F分野 人工知能・ゲーム |
選奨セッション 知能システム/人工知能と知識処理 |
9月3日(水) 9:30-12:00 1d会場
座長 松崎 和賢(中央大学)
藤田 桂英(東京農工大学) |
CF-001 |
車種グループ情報を用いた中古車価格予測に関する研究
◎林 雄太郎(オークネット)・足立 幸大(電気通信大学)・松下 旦(京都大学)・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-001車種グループ情報を用いた中古車価格予測に関する研究
◎林 雄太郎(オークネット)・足立 幸大(電気通信大学)・松下 旦(京都大学)・岩崎 敦(電気通信大学)
中古車事業者向け買取査定価格決定支援サービスにおいて、機械学習モデルを用いたシステムにより価格決定を行っている。 現在、システムで用いられている機械学習モデルはすべての車種データを用いて単一モデルとして構築されているものの、より業務運営に適したモデルの開発が望まれている。 さらなる予測性能向上を目的として、車種グループ情報を用いて構築した各車種特化型モデルを構築し、既存の単一モデルとのパフォーマンスを比較検証した結果を報告する。 |
CF-002 |
見間違えのあるくり返し囚人のジレンマにおける確率動学にもとづく戦略進化
◎谷川 颯希・岩﨑 敦(電気通信大学)
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CF-002見間違えのあるくり返し囚人のジレンマにおける確率動学にもとづく戦略進化
◎谷川 颯希・岩﨑 敦(電気通信大学)
本研究では、プレイヤが行動を見間違える環境下で協力を維持する(しない)振る舞いがどう変わるか(変わらないか)を進化ゲーム理論的に吟味した。このような進化ゲームにおける直接互恵性について、行動の取り違えに関しては広範な分析がある一方で、行動の見間違えに関しては十分な分析は行われてこなかった。そこで行動を見間違える環境下で1期記憶戦略空間と2期記憶戦略空間を定義し、確率動学の帰結においてどのような戦略で直接互恵性が構築されるかを分析した。1期記憶戦略空間では従来よく知られている戦略と近い構造をもつ戦略が生き残る。これに対して、これらをどのように拡張した2期記憶戦略が生き残るようになるかを議論する。 |
CF-003 |
海上警備:深層強化学習を用いた巡視戦略の最適化
○沖本 天太・山陰 将典(神戸大学)
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CF-003海上警備:深層強化学習を用いた巡視戦略の最適化
○沖本 天太・山陰 将典(神戸大学)
海洋安全保障の強化は海洋国家である日本をはじめ,国際社会全体の平和と繁栄に不可欠である.海洋安全保障の強化に欠かせないのが海上警備であり,海上での人命・財産の保護を含む治安維持,領海内へ侵入しようとする不審船の発見・追跡・対処等が主な活動として挙げられる.海上警備では,刻一刻と変化する動的環境下において,アジリティの高い巡視計画が求められる.本研究では,刻一刻と変化する動的環境において,不審船に対する巡視船の監視能力の向上を目的とし,深層強化学習を用いた巡視船の巡視戦略学習モデルを提案する.実験では,不審船の行動予測・発見及び,巡視戦略の学習に対する提案手法の有効性を示す. |
CF-004 |
ChilmAI: A Fair and Efficient System for Daycare Matching
○孫 兆鴻(九州大学/サイバーエージェント)・山田 直行・竹浪 良寛・森脇 大輔(サイバーエージェント)
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CF-004ChilmAI: A Fair and Efficient System for Daycare Matching
○孫 兆鴻(九州大学/サイバーエージェント)・山田 直行・竹浪 良寛・森脇 大輔(サイバーエージェント)
In this paper, we present ChilmAI, a newly developed system designed to address the social challenge of assigning children to daycare centers. ChilmAI has been recently deployed for practical use, supporting municipalities in improving the allocation process. The system aims to minimize the number of unmatched children while ensuring fairness and efficiency. We describe the design of our algorithm, which is based on constraint programming, and evaluate its performance using real-world data from multiple municipalities. Compared to the leading commercial software currently used in the Japanese daycare market, ChilmAI performs at least as well on all datasets we examined, and in many cases, delivers significantly better outcomes. |
CF-005 |
CLIPを基盤とした古典籍画像検索における検索対象フィルタリングとファインチューニング
◎山本 将也(法政大学)・大山 敬三(国文学研究資料館/国立情報学研究所)・佐藤 真一(国立情報学研究所)・藤田 悟(法政大学)
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CF-005CLIPを基盤とした古典籍画像検索における検索対象フィルタリングとファインチューニング
◎山本 将也(法政大学)・大山 敬三(国文学研究資料館/国立情報学研究所)・佐藤 真一(国立情報学研究所)・藤田 悟(法政大学)
本研究では、CLIPを基盤とした古典籍画像検索システムを構築し、対話的な精度改善サイクルを導入した。事前学習済みのCLIPにより、タグ付けのない膨大な画像群に対し自然言語および画像による検索が可能となったが、検索結果の精度や語彙対応には課題が残っていた。物体検出器により抽出した部分画像を検索対象に含めて網羅性を高め、文字や汚れなどの不要な領域については前処理で除外することで品質を向上させた。検索結果はユーザの評価に基づいて再構成可能で、注釈を加えることでファインチューニングにも活用できる。検索意図との整合性や古典籍特有語への対応を実現し、学際的な応用に資する検索基盤を確立した。 |
CF-006 |
ベイズ構造時系列モデルを用いたCOVID-19が教員の新年度準備への関心に与えた影響の定量化に関する検討
◎安部 洋平・原川 良介(長岡技術科学大学)・飯坂 正樹(スプリックス)・岩橋 政宏(長岡技術科学大学)
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CF-006ベイズ構造時系列モデルを用いたCOVID-19が教員の新年度準備への関心に与えた影響の定量化に関する検討
◎安部 洋平・原川 良介(長岡技術科学大学)・飯坂 正樹(スプリックス)・岩橋 政宏(長岡技術科学大学)
本研究では教員向けソーシャルメディアであるフォレスタネットの閲覧履歴データを活用し,COVID-19に伴う休校措置が教員の新年度準備への関心に与えた影響を定量化する手法を提案する.提案手法では,大規模言語モデルを用いることで,教員の日々の関心を表す時系列データを構築する.さらに,モデルの学習データ不足の課題に対しては,休校措置が行われた年よりも以前の年の閲覧履歴データを学習データとして導入することで対応する.実験結果として,休校措置はコロナ禍の新年度対応への教員の関心を大きく高め,通常の傾向を上回る閲覧行動を促したことが明らかとなった. |
CF-007 |
A Note on a Topic Trend Analysis Method for Extracting Public Interest in Social Events
◎LE HUU HOAN・原川 良介・岩橋 政宏(長岡技術科学大学)
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CF-007A Note on a Topic Trend Analysis Method for Extracting Public Interest in Social Events
◎LE HUU HOAN・原川 良介・岩橋 政宏(長岡技術科学大学)
This study introduces a novel method for topic modeling by combining trend features and semantic features. Previous methods extracted topics based on only semantics, and the trend representation was simply counting the frequency of occurrence over time. Therefore, these methods could not eliminate the indirect correlations among a topic. To address these, our method introduces trend clustering into topics extraction that enables us to remove indirect correlations and provide an efficient topic-trend visualization solution. Experimental results show our method outperforms previous methods in enhancing the interpretability of trend-topic in revealing human interest in social events. |
選奨セッション ゲーム情報学/情報論的学習理論と機械学習 |
9月3日(水) 13:10-15:10 2d会場
座長 松崎 和賢(中央大学)
中村 篤祥(北海道大学) |
CF-008 |
不完全情報展開型ゲームの求解における利得摂動に関する研究
◎眞坂 航宙(電気通信大学)・坂本 充生・阿部 拳之・蟻生 開人(サイバーエージェント)・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-008不完全情報展開型ゲームの求解における利得摂動に関する研究
◎眞坂 航宙(電気通信大学)・坂本 充生・阿部 拳之・蟻生 開人(サイバーエージェント)・岩崎 敦(電気通信大学)
相手の情報が見えない意思決定問題は不完全情報ゲームとして定式化でき,この均衡解を求めることは多様な分野で有用性が高く,重要である.しかしプレイヤは観測できない情報を考慮する必要があり学習は困難を伴う.近年,利得に適切な摂動を加えて均衡解への収束を促す手法が研究されている.膨大な状態数を持つ展開型ゲームでは,ゲーム木の全探索が難しいため一部の履歴をサンプリングし計算量を削減するアプローチが取られるが,推定に伴う分散が学習を不安定化させる.本研究では推定時の分散を低減させる利得の摂動方法を提案し理論的に望ましい性質を持つことを示す.また,計算機実験により特定のゲームで既存手法を上回ることを示す. |
CF-009 |
Masked Modelingに基づく目標駆動型敵対的模倣学習
◎五箇 亮太・前田 圭介・小川 貴弘・長谷山 美紀(北海道大学)
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CF-009Masked Modelingに基づく目標駆動型敵対的模倣学習
◎五箇 亮太・前田 圭介・小川 貴弘・長谷山 美紀(北海道大学)
模倣学習とは,エキスパートの状態行動履歴から最適方策を学習する手法であり,近年ではMasked Autoencoderに基づく自己教師有りの目標駆動型模倣学習が注目を集めている.しかしながら,教師有りの模倣学習手法では,エキスパートと異なる状態分布に遷移した際の脆弱性が従来報告されている.そこで本研究では,自己教師有り学習と敵対的模倣学習を統合した,新たな目標駆動型模倣学習手法を提案する.提案手法は,状態行動系列の一部Maskされた箇所を復元することで,双方向時系列を考慮した潜在表現および方策の学習をしながら,エキスパートデータか生成データかを識別するDiscriminatorを用いた敵対的学習により,分布外状態に対しても頑健な方策を生成可能とする. |
CF-010 |
Kernel SHAPを用いた高分子材料設計指針抽出の妥当性評価
◎Phua Yin Kan・藤ヶ谷 剛彦・加藤 幸一郎(九州大学)
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CF-010Kernel SHAPを用いた高分子材料設計指針抽出の妥当性評価
◎Phua Yin Kan・藤ヶ谷 剛彦・加藤 幸一郎(九州大学)
機械学習(ML)の材料科学への応用が進む中、ブラックボックスモデルの説明性向上が重要課題となっている。特に、SHAPを用いた特徴量の寄与分析が注目されており、多くの研究で決定木モデルとそれに対応するTree SHAPが用いられている。しかし、Tree SHAPはモデル依存であり、ニューラルネットワーク等では使用が困難である。これに対し、モデル非依存なKernel SHAPは適用可能だが、その近似的な計算手法により得られる特徴量重要度の解釈には注意を要する。本研究では、高分子材料の性能予測を対象に、Kernel SHAPとTree SHAP(interventionalモード)を比較し、Kernel SHAPによって得られる設計指針の妥当性と現実的な有用性を検証した。 |
CF-011 |
スポーツチームの試合結果・パフォーマンスとSNS世論構造の関連分析モデル
◎李 芸海(早稲田大学)・楊 添翔(慶應義塾大学)・邵 騰飛・後藤 正幸(早稲田大学)
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CF-011スポーツチームの試合結果・パフォーマンスとSNS世論構造の関連分析モデル
◎李 芸海(早稲田大学)・楊 添翔(慶應義塾大学)・邵 騰飛・後藤 正幸(早稲田大学)
スポーツ選手の試合パフォーマンスは、試合後にSNS上で注目を集め、話題や感情的反応を誘発する。しかし、選手パフォーマンスが世論形成にどのように影響するかはまだ十分に分析されていない。本研究は、選手パフォーマンスと、それに続くSNS上の世論形成との関係性を明らかにすることを目的とする。対象は、バレーボール選手の試合データと試合直後に投稿されたSNSデータである。SNSデータはBERTopicでトピックを抽出し、投稿内容の構成比として定量化する。得られた話題構成とパフォーマンス指標(攻撃成功率等)の関係性を、多項ロジスティック回帰により分析・解釈する。これにより、試合後のメディア戦略やファン対応に資する知見の提供が期待される。 |
CF-012 |
顧客レビューによる購入目的別の品質要素比較分析モデル
◎トウ シセン・山極 綾子・邵 騰飛・後藤 正幸(早稲田大学)
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CF-012顧客レビューによる購入目的別の品質要素比較分析モデル
◎トウ シセン・山極 綾子・邵 騰飛・後藤 正幸(早稲田大学)
近年, 商品やサービス改善を目的としたレビュー分析が進む一方で, 品質要素に基づく分析は依然として不十分である. 本研究ではユーザーの購買目的に着目し, レビューを「自分用」と「贈答用」の二群に分類した上で, 各群における品質への認識とその差異を明らかにする. 具体的には, BERTopicを用いてレビュー本文のTopicを抽出・ベクトル化し, 複数の閾値で二値化した上でロジスティック回帰モデルを適用する. さらに, 各閾値におけるTopicの影響度を比較分析することで, 「一元的品質」および「魅力的品質」を同定する. 本研究により, 購買目的に応じた顧客ニーズの把握が可能となり, レビュー情報を活用した施策や商品開発への活用が期待される. |
CF-013 |
顧客レビューを用いた電子製品の評価要因分析モデルに関する一考察
◎呂 文博・阪井 優太・邵 騰飛・後藤 正幸(早稲田大学)
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CF-013顧客レビューを用いた電子製品の評価要因分析モデルに関する一考察
◎呂 文博・阪井 優太・邵 騰飛・後藤 正幸(早稲田大学)
近年、ECサイトのレビューは消費者行動や製品改善に大きな影響を与えている。しかし、その膨大かつ自由記述の性質ゆえに、従来の手法では評価要因の把握が困難であった。本研究では、レビュー内容、感情強度、評価値を統合した評価要因分析手法を構築する。ECサイトにおける電子機器カテゴリのレビューを対象に、VADERによる感情強度とレビュー内容の埋め込みとそれに基づくトピックを抽出する。このトピックと評価値を用いて、感情強度及びレビュー内容が与える星評価への影響を分析する。この分析により、評価に寄与する傾向を確認した。本手法は、ECサイトのレビューから有用な知見を抽出し、製品開発や顧客満足度の向上に寄与すると期待される。 |
人工知能と知識処理(1) |
9月3日(水) 13:10-15:10 2k会場
座長 八槇 博史(東京電機大学) |
F-001 |
AIとIoTを活用した家庭菜園管理システム
○BOBURKHONOV ASLIDDIN・MANOUAN AKA THOMAS・平石 広典(足利大学)
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F-001AIとIoTを活用した家庭菜園管理システム
○BOBURKHONOV ASLIDDIN・MANOUAN AKA THOMAS・平石 広典(足利大学)
本研究では,IoTセンサとAIを組み合わせた管理システムを構築した.土壌湿度センサ,光センサ,小型給水ポンプ,LEDライトをArduinoに接続し,環境データのリアルタイム取得と自動制御を行う.LEDライトは周囲の明るさに応じて点灯・消灯し,植物に最適な光環境を提供する.また,収集した湿度データをもとに,植物の種類や季節(冬期・夏期)ごとに最適な給水量とタイミングを判断するAIモデルの開発も進行中である.さらに,YOLOv8を用いた画像解析により,植物の成長状態や病害虫の有無を自動で判別可能とした.本システムは,持続可能な家庭菜園を支援し,さらに環境負荷の低減にも貢献することが期待される. |
F-002 |
リアルタイム物体検出と視線追跡による運転時の視線評価システムの開発
◎THAKULLA JAGAT・平石 広典(足利大学)
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F-002リアルタイム物体検出と視線追跡による運転時の視線評価システムの開発
◎THAKULLA JAGAT・平石 広典(足利大学)
本研究では,Unity と YOLOv8x を使用してリアルタイムの物体検出を実装し,運転時の視線評価システムを設計した.本システムは,見るべき領域と見てはいけない領域を自動的に識別する.見るべき領域は緑色のバウンディングボックスで表され,見てはいけない領域は赤色のバウンディングボックスで表される.視線比較,YOLO 精度,スコア比較を評価するために,それぞれ 3 つの実験が行う.初心者と熟練者ドライバーによる実験では,視線パターンに大きな違いがあり,熟練者ドライバーは視線の動きが広いことが明らかになった.対照的に,初心者のドライバーは通常,道路にまっすぐ焦点を合わせており,運転中の危険チェックが不十分であることがわかった. |
F-003 |
Pix2pixを用いた運転中の一人称視点から三人称視点の多段階的生成
◎戸村 尋稀・平石 広典(足利大学)
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F-003Pix2pixを用いた運転中の一人称視点から三人称視点の多段階的生成
◎戸村 尋稀・平石 広典(足利大学)
本研究は、ドライブレコーダーなどの運転映像を用いて、ドライバーの普段の運転状況を評価することを目的とする。ドライブレコーダーは運転席前方を映した一人称視点の映像を提供する。しかし、自身の運転を評価するためには、後方から撮影した三人称視点の映像を見ることで、車の動きをより正確に把握することができる。これは、後方を走行する車の協力が必要であり、車単体では不可能である。この問題を解決するために、敵対的生成ネットワークモデルであるpix2pixを多段階で用いて、ドライブレコーダーで撮影した一人称映像から三人称視点の映像を生成と補正をした。また,ドライビングシミュレータの映像を用いて評価を行った。 |
F-004 |
複数の物体検出手法を用いた電線検出手法の検討
◎工藤 樹・小嶋 和徳・伊藤 慶明(岩手県立大学)
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F-004複数の物体検出手法を用いた電線検出手法の検討
◎工藤 樹・小嶋 和徳・伊藤 慶明(岩手県立大学)
現在、ドローンは農業、点検、災害支援など多岐にわたる分野で活用されている。しかし、ドローンによる事故も増加しており、特に農薬散布中に電線へ接触する事故が後を絶たない。障害物回避手法として赤外線センサが一般的であるが、この手法は赤外線の反射を利用して距離を計算するために赤外線の性質上、反射率が低く細長い電線のような物体では精度が低下しやすい。この問題に対して本研究では、赤外線センサの苦手とする反射率の低い物体の検知と補完を目的とし、YOLOやRF-DETRなどのリアルタイム物体検出アルゴリズムの最新モデルを用いてドローンが接触しやすい電線を検知する際の問題点の改善を行う。 |
F-005 |
SPAR3Dを用いたImage-to-3Dによるデータ拡張を用いた物体検出
◎藤野 朋志・大川 茂樹(千葉工業大学)
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F-005SPAR3Dを用いたImage-to-3Dによるデータ拡張を用いた物体検出
◎藤野 朋志・大川 茂樹(千葉工業大学)
物体検出の学習にはデータの質と量が重要だが,一般的なデータ拡張手法では質的な問題が残っており,データ拡張手法には工夫が必要である.近年の生成AIにおける生成物は多種多様であり,1枚の画像から動画や3Dモデルを生成することが可能なモデルまで登場している.また,3Dモデルを使用した拡張では質と量の確保が容易であると考えられる.そのため,本研究はSPAR3Dを使用し1枚の画像から3Dモデルを作成し,モデルが回転する動画をデータ拡張に用いることで,物体検出における精度を検証する.結果として,データ拡張前後と一般的なデータ拡張手法との検出精度を比較したところ,検出精度の向上が見られた. |
知能システム(1) |
9月3日(水) 13:10-15:10 2m会場
座長 櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
F-006 |
育児支援システムのための寝かしつけ姿勢インタラクションのモデル化
○張 斌・山崎 南実・麻生 典子・小林 麻衣子・森田 麻登・沈 宏港(神奈川大学)
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F-006育児支援システムのための寝かしつけ姿勢インタラクションのモデル化
○張 斌・山崎 南実・麻生 典子・小林 麻衣子・森田 麻登・沈 宏港(神奈川大学)
本研究は,心理学と人工知能(AI),ロボティクス技術を統合し,児童虐待という社会問題の解決を目指す.まず,センサネットワークを構築し,姿勢推定アルゴリズムで骨格の座標を取得する.その後,親の姿勢と乳児の心的状態をアノテーションし,HMM(隠れマルコフモデル)モデルを学習し,親の姿勢座標データから乳児の心的状態を推定可能にする.親のストレスを緩和可能な寝付け行動パターンを抽出し,虐待予防可能な抱っこ姿勢インタラクションのモデル化を行うことで,寝付けにおいて,乳児の泣きを減少させ,親の精神的健康や育児ストレスを改善する. |
F-007 |
レーダーチャート用いた感情分析による商品レビュー評価法
◎加納 良真・斎藤 和巳(神奈川大学)
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F-007レーダーチャート用いた感情分析による商品レビュー評価法
◎加納 良真・斎藤 和巳(神奈川大学)
ECサイトであるAmazonの商品レビューを収集し、収集した文章を形態素解析、その後、感情分析し、AUC曲線の面積をスコア化することで商品に対し、どの感情がどのような文章でレビューされているのか、またほかの商品を比較してどのようなことが考察できるのかを研究している。そして、最終的には、感情分析を用いて役に立つ商品レビューを見つけやすくする方法である語彙数法の信頼性の向上を目指す。 |
F-008 |
社会ネットワーク上での情報拡散シミュレーションの高速化
◎李 孝岩・斉藤 和己(神奈川大学)
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F-008社会ネットワーク上での情報拡散シミュレーションの高速化
◎李 孝岩・斉藤 和己(神奈川大学)
先行研究では,SIRモデルに基づき全ノードの影響力を効率的に推定する問題に対し,既存のボンド・パーコレーション・プロセス(Bond Percolation Process)を基盤とした研究をさらに発展させ,REP(Redundant-Edge Pruning)およびMCP(Marginal-Component Pruning)という2種類の最適化手法が提案され,それぞれの高速化効果が検証された. 本研究では,これらの成果を踏まえ,新たな最適化手法としてBOP(Burn-out Pruning)を提案し,処理過程のさらなる高速化を目指した. 実験には108,804件のTwitterデータを用い,先行研究と同様にSIRフレームワーク内のシンプルな独立カスケード(IC)モデルを採用した.また,ICモデルの拡散確率を変更することで異なるネットワーク構造を模擬し,各ネットワークにおける本手法の高速化効果を評価した. その結果,様々なネットワーク条件下においても提案手法は一貫して処理速度の大幅な向上を実現した. |
F-009 |
ポートフォリオ制御方策に対する構造的正則化
◎和田 菜々里・高野 祐一(筑波大学)
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F-009ポートフォリオ制御方策に対する構造的正則化
◎和田 菜々里・高野 祐一(筑波大学)
ポートフォリオ最適化問題とは、金融資産の最適な投資配分を決定するための問題である。直近の収益率に応じて動的な意思決定を行うための手法として、過去数期間の各資産の収益率を入力し次期の投資比率を出力する線形制御方策という手法が提案された。しかし、既存の線形制御方策には訓練データへの過剰適合や投資資産数の増加によるコスト増大の可能性があるという課題が残されている。本研究では、線形制御方策に対して構造的正則化を導入することで、入力資産の集約と投資資産の選択を同時に実現する手法を提案する。数値実験により、本手法が過剰適合を抑制し、高い投資成績を達成することを示した。 |
情報論的学習理論と機械学習 (1) |
9月3日(水) 15:30-17:30 3d会場
座長 小川 貴弘(北海道大学) |
F-010 |
文脈情報を活用した適応的時間間隔によるMambaの拡張
◎武智 莉央(大阪大学)・河原 吉伸・小西 卓哉(大阪大学/理化学研究所)
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F-010文脈情報を活用した適応的時間間隔によるMambaの拡張
◎武智 莉央(大阪大学)・河原 吉伸・小西 卓哉(大阪大学/理化学研究所)
本研究は,効率的な自然言語処理モデルとして注目される Mamba に対し,文脈依存的に時間間隔を調整する新たな拡張手法を提案する.従来の Mamba では入力系列のみを基に状態更新の時間間隔を決定していたが,本手法では内部状態に保持された過去の文脈情報を併用し,時間間隔を適応的に決定する.提案手法の有効性は,Induction Heads タスクを基に拡張した評価タスクで検証した.実験結果からは,メモリ効率や学習速度の低下といった課題が観測されたものの,文脈把握能力の向上を示唆する改善が確認された. |
F-011 |
非線形次元推定と生成品質評価に基づくVAEボトルネック次元の検討
◎小端 千佳・代 美月・神野 健哉(東京都市大学)
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F-011非線形次元推定と生成品質評価に基づくVAEボトルネック次元の検討
◎小端 千佳・代 美月・神野 健哉(東京都市大学)
本研究では,Variational Autoencoder(VAE)の最適なボトルネック次元設計を検討する。ベンチマークデータセットを用い,TwoNN,LID,DANCoなど複数の非線形次元推定手法を比較し,各エンコーダ層の有効次元や入力画像と生成画像の類似度,輝度分布などの品質指標に基づく最適次元導出方法を検討する。本検討により,理論的根拠に基づく動的ボトルネック次元設計の方向性を示す。 |
F-012 |
複数データセットを用いたマシンアンラーニング手法の性能比較に関する実験的検討
◎柴田 大真・村上 泰斗・山内 悠嗣(中部大学)
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F-012複数データセットを用いたマシンアンラーニング手法の性能比較に関する実験的検討
◎柴田 大真・村上 泰斗・山内 悠嗣(中部大学)
近年,生成AIの急速な普及に伴い,プライバシーを含む情報保護への関心が高まっており,一度学習したデータの情報を意図的に忘却するマシンアンラーニングと呼ばれる技術が注目されている.このような背景のもと,2023年にはデータサイエンスコンペティションプラットフォームにてマシンアンラーニングをテーマとしたコンペティションが開催された.すでに報告されたレポートも存在するが,定量的な比較分析が十分ではなかった.そこで本稿では、コンペティションにおいて上位入賞した手法を対象に評価実験を行い,それぞれの性能やモデル特性について分析した. |
F-013 |
自己教師あり学習を導入した局所拡張型異常生成による異常検知の高精度化
◎本田 晴己・山内 悠嗣(中部大学)
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F-013自己教師あり学習を導入した局所拡張型異常生成による異常検知の高精度化
◎本田 晴己・山内 悠嗣(中部大学)
異常検知モデルの構築において異常データの不足が大きな課題となっている.この課題に対処する手法として,擬似的に異常画像を生成するCutPasteと呼ばれる手法が提案されているが,現実には存在し得ない不自然な異常画像が生成される場合がある.そこで本研究では,より現実的な異常を模擬するため,局所拡張型異常生成を用いた異常検知法を提案する.提案手法は,1枚の正常画像の一部に対してデータ拡張を行い,自然な擬似異常画像を生成する.また,モデルの精度向上を目的として自己教師あり学習を導入し,異常検知性能の更なる改善を図る. |
F-014 |
浄水処理におけるフロックの成長を考慮した凝集沈澱後の濁度予測モデルの検討
◎折田 大也・鈴木 昭弘・松﨑 博季・稲垣 潤(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)
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F-014浄水処理におけるフロックの成長を考慮した凝集沈澱後の濁度予測モデルの検討
◎折田 大也・鈴木 昭弘・松﨑 博季・稲垣 潤(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)
浄水処理における凝集沈殿工程では、処理水に対して凝集剤を注入する過程がある。凝集剤を注入することで、懸濁物質の凝集塊であるフロックが生成される。この凝集剤の適切な注入量を決定することが難しい。 本研究では、深層学習を用いて凝集後の濁度を予測する深層学習モデルを検討する。この予測結果から凝集剤の注入量を最適化することを最終目標とする。 筆者らは浄水場内に設置した小型の凝集装置を用いて実験を行ってきた。これまでの研究ではフロックの生成初期の画像と、凝集過程が進んだ後のフロックの画像を用いて深層学習を行った。しかし、期待した精度を得られなかった。そこで、今回は深層学習モデルの再検討を行い精度比較を行う。 |
F-015 |
浄水プロセスにおける正常・異常データに着目した凝集後濁度の回帰予測CNN
◎中井 優希・鈴木 昭弘・松﨑 博季・稲垣 潤(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)
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F-015浄水プロセスにおける正常・異常データに着目した凝集後濁度の回帰予測CNN
◎中井 優希・鈴木 昭弘・松﨑 博季・稲垣 潤(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)
本研究の目的は浄水処理のプロセスにおいて、生成される「フロック」と呼ばれる凝集塊の画像から凝集沈殿後の濁度を予測可能な深層学習モデルを構築することである。 本講演では凝集後の濁度を回帰予測するモデルの精度改善の試みを述べる。 従来手法における予測モデルはほぼ必ず約1割のデータが季節を問わず誤差が大きく,予測困難であるという問題があった. そこで,この約1割の異常データとその他の正常データが異なる特徴を持つという仮説に基づき,両者を識別する分類モデルを構築する. さらに,正常・異常のそれぞれに特化した回帰モデルを個別に学習させ,先に構築した分類モデルと組み合わせて使用することで,予測精度の向上を目指す. |
人工知能と知識処理(2) |
9月3日(水) 15:30-17:30 3k会場
座長 櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
F-016 |
オンライン協調コミュニティの特徴付けによるコミュニティ分類手法の提案
◎松崎 穂高・軽部 勲・平山 淳一(日立製作所)
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F-016オンライン協調コミュニティの特徴付けによるコミュニティ分類手法の提案
◎松崎 穂高・軽部 勲・平山 淳一(日立製作所)
近年、SNS 上での情報操作を目的とした組織的な協調 行動を検出する重要性が増している。本研究は、リポス トの協調性やプロパガンダ、共有リンクの特性に着目 し、不審なコミュニティの特徴を明らかにすることを目 的とする。2023 年 8 月の ALPS 処理水放出に関する X の投稿を対象に階層クラスタリングを適用した結果、68 の協調的コミュニティを再現率 81.8%、適合率 40.9%で 分類することに成功した。今後は、異常度に基づく自動 検出手法の開発や大規模データに対応する手法の導入が 課題である。本研究は、悪質な協調行動の検出とその応 用の発展に寄与することが期待される。 |
F-017 |
GraphRAG-Enabled AI Agents: A Framework for Enterprise Knowledge Base Building
○BELLEGUIE LOYS(Quollio Technologies)・早矢仕 晃章(東京大学)・眞田 貴弘(Quollio Technologies)
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F-017GraphRAG-Enabled AI Agents: A Framework for Enterprise Knowledge Base Building
○BELLEGUIE LOYS(Quollio Technologies)・早矢仕 晃章(東京大学)・眞田 貴弘(Quollio Technologies)
Despite expectations that integrating data from diverse fields would drive innovation, enterprises continue to face substantial technical challenges arising from fragmented, heterogeneous, and semantically complex datasets. These issues limit comprehensive visibility and hinder effective governance within enterprise data ecosystems. To overcome these challenges, we introduce a novel Graph Retrieval-Augmented Generation (GraphRAG) framework, combining Large Language Model-based AI agents with enterprise-specific Knowledge Graphs. Our method significantly outperforms traditional RAG techniques in natural language querying, automatic classification, and data discovery tasks, laying the groundwork for advanced semantic engineering in enterprise data management. |
F-018 |
マルチエージェントシミュレーションによる欲求駆動型LLMエージェントの個性創発
◎藤山 仁聖・折原 良平・田原 康之・大須賀 昭彦・清 雄一(電気通信大学)
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F-018マルチエージェントシミュレーションによる欲求駆動型LLMエージェントの個性創発
◎藤山 仁聖・折原 良平・田原 康之・大須賀 昭彦・清 雄一(電気通信大学)
近年,個性を持つLLMエージェントによる集団インタラクションに関する研究が盛んに行われている.しかし,先行研究では事前に付与された限定的な個性しか扱っておらず,経験に基づく個性形成が求められる.本研究では、事前に個性を与えず,欲求や感情に基づく意思決定を行うLLMエージェントによるインタラクションを通して,個性の動的形成を促し,多様な個性創発を目指す.その過程でエージェントの振る舞いや他者との関係性の変化など多角的に分析を行う.その結果,エージェントの振る舞いはいくつかのパターンに分類され,集団の構造にも変化が見られた. |
F-019 |
Multi-Model and Multi-Feature Fusion Approach for Financial Trend Prediction
◎WU JIAJUN(神奈川大学)
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F-019Multi-Model and Multi-Feature Fusion Approach for Financial Trend Prediction
◎WU JIAJUN(神奈川大学)
This study proposes a multi-model framework for financial trend forecasting that integrates both time series patterns and sentiment features. Specifically, a CNN-BiLSTM-ECA model and an N-BEATS model are employed to capture temporal dependencies from stock price data. In addition, financial news sentiment is quantified using the pre-trained BERT model and incorporated as an external feature. The study aims to evaluate the impact of sentiment-enhanced inputs on forecasting performance by comparing models with and without these features. The proposed framework offers a comprehensive approach to stock trend prediction by combining deep learning with financial text analysis. |
F-020 |
行動変換モデルを導入したSim-to-Real強化学習による油圧ショベルの自動操作の検討
中西 亮太・◎青木 大地・西原 賢太・清水 彰馬(横浜国立大学)・許 凱宇・小松 琢也(コマツ)・内田 絢斗・白川 真一(横浜国立大学)
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F-020行動変換モデルを導入したSim-to-Real強化学習による油圧ショベルの自動操作の検討
中西 亮太・◎青木 大地・西原 賢太・清水 彰馬(横浜国立大学)・許 凱宇・小松 琢也(コマツ)・内田 絢斗・白川 真一(横浜国立大学)
油圧ショベルの製品化において制御パラメータのチューニング作業は重要な工程であるが,操作を行う熟練運転手の不足が問題となっている.そのため,強化学習を利用した自動操作モデルの実現が求められるが,その学習環境にはシミュレータ環境を利用するため,実機での性能が低下するという課題がある.そこで本研究では,学習環境と運用環境の差異を補正する行動変換モデルを導入し,Sim-to-Realの課題への対処可能な油圧ショベルの自動操作モデルの学習方法を提案する.低精度のシミュレータを学習環境とする評価実験では,実環境に近い高精度のシミュレータ環境での性能低下を抑制し,目標の操作精度を達成できたことを確認した. |
知能システム(2) |
9月3日(水) 15:30-17:30 3m会場
座長 菊地 真人(名古屋工業大学) |
F-021 |
時間的な変動を含まない特徴量を用いた機械稼働音の教師なし異常検知の検討
◎金子 馨(マーブル)・平田 俊明(東京情報デザイン専門職大学)
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F-021時間的な変動を含まない特徴量を用いた機械稼働音の教師なし異常検知の検討
◎金子 馨(マーブル)・平田 俊明(東京情報デザイン専門職大学)
音響解析において、音声や音楽を中心にメルスペクトグラムの有効性が確認されている。しかしスペクトログラムは時間的な変動を捉えられることが特長であって、定常性をもつような機械稼働音に対しては必ずしも最適でないと考えられる。本研究では音の周波数スペクトルに時間的変動を考慮しないグラミアン角場やリカレンスプロットを適用し、より効率的な機械稼働音の異常検知を目指す。これらの特徴量が 異常検知にどれだけ寄与しているかをメルスペクトログラムと比較評価して、ベースラインを一部上回る結果が 得られたことで、時間的な変動が必ずしも異常検知に必要ではないことを明らかにした。 |
F-022 |
入力ベクトル疎密がデンドログラム特徴量へ与える影響分析
◎方 越洋・斉藤 和巳(神奈川大学)
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F-022入力ベクトル疎密がデンドログラム特徴量へ与える影響分析
◎方 越洋・斉藤 和巳(神奈川大学)
本発表では,多数クラスタに大規模文書データを分割した結果から,群平均法,ウォード法,コサイン法でデンドログラムを構築するとき,語彙数の高次元疎ベクトル,または,LLM での埋込数百次元密ベクトルを入力とするので,デンドログラム特徴量にどのような影響を与えるか比較分析した結果を報告する。 |
F-023 |
深層学習を用いたテニス打球コースの実時間予測手法の検討
○岩田 雄介・田村 仁・大久保 友幸(日本工業大学)
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F-023深層学習を用いたテニス打球コースの実時間予測手法の検討
○岩田 雄介・田村 仁・大久保 友幸(日本工業大学)
深層学習による行動予測は近年注目を集めているが,カメラの遅延,処理速度,予測精度,小型PCへの実装といった課題が存在する.そこで本研究では,小型PC上でも人の行動を正確に予測可能な新しい手法の開発を目的とする. 人間の動作は非常に多様であるため,本研究ではまず特定の動作に対象を絞って予測を試みる.具体的には,予備動作が長く明確であるテニスの打球動作に着目し,LSTMを用いて2D座標データからボールのコースを実時間予測する手法を検討した. 本手法では,YOLOにより人物の座標を検出し,TrackNetにより抽出したボールの座標データをもとに予測を行う. 本実験で得られた成果や詳細については,発表当日に詳しく説明する. |
F-024 |
性格特性評価における作為回答判別のための脳波スペクトル尺度変換関数群の5因子に対する汎化性能評価
◎石原 滉大・芦川 友仁・栗原 陽介(青山学院大学)
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F-024性格特性評価における作為回答判別のための脳波スペクトル尺度変換関数群の5因子に対する汎化性能評価
◎石原 滉大・芦川 友仁・栗原 陽介(青山学院大学)
人の性格特性を5因子で評価するNEO-FFIアンケートでは,各設問の回答時に好意的に評価されたいという「社会的望ましさバイアス(SDB)」の影響を受けやすいため,正確な性格特性の評価には,SDBにより作為的に事実と違う回答をした「作為回答」の把握が重要である.本研究では,回答中の脳波スペクトルに対し周波数軸の尺度変換を行うことで,作為回答か否かを判別する手法を提案する.尺度変換では,脳部位ごとに適合した尺度変換関数群を用い,5因子すべてに対する汎化性能を評価する.23名を対象とした検証実験の結果,提案する尺度変換関数群を用いることで,5因子すべてにおいてF値0.80以上の精度で作為回答の判別が可能であることを確認した. |
人工知能と知識処理(3) |
9月4日(木) 9:30-12:00 4h会場
座長 中島 悠(東邦大学) |
F-025 |
社内全文検索システムと生成AIを組み合わせた検索拡張生成(RAG)システム
○齋藤 靖二・岩元 淳・加藤 総士・鈴木 健太郎(東芝)
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F-025社内全文検索システムと生成AIを組み合わせた検索拡張生成(RAG)システム
○齋藤 靖二・岩元 淳・加藤 総士・鈴木 健太郎(東芝)
社内の技術情報やノウハウ活用を目的としたキーワード型の全文検索システムに対して、生成AIを組み合わせた検索拡張生成(RAG)システムを構築した。一般的なRAGと同等の精度で、セキュリティも考慮したシステムを短期間で構築できる。ベクトル検索に比べ、新規文書が追加されても社内用語を再学習することなく検索が可能である。チャット形式のUIを備えており、入力した質問から生成AIにより検索式を生成し、検索システムから得られた文書と質問を再度生成AIに与えることで、回答を得る。さらに、文書分類機能を活用し、生成AIに与える情報を絞り込むことで、回答精度を向上した。 |
F-026 |
入力補完方式を通じた修理部品推薦システムの高精度化:大規模言語モデルによるテキスト分類モデルのエンハンス
◎高平 寛之・水川 秀・飯島 光一朗(日立製作所)
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F-026入力補完方式を通じた修理部品推薦システムの高精度化:大規模言語モデルによるテキスト分類モデルのエンハンス
◎高平 寛之・水川 秀・飯島 光一朗(日立製作所)
産業機器の保守現場では,IoTによる効率化と少子高齢化に伴う人材不足が課題である。保守員が記載するテキストに基づく修理部品推薦システムでは,テキスト品質が予測精度に影響する。本研究では,大規模言語モデル(LLM)を用いて低品質テキストから複数の高品質テキスト候補を生成・提示し,保守員の意図を反映した入力補完方式を提案する。具体的には,テキスト分類モデルの予測確率が高いテキストのみを学習し,修理部品ごとにテキストを生成するようLLMをガイドする。評価の結果,高品質テキストへの補完成功率は33%に達し,修理部品推薦の正解率を47.8%から65.2%に向上できる可能性が示された。 |
F-027 |
生成AIによる設計書への問合せ対応のための表混在設計書向けパーサー
○河内谷 耀一(日立製作所)
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F-027生成AIによる設計書への問合せ対応のための表混在設計書向けパーサー
○河内谷 耀一(日立製作所)
本研究では、生成AIを活用して設計書に対する自動応答を行うために、表形式と文章が混在する設計書に対応したパーサーを開発した。従来のパーサーは表構造の保持や意味理解が困難であり、AIによる適切な回答生成に限界があった。本提案手法では、レイアウト構造と意味的まとまりを同時に考慮することで、知識DBに適した形式に変換し、高精度な問合せ応答を実現する。実験では、社内の設計書を対象に生成AIによる応答性能の向上を確認した。 |
F-028 |
RAGを用いたロボット設計サポートシステムの精度評価
◎三浦 颯斗・山内 翔・鈴木 恵二(公立はこだて未来大学)
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F-028RAGを用いたロボット設計サポートシステムの精度評価
◎三浦 颯斗・山内 翔・鈴木 恵二(公立はこだて未来大学)
近年、ロボットの社会的利用が増加し、様々なロボットが設計されている。しかし、ロボットの機能や形状が多岐にわたることから、設計にかかるコストと時間が膨大なものになっている。これを解決するために、LLMを活用したロボット設計の効率化が行われてきた。しかし、LLMには回答の不正確性などの問題がある。そこで本研究では、LLMに情報検索機能を組み合わせたRAGを用いてロボットの設計サポートシステムの開発を行う。RAGを用いることで、ハルシネーションの軽減や情報の専門性を高めることができ、LLMの課題を解決可能である。本研究では、ロボットのデータを収集し、それらに対するRAGの回答精度の評価を行う。 |
F-029 |
RAGとしてAIChatBotに与えるデータベースの構造に関する一考察
◎川越 航太・須藤 康裕(神奈川工科大学)・山田 宏樹(マナブル)・松本 一教・一色 正男(神奈川工科大学)
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F-029RAGとしてAIChatBotに与えるデータベースの構造に関する一考察
◎川越 航太・須藤 康裕(神奈川工科大学)・山田 宏樹(マナブル)・松本 一教・一色 正男(神奈川工科大学)
対話型AIの性能向上に向けた研究において、言語理解能力を強化するための手法としてRetrieval-Augmented Generation (RAG) が注目されている。本研究では、外部データベースやドキュメントを動的に検索し、その情報を基に適切な応答を生成するRAGの仕組みを応用することで、チャットボットの知識の正確性と柔軟性を向上させることを目的とする。マニュアルやFAQを単にプレーンテキストとして用いるよりも、構造化データとして整理することで正確・高速に検索できる可能性が示されたため、一般的な会話タスクにおいてチャットボットの性能を分析し、従来のアプローチとの比較を行う。本研究の成果は、より知的で信頼性の高い対話型AIの実現に貢献するものである。 |
F-030 |
人格を持つAIエージェントの自我と意識—唯識とI-JEPAの応用機序
○水野 義之(京都女子大学)
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F-030人格を持つAIエージェントの自我と意識—唯識とI-JEPAの応用機序
○水野 義之(京都女子大学)
AI技術の進展を背景に、タスク目的達成のため自律的なAIエージェントが有用である。タスクは人間のためであるから、自律的動作を内発的に実現するAIエージェントに人格が必要である。本稿では「人格を持つAIエージェント」設計で、2要素の新たな重要性を指摘する。第1に自我、第2に自我を駆動する意識・無意識である。第1の自我はデカルトのコギト論、または仏教の唯識論の末那識がモデルである。第2の意識・無意識は心理学または唯識論の阿頼耶識がモデルである。それらは心身2元論的にシステム内からシステムを自律的に統御する。諸要素の統合にはLeCunのI-JEPAが有用である。ここでは本システムの着想と実装について議論する。 |
知能システム(3) |
9月4日(木) 9:30-12:00 4j会場
座長 横山 想一郞(北海道大学) |
F-031 |
データ拡張に基づくヒト胚性幹細胞を介した毒性予測
小尾 岳人・◎齋藤 彩斗・佐々木 悠人・加藤 毅(群馬大学)
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F-031データ拡張に基づくヒト胚性幹細胞を介した毒性予測
小尾 岳人・◎齋藤 彩斗・佐々木 悠人・加藤 毅(群馬大学)
ヒト胚性幹細胞を用いた化学物質の毒性予測は , 動物実験に代わる次世代の評価手法として注目されている. 特に,遺伝子発現変動に基づく分類モデルの構築には , 限られた例題数での高精度な学習が求められる. 本研究では,訓練用例題にデータ拡張手法の一つである Mixup 法を導入することによって,予測性能の向上を試みた.本発表では,胚性幹細胞による毒性予測の性能,およびデータ拡張の効果を報告する. |
F-032 |
動的プロンプト更新を用いた顧客インタビュートレーニングシステムにおける情報一貫性の検証と応答パターン分析
◎川島 壮生・櫻井 崇貴・白松 俊・長澤 史記(名古屋工業大学)
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F-032動的プロンプト更新を用いた顧客インタビュートレーニングシステムにおける情報一貫性の検証と応答パターン分析
◎川島 壮生・櫻井 崇貴・白松 俊・長澤 史記(名古屋工業大学)
近年,顧客の潜在ニーズを把握するためのインタビュースキル向上が重要視されている.我々は先行研究で,対話の進行に応じてプロンプトを動的に更新するLLMを活用した顧客インタビュートレーニングシステムを提案し,深堀り質問の促進において有効性を示した.しかし,このアプローチには「後から追加された情報が既に開示した内容と矛盾する」という潜在的リスクが存在する.本研究では,このリスクに焦点を当て,(1)情報矛盾が実際に発生する条件(2)矛盾発生時のLLMの応答パターンを検証し,動的プロンプト設計における一貫性維持メカニズムの構築に向けた知見を得ることを目的とする. |
F-033 |
発話交替の競合修復のためのシステム行動選択に向けた多人数対話データの収集
◎堀口 勇輝・山本 賢太・武田 龍・駒谷 和範(大阪大学)
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F-033発話交替の競合修復のためのシステム行動選択に向けた多人数対話データの収集
◎堀口 勇輝・山本 賢太・武田 龍・駒谷 和範(大阪大学)
システムとユーザの対話では,発話交替の競合により発話が重複することがある.このとき,状況によってシステムが取るべき行動は異なる.本研究では,発話交替の競合後のシステム行動選択モデル構築のため,発話重複を含む多人数対話データを収集した.発話重複時のシステム行動として,発話を繰り返す,停止せず話し続けるなど5種類のパターンを設定し,対話中にそれらの行動を取らせた.また,収録データに対し複数のアノテータにより理想的な行動のアノテーションを行い,一致率を計測して妥当性を検証するとともに,発話重複の状況と理想的なシステム行動との関係を定性的に分析した. |
F-034 |
強化学習を用いたデータ提供者戦略最適化とデータ取引市場への影響評価
◎山本 健太・早矢仕 晃章(東京大学)
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F-034強化学習を用いたデータ提供者戦略最適化とデータ取引市場への影響評価
◎山本 健太・早矢仕 晃章(東京大学)
近年、異なる組織間でのデータ連携ニーズの高まりに伴い、データ取引市場が注目されている。しかし、提供されるデータには品質や価値のバラつきが大きく、市場参加者の戦略的行動が市場全体の健全性や持続可能性に大きく影響を与えるにも関わらず、その最適化メカニズムは十分に解明されていない。本研究では、評判の概念を導入し、データ提供エージェントが自身の長期的利益と市場全体の活性化を両立させる戦略を強化学習によって学習するモデルを構築した。シミュレーションの結果、長期視点で報酬を最適化したエージェントは、個々の利益を向上させるとともに、市場全体の収益性および取引活性化に寄与する可能性が示唆された。 |
F-035 |
ポイント獲得型コンペティションにおける参加行動分析
◎金子 怜太・浪越 圭一(名古屋工業大学)・小山 聡(名古屋市立大学, 理化学研究所AIPセンター)・篠田 正人(奈良女子大学)・櫻井 祐子(名古屋工業大学)
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F-035ポイント獲得型コンペティションにおける参加行動分析
◎金子 怜太・浪越 圭一(名古屋工業大学)・小山 聡(名古屋市立大学, 理化学研究所AIPセンター)・篠田 正人(奈良女子大学)・櫻井 祐子(名古屋工業大学)
本研究では,複数回のコンペティションでポイントや賞金を積み上げ,最終的に総獲得ポイントによって勝者を決定するポイント獲得型コンペティションにおいて,参加者がどのコンペティションに参加するかの戦略的意思決定を分析する.特に,参加者間の能力差や各コンペティションのポイント・賞金配分、順位獲得確率などを考慮し,参加者が自身の総合的な利益や勝利の可能性を最大化するためにとるべき戦略をゲーム理論的に検討する. |
人工知能と知識処理(4) |
9月4日(木) 15:30-17:30 5h会場
座長 早矢仕 晃章(東京大学) |
F-036 |
生成AIによるインタラクティブ描画支援と3Dモデル構築手法の提案
◎千葉 こはる・松本 穂莉・西出 俊(京都橘大学)
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F-036生成AIによるインタラクティブ描画支援と3Dモデル構築手法の提案
◎千葉 こはる・松本 穂莉・西出 俊(京都橘大学)
本研究では,生成AIを用いたインタラクティブな描画支援システムと,それに基づく3Dモデル構築手法を提案する.従来の生成AIは完成画像の自動生成に特化しており,ユーザーの途中介入や逐次的な描画支援には対応していなかった.本システムでは、AIが描画した中間スケッチに対してユーザーが修正を加えることで,その後の描画工程を自動補完する.さらに、最終的に得られた画像列をもとに簡易な3Dモデルを構築することで,平面スケッチから立体表現への展開を可能にする.ノイズを加えた学習データによる訓練により,ユーザーの修正に対しても安定した補完が可能であることを確認した. |
F-037 |
経験知に基づく重み付けを取り入れたHITL型重回帰モデルの提案
◎村瀬 颯登・山本 佑樹・浅田 勝義(UACJ)
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F-037経験知に基づく重み付けを取り入れたHITL型重回帰モデルの提案
◎村瀬 颯登・山本 佑樹・浅田 勝義(UACJ)
製造現場では、量産条件が限られることでデータが特定領域に偏在し、変数間に多重共線性を含む構造となることが多い。こうした偏りを含むデータでは、従来の重回帰分析では外挿領域での予測精度が低下し、実運用における信頼性に課題がある。本研究では、ユーザーの経験知に基づき変数の相対的重要度を指定し、その重みに応じて係数を調整するHuman-in-the-Loop(HITL)型の重回帰手法を提案する。説明可能性を維持したまま、既存データでは不十分な部分を知識で補完することで、外挿性能の向上と現場での納得感を両立する。さらに、ユーザー知見をモデルに蓄積・反映する仕組みにより、継続的な精度改善と意思決定支援を実現する。 |
F-038 |
可視・赤外衛星画像に基づく雲量算出を用いた太陽光発電出力予測の検討
◎新沢 陸・浦野 昌一(明治大学)
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F-038可視・赤外衛星画像に基づく雲量算出を用いた太陽光発電出力予測の検討
◎新沢 陸・浦野 昌一(明治大学)
2050年カーボンニュートラル達成に向けて再生可能エネルギーの導入が進む中, 太陽光発電は設置の容易さや, 昼間の発電量の多さから主力電源としての運用が期待されている. しかし, 太陽光発電は時間・場所・天候により出力が大きく変動するため, あらゆる環境変化を考慮した予測モデルの構築が求められる. 本稿では, 広域な天候を24時間分析するため, 2種類の異なる波長で観測された衛星画像を使用する. 衛星画像から関東地方上空の雲量を算出し, 気象データと組み合わせることで太陽光発電出力の予測精度向上を目指す. |
F-039 |
パーソナライズドロボットの実現に向けた3Dモデル骨格推定技術の応用
◎赤松 克真・山内 翔・鈴木 惠二(公立はこだて未来大学)
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F-039パーソナライズドロボットの実現に向けた3Dモデル骨格推定技術の応用
◎赤松 克真・山内 翔・鈴木 惠二(公立はこだて未来大学)
近年,動物の代替としてロボットを用いるロボットセラピーが注目されているが,愛着の持続や既製品の個人適応の困難さから普及が進んでいない.これらを解決するために,ロボットに対する愛着の形成手法として動作変化を用いるアプローチは広く研究されているが,外観の個別最適化による愛着形成に関する研究は限られている.本研究では,スケッチを入力とした3Dモデル生成により,利用者自身が好みに応じたロボット外観を設計可能な自動ロボット設計システムを提案する.これにより,専門知識を有さない利用者でもロボットを生成できる.本研究では,骨格推定技術を応用することで,ロボット化する際の関節配置や動作の分析を行う. |
F-040 |
CNN分類器と自己符号化器の再構成特徴に基づくドメイン別特徴抽出の検証
◎代 美月・小端 千佳・神野 健哉(東京都市大学)
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F-040CNN分類器と自己符号化器の再構成特徴に基づくドメイン別特徴抽出の検証
◎代 美月・小端 千佳・神野 健哉(東京都市大学)
本研究では,教師あり学習を施した畳み込みニューラルネットワーク(CNN)と,教師なし学習に基づく自己符号化器(AE)を用いて,ドメイン特性の異なるデータセットにおける特徴抽出挙動を比較検証する。具体的には,AEの再構成出力に対して分類器を適用し,その分類性能を評価する。さらに,t-SNEなどの可視化手法を駆使して,得られた特徴空間上の分布構造を詳細に解析する。 |
人工知能と知識処理(5) |
9月5日(金) 9:30-12:00 6g会場
座長 峯 恒憲(九州大学) |
F-041 |
複数のノイズ分布におけるロバスト性を考慮したベイズ最適化
○伊藤 凜・増井 秀之(三菱電機)
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F-041複数のノイズ分布におけるロバスト性を考慮したベイズ最適化
○伊藤 凜・増井 秀之(三菱電機)
ブラックボックス最適化を用いることで、システムの性能値を最大化するパラメータを探索することができる。しかしシステムにノイズが発生するとパラメータと性能値との関係性が変化する。ロバスト性を考慮した最適パラメータはノイズの分布に依存して変化するが、最適化実行前に想定ノイズ分布を決定しておくことが難しいケースもある。そこで複数のノイズ分布のそれぞれに対しロバストな解を効率的に探索するための手法を提案する。 |
F-042 |
計算負荷を軽減させた新しいニューラルネットワークの開発
◎田浦 直樹・堂園 浩(佐賀大学)
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F-042計算負荷を軽減させた新しいニューラルネットワークの開発
◎田浦 直樹・堂園 浩(佐賀大学)
近年、ニューラルネットワークは様々な分野で活用されていますが、モデルの規模が大きくなると、計算量や処理時間、エネルギー消費が増加するなどの問題が生じます。本研究では、計算負荷を軽減するニューラルネットワークの開発を行います。NNの計算に整数演算のみを用いることで、実数演算のときと比較して計算負荷が削減されます。この研究では、重みを0,2 ^ nに設定することを提案します。これにより、シフト演算で乗算計算を行うことができます。その結果、実用精度が達成され、推論速度が向上しました。 |
F-043 |
VisAデータセットにおける異常検知手法の性能評価
◎山本 一騎・中西 知嘉子(大阪工業大学)
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F-043VisAデータセットにおける異常検知手法の性能評価
◎山本 一騎・中西 知嘉子(大阪工業大学)
本研究では,現実的な表面異常を含むVisAデータセットを用いて,異常検知手法の性能評価を行った. 提案手法は,重心最短距離削減法とLOFを組み合わせたもので,特徴抽出にはResNet50を用い,PatchCoreとの比較を実施した. AUCによる評価の結果,多くのカテゴリでPatchCoreと同等以上の精度を示し,特に物体の位置が画像間で変動しない場合に高精度を達成した.一方,背景の影響や物体の位置変動が大きいカテゴリでは精度が低下した. これらの結果から,提案手法はVisAにおいて有効であることが確認された.今後は精度が劣ったカテゴリにおける要因をさらに分析し,さらなる改善を目指す. |
F-044 |
自動最適化手法を活用した薬物動態パラメータを予測するANNモデルの提案
◎川村 駿太・関 弘翔・宮野 咲紀・辻 泰弘・細野 裕行(日本大学)
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F-044自動最適化手法を活用した薬物動態パラメータを予測するANNモデルの提案
◎川村 駿太・関 弘翔・宮野 咲紀・辻 泰弘・細野 裕行(日本大学)
薬物動態(PK)解析を通した血中薬物濃度の評価は,新薬投与設計や薬効・安全性予測において重要である.我々は,低用量シクロスポリンを投与された患者集団を対象に,人工ニューラルネットワーク(ANN)を応用してPK解析を行うANN-PKモデルを開発している.従来手法では,薬物血中濃度の推定に必要な複数のPKパラメータをANNで推定する際に,薬学者による解析結果を必要とする課題があった.本研究では,Optunaによる自動最適化手法を応用し,複数のPKパラメータを同時推定する全自動モデルへの拡張を試みた.これにより,薬学者の解析の手間を緩和し,他の薬物を投与した患者集団への柔軟な適用について有用な知見が得られた. |
F-045 |
異常検知AIとXAIを用いた表形式合成データに対する品質評価手法の検討
◎宮野 咲紀・関 弘翔・辻 泰弘・細野 裕行(日本大学)
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F-045異常検知AIとXAIを用いた表形式合成データに対する品質評価手法の検討
◎宮野 咲紀・関 弘翔・辻 泰弘・細野 裕行(日本大学)
近年,生成AIの利用が活発化し,画像,音声,表形式データなど多様な形式への応用が進んでいる.一方で,金融や医療分野などで期待される表形式データの合成における,評価指標が課題となっている.現状,評価指標には類似性や有用性,プライバシー保護が用いられるが,これらは生成モデルがどれだけ学習データに近いデータを生成するかを重要視しており,個々の合成データが実用可能な品質であるかは明示されていない. 本研究では,合成表形式データ自体の評価をするため,特徴抽出器と異常検知手法,Explainable AI(XAI:説明可能なAI)を組み合わせた新たな評価手法を構築し,従来手法との比較検証を行った. |
F-046 |
自己適応戦略と共分散行列を用いた花火アルゴリズムについて
◎髙倉 龍・前田 道治(福岡工業大学/電子情報通信学会)
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F-046自己適応戦略と共分散行列を用いた花火アルゴリズムについて
◎髙倉 龍・前田 道治(福岡工業大学/電子情報通信学会)
本研究では花火アルゴリズムの改良型の一つである自己適応型花火アルゴリズムで用いられる複数の差分進化戦略を動的に切り替えながら多様な候補解を生成する機構と階層型連携花火アルゴリズムで示された共分散行列に基づく探索空間適応手法を組み合わせる。異なる探索戦略を適時選択し探索方向や領域の効果的制御を行い、多様なパラメータ設定や初期化方式がアルゴリズムの収束挙動や解分布に与える影響についても俯瞰的に検討しその探索性能や頑健性を幅広い関数群で調査する。 |
情報論的学習理論と機械学習(2) |
9月5日(金) 9:30-12:00 6h会場
座長 中西 知嘉子(大阪工業大学) |
F-047 |
変分ベイズ法にもとづくエネルギー分散型X線分光法の逆推定方式
○淺原 彰規・刑部 好弘・山本 光哉・森田 秀和(日立製作所)
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F-047変分ベイズ法にもとづくエネルギー分散型X線分光法の逆推定方式
○淺原 彰規・刑部 好弘・山本 光哉・森田 秀和(日立製作所)
本報告では、変分ベイズ法を用いたパターン分析により電子顕微鏡等のエネルギー分散型X線分光法(EDS)技術に新しい手法を提案する。EDSではX線のスペクトル分析により対象物の物質を特定できる。提案手法では、波を表す粒子を仮定し、その挙動をベイズ統計的にモデル化し、逆推定により物質の含有率を求める。本手法では事前分布に滑らかさを導入することで、データにノイズがあっても高精度な推論ができる利点がある。シミュレーションによる実験では10種類の物質で正確に元素が推定でき、計算時間も約0.5秒程度であり、高精度高効率を確認できた。 |
F-048 |
マックスミニ戦略による外観検査モデルのロバストなパラメータ調整
◎松田 卓也・福井 順也・増井 秀之(三菱電機)
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F-048マックスミニ戦略による外観検査モデルのロバストなパラメータ調整
◎松田 卓也・福井 順也・増井 秀之(三菱電機)
近年、人手不足を背景に、生産現場では外観検査の自動化が求められている。高精度な外観検査を実現するには、検査対象ごとにデータ収集やパラメータ調整が必要となるが、多品種少量生産の現場ではこれが大きな負担となる。そこで本発表では、十分なデータが蓄積された製品群の情報を活用し、マックスミニ戦略とベイズ最適化により、新規製品にも適用可能なロバストなパラメータを短時間で選択する手法を提案する。この手法により、追加のデータ収集や個別調整を行わずに、新たな検査対象への迅速な導入を可能とする。 |
F-049 |
人間介在型強化学習における遅延のあるフィードバックに対する報酬分配
◎田上 佳南太・山崎 憲一(芝浦工業大学)
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F-049人間介在型強化学習における遅延のあるフィードバックに対する報酬分配
◎田上 佳南太・山崎 憲一(芝浦工業大学)
強化学習において、人間のフィードバックを活用してエージェントの学習を支援する 人間介在型強化学習が注目されている。 しかし、現実のフィードバックには遅延が生じることが多く、報酬を本来与えたかった行動に適切に割り当てることが難しい。従来手法では、固定的な遅延補正やヒューリスティックな報酬伝搬に依存しており、意図した行動への報酬割り当てが不正確になる課題があった。 本研究では、人間介在型強化学習において、遅延のあるフィードバックに対する報酬分配手法を提案する。Attentionを用い、フィードバック時刻と各行動の時間差情報をもとに、本来報酬が与えられるべき行動を特定し、適切に報酬を割り当てることを目指す。 |
F-050 |
低摩擦路面における安定走行を目的としたドリフト走行技術の獲得
◎佐藤 大和・鈴木 昭弘・松﨑 博季・稲垣 潤(北海道科学大学)
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F-050低摩擦路面における安定走行を目的としたドリフト走行技術の獲得
◎佐藤 大和・鈴木 昭弘・松﨑 博季・稲垣 潤(北海道科学大学)
自動運転における課題の一つに冬季の低摩擦路面での走行が挙げられる。 我々は低摩擦路面下での安定した走行を目指し、ドリフト走行技術に着目した。ドリフトは滑る車両をコントロールする技術であり、滑ってしまった場合でも安全に復帰ができることが期待できる。UnityおよびML-Agentsを使用して学習環境を構築し、低摩擦路面状況を再現したコースを作成し学習を行った。またエージェントがドリフト走行を行った際の車両の動きに着目した報酬設定を行い、走行の様子を分析することで、低摩擦路面下でのドリフト走行技術を活用した制御の有効性について検証を行った。本発表では、これらの実験結果について報告する。 |
F-051 |
類似時期データの活用による季節変動を考慮した交通事故予測精度の向上
◎井圡 雅耀・李 嘉誠・能登 正人(神奈川大学)
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F-051類似時期データの活用による季節変動を考慮した交通事故予測精度の向上
◎井圡 雅耀・李 嘉誠・能登 正人(神奈川大学)
安心・安全な社会の実現に向け、交通事故の予測は重要な課題である。近年、電動自転車や電動キックボードの普及に伴い、自転車関連事故が増加しており、地域の特性に応じた対策が求められている。本研究では、警察庁の交通事故統計情報を基に、月単位で交通事故の発生件数を予測する勾配ブースティングモデルを構築した。予測対象月と気候・傾向が類似する他県のデータを学習に取り入れ、季節変動を効果的に反映し、予測精度の向上を図っている。従来手法との比較により、類似時期データの活用が予測性能の向上に寄与することを確認した。本手法は、季節性の影響を受けやすい現象への応用性も高く、交通事故リスクの低減に貢献し得る。 |
F-052 |
(講演取消) |
ゲーム情報学 |
9月5日(金) 13:10-15:40 7g会場
座長 竹内 聖悟(高知工科大学) |
F-053 |
状態価値に基づく行動選択によるボードゲームAIの難易度調整
◎坂本 充生・伊原 滉也(サイバーエージェント)
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F-053状態価値に基づく行動選択によるボードゲームAIの難易度調整
◎坂本 充生・伊原 滉也(サイバーエージェント)
対戦ボードゲームにおいてAIの強さを調整することは,プレイヤーに応じた適切なゲーム体験を提供する上で重要な課題である.これらは現在,木探索アルゴリズムの探索パラメータや評価関数を開発者が手動で調整しており,試行錯誤の手間がかかる.一方,強化学習をはじめとする機械学習分野では最強性能の実現する最適方策の求解に焦点が当てられており,そのままでは難易度が高すぎて実用に適さないことが多い.本研究では,最適方策を基準として,状態価値関数に基づき強さを制御可能な行動選択アルゴリズムを提案する.単純なMDP環境や三目並べでの実験により,提案手法が連続的かつ安定した難易度調整を実現することを確認する. |
F-054 |
不完全情報ゲームにおける複数エージェントの協調活動のための状態推定
◎久保田 晴明・関根 栄子(茨城大学)
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F-054不完全情報ゲームにおける複数エージェントの協調活動のための状態推定
◎久保田 晴明・関根 栄子(茨城大学)
本研究では,不完全情報ゲームにおいて,複数エージェントの協調活動により1人のプレイヤーを強化するシステムの開発を目的とする.麻雀に代表される不完全情報ゲームにおいては,エージェントごとに持っている情報が異なるうえゲーム進行における不確定性が大きいため,エージェント同士が直接的に協調活動を行うことは困難である.その問題を解決する方法として,エージェントが目的に沿わない行動を行った際に負の報酬を与え,それを避けるようすることで間接的に協調活動を行う報酬設計を提案する.また,協調活動を行う際の不確定性を緩和するための手牌推定器を提案し,それらの性能評価を行う. |
F-055 |
6Nimmt!におけるカード提出戦略のための期待損失予測
◎関 優志・藤田 悟(法政大学)
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F-0556Nimmt!におけるカード提出戦略のための期待損失予測
◎関 優志・藤田 悟(法政大学)
本研究では、多人数不完全情報ゲーム『6Nimmt!』を対象に、手札の各カードに対する期待損失を予測し、失点リスクの低いカードを提出するAIプレイヤを開発した。場のいずれの行の最後尾のカードよりも小さいカードとそれ以外のカードで異なる特徴量を用い、それぞれに対応したニューラルネットワークを構築した。これにより、状況に応じた準最適なカード提出戦略を実現した。 |
F-056 |
トランプゲーム「ナポレオン」の実装とAIプレイヤーの構築に向けて
◎宮田 凌弥・西出 俊(京都橘大学)
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F-056トランプゲーム「ナポレオン」の実装とAIプレイヤーの構築に向けて
◎宮田 凌弥・西出 俊(京都橘大学)
本研究では,5人対戦型トランプゲーム「ナポレオン」のネットワーク対戦システムを,C++とソケット通信を用いて実装し,AIプレイヤーの構築を目指す.これまでに,クライアント-サーバ方式により複数のプレイヤーが同時接続してゲームを進行できる環境を構築した.本稿では,制作したゲームシステムおよび,クライアント1台に対して実装した,ランダム選択によりプレイカードを決定するAIプレイヤーについて報告する.本システムは,ナポレオンにおけるAIプレイヤーの基盤となり,今後のプレイデータ収集やAIの高度化に向けた土台となる. |
F-057 |
Quick, Draw!データセットを活用したお絵描き人狼用スケッチAIの開発
◎西口 奏多・岡本 和佳・西出 俊(京都橘大学)
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F-057Quick, Draw!データセットを活用したお絵描き人狼用スケッチAIの開発
◎西口 奏多・岡本 和佳・西出 俊(京都橘大学)
本研究では,スケッチと正体隠匿要素を組み合わせたゲーム「お絵描き人狼」において,AIプレイヤーが参加可能なスケッチ生成システムを構築した.「Quick, Draw!」データセットから345のお題を抽出・分類し,それぞれのテーマに対してSketchRNNモデルを学習した.各お題をジャンルに分類することで,11のジャンルにそれぞれのお題を分類した。AIプレイヤーは与えられたお題のSketchRNNを使用して描画系列を生成し,描画ターンに描画行為を行う.実験では,AIプレイヤーが人間側の役職としてテーマに沿った描画が生成できることを確認した. |
F-058 |
野球ゲームにおける動画タギングを用いたハイライト生成
○赤木 信也(NTTデータ先端技術)
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F-058野球ゲームにおける動画タギングを用いたハイライト生成
○赤木 信也(NTTデータ先端技術)
ハイライト生成は,長時間のスポーツ動画などから盛り上がった箇所を抽出し,視聴者が短い時間で要点を理解できるようにする動画要約手法であり,ニュースなどにおいては人手で実施されている動画要約の自動化が検討されていたり,ハードディスクレコーダーやアプリにおいては自動要約機能を持つ製品が提供されたりしている. 本研究では,著者の過去研究を発展させ,プロ野球ゲームを対象としてテンプレートマッチングとOCRを用いた動画タギング(ボール,ストライク,アウト,ランナー,スコア情報,ホームラン)を行い,そのタグに基づいてハイライト生成(投球間隔などの場面の切り分けと盛り上がり箇所の結合)を行った結果について報告する. |
F-059 |
Optimizing Cloud Gaming Colocation with Virtual Machine
◎Soe Myat Min・Fukuda Hiroaki・Miyoshi Takumi(芝浦工業大学)
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F-059Optimizing Cloud Gaming Colocation with Virtual Machine
◎Soe Myat Min・Fukuda Hiroaki・Miyoshi Takumi(芝浦工業大学)
Cloud gaming is beneficial for multiple players to access games via remote virtual machines, offering scalability and convenience. However, prior research has largely focused on colocating and testing local environments without addressing real-world performance under network saturation.
This paper proposes a resource-efficient game colocation strategy in virtualized cloud gaming environments. We leverage machine learning to predict resource usage and optimize the number of concurrently hosted games while maintaining consistent performance (e.g., 60FPS). Our evaluation demonstrates over 90% accuracy in resource prediction, ensuring stable, high-performance gaming experiences suitable for practical deployment. |
情報論的学習理論と機械学習(3) |
9月5日(金) 13:10-15:40 7h会場
座長 能登 正人(神奈川大学) |
F-060 |
生地拡大画像からのドメイン適応を用いた服の生地特徴に基づく衣服コーディネート推薦
◎森田 欣司・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
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F-060生地拡大画像からのドメイン適応を用いた服の生地特徴に基づく衣服コーディネート推薦
◎森田 欣司・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
一般的な画像検索では生地の質感や表面特徴は考慮されないため、手持ちの服を活用したコーディネートの参考画像を見つけ出すことは困難である。本研究では、ファッション雑誌の全身画像から服の生地特徴を識別し、手持ちの服と類似した服を用いたコーディネート提示手法を提案する。生地拡大画像から「質感・表面特徴」のカテゴリ分けモデルをドメイン適応させ、異なる画像ドメイン間でも安定した生地特徴抽出を目指す。StableNetを用いて偽相関を排除し、雑誌で紹介されたコーディネートを参考にした新しい生地特徴と色の組み合わせを推薦する。これにより、手持ち服を活かした新しいスタイル提案や、購入時のイメージ支援を実現する。 |
F-061 |
機械学習を用いたリスク予測モデルによる個別改善効果推定手法の提案
○杉本 健・増田 博亮・小澤 麻由子・直野 健(日立製作所)・姉崎 久敬・廣江 葵・藤原 彩子・宮田 吉晴・川井 享代・榑林 陽一(神戸大学)
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F-061機械学習を用いたリスク予測モデルによる個別改善効果推定手法の提案
○杉本 健・増田 博亮・小澤 麻由子・直野 健(日立製作所)・姉崎 久敬・廣江 葵・藤原 彩子・宮田 吉晴・川井 享代・榑林 陽一(神戸大学)
ヘルスケアデータを活用した要介護リスクや傷病リスクの予測モデルに対し、SHAPなどの説明可能な人工知能(XAI)技術を適用することで、リスク因子の特定が可能となっている。しかし、数万人規模の自治体において、個人ごとに運動教室などの施策によるリスク改善効果を評価・実施することは現実的に困難である。そこで本研究では、施策による改善効果を定量的に評価する新たなデータ処理プラットフォームを提案する。本手法では、施策参加を仮定してデータを置き換え、施策前後のリスクを予測し、その差分から効果を評価する。さらに、改善効果の大きいリスク因子や属性の近い集団を特定することで、効率的な施策の適用を可能とする道筋を示す。 |
F-062 |
自己教師あり学習を用いた消費者の購買予測方式の提案
◎姜 友顕・山崎 憲一(芝浦工業大学)
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F-062自己教師あり学習を用いた消費者の購買予測方式の提案
◎姜 友顕・山崎 憲一(芝浦工業大学)
従来の時系列データにおけるデータ拡張(augmentation)は、系列全体の整合性を保つ必要があるため、全データを対象とした処理方法が主流であり、柔軟な拡張が困難であった。本研究では、購買データに着目し、部分的かつ意味的なデータ拡張方式を提案する。価格帯スワップ、カテゴリ置換、社会的イベントの反映などにより、消費者の嗜好の揺らぎや代替行動を再現する。さらに、拡張データを活用した自己教師あり学習により購買予測を行う。予測モデルは二つのモジュールで構成される。Semanticモジュールでは意味的に類似した購買から嗜好を把握し、Temporalモジュールでは時間的変動に対する頑健性を確保する。 |
F-063 |
初期辞書設定による特異値分解を用いた辞書学習アルゴリズムの検討
◎釋迦郡 充・前田 道治(福岡工業大学)
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F-063初期辞書設定による特異値分解を用いた辞書学習アルゴリズムの検討
◎釋迦郡 充・前田 道治(福岡工業大学)
スパースな表現に基づき基底集合を構成する行列を表す辞書の学習を行う辞書学習は,画像のノイズ除去において有効な手法であり,また,その性能は初期辞書の設定によって変化する.従来,初期辞書としては離散コサイン変換(DCT)を用いた基底関数が一般的に用いられてきた.本研究では,従来のDCT辞書に加え,従来法以外の基底関数から構成された辞書を用いて初期化し,これらに対して特異値分解を用いた辞書学習アルゴリズムK-SVDを適用することで、学習された各辞書の性能を検討した.評価方法には、入力画像に加えたノイズの除去を行い,結果には画像評価指標の1つであるPSNRを用いて定量的に示した. |
F-064 |
3次元データを使用した異常検知技術の高速化,高精度化の検討
◎中村 遥希・中西 知嘉子(大阪工業大学)
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F-0643次元データを使用した異常検知技術の高速化,高精度化の検討
◎中村 遥希・中西 知嘉子(大阪工業大学)
近年,外観検査において機械学習を用いた異常検知技術に注目されている.2次元画像を用いた手法では高精度なPatchCoreというものがある.しかし,傷や凹みなどの立体的な異常の検知が難しい.それに対応するために3次元データを使用した異常検知に注目が集まっている.MVTec3D-ADに対してBTFという高精度な手法が発表されているが,実際に使用するには実行時間が課題となっている.そこで本研究ではPatchCoreと同程度の精度で高速化に成功している重心最短距離削減手法を3次元データからの特徴抽出方法(FPFH)にも適用し,MVTec3D-ADに対して高精度で,より高速な手法を検討した.2次元画像からの特徴抽出と3次元データからの特徴抽出を組み合わせて異常検出をすることで高精度を実現している. |