT)が注目されている.LUVT により,超音波を可視化した画像を検査することで欠陥を検出することができる.本研究では,深層学習を利用したLUVT 画像の自動検査を試みた.提案法は,欠陥の有無のみならず,位置まで特定することができる.本稿では,実データを使って実施した性能評価の結果を報告する. |
F-047 |
地層データの定性表現とその上での推論方法について
◎谷内 勇太・高橋 和子(関西学院大学)
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F-047地層データの定性表現とその上での推論方法について
◎谷内 勇太・高橋 和子(関西学院大学)
本発表では,地層データに対する定性的な記号表現を提案する. 地層データの組に対して,各層の隣接関係が一致することを同一性, 地層そのもの同士が左右または上下に隣接することを連続性とし, 提案した記号表現上でこれらを判定する方法を述べる. この記号表現は,褶曲構造を対象としたもので,その特徴を活かした 必要十分な表現となっている. |
F-048 |
Influential Variables in Constraint Networks
◎Li Qiancheng・沖本 天太・平山 勝敏(神戸大学)
×
F-048Influential Variables in Constraint Networks
◎Li Qiancheng・沖本 天太・平山 勝敏(神戸大学)
Constraint satisfaction problem (CSP) is a fundamental problem that can formalize various applications of Artificial Intelligence. CSP can be represented as a network called a constraint network. In a constraint network, some nodes have a significant influence on the global result, namely satisfiability and unsatisfiability. The existence of such variables, e.g., backbone and influential variables, is well-known in Satisfiability problem (SAT) and CSPs. In this paper, the number of backbone and influential variables in small-world and random constraint networks is investigated on the number of benchmarks. |
F-049 |
RGB画像と音声を用いた冷蔵庫内食品管理システム
◎謝 二ノ(横浜国立大学)・下ノ村 和弘(立命館大学)
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F-049RGB画像と音声を用いた冷蔵庫内食品管理システム
◎謝 二ノ(横浜国立大学)・下ノ村 和弘(立命館大学)
本論文は,RGB画像を用いた食材の種類を識別する能力を備え,音声対話による賞味期限の提示するシステムを提案する. 本稿が提案する食品管理システムは,リアルタイムオブジェクト検出アルゴリズムYOLOv4を用いて,画像認識による食材の種類,個数及び座標を検出することが可能である.また,システムとユーザーの音声対話による賞味期限を管理する. |
F-050 |
回収と配達の両方に時間枠をもつMAPD
◎渡邉 伸二・平山 勝敏・沖本 天太(神戸大学)
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F-050回収と配達の両方に時間枠をもつMAPD
◎渡邉 伸二・平山 勝敏・沖本 天太(神戸大学)
MAPD問題とは,グラフ上のある頂点におけるアイテムの回収(pickup)と別の頂点におけるアイテムの配達(delivery)の両方を伴う複数のタスクに対し,グラフ上の任意のエージェントを割り当て,かつ,互いに衝突のない最適な回収・配達経路を求める問題である.最近,MAPD問題の回収に時間枠を導入した問題の定式化とアルゴリズムが提案された.一方,現実には,フードデリバリー等の例に見られるように回収と配達の両方に時間枠がある場合も少なくない.本研究では,MAPD問題において回収と配達の両方に時間枠を導入した新たな問題の定式化とそれを解く列生成法に基づくアルゴリズムを提案する. |
F-051 |
歩行者を加味した深層強化学習による信号制御手法の提案
◎村田 顕祐・清 雄一・田原 康之・大須賀 昭彦(電気通信大学)
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F-051歩行者を加味した深層強化学習による信号制御手法の提案
◎村田 顕祐・清 雄一・田原 康之・大須賀 昭彦(電気通信大学)
交通制御問題において, 強化学習を適用した信号機による制御を行う研究がなされている. それらにおいては車両に主軸においた制御をする場合が多く, 交通環境に存在する歩行者などを想定している場合は少ない. そこで, 本研究では歩行者の交通量が大きく変化する環境において, 車両, 歩行者それぞれの交通遅延を減少させるための交通制御を行うことを目的としている.強化学習手法の1つである DQN によって信号を学習させていき, 車両に対して交通変化量の大きい歩行者の交通状況に応じた制御を取り扱っていく. その上で、時系列データを取り扱い学習を行う信号機を作成し、制御の可否を検証していく. |
機械学習と医療・介護 |
9月15日(木) 13:10-15:40 7f会場
座長 大倉 和博(広島大学) |
F-052 |
MetaFormerを用いた胎児心拍数陣痛図によるハイリスク出産の予測
◎辺見 一成(法政大学)・Mohannad Alkanan(東京工科大学)・柴田 千尋(法政大学)・宮田 康平・今村 利朗・宮本 新吾(福岡大学)・福西 広晃(東京工科大学)
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F-052MetaFormerを用いた胎児心拍数陣痛図によるハイリスク出産の予測
◎辺見 一成(法政大学)・Mohannad Alkanan(東京工科大学)・柴田 千尋(法政大学)・宮田 康平・今村 利朗・宮本 新吾(福岡大学)・福西 広晃(東京工科大学)
近年,多くの分野で深層学習の活用が進んでおり,特に医療の分野では一部の疾患については既に実用化もされている.周産期医療では,子宮内の胎児は様々な要因によりリスクに直面するため,胎児心拍数陣痛図(CTG)と呼ばれるデータを用いて医師が危険性を目視により判断している.そのため,CTGに対して畳み込みニューラルネットワークを用いてハイリスク出産の予測を行う研究が行われており,既に一定程度の精度が得られることが知られている.本論文ではMetaFormerを用いてさらなる精度の向上が可能かを検討する.また,適したデータ拡張を行うことで精度が向上するか検討する. |
F-053 |
機械学習を活用した患者に最適なストーマ装具の分析
◎川越 颯亮(公立千歳科学技術大学)・山根 麗子・塚本 容子(北海道医療大学)・小松川 浩(公立千歳科学技術大学)
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F-053機械学習を活用した患者に最適なストーマ装具の分析
◎川越 颯亮(公立千歳科学技術大学)・山根 麗子・塚本 容子(北海道医療大学)・小松川 浩(公立千歳科学技術大学)
ストーマ装具の種類や特性が多様なため,患者に適した装具を選択するには長年の経験や専門的な知識が必要である.一方で,在院日数の短縮により看護師が選択した装具を評価できる期間が短く,知識を習得できる機会が少なくなっている.本研究の目的は,ストーマ装具選択に必要な項目を機械学習にて分析し,患者に適した装具選択を行うための法則性を見出すことである.SPAツールとエキスパートの経験から得た情報をもとにランダムフォレストによる分析を行うことで,装具選択における特徴を見出すことができた.これは,看護師が1000種類以上の装具の中から選択する際の,ある一定の指標になると考えられる. |
F-054 |
XGBoostを用いた入院患者のせん妄予測
◎前川 啓輔(公立千歳科学技術大学)・赤松 湧希・塚本 容子(北海道医療大学)・小松川 浩(公立千歳科学技術大学)
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F-054XGBoostを用いた入院患者のせん妄予測
◎前川 啓輔(公立千歳科学技術大学)・赤松 湧希・塚本 容子(北海道医療大学)・小松川 浩(公立千歳科学技術大学)
入院患者の中には、時間や場所が急にわからなくなるせん妄という精神機能障害を発症することがある。こうした患者は夜中にひとりでに点滴を抜去するといった行動を起こし問題となっている。患者に問題が起こるとすぐに看護師を呼べるようにナースコールを敷設しているが、せん妄患者はナースコールで看護師を呼ぶことが出来ない。他方、人工知能の発展により、データを用いて様々な事象を予測することが可能になっている。本研究では、XGBoostを用いてせん妄発症の予測検証を行った。また、SHAPを用いて、XGBoostに用いたせん妄の予測因子について重要度の分析を行った。 |
F-055 |
脳血流量に基づくグレンジャー因果を用いた共感性伝播ネットワークの構築による共感性推定手法の提案
◎長谷川 孝太郎・浜田 百合・栗原 陽介(青山学院大学)
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F-055脳血流量に基づくグレンジャー因果を用いた共感性伝播ネットワークの構築による共感性推定手法の提案
◎長谷川 孝太郎・浜田 百合・栗原 陽介(青山学院大学)
共感性能力は対人関係において重要な役割を果たしている.しかし共感性を評価するにはアンケートが用いられており,恣意的に回答することができる.そこで本研究では脳血流量から客観的に共感性を推定する手法を提案する. 本提案手法では共感性能力の違いによる前頭葉における部位間の相互依存性を考慮するため,NIRSで計測した前頭葉の脳血流量にたいして部位間のグレンジャー因果性から共感性伝播ネットワークを構築する.このネットワークにおける部位間同士の因果関係を特徴量としてガウス過程回帰分析を適用することで共感性を推定する.18名を対象にした検証実験の結果,アンケートによる共感性にたいするRMSEは1.31となった. |
F-056 |
一般化加法モデルを用いたシスプラチン誘発性急性腎障害の発症予測
○西澤 達哉・英 彰吾・亀谷 由隆(名城大学)・髙橋 和男・坪井 直毅・水野 智博(藤田医科大学)
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F-056一般化加法モデルを用いたシスプラチン誘発性急性腎障害の発症予測
○西澤 達哉・英 彰吾・亀谷 由隆(名城大学)・髙橋 和男・坪井 直毅・水野 智博(藤田医科大学)
シスプラチンは有効な抗がん剤であるが,シスプラチン誘発性急性腎障害(Cis-AKI)のリスクがあることが知られている.先行研究では,Cis-AKIの発症を予測する機械学習モデルを構築し,勾配ブースティング木の一種であるXGBoostで最も高い予測精度を記録した.しかし,XGBoostはモデルの構造が複雑で,予測根拠の解釈が難しいという点がある.そこで本研究では,解釈性の高い一般化加法モデルあるいはその拡張形を用いてCis-AKIの発症を予測する機械学習モデルを構築し,予測根拠の確認を行う.実験の結果,XGBoostと同程度あるいはそれ以上の予測精度を達成し,予測根拠がCis-AKIに関する医学的知見と一致することを確認した. |
F-057 |
仮想的な老人ホーム火災におけるロボット救助方法の最適化
○西林 凜・原嶋 勝美(大阪工業大学)
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F-057仮想的な老人ホーム火災におけるロボット救助方法の最適化
○西林 凜・原嶋 勝美(大阪工業大学)
近年、様々な分野でロボットの活用が進んでいる。ロボットの活用分野の一つに人命救助がり、特に高齢者施設での火災は、多大な被害に繋がる。そこで本論文では、高齢者施設での火災発生時に施設職員に代わって救助作業を行うロボットの行動を提案する。自身で避難可能な人には最適な誘導方法を行い、自身での避難が困難な人にはその避難の手助けをロボットがそれぞれ行う。仮想的な高齢者施設での火災を想定し、ロボットと人エージェントを用いたコンピューターシミュレーションにより効果を検証する。それによるロボットの普及に繋がることを目的とする。 |
ゲーム情報学 |
9月15日(木) 13:10-15:40 7g会場
座長 美添 一樹(九州大学) |
F-058 |
SelfAttentionを用いた麻雀における山牌予測
◎髙木 俊太郎・鈴木 海友・松澤 智史(東京理科大学)
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F-058SelfAttentionを用いた麻雀における山牌予測
◎髙木 俊太郎・鈴木 海友・松澤 智史(東京理科大学)
不完全情報ゲームである麻雀において勝利するためには、確定情報から不確定情報を予測する必要がある。本研究では麻雀における不確定情報である山牌に注目し、確定情報である捨て牌情報や副露情報から山牌の予測を試みる。提案モデルでは先行研究のモデルで考慮していない捨て牌情報の時系列要素を利用したLSTM及びSelf-Attentionを用いて予測を行った。両モデルを比較した結果、提案モデルでは予測誤差を考慮する実験で高い精度を得られた。 |
F-059 |
駒の動きの時系列データを用いて駒色を予測するガイスターAIの構築
◎佐藤 光希・穴田 一(東京都市大学)
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F-059駒の動きの時系列データを用いて駒色を予測するガイスターAIの構築
◎佐藤 光希・穴田 一(東京都市大学)
不完全情報ゲームにおいて相手の見えない情報を推定することは重要である.二人不完全情報ゲームである「ガイスター」では,様々な手法で相手の駒色の推定が行われている.しかし,これらの全てが駒色を偽る行動をしているかどうかということに対して考慮できていない.駒色を偽る行動をしているかどうかを見極めるにはその駒の今までの動きを把握する必要がある.そこで本研究では,駒の配置や取得した駒の数,色,駒の動きの時系列からLSTMを用いて駒色推定を行う. |
F-060 |
2DアクションゲームにおけるGANによる多様なステージ生成手法の検討
◎高田 宗一郎・清 雄一・田原 康之・大須賀 昭彦(電気通信大学)
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F-0602DアクションゲームにおけるGANによる多様なステージ生成手法の検討
◎高田 宗一郎・清 雄一・田原 康之・大須賀 昭彦(電気通信大学)
近年、ゲーム内のコンテンツの生成において、機械学習や深層学習を用いる研究が盛んにおこなわれている。ゲームのステージを深層生成モデルにより自動生成する研究では、生成したステージのプレイ可能性を高めることや、少量のデータセットから多様なステージを生成することが課題となっている。 本研究では、2DアクションゲームであるZeldaにおいて、深層生成モデルによりプレイ可能かつ多様なステージを生成する手法を検討する。Self-Attention機構を用いたGANにより生成モデルを学習し、生成されたステージのプレイ可能割合と多様性を評価した。また条件付き生成を行うことによって、どの程度生成を制御可能であるかを調査した。 |
F-061 |
生理データを用いたシナリオがゲーム・プレイヤに与える心理的効果の調査
◎齋木 良太・島川 博光(立命館大学)
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F-061生理データを用いたシナリオがゲーム・プレイヤに与える心理的効果の調査
◎齋木 良太・島川 博光(立命館大学)
現在,スマートフォン,PC,家庭用ゲーム機などプラットフォームを問わずゲームを楽しんでいる人は多いが、各個人において好んでいるゲームは異なる。ゲームをプレイする際にどのような場面が感動や喜びなどに起因するかを調べるため、プレイ中の生理反応を採取する。これによりゲームにのみ現れる心理的効果を調査する。 本研究では,プレイ中の被験者から瞳孔径や皮膚電位などの生理データを採取し、その分析を通して、ゲームのどのような場面がプレイヤに対して心理的効果を与えているのかを調査する。プレイヤのペルソナを見つけることでストーリーの差別化を図ることが期待される |