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第4回 中高生情報学研究コンテストポスター

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#01
コロナ禍の行事に関する課題解決とICT・データサイエンスの活用
旭川高専デジタルメディア局
川﨑 大誠(旭川工業高等専門学校 1年),小林 奈月(旭川工業高等専門学校 1年)
 2021年7月の本校の体育大会では,コロナ禍での実施であるため,競技会場での観戦などの多くの人が集まれない状況で行われた.本研究は情報通信技術(ICT)を活用し,新たな観戦方法の確立やこれまでの本校の体育大会の課題の解決方法,感染症対策等の利点の提案を目的とする.新たな体育大会の観戦方法として,インターネットを用いたライブ配信を提案する.本校の体育大会の課題が解決されたことを検証する手段として,体育大会の実施の前後に期待度と満足度についてアンケート調査した.本研究ではこのアンケート調査をデータサイエンス(DS)の視点から分析する.本校は「COMPASS5.0」のAI・DS分野の実践校に採択されており,DSの研究を行う環境が整っている.アンケートの分析結果から,コロナ禍の行事にICTを活用することで,新たな観戦方法による学生の満足度の獲得や誰もが平等に観戦を楽しめる等の課題の解決がなされた.

#02
より安全な道案内アプリの開発
慶祥自然科学部
児玉 源太郎(立命館慶祥高等学校 2年)
現在GoogleMapなどをはじめとする道案内アプリが普及しているが、画面を見ながら歩行する、あるいは自転車に乗ることは周りに注意がいかず危険がある。今回、画面に表示する情報量を減らし、音声のみを用いて目的地にたどり着けるような道案内アプリケーションを開発して、より安全にGPSによる道案内の恩恵を得られるようになることを目指した。図を見ながら歩くという従来の方法ではなく、自分から見た方向および距離のみで案内を行うような道案内アプリを開発した。これにより、周りに注目して目的地を探す動作と合わせ周りへの注意を促す。道案内を開始する際は周辺のランドマークなどの方向で目的地の方向を示すようにした。

#03
秋田高校の3Dモデルの制作と避難訓練への応用
秋田高校 理数科 数学情報班
泉 侑希(秋田県立秋田高等学校 2年),小野 颯太(秋田県立秋田高等学校 2年),佐藤 叶夢(秋田県立秋田高等学校 2年),信太 朝陽(秋田県立秋田高等学校 2年)
 新型コロナウイルス感染予防のために、本校では今年度春に計画されていた避難訓練が秋に延期された。また、普段の避難訓練でも教室からの避難経路しか確認できない。そこで本研究では複数の避難経路を実感を持って確認できる3D避難訓練アプリケーションの開発、様々な場所からの避難訓練の実現を目標にした。またそれに伴い、現在の避難経路が最適かどうか判断し、アプリケーションに応用するために避難行動シミュレーションを行った。
 現在の避難経路ではある一つの通路に時間がかかっていたため、その通路の人を分散させると、避難完了するステップ数が7%減少した。また、作成したアプリケーションは、スタートからゴールまで避難経路に沿って移動するだけだった。リアリティを出すために避難行動シミュレーションを参考にNPCを追加し、災害の種類、時間帯の選択肢を増やす等を行っていきたい。

#04
顔認証による自動体温計測管理システムの開発
チームこんにゃく
丹野 翔太(山形県立山形東高等学校 2年),相澤 七海(山形県立山形東高等学校 2年),板垣 慎之介(山形県立山形東高等学校 2年),小林 恒晟(山形県立山形東高等学校 2年)
本校ではGoogle formを用いて生徒の体温記録を行っているが、生徒の入力漏れが多い、教員が個別の入力状況を把握するのが難しいといった課題がある。そこで体温測定器に顔認証機能をつけ入力の手間を省く。また、体温異常者や登校時間までに体温測定を行なっていない生徒に対してリマインドする機能を実装することで生徒の入力漏れを解決する。また、教員向けの機能としてデータをクラスの出席番号順に並べ、体温異常者が分かるような表示システムを作成する。

#05
Pythonによるドーナツの売上予測
山形東高校H8班
木野 紗花(山形県立山形東高等学校 2年)
私にはお気に入りのドーナツ店があるが、下校後時には完売していて肩を落とし帰ることがある。需要と供給のバランスを導き出せれば、私と同じような利用者、なおかつ御店主に貢献できるのではないかと思い、探究活動で学習中のPythonを用いて、過去データをもとに売上予測を開始した。予測にはLinearRegressionやXGboostを用いた。

#06
複数種データを用いたAIによる感情分析
AIにできることはまだあるかい
二階堂 遼(福島県立福島高等学校 2年),岡 郁吹(福島県立福島高等学校 2年),半澤 慶也(福島県立福島高等学校 2年)
警察庁のホームページによると、依然日本の自殺者数は多く、2020年、10年ぶりに増加が確認された。新型コロナウイルスによる社会活動の変化が原因の1つのようだ。複数種データによる感情分析AIでカウンセラーを補助することで、自殺者数の低減に貢献できるのではないか。既存のサービスは一種類のデータのみの使用が多いが、表情・声・発話文章という複数種データを用いて精度が向上するのか、Python3を用いて研究を行った。安倍元総理大臣の記者会見動画で試験分析を行った。補正前後で変化が大きい表情から読み取れる感情について、一般意見との比較と既存サービスによる分析結果との比較を行うと、どちらとも一致率が低かった。精度が向上したとは言い難いだろう。今後は、分析モデルの精査や補正方法の検討を行っていきたい。

#07
図書館案内・図書推薦ロボットの開発
らいふらりー
阿部 晴斗(福島県立福島高等学校 2年),大河原 友祐(福島県立福島高等学校 2年),二階堂 日向(福島県立福島高等学校 2年)
昨今コロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増え、本の需要が高まっている。しかし福島県立図書館の年ごとの来館者数にそのような傾向は見られず、東日本大震災が起きる前と比べて6万人ほど低いという状態を保ち続けている。そこでより多くの人に図書館を利用してもらえるように、利用者一人ひとりにあった本を推薦する機能、検索した本の場所まで利用者を案内する機能を持ったロボットを導入することが有効であると考え、開発に取り組んできた。推薦システムに関しては、文章を解析するテキストマイニングを用いて、利用者が打ち込んだ文に類似した推薦文を表示する仕組みを開発し、独自の関数でその精度を上げることができた。案内システムに関しては、自己位置推定を行いながら図書館内を自走することができるロボットの開発を目指して研究を行っている。実験から、カメラの取り付け方を工夫することで精度が上がる可能性があることが分かった。

#08
学校生活を利便化するAR地図アプリの開発
福島高校AR班
菅野 哲将(福島県立福島高等学校 2年),加藤 飛天(福島県立福島高等学校 2年)
福島高校には掲示物を貼るスペースに限りがあり、掲示物全てを公開することができない。また、学校の掲示スペースには二次元の情報しか載せることができず、来校者や新入生が平面の地図を見ても道に迷ってしまうことが多く見られた。我々はこれらの問題を拡張現実(AR)で解決することができると考え、ARアプリの開発を進めた。完成したアプリにはマーカーAR、平面検知AR、メニュー画面が実装されており、拡張現実空間に3Dモデルで作られた校舎の地図や発表会で使用された研究ポスターの表示をすることができる。
このアプリによって従来よりも17平方メートル分多くの掲示スペースを拡張することに成功した。また、立体地図を学校内に複数設置することで迷いにくい環境を作ることにも成功した。現在、開発したアプリはGooglePlayで公開をしており、今後はさらに多くの人に利用してもらうためAppStoreでの公開も目指している。

#09
画像比較を用いて迅速に被災箇所を検出する
県立福島高校ドローン班
齊藤 まりあ(福島県立福島高等学校 2年),大塚 千紘(福島県立福島高等学校 2年)
 本研究の目的は、災害の多い日本において、画像比較を用いて被害箇所を検出する方法を確立することである。
 まず、作成した自動画像比較ソフトImageMonitorとPythonのライブラリOpenCVにより、異なる角度から同じものを撮影した画像の組を比較した。その結果、差分が検出されたため、画像比較において、比較する画像同士の撮影角度が一致する必要があると分かった。
 次に、射影変換で画像を変形し、変形前後の画像を比較した。結果、検出された差分を小さくすることに成功した。これを踏まえ、射影変換の有用性の検証を行ったが、結果の数値に大きな差があったため、検証はできなかった。
 また、正確な射影変換のため、輪郭と色の検出を行ったところ、全ての輪郭や特定の色を検出することができず、これらの方法は不適当であると判断した。
 実験結果から、画像は撮影角度が一致する必要があり、射影変換は有用である可能性が示唆された。

#10
感情をリアルタイムに共有するオンライン会議、授業サポートシステム
KANJO線
佐藤 佑海(小山工業高等専門学校 3年),秋本 瑞貴(小山工業高等専門学校 2年),渡邊 了晟(小山工業高等専門学校 1年),加藤 裕槻(小山工業高等専門学校 1年)
現代、新型コロナウイルスの影響でオンライン授業、会議が増えている。しかし、オンラインの発表者は対面と異なり、表情やつぶやきなどの聞き手の反応を確認できない課題がある。これはオンライン授業、会議において、多くのケースでプライバシー保護の観点で聞き手側がマイクやカメラをミュートにしていることが原因である。この課題を解決する為、我々は聞き手の体温、脈拍の変化から感情を分析し、発表者にリアルタイムで共有することでオンライン上では伝わらない聞き手の反応、感情が伝えるアプリケーションを提案する。本研究では聞き手に体温、脈拍センサを装着、データを取得し、アプリケーションサーバーへ送信・分析することでその感情を分析、結果を発表者に表示することでリアルタイムに感情を共有する機能を実装した。この提案システムを導入することで社会のオンライン上のコミュニケーションをより快適かつ円滑にサポートできるようになる。

#11
ウェアラブル型自動翻訳システムの開発
小山高専翻訳学部
印南 諒祐(小山工業高等専門学校 3年),萩原 大貴(小山工業高等専門学校 3年),飯野 雅翔(小山工業高等専門学校 2年),関根 龍充(小山工業高等専門学校 3年)
現在、グローバル化における多言語コミュニケーションに様々な翻訳デバイスやアプリが利用されている。しかし、これら既存製品はデバイスを手で操作する、目視で翻訳結果を確認する、などによる「ながら行為」を誘発する、または複雑な操作が必要であり、安全性と利便性に課題がある。そこで、我々はそれらを解決する為の新たな翻訳システムを提案し、この実証のために、目線カメラ・タッチセンサ・画像認識・翻訳・骨伝導イヤホンを用いた音声出力機能で構成される実証システムを開発した。本システムでは専用のヘッドバンドを着用することで、外国語の文字に目線を合わせ、指に付けたタッチセンサに触れるだけで、文字列の認識、翻訳、音声出力を自動的に行うことができる。今後の展望として、より実用性を高めるために、サービス処理を一つのデバイスに完結できるように計算処理端末のウェアラブル化やユーザーインターフェースを改良していく。

#12
飾り切りガイドシステムの開発
Appale
横井 蛍汰(小山工業高等専門学校 2年),大槻 駿斗(小山工業高等専門学校 2年),岡島 佑樹(小山工業高等専門学校 2年)
料理を美しく見せるために飾り切りは必要であるが、料理初心者にとってはハードルが高い。多くの人はスマホなどで検索をしながら飾り切りの方法を学んでいくが、そこにはスマホが汚れたり、画面を見ながら同時にできないという問題点がある。それらの問題を解決するために、画像認識を用いて飾り切りをリアルタイムでカメラ映像にガイドするシステムを開発した。

#13
モールス信号を用いた新しいコミュニケーションツール
raspberry KOGA
古賀 太陽(小山工業高等専門学校 3年),會田 清太郎(小山工業高等専門学校 3年),田村 哲(小山工業高等専門学校 3年),黄康 豪(小山工業高等専門学校 3年)
私たちは身体の一部しか動かせない病気や障害を持っている方と簡単にコミュニケーションを取り合える新しい手段を開発したいと思いました。そこからモールス信号を用いた新しいコミュニケーションツールを考えました。モールス信号を用いる事で「トン」と「ツー」のみの簡単なボタンの入力のみで文字や伝えたい事を表現できます。これらのアイデアをraspberry piとLEDパネルを組み合わせる事によって具現化する事が出来ました。現在、多機能で便利な情報伝達手段が確立されている中でいかに簡単で患者さんに負担を与えないように意思疎通を図ることができるかがコンセプトになっています。デザインや使いやすさ、そして何よりコンセプトに沿う機能。どこか懐かしい通信手段と全く新しいシステムの融合で新たなコミュニケーションツールの一つとして確立させました。

#14
スマート盲導杖「道しる兵衛」〜AI搭載白杖による視覚障害者歩行支援〜
高々1619@物理部
高田 悠希(群馬県立高崎高等学校 1年)
視覚障害者の歩行時の危険を回避する目的で、画像認識AIを搭載した白杖を小型コンピュータ「RaspberryPi」を用いて開発した。

従来の白杖は、触れることにより障害物を検知し歩行時の視覚障害者を危険から護る道具だが、そのアナログな仕組みでは、視覚障害者を歩行中の重大事故、例えば駅ホームからの転落事故や歩行者や自転車との衝突事故から護ることは困難である。そこで白杖に測距センサーを取り付けた「電子白杖」の開発がこれまでにも行われてきたが、それも上記のような重大事故を防ぐには不十分である。

ここで、画像認識Alを用いて視覚障害者の「目」の代わりとなる機能を白杖に持たせることを考えた。
この白杖は、線路や横断歩道などの画像を学習させた独自のAlと搭載したカメラにより、その有無を使用者に伝え、転落事故や交通事故の防止に繋げることができる。
また、センサーではなく、カメラ画像から前方の歩行者や自転車を検知することで、より早くそれらの存在を伝え、衝突事故を回避することが可能となる。

#15
予測で換気を促す次世代CO₂モニター 〜「Raspberry Pi」を用いたシステム開発と数理モデルによる解析〜
群馬県立高崎高等学校物理部2年
佐藤 弘基(群馬県立高崎高等学校 2年),伊藤 俊介(群馬県立高崎高等学校 2年),山本 航紀(群馬県立高崎高等学校 2年),渡部 翔太郎(群馬県立高崎高等学校 2年)
 新型コロナウイルス感染症対策として、本研究では学校生活における教室での換気を促したり、CO₂濃度と在室人数との関係を調べたりする目的で、小型コンピュータ「Raspberry Pi」を用いて、CO₂濃度と在室人数(カメラと物体検出AIで測定)を同時にモニタリングするシステムを開発した。このシステムは換気のタイミングを音声やLINEによる通知で知らせたり、自動で換気扇を回したりすることができる。
 また、このシステムを実際に校内で稼働させ、データを収集した。この結果、数理モデル「ザイデルの式」で計算したCO₂濃度の理論曲線と、 CO₂センサーで測定した実験データが良く一致することがわかった。これを応用し、数時間後のCO₂濃度を計算し、事前に換気を促す次世代CO₂モニターの開発にも成功した。

#16
画像からの情報漏洩防止に関する研究
工藤 蒔大
工藤 蒔大(早稲田大学本庄高等学院 3年)
ここ数年でスマートフォンが急速に普及した。また、TwitterやInstagram、Facebookといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が若者を中心に普及している。SNSの利用者は、文字や画像、動画などの情報を受け取るだけでなく、発信することもできる。しかし、これらは不特定多数に公開されてしまうことがある。加えて、スマートフォンの普及と共に、画像センサの技術が発達し、画像や動画の高画素化が進んだ。撮影された写真は綺麗になり、顔や指紋などの個人情報を多く含まれるようになってしまった。それだけでなく、建築物や住所が書かれた書類などが写り込み、それらを手掛かりに住所や撮影した場所を特定されてしまう可能性もある。そこで、本研究では画像に含まれる個人情報や特定につながる情報を検出し、それらを表示及び処理するシステムを提案および開発し、画像からの情報漏洩のリスクを低減させる。

#17
投票装置
投票の時間がやってきました!
村田 航志(市川高等学校 2年),青木 成実(聖徳学園高等学校 2年),田村 優空(神奈川県立光陵高等学校 2年)
学校生活において、多数決はクラスの中での意思決定で最も使われる方法である。
多くの場合では多数決は挙手で行われるが、その際どれにも手を上げない「無関心」な人が一定数いる。そこで、私たちは、投票方法に注目し、クラスのメンバーが楽しみながら投票できるツールを作ろうと考えた。
作成にあたって、手元にある装置から投票を行うことで、アプリなどで行うよりも投票に参加しているという意識や結果を信頼することができると考え、マイクロビット使用した投票装置を作成することとした。投票を集計する部分と投票をする部分を分けてつくり、無線で繋ぐことですべての投票集めて集計することに成功した。また、実際に、15個程度のマイクロビットを使用して、一つの教室の中で投票し、集計することに成功した。
改善を加えて、さらに便利で、かつ、正確に投票結果を集計できる投票装置を目指す。

#18
誹謗中傷の対策
タングステンマッカローニ
小川 恵理也(千葉明徳高校 2年),坂本 歩海(千葉明徳高校 2年),土橋 拓真(千葉明徳高校 2年)
私たちのチームでは、今後の情報社会の課題と情報モラルというテーマにおいて誹謗中傷について考えました。そして「匿名」ということが誹謗中傷を助長しているという結論に至りました。「匿名」はネットを使うなかで自身のプライバシーを守るという非常に大きな役目を持っている。しかしその一方で、自身は「匿名」であるということをいいことに自分勝手な発言をしていいと思っている人がいます。そんな人によって誹謗中傷が生まれ悲劇が起きました。今後更なるインターネットの普及•進歩により誹謗中傷は増えていくと考えています。そのため今後誹謗中傷を減らしていく対策として私たちが考えたのは、アカウントを作る際に住所などある程度の個人情報を登録することです。そうすることで、悪質なつぶやきをしている人を特定することが容易になり抑止力ににつながると思います。

#19(欠番)

#20
空気抵抗を考えた斜方投射における最適角
こしあん
萩原 明香里(お茶の水女子大学附属高校 2年)
 空気抵抗が働かない状態での最適投射角(飛距離が最大になる角度)は、45度である。しかし、特殊な環境でない限りは空気抵抗力や揚力が働くため、最適投射角は変わってくる。そこで、本研究では、空気抵抗を考えた斜方投射の最適投射角を、Unityで作成した物理シミュレーションによって求める。なるべく正確な軌道になるように、速度によって変化するレイノルズ数から抗力係数を求めて、より正確な斜方投射の軌道のシミュレーションを試みた。そのシミュレーションをもとに、試行を繰り返して飛距離のデータを取り、初速と最適投射角の関係を予想する。

#21
擬人化を使って化学を楽しもう!
ミートソース
中村 理恵子(多摩科学技術高校 2年),阪口 亜衣(多摩科学技術高校 2年),知久 来斗(多摩科学技術高校 2年)
私たちの研究は、化学への関心を向上させることを目的とする。そのために、擬人化を用いた化学の学習ツールを作り、それが効果があるかを、実際に使ってもらい、調べた。
 化学は、覚えることが多い、構造式や反応の仕組みが複雑で紛らわしい、理解していないことが一つでもあると次の理解につながらない、等の様々な理由で敬遠されている。そのため、単なる化学の学習アプリではそのようの人たちが興味を持つことは考えにくいと考えた。そこで、まず擬人化を用いた学習ツールを開発し、それを化学に苦手意識を持っている人に使ってもらう。そうすることで、その使用者の化学への関心を上げ、実際に化学の学習をすることを促すことができる。

#22
より見やすいスライドへの自動修正ソフトウェア~プレゼンに最高のパートナーを~
八ツ橋
百瀬 龍之介(多摩科学技術高等学校 2年),岡野 隼真(多摩科学技術高等学校 2年),北野 昊(多摩科学技術高等学校 2年)
研究発表や会議等におけるプレゼンテーションに用いるスライドは、聴衆の理解を促進するものが望ましい。単なる華やかさではなく、「伝わりやすいかどうか」、すなわち直観性を最優先する必要がある。しかし、直観性が高いスライドに修正、もしくは作成するにはレイアウトの知識が必要である。これらの知識は本や記事から学ぶには多くの時間や労力が必要であり、時間的コストの観点から直観性が欠けたままのスライドを使用してしまう人もいる。
そこで、我々は、より理解を促進させる直観性の高いスライドデザインの定義を研究する。直観性の高いスライドが短時間で作れるようになれば、会議など議論の場で、コミュニケーションが円滑になり理解の促進につながるという仮説を基に、スライドの自動修正機能を実装し、検証を行う。

#23
特定領域における顕著性の最適化
テンソルナマズ
浅田 睦葉(都立桜修館中等教育学校 6年)
動画編集において、視聴者にある特定領域を注目させたいケースは往々にして存在する。一方で、極端にその領域以外を黒く塗りつぶすと注目させることはできるが元のフレームが表現可能であった情報が欠落してしまう。そこで、元の画像からなるべく処理による変化を小さく保ちながら注目度を表せる顕著性を最大化するようなフィルターの組み合わせを計算することで、編集者の負担を軽減しつつ特定領域を注目させる事ができる。

#24
運動を促進させるウェアラブル端末の開発~運動量のリアルタイム見える化~
TERABYTE MS1 STRIX TKGeforce RX 7990TiXT
草島 光太(都立多摩科学技術高校 2年),寺尾 禅(都立多摩科学技術高校 2年)
近年、コロナウイルスの蔓延や、地球温暖化による気温上昇により人々の運動量が著しく減少傾向にある。リスクが少ないランニングやウォーキングといった運動が推奨されているが、それらも含めて減少傾向にある。これらのことから私たちは現在の人々の運動量低下の最たる原因は運動に対するモチベーションの低下にあると着目した。
 本研究では、使用者の運動量をリアルタイムで見える化することにより、使用者の運動に対するモチベーション回復を図る帽子型ウェアラブル端末の開発を行う。設計としてはウェアラブル端末本体とブラウザページから構成され、使用者の心拍数と身体情報をもとに運動強度、消費カロリーといった数値及び達成度を端末のつばに取り付けたディスプレイ・ARGBストリップから出力する。

#25
音声認識を用いた3D映像制作における作業効率化の研究
多摩科技映像制作班
留奥 ななせ(都立多摩科学技術高等学校 2年),平井 瑞希(都立多摩科学技術高等学校 2年),阿久津 莉咲(都立多摩科学技術高等学校 2年)
 現在、映画やネット動画に代表されるように、3Dアニメーションを使用した映像制作が盛んになっている。3Dアニメーション制作時の作業要素は、音声と3Dモーションある。
音声は実際の声をサンプリングする方法だけでなく、機械音声を作成するという方法がある。3Dモーションは元になる3Dモデルを動かすモーションプログラムで構成される。モーションプログラムは大まかな体の動きと、顔周りの動きで作成方法が異なってくる。
 しかし、これら従来の方法は作業過程の多さや、技術的な敷居の高さから、初心者が3Dアニメーションを手軽に製作しにくく、コンテンツの充実が問題となっている。そこで本研究では、「一音一音に合わせたパターン選択」「音声データに合わせた動きの設定」「表情決定を言葉の抑揚を用いて行う」の三つの作業工程を自動化することで、上述の従来作製方法に比べ作業コストを大幅に削減し、コンテンツの充実を図ることを目的とする。

#26
カメラを用いた非接触入力アプリの開発
多摩科技非接触入力アプリ制作委員会
堀田 晴斗(都立多摩科学技術高等学校 2年),鳥谷 颯来(都立多摩科学技術高等学校 2年),仲居 和歩(都立多摩科学技術高等学校 2年),中野 祐喜(都立多摩科学技術高等学校 2年)
手が操作に適していない状態であると,スマートフォンを快適に操作することができない.本研究は,Androidスマートフォン上でフロントカメラを用いて,非接触入力を可能にするアプリケーションの開発である.フロントカメラを通し,mediapipeを使用することで手の形状を認識させ,非接触による操作を可能にする.

#27
Shorのアルゴリズムにおける周期についての研究
Shor in TKG
小野 凜成(都立多摩科学技術高等学校 2年)
近年、量子コンピュータの発展により、現在最も主要な暗号化方式の一つであるRSA暗号が20年以内に解読される可能性が高くなってきている。
しかし、量子コンピュータ時代の研究に直接関われる人間はごく一部であるため、それ以外の手段でより多くの人が危険性について研究する有効な手段が必要である。そこで、最も汎用性のあるノイマン型コンピュータによる解読方法を考えることにした。
この研究では、素因数分解が困難ということを利用したRSA暗号をノイマン型コンピュータで”Shorのアルゴリズム”を用いて解読するために、アルゴリズム中で最大の計算量を占める周期検出をより少ない時間で処理することを目的としている。
スペクトル分析、周期2における合成数と任意の定数の規則性による周期検出過程の省略、合成数における周期の規則性による周期予測の3つのアプローチにより目的の達成を図る。

#28
渋滞を解消するにはどうしたらよいか?
大泉高校数理情報A
岩嵜 湧紀(都立大泉高等学校 2年)
昔から現在まで,車に乗ったことがある人なら誰もが経験したことであろう現象,「渋滞」。時にはそれが原因で事故が起こってしまったり,トラブルが発生してしまったりすることもあり,時間にシビアに生きている現代人の我々にとって渋滞はますます解決すべき問題となりつつある。そこで国土交通省が公開している「平成27年度全国道路・該当交通情勢調査」における高速道路交通量調査の集計結果整理表・箇所別基本表・時間帯別交通量表を用い,混雑率と様々な要因との関係を調べた。相関をExcelにてCORREL関数で求め,これらをヒートマップで表し可視化した。また、目的変数に混雑度を適用し重回帰分析を行った。更にデータにあった路線名から対応する住所を調べgeocodingを用いて一つ一つの緯度,経度を求め, foliumを用いて地図に表し地理的にも混雑度を可視化した。

#29
練馬区のフリーWi-Fi主要スポット40か所を回る最短経路は何か?
大泉高校数理情報B
大島 瑠美(都立大泉高等学校 2年)
以前、RPGゲームを最短経路でクリアするための経路を求めるためのプログラムを開発した。ゲーム内にあるノードを120個から31個に絞り、Pythonで最近傍法を用いてこの最短経路を求めた。それぞれのノードを座標平面上に表して、その座標を用いて最短経路を計算した。座標平面で表す際に少し簡略化している為、実際の位置関係とのズレが生じるのが課題点だった。
 これらを踏まえて、本研究では練馬区のフリーWi-Fiが使える主要スポットを回る最短経路を求めた。ノード数を40個に増やし、座標平面に表す際も前回より実際の位置関係に近づけた。
 新たな課題としては、各ノードを直線で結んだ距離で最短経路を求めているため、実際に道に沿って移動するとなると距離が変わってしまうことだ。

#30
楽曲の雑音を消して綺麗な音にするにはどうすればよいか?
大泉高校数理情報C
小松 稜(都立大泉高等学校 2年)
自分達の過去の合唱コンクールの音声を聞いた時、雑音が多すぎて合唱に集中することが出来なかった。「せっかく頑張って練習したものだから綺麗な音声で聞きたい!」と思い、プログラミングを利用して雑音だけを抜き出そうと考えた。そこで、Google Colabratory上で短時間フーリエ変換と逆フーリエ変換を利用して対象の音声データを利用出来る形へと変形して、また元の形に戻すことで雑音のない音源だけを抜き出すことのできるようなプログラムを考えた。結果、librosa内にあるharmonicを使って調波楽器音と呼ばれる雑音のない合唱音声を抜き出すことができた。初めはピアノだけの音声を抜き出そうと考えていたが、それは無数の音声データから一つの音声データを見つけるというもので、自分のアプローチの仕方では成功することができなかった。これからは、プログラミングについての知識を深めてから、ピアノだけの抜き出しに挑戦したいと思う。

#31
飲料ドリンクの嗜好と価格の印象は時間帯によってどのように変化するか?
大泉高校数理情報D
天瀬 泰輝(都立大泉高等学校 2年)
私たちの生活に欠かせない存在となっている飲料だが、飲料企業は水だけでなく、清涼飲料水を小売店や自動販売機を通して販売している。清涼飲料水の種類は多岐にわたる。清涼飲料水を分類する要素として主に価格、味で大きく分けられる。また清涼飲料水を飲む場面の要素として主に場所、時間で大きく分けられる。本研究では、これら清涼飲料水について種類と顧客の需要の相関を把握するため、嗜好と価格印象は時間帯によってどのように変化するのかについて研究した。本研究では、都立大泉高校に設置してある自動販売機の清涼飲料水をサンプルとして一、二年生を対象にアンケートを行いそこから得られた結果をもとにコレスポンデンス分析や主成分分析、kmeans法によるクラスタリングなどを用いて分析を行った。そしてそこから得られたグラフやデータを活用し都立大泉高校に適した清涼飲料水とその価格を調べた。

#32
インターネット利用の格差の研究
大泉高校Techcamp
佐々木 俊輔(都立大泉高等学校 1年)
新型コロナウイルスが地球規模で猖獗を極める現在、⽇本の教育現場ではオンライン授業が導⼊され、インターネット利⽤に関する格差が問題となっている。世界的にもアフリカや南アジアでインターネット利用率の低さが目立ち、先進諸国との格差は顕著である。そこで、国際間のインターネット利用の格差について研究した。この格差を考えるうえで注目すべき事柄を探るため、52件の論文のテキストマイニング結果を参考に、8項目のデータを取得した。2変数の積項も追加して説明変数を44項目とし、Pythonを⽤いて線形系・決定⽊系の回帰分析をそれぞれ交差検証法とグリッドサーチを利用して行い、インターネット利用率を予測するモデルを構築した。SHAPモデルにより、所得や識字率、経済・教育分野の男⼥格差がインターネット利用率に影響すること、特に所得が与える影響が大きいことが分かったが、今後は所得格差についても考究する必要がある。

#33
国旗と世界情勢には何らかの相関があるか?
大泉高校数理情報E
木村 駿吾(都立大泉高等学校 2年)
あなたは「モザンビーク」という国を知っているだろうか?知らない人がほとんどだろう。しかし、この国、実は日本の約2倍もの領土を持ち、人口も約3000万人というアフリカの大国なのである。このような大きな国でもあまり耳にしないことから、世界の広さを改めて認識できる。グローバル化が求められている昨今、世界を知っていることは必要不可欠かもしれない。そこで考えたのが、“国旗と世界情勢には何らかの相関があるのではないか”だ。国旗が似ている国同士に他の要素でも共通点があれば、新たな観点から世界を捉えることが出来ると考えた。では、“国旗が似ている国“はどう定義するのか。私が使うことにしたのは、画像認識を用いたクラスタリングである。コンピュータを使うことで客観的な分類ができ、主観を排除できる。クラスタリングを用いて分けたグループと、世界各国の発展に関わる何らかの項目を比較し、共通点や相違点の理由を考察する。

#34
光と音で分かる節電装置
UECスクールB-3
酒井 理央(鷗友学園女子高等学校 1年),金丸 知優(東京都立調布北高等学校 1年)
近年、「地球温暖化の進行を遅らせる」ことが世界中で注目されており、省エネが呼びかけられている。そこで私たちは、長い時間のエネルギーの浪費につながる、外出時の電気の消し忘れに着目した。現存の節電システムの問題点として、家中の形状の違う電気機器を一度に管理することができないことが挙げられる。この課題を解決するため、光と音を利用してそれぞれの部屋に電気がついているかひと目で確認できる装置を製作した。
この装置では、玄関に親機のmicro:bitを1台、各部屋に子機のmicro:bitを1台ずつ設置することを想定して作成した。親機は、子機と無線で通信して、各部屋の明かりの状況を集め、光と音によって示し、子機は、各部屋の明かりの状況をセンサーで計測し、親機に数値として送信する。
作成にあたっては、実際に家庭で使う際の様々な問題点を想定し、改良を加えながら製作した。

#35
お手伝いロボットの研究
玉川学園ロボット班
浦田 大智(玉川学園高等部 1年),齋藤 ゆい(玉川学園高等部 1年)
私たちは人の助けになるようなお手伝いボットを作りたいと考えている。これを実現させるために、部屋の中にあるいろいろなものの中から対象物を認識して、それをつかんで持ってこれるロボットの開発を目指した。対象物を発見し、正確に近づく方法として、AI搭載学習型のカメラでの画像認識を行い対象物を発見し、近くまで来たらPSDセンサーを使って対象物正確な位置を把握した。そして対象物をつかみ持ち上げられるロボットアームを作成した。物体の認識には、形状認識、色認識、タグを貼って認識する方法の3つを試した。
今回分かったのは、色を認識するモードで対象物を探せば、3m離れていても認識して発見できた。しかし、似た色のものを誤認識したり、1種類のものしか見つけられないため、今後はタグを使って複数のものを区別して持ってこれるように改良していきたい。

#36
健康観察の映像監視システム開発
玉川でサイエンスな清水
清水 陵佑(玉川学園高等部 1年)
人認識プログラムの技術は、犯罪防止の監視カメラや自動車の緊急停止など様々な場面で活用されている。私は、この技術を応用した新しい着眼点はないかと考え「健康状態の監視」に応用したいと思った。一人暮らしのお年寄りが、庭仕事をするときなど熱中症で倒れたときに、それを自動的に察知できる監視システムに人認識の技術を活用して開発を行った。
そして、本研究にてOpenCVを用いて人の認識に成功した。やはり余計な部分までも人として認識しているようだが実行速度は287.1msとかなり早い。認識された座標の標準偏差から動いているか静止しているかを精度よく区別できた。姿勢推定はOpenPoseで抽出した人の胴体の線からその線の傾きを計算できるようにした。これにより座っていて動いていないのか、倒れているのかを精度よく判断できた。二つを統合して使用した結果リアルタイムで健康監視ができるシステムの開発に成功した。

#37
協調作業ロボットのモデル開発
國吉仁志
國吉 仁志(玉川学園中学部 3年)
私は、人と言語コミュケーションを取りながら協調作業できるロボットの機械学習モデルを提案した。
提案した機械学習モデルは、通常のSeq2Seqに随時入力を追加できるように改良した。これは、ロボットが作業している間も、常に人の「人からの指示」を入力できるようにするためである。また、「ロボットからの提案」も追加できるように改良した。これにより、人とロボットがコミュニケーションとることが可能となった。この改良の有効性を検証するために、協調作業として荷物持ち上げタスクを提案し、データセットを開発した。
結果は「人からの指示」を加えることで人の動作の変化に対応できるようになり、「ロボットからの提案」を加えることで目標時間内に作業を終わらせることに成功した。人と協調して作業できるロボットのモデル開発に成功した。
今後は、自然言語に近いコミュニケーションに対応し、介護ロボットのような人に役立つ応用を目指したい。

#38
「ロボットがいれば人間はいらない」未来を教育で変えていく
K
殖栗 慧(桜美林高等学校 1年)
AI化が進む現代。人間のようなロボット、料理をするロボットなどニュースで一度は見かけると思う。
今後ロボットが日常にいることが当たり前になった時、問題になることはなんだろうか。大抵の人はロボットが自我を持ち始めたり、暴走して支配される事を思い浮かべるかもしれない。しかし、ロボットが暴走するよりももっと恐ろしいことがある。それは「自分たちが気づかない間にロボットに支配されている、あるいは依存する事」だ。例えば、AIが進んだ世の中。人間がすることといえば食べて寝るしかない可能性がある。人間が今まで生きがいとしていた仕事という存在は奪われ、生きる意味を失う。便利を求め、すべてをAIに任せた代償でできたそのような世界になった時、果たして人間は何を目的に生きていることになるのだろうか。
そのような未来を防ぐために、今回教育という手段で未来を変えることを目指す。教育とコンピュータを用いた「未来を救う」計画である。

#39
ゼロデイ脆弱性Webアプリ型検出器の作成と評価
π&cone
二ノ方 理仁(芝中学校 3年)
2021年、企業へのサイバー攻撃は前年より50%増加した。企業だけでなく個人が管理するサーバもまた常にサイバー攻撃の脅威に晒されている。本研究の目的は脆弱性検出器を作成し、正確性を評価することである。検出の対象は2021年12月9日に公表されたゼロデイ脆弱性Log4Shellである。ユーザとしてWebサービスの運用を行なっている個人を想定し、URLにアクセスするだけで使え、マルチプラットフォームに対応できるWebアプリケーション型を採用した。評価として、19通りのテストWebサービスを作成し脆弱性を検出した。結果、実測値正12件に対して予測値正12、実測値負7件に対して予測値負7、偽陽性・偽陰性共に0であった。また、評価指標は正解率1、適合率1、再現率1であり、正確に脆弱性を検出することができた。

#40
自作アルゴリズムの開発とその考察
宇枝礼央
宇枝 礼央(杉並区立中瀬中学校 2年)
ルービックキューブには約四千京ものパターンがあり
その中で最適解を見つけ出すことができるアルゴリズムを作りたいと思いました。
今回は2バージョンのアルゴリズムを開発しました。
バージョン1の説明です。
一番初めの状態がA,目標の状態がBです。
ABとb_nのなす角が一番小さくなるb_nを選ぶというアルゴリズムです。
実行すると
Bに近づこうとせずA付近にベクトルが密集しました。
バージョン2の説明です。
Aの位置を更新するようにしました
なのでAをA_iというベクトル型の配列にして、
一番初めの状態がA_1,
ベクトルb_nとベクトルA_iBのなす角が一番小さくなるb_nを選ぶというふうになりました。
実行すると
今度はB付近にベクトルが密集しました。
考察、今後の展望です。
現状ベクトルが密集して目的の状態にたどり着くことが難しいので、
一番小さくなる選択肢以外も実行できるように探索木に応用してみたいと思います。

#41
スマートフォンカメラを用いた複数人物の3D姿勢推定とその応用
創価高校Aチーム
東 翔生(創価高等学校 2年)
最近、VR/AR技術が身近になるにつれ、人物の姿勢を3D空間に投影する需要が高まっている。本研究では深層学習を用いて、スマートフォンのカメラから手軽に人物の姿勢推定を行う方法を提案する。従来の主な手法では、Kinectなどの深度センサ付きカメラや、マーカーのついたボディースーツを用いて行われているが、機材の導入にコストがかかることや、機材の装着の負担が大きいことなどの問題がある。また、従来のRGB画像を用いた姿勢推定も、単眼による複数人かつ3Dという制約下では、盛んに行われている2Dの推定に比べて進んでいない。そこで、本研究では身近にある1台のスマートフォンのカメラの映像から、深層学習によって、複数人の姿勢とその深度を同時に推定し、リアルタイムで3D空間に投影するシステムの開発とその応用を試みる。

#42
地震検知器で地震に備える
地震による被害を抑える
福田 玲(東京電機大学高等学校 1年),石川 達一朗(駒込高等学校 2年)
日本は地震が多く、発生するたびに人々は不安を感じその地震に関する情報を求めます。 そこで、揺れた直後に自分のいる場所の震度がどの程度かわかるものがあったら安心できると思い、震度や地震の規模がすぐに分かるものを作ろうと考えました。これは、緊急地震速報があるから必要ないのではないかと思うかもしれません。ですが、緊急地震速報は一部の離島を除いた国内のほぼ全域すべての住民を対象として、震度5以上が予測されたときに発表され、テレビ放送や携帯端末などで「震度4以上の強い揺れとなる地域」を伝えるもので、発表基準が低いため誤報の可能性が高いです。

これに対して、私たちの考える地震検知機は装置が置かれている現場の揺れを感知し音と光の色で震度を人々に伝えることで、正確かつその地域に限定した震度と規模を知らせ、被災者それぞれの避難等の自己判断を補助することを目指します。

#43
micro:bitを用いた姿勢の測定
She Say De Micro:bit
角井 誠也(東京都立狛江高等学校 2年),安永 凌(東京都立成瀬高等学校 2年)
近年、コロナ禍によるテレワークの増加、外出行動の自粛による家にいる時間が増加している。
したがって、座っている時間も増加傾向にあることが分かっており、それによる姿勢の悪化がコロナ禍の問題の一つとなっている。
そこで、micro:bitを用いた姿勢測定装置を製作した。この装置は、背中に装着するものであり、装着しているとき、姿勢が悪くなり、自分で設定ができる角度の許容範囲を超えると、LINEから通知が届くようなシステムである。この装置を用いることにより、大きく三つのメリットが挙げられる。
まずはじめに、自分が姿勢が悪いということを自覚することできる。そして肩こりや腰痛、関節痛などの身体に及ぼす悪影響を防ぐことができる。
さらに運転中の居眠り防止の対策の一つにもなると考えられる。

#44
精度の高い順位決定方法を探そう!
順位決定方法研究班(1人)
松本 凜太郎(東京都立小石川中等教育学校 2年)
1対1で行われる競技の大会では、トーナメント形式が採用されている。トーナメントでは、多くの場合1位~3位までが決定され、ほかの選手はn回戦進出といった結果が与えられる。これを見て私は、1~3位以外の順位も決定できる方法はあるのではないかと考え、トーナメント形式を拡張した方法を考えた。しかし、これによって得られた順位は不正確なのではないかと思った。そこで、大会の参加者全員の順位を簡潔かつ高精度に決定できる方法を新たに見つける研究を始めた。
研究にあたって複数の順位決定方法を考案して実力の優劣が定められたN人の参加者に対して順位決定を行い、最終的に決定された順位が実力の優劣をどれくらい正確に決定できているかを評価した。各参加者がどの順位を何回とったかを記録するほか、転倒数を計算し低いほど精度の高い順位決定方法であるとした。
考案した方法の中から、精度の高い順位決定方法を見つけることができた。

#45
SDGsへの関心向上をはかるブラウザゲームの開発 ~ブラウザゲームで学ぶSDGs~
ARITAKE R&D Laboratory
有竹 祐樹(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
人々のSDGsに対する関心向上を促進することはSDGsの目標達成に大きく貢献する。そのため、様々な場面でSDGsの講演会、体験型ゲームを通して認知活動や宣伝を行っているが、新型コロナウイルスの影響により、感染リスクの観点からそれらの中止が相次いでいる。そこで、本研究では非接触型でかつ敷居の低い新たな学習方法として、手軽かつ導入コストが低くSDGsについて学べるブラウザゲームを開発し、前述した問題点を解決していく。

#46
無線LANを用いたドローンによる遭難者救助の研究
多摩科技 ドローン研
松原 健太郎(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),横山 瑞季(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),山田 爽太(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
近年、登山ブームによる登山者数の増加により、山岳における遭難者の人数は年々増加している。一方、山岳での遭難は携帯電話の電波が受信できず、外部との電波が遮断されてしまう。
また、従来のドローン搭載カメラでの捜索は、樹木などで視界が遮られ発見できない可能性がある。
そこで、本研究ではドローンを用いて、遭難者の携帯電話から発信されるWi-Fi電波を受信し、それをもとに広域に捜索するシステムを構築する。
視界が確保できない条件においてカメラを用いた方式では、要救助者を発見することはできないが、本研究では無線LANを用いることにより、指向性のない電波の受信状況から要救助者の遭難位置を大まかに特定する。

#47
自動出欠確認システム~先生だって楽をしたい!~
多摩科技116
千葉 伶磨(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),園山 凜(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
 昨今、教職員の仕事の多さが問題となっており、「出欠確認」を負担に感じる教員も少なくない。そして出欠確認をすることにより、朝の準備時間や授業時間が圧迫されてしまう。
 しかし出欠確認を怠ったことによる児童の死亡事故が発生している。
 また、出席を生徒自ら登録する方式は、不正に登録したり実際に出席しているかの確認ができなかったりと、確実性に乏しい。
 「重要」だが「面倒」であり、「確実性」が求められる出欠確認方法が必要である。
 私たちは、その「出欠確認」を自動化するシステムを開発について発表する。

#48
ARを用いた飲食店情報提示システム
多摩科技AR班
竹中 瞭太(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),小池 和美永(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),梶野 航(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
今日飲食店を探す際に、周辺の飲食店の検索や選択の支援するためのアプリケーションを使用することが多い。
しかし、既存のアプリケーションでは飲食店の情報が多く一覧性が優れないため検索から行きたい飲食店の選択、そして地図を用いてその目的地にたどり着くまでにとても手間がかかる。
そのため本研究ではこの問題を解決するための手段としてARを使用するWebアプリケーションの開発を行う。
Webアプリケーションとして開発することでブラウザを使用できることが出来れば誰でも使用でき、ARを用いることで飲食店が提供する料理の情報と、店舗の位置の情報を同時に示すことにより飲食店の比較を容易化し、選択した飲食店へのナビゲーションができることで、より誰でも直感的に選択することを可能にすることによって既存のサービスにある課題を解決することが目的である。

#49
デジタル標識
町田高校プログラミング研究会
山田 修平(東京都立町田高等学校 2年),谷口 侑生(東京都立町田高等学校 2年),下堂薗 悠希(東京都立町田高等学校 1年),香川 みなと(東京都立町田高等学校 1年)
デジタル標識をruby を用いたプログラミングで制作する。
デジタル標識とは、それまでの、道路や様々な場所にある標識の表示内容を、プログラミングによってデジタル上で置き換えたものである。標識をデジタル化することによる大きなメリットは、表示内容を変更できることである。表示内容を変更することによって、より人の目に止まるようになり、交通事故の減少に繋がったり、標識としての役割のさらなる改善されたりすることが期待できると考えた。

#50
汎用的なルービックキューブの解探索プログラムの作成
御家軍団
寺内 駿(東京都立南多摩中等教育学校 4年)
PythonのTkinterでGUIを作り、ルービックキューブの解探索の関数を高速化のためC++で実装した。探索にはIDA*アルゴリズム(Iterative Deepening A* algorithm)を用いた。
単にルービックキューブを解くのみならず、できる限り速く、短い解を出力できるかや、いかに初心者にとって使いやすい「ルービックキューブを解く」機能を作れるかを追求した。
またGUIの使いやすさにもこだわった。
筆者はルービックキューブを人の手でいかに早く解くかを競う、スピードキュービングの競技者を対象に、任意の状態から任意の状態へとルービックキューブを変化させるための機能を開発している。
これまでも同様の機能を提供するアプリケーションは存在していたが、スピードキュービングを行う一競技者として改善の余地があると感じたため、今年の4月下旬からプログラミングの勉強を始め、開発を開始した。

#51
リアルSNS企画 tAmatsubu 〜責任の持てる投稿って?〜
チームぱそこん室
野口 夏葉(東京都立南多摩中等教育学校 4年)
 新型コロナウイルスの感染が拡大し、オンラインでの授業実施が必要とされるようになったことで、学校現場でも急速にデジタル化が進んだ。本校も例外ではなく、中等後期生だけでなく中等前期生もさまざまなシーンで学校から配布されたタブレットPCを利用するようになった。この状況を迎えたことで、インターネットを介したコミュニケーションが身近になっただろう。
 この機会にSNSに代表されるインターネット上のコミュニケーションについて見直すための「tAmatsubu」というイベントを企画した。
 この「tAmatsubu(たまつぶ)」はSNSのリプライ機能のような特定の投稿に対して他者が匿名で返信する手法で投稿をするといったシステムを模したものである。
 この企画では、事前にリスクを回避してインターネット上でのコミュニケーションの特長を活かすための手助けとなることを目標とした。その報告をする。

#52
Pythonによる数独の自動生成プログラムの制作
MTM_PC1
須山 凌(東京都立南多摩中等教育学校 5年)
数独の問題を生成する方法を模索した。数独の生成では、行と列および3×3の各ブロックで数字が被らないように並べる必要がある。そのため、全てのマスに数字を入れる段階とマスを数独の問題をつくる段階に分けた。まず、ランダムソートを併用することで処理の高速化を図った。自動作問に際し、空白を1マスずつ増やしていくことは時間がかかってしまうため、まとめて40マス程度を空白にし、解くことが可能であればさらに空白マスを増やし、そうでなければ空白マスを減らすことで、処理の高速化を図った。その試行錯誤の過程をまとめる。

#53
RSA暗号の暗号化の過程の可視化
MTM_PC2
天野 匠(東京都立南多摩中等教育学校 5年)
インターネットを利用する際には通信内容のプライバシーが暗号化によって保護されている。しかし、暗号化の仕組みを理解していない人が多いだろう。
暗号化の仕組みは複雑であり,簡単に短時間で理解できないといった意見が同級生の中で散見される。そのイメージを払拭するためにRSA暗号を用いて文章を暗号化するプログラムを作成した。暗号化の仕組みの理解の援助を目的に,ブラックボックス化せず過程を見られるよう改良した。

#54
表計算ソフトならわかる情報の科学
\(^_^)/
河原 光(東京都立南多摩中等教育学校 4年)
今年度は情報の科学を学んでいる。情報の科学の内容は幅広く理解に時間がかかる理論も多い。例えば数学的な内容や、情報通信ネットワークなどビジュアルで分かりにくいものは特にイメージがしにくい。表計算ソフトウェアは、単純な関数と表のセルの指定で理解しやすく感じている。そこで、情報の科学の学習事項の理解を深めるために、一部の内容を表計算ソフトウェアで表現した。その一部を授業の中で紹介いただき、生徒も口々に、理解しやすい旨の発言をしていた。本発表ではその一部を紹介する。

#55
C言語による簡易的なデータベース管理プログラムの作成
小島柊
小島 柊(東京都立南多摩中等教育学校 4年)
学校の「情報」の授業で学習したデータベースについて理解を深めるため、C言語のリスト処理を用いて、データペースの作成や、「射影」「選択」といった関係演算を行うプログラムをゼロから作成し、簡単な活用事例について報告する。

#56
逆アセンブルを用いたマルウェアの解析
立高情報ゼミ逆アセンブル班
安藤 桂汰(東京都立立川高等学校 2年),戸田 晃太(東京都立立川高等学校 2年)
近年のコンピューターの普及に伴ってマルウェアによる被害が増えてきているということを聞いて、そのマルウェアがどのように動いているのか、またどのようにしたらその被害を防ぐことができるのかに興味を持った。そこでマルウェアの構造をリバースエンジニアリングツールを用いて静的解析(コードを実行せずにソフトウェアを解析すること)を行った。自作したバックドアが含まれたコードをコンパイルし、GhidraやIDAといったツールで逆アセンブルした。その結果、逆アセンブルしたコードは非常に長く難解なものになることがわかった。そのうえ、実際に悪用されているマルウェアの製作者は解析者の解析手法を理解したうえで難読化を施しているため、解析はさらに困難になる。今後はWindowsAPIやアセンブリ言語、難読化などについての理解をより深め、実際に使用されているマルウェアの解析をしてみたい。

#57
鍵自動貸出・返却アプリケーションの作成
yanayuji
栁澤 大志(東京都立立川高等学校 2年),濵中 湧一郎(東京都立立川高等学校 2年)
学校の職員室の鍵の管理体系の、現在状況によって教室を使用したいときに使えないという問題を、鍵の自動貸出・返却アプリケーションを開発することで解決を試みた。当初、Djangoを利用したWebアプリケーションによる実装を試みたが、処理が重く実用的でなかったり技術的な問題で機能を実装することができなかったことから、WPFによるWindowsアプリケーションを利用したシステムを再度構築することにした。アプリケーションには、OCRを利用した生徒証明書記載の生徒番号読み取りや、NFCカードリーダーとNFCタグを利用した鍵の判別、貸出・返却履歴の表示機能を実装した。まだ実際の鍵を使った実証実験は実施できていないが、実際に効果を検証したい。

#58(欠番)

#59
TikTok風に知識欲を満たすアプリ
立川のぼっち
坂﨑 柊斗(東京都立立川高等学校 2年)
TikTokの最大の特徴である「スワイプすれば無限に動画が流れてくる」という機能を参考にして、永遠と雑学が流れてくるアプリを開発しています。プログラミングは初心者なので拙い部分も多いかと思いますが、ご容赦ください。

★2月時点での進捗
・使用言語はpython、動作環境はWindows
・ウェブスクレイピングを用いた雑学の収集
・収集した雑学のtxtファイル化
・メインとなる雑学を集めてランダムに表示する機能の実装

★今後の展望
・スマホでも動作するようにする
・利便性の追求
→自動で雑学が流れる機能、ブックマーク機能、雑学の投稿機能など

#60
VRを用いた人体における上腕と下肢の触覚と視覚の関連性およびOculusquest2を使用した3次元トラッキングシステムの開発
LiSA VR Development
内川 拓人(神奈川県立神奈川総合産業高等学校 1年),板橋 葵(神奈川県立神奈川総合産業高等学校 1年),佐々木 淳哉(神奈川県立神奈川総合産業高等学校 1年)
VRを用いた上腕と下肢における視覚・触覚の関連性およびOculusquest2のルームトラッキング機能を用いた9軸モーションセンサーによる3次元トラッキングシステムの開発について提言する。
VRChatに代表されるVRSNSにおいては、「VR感覚」と呼ばれる、視覚のみで触覚・嗅覚など他の感覚を疑似的に感じる現象が度々話題となっている。私たちはこの現象について興味を抱き、研究活動を開始した。本研究では、視覚と触覚の関連性に着目して実験を行った。また、実験で利用する3次元トラッカーについて、市販の安価なシステムでは広範囲を対象としたトラッキングが難しいこと、さらにトラッカー本体が大型であることなど、本研究の実験条件に合致したシステムが存在しないため、Oculusquest2を使用した3次元トラッキングシステムについても併せて開発した。

#61
語学学習アプリの背景色や文字色による記憶しやすさの違いの検証
長岡高専プレラボ
金澤 智(長岡工業高等専門学校 1年),大野 俊介(長岡工業高等専門学校 1年),ワッチャラルートワー二ット スティニー(長岡工業高等専門学校 2年)
私たち学生は、普段から暗記帳や教科書を用いて、暗記をしていますが、文字の色などにより、覚えやすさに差がでる、という話を聞いたことはありませんか?そこで私たちは、英単語暗記のアプリを開発し、色や背景色の違いによる、覚えやすさの違いを検証してみることにしました。
この語学学習アプリは、高専に1年生から入ってくる留学生も専門用語を覚える際に活用できるため、日本人学生・留学生の双方にとって有益です。また、このアプリは、留学生と一緒に制作に取り組んでおり、さらに本校が包括的連携協定を結んでいるフラー株式会社のエンジニアの方にもご協力いただき、アプリ開発を進めています。

#62
Raspberry Piを用いた服薬管理システム
中村
中村 涼香(石川県立金沢泉丘高等学校 2年)
服薬時間を守ることは薬の効果を高める点等において重要である。しかし、薬により服薬時間が様々なため、毎日忘れずに服薬し続けることは難しい。そこでRaspberry Piを用いて服薬を管理出来るシステムを開発しようと考えた。主に、服薬カレンダーとRaspberry Piのカメラを使用した。カメラで継続的にカレンダーの変化を観測し、変化がない場合にはスピーカーを用いて使用者に知らせることにした。
結果としては、服薬を忘れる頻度は減少したものの、実験回数が足りず、システムによる効果とまでは断定できない。また、祖母からは「何度も服薬してしまう」という相談を受けているが、現段階では服薬の重複を防ぐことができるかは不明である。他に、使用者に音が届かない場合にはシステムとして機能しないことが課題として判明した。よって、今後は視覚的に知らせたり、メールで知らせたりするシステムも加えていこうと思う。

#63
ニューラルネットワークによるTwitterエンゲージメントの予測
Qwitter
岩本 周也(石川県立金沢泉丘高等学校 2年),篠地 佑宜(石川県立金沢泉丘高等学校 2年),清水 慶人(石川県立金沢泉丘高等学校 2年),白井 元己(石川県立金沢泉丘高等学校 2年)
私たちの研究の目標は、twitter内でのいわゆるバズると呼ばれる現象を数理的に再現することです。この目標を達成するために、いいねやリツイートの数の和をエンゲージメントと定義してそれを予測するモデルの作成を目指しました。
具体的な方法は以下です。まず、ツイートをDoc2VecとBERTというものを用いて数値化します。その後、ニューラルネットワークという数理モデルを利用して数値化したツイートデータとフォロー数、フォロワー数、曜日、時刻を入力することでいいね、リツイート数を予測するプログラムを作成しました。
その結果、いいね・リツイート数の範囲を制限したツイートデータに対しては予測することができたと考えられましたが、いいね・リツイート数が多いものと少ないものが混在したツイートデータに対してはまだ予測できなかったため、今後予測できるよう、改善していきたいと考えています。

#64
学校の質問環境を改善するコミュニケーションアプリの開発
TEAM. M
森本 新太郎(福井県立高志高等学校 1年)
コロナ禍のオンライン授業では、生徒が先生に質問したり、生徒同士で学びを共有したりする機会がなく、学習意欲が下がった経験をした。そこで、今の学校にない、生徒と先生が学習に関する質問をやり取りできるプラットホームとして、独自のコミュニケーションアプリを開発し、生徒が気軽に質問できる環境をつくろうと考えた。数学で分からない問題に関する質問から、明日の特別講座の持ち物まで、わからないことを気軽に聞けて共有できるオンラインの良さを最大限活用したアプリだ。生徒同士で教えあうだけでなく、信頼できる先生の回答を得て疑問の解決につなげることができる。閲覧データに基づいたおすすめ表示や第三者の閲覧を制限するセキュリティ面、どの画面にも2タップ以内で遷移できるUIなど、使いやすさと安全面にも考慮して開発した。そして実際に先生、生徒に利用してもらい意見を聞き、改善した。さらに学校全体での運用を目指していく。

#65
視線検出による非接触のパソコン制御システム
刈谷高校 SS部 情報班
平野 正太郎(愛知県立刈谷高等学校 1年),三島 康栄(愛知県立刈谷高等学校 1年),大橋 琉介(愛知県立刈谷高等学校 1年)
刈谷高校SS部情報班では、手を使えない状態でも操作できるマウスカーソルの移動システムの実現を目標としている。
Webカメラを利用して視線を検出し、視線の先にカーソルを移動させるプログラムを機械学習により開発したが、視線検出の精度は不完全であった。
よって今回の研究は、精度の向上を目標とした。
精度が低い原因として学習したデータの不足が考えられたため、専用webアプリを制作し、データの収集を効率化した。
視線を検出する際には、検出速度を高めるため、画像から直接視線を予測するのではなく、虹彩などの顔の各所の座標を説明変数として線形回帰を行うようにした。
視線の方向は、虹彩や顔、カメラの位置、カメラから人との距離などの条件で大きく変化するため、何を学習に用いると効果的かいくつか仮説を立て、繰り返しテストして特徴点の位置を決定した。
また、今回はこの学習モデルをベースに2つの実用例を作成した。

#66
人と人をつなぐScratch目付字
Scratch目付字クラブ
渡邉 寧音(愛知県田原市立福江中学校 1年),増永 杏李那(江東区立第二南砂中学校 2年),増永 梨李那(江東区立第二南砂中学校 1年),宮崎 美桜(九州国際大学付属中学校 2年)
コロナ禍で、マスク着用や食事中の会話制限などで、学校現場でも学生のコミュニケーション不足による言語能力の低下が言われ始めました。人々が安心して会話を楽しむ方法はないかと考えたときに、江戸時代に流行った目付字遊びを知りました。目付字遊びとは、二進数理論を使った数理マジックで、江戸の人々はこの遊びを通じて識字率を高めたともいわれています。そこで東京、愛知、福岡に住む女子中学生4人が、オンラインでつながり、指導者のもと、目付字の仕組みを学習して、それぞれオリジナルの目付字をScratchで作成しました。私たちはそれぞれ対象者を、「幼児向け」「子供向け」「大人向け」などに絞り、その年齢層に楽しんでもらえるように工夫をこらしました。また、オンラインやリアルの場でそのScratch目付字を披露する活動をしています。今回のポスター発表では、4人の作品紹介とその実践報告をしたいと思います。

#67
課題チェッカー通知
すぱこんよりずっとはやい
佐々木 翼(京都産業大学附属高等学校 1年),辰己 恵亮(京都産業大学附属高等学校 1年),坂井 利休(京都産業大学附属高等学校 1年),田中 陸(京都産業大学附属高等学校 1年)
本校では4年前からG suite(現Google Workspace)、昨年度からChromebookを1人1台持つようになった。LMSとしてGoogle Classroomが使われており、小テストや提出物などをChromebookから提出することが可能になった。しかし、各科目ごとにクラスが設定されているため提出物の管理が大変で、プリントのほうが管理しやすいという意見もある。提出忘れが無いようにGoogle classroomでは提出締め切り近くになるとリマインダーのメールが送信されるが、高校生はあまりメールを確認しないため効果は薄い。そこで我々はGoogle Classroomの未提出課題をLINEに通知するシステムを考えた。

#68
寝ている人を検知して生徒の居眠り減少!
居眠りGメン達
松浦 圭竜(京都産業大学附属高等学校 1年),杉本 健悟(京都産業大学附属高等学校 1年),中谷 風空斗(京都産業大学附属高等学校 1年)
最近の世の中は、スマホやパソコンなどを使う機会が増えてきています。その中でも、「夜遅くまでスマホやパソコンなどを触っている人」が多くなってきている傾向があります。朝起きてから体のだるさを感じているのは、もしかしたら眠れていないからかも知れません。そのまま学校に来てしまった生徒は、授業中に寝てしまうことが多い傾向にあります。授業中に寝てしまうと、授業の内容が詳しく分からず、成績に関わってしまいます。学校の先生方も、寝ている生徒をわざわざ指摘して起こすのは面倒だと思います。そこで、あるシステムを考えました。それは、寝ている人を検知し、担当の教師に通知が行くようにするUnityのOpen CV plusを活用したシステムです。このシステムがあれば、生徒の居眠り減少に繋がり、授業内容の理解が深まる人が増えるでしょう。

#69(欠番)

#70
SCPIコマンドを用いたポテンショ・ガルバノスタットの制御 〜VBAによるGUIの作成及びSCPIコマンドの自動生成〜
京都市立京都工学院高等学校 サイエンスクラブ技術班
小松 右京(京都市立京都工学院高等学校 1年),山中 海喜(京都市立京都工学院高等学校 2年)
 本校サイエンスクラブが所有している電気測定用装置である「ポテンショ・ガルバノスタット」は,太陽電池や燃料電池の研究において必須の装置である。しかし,この装置を制御しているPCは約20年以上前の物であり,動作不良に陥る恐れがあった。そこで,プログラムを構成することで,あらゆるPCでも扱えるような制御用アドインを制作したいと考えた。
 今回制作したアドインにはExcel VBAを用いてプログラムを構成することで,SCPIコマンドと散布図の自動生成,電圧・電流出力の設定,Excelシートのクリア機能という3つの機能を持たせることに成功した。この機能により,太陽電池や燃料電池の性能評価を行うための光起電力特性を測定が可能である。制作したアドインにより,PCの新旧を問わずに電池測定ができるようになった本研究成果を発表する。

#71
タッチタイピングによる個人認証システム
TENNOJI
森元 千貴(天王寺高等学校 2年),西田 華菜(天王寺高等学校 2年),手嶋 光(天王寺高等学校 2年),八木 皓星(天王寺高等学校 2年)
スマホのロック解除時に、タッチタイピングにより個人認証が成り立つかを検証した。実験では、画面上にあるテンキーを押すと、その押した場所のx,y座標と画面の接触時間が測ることができるアプリを開発し7人にテンキー上で「1・9・7・3」を計14回押してもらった。この結果をもとに、再現性と、本人として正しく認識することができる割合を設定し、他人を誤って本人として認識する割合を求めた。数字を打った際のx,y座標には再現性があまり見られなかったが、指が画面に接触している時間には部分的に見られた。これより、打つ速さによって接触時間は変化しにくいが、座標は変化しやすいと考えられるため、打つ速さを設定した実験を行って検証していきたい。また、他人受容率が高く、認証精度に問題が見られた。再現性が低かったことからも、認証方法に何らかの問題があったと考えられるため、他の分析方法を用いるなどして今後議論したい。

#72
機械学習を用いた電子カルテの解析による院内転倒予測アルゴリズムの作成
高槻高校情報班
柳沢 篤(高槻高校 2年)
入院患者の転倒は、多くの医療機関が抱える患者安全上の大きな問題であり、骨折や、頭部外傷による致死的な障害を引き起こす危険がある。転倒を防止するため、大阪医科薬科大学病院では独自のアルゴリズムに基づき、患者一人一人の転倒するリスクを評価し、それに基づいて転倒防止策をとっている。一方で、転倒のリスクが低いと判断されたにもかかわらず転倒してしまう患者が多くいることがカルテの調査で分かった。本研究では、機械学習を用いて、医学と統計学からの視点を交えながら、患者の転倒リスクをより正確に判断できる新しいアルゴリズムの作成を試みた。

#73
手軽に製作可能かつ、調整可能で品質の高いテキスト音声合成システムの開発
TTS
芦田 裕飛(大阪電気通信大学高等学校 3年)
近年、テキスト音声合成分野の研究は、深層学習の影響によって急速に進んでおり、Googleが発表したTacotron2などの技術が代表例として挙げられる。
また、昨今では個人が音声合成ソフトウェアを開発し、公開することが可能となっており、その技術の活用は目覚ましいものとなっている。
VOICEVOXというソフトウェアにおいては、単純にテキストから音声合成を行うだけでなく、生成される合成音声のアクセント位置の調整や、ピッチ、音素継続長の調整など、かなり細かな声の調整が可能となっているが、この細かな調整が可能な音声合成技術は少々特殊で、構造が複雑である。
これらの複雑な構造を回避しながら、調整可能かつ品質の高い音声合成技術の開発を行える技術の確立と普及をしたいというモチベーションから、本研究開発を行うに至った。

#74
校内放送自動録音システムの開発
千里放送録音班
末永 温和(大阪府立千里高等学校 2年),奥村 友陽(大阪府立千里高等学校 2年),池上 聡範(大阪府立千里高等学校 2年)
本校では生徒、教職員の呼び出しなどの連絡に校内放送が用いられている。しかし、周囲の雑音によって聞き取りにくいことがあり、大きな問題となっている。そのため、校内放送を自動録音し、さらに音声認識によって文字情報化したものを共有することで、重要な連絡の聞き逃しを防止できるのではないかと考えた。このシステムはマイクに接続したラズベリーパイをスピーカーに設置して校内放送を録音するもので、既存設備の変更を伴わない。そして、その音声および音声認識によって生成された文字情報を共有することができる。2箇所に設置された2台のラズベリーパイを用いて録音されたそれぞれの音声データを比較することで、雑音の録音を除去することができた。また、一方の故障時にはもう一方のみの動作に切り替わることで、安定性の向上を図った。試験運用は成功しているので、今後は本校関係者にも使ってもらい、使用感の改善にも努めたい。

#75
心の闇をなくすAI会話アプリの研究「心も(はーとも)」
Otemon Heartful
神田 奈央(追手門学院大手前高等学校 2年)
一人暮らしをしている人やコミュニケーションが苦手な人など、誰かと話したいが話せないという人は多いのではないだろうか。しかし、誰かと会話ができない状況が続くとストレスが溜まり、いずれ心の健康を害する原因となる。そこで、誰もが持っているスマートフォン一つで簡単に会話でき、カウンセリングも受けられるアプリがあれば、会話ができない状況にある人の心の支えになることができると考えた。機械が相手なら日々の悩みなども打ち明けやすい上に、コミュニケーションをとることが苦手でも会話しやすいのではないだろうか。このアプリがあれば、人の心の闇によって引き起こされる様々な問題、例えば紛争や差別などを解決できるのではないかと考えている。これまで培ってきたプログラム技術で人々のストレスを緩和し、元気づけられるAIとの会話アプリの開発・提供を目指す。

#76
CO₂削減に向けた「未来型自動車」による渋滞のない交差点システムの研究と開発
Otemon Challenger
南方 博(追手門学院大手前高等学校 2年),伊賀 妃里(追手門学院大手前高等学校 2年)
地球温暖化を防ぐために、私たちはCO₂を削減する必要があります。私たちが住む大阪は大都市なので、いつも車は渋滞しています。そして、渋滞はエネルギーの無駄だけでなく、大量のCO₂を排出します。従来の自動運転システムでは、個別に制御することから、信号を認識し止まり、交差点での渋滞は解消されません。
そこで、私たちは渋滞をなくす「未来型自動車制御」による交差点システムを開発しました。信号をなくし、交差点に全方向から入る車を、衝突しないように制御するプロトタイプを製作し、実装に成功しました。これによって、全ての車は、スムーズに通過し、交差点での渋滞をなくすことが可能になりました。世界中の渋滞ををなくし、CO₂の削減をめざすことを提案します。

#77
バーコード読み取りを利用した「ゴミ分別促進アプリ」の開発
Otemon Earth Challenger
西住 悠(追手門学院大手前中・高等学校 2年)
近年、私たちの身の回りにある物は多様化し、分別の方法が周知されておらず、間違った廃棄による環境問題が発生している。そこで、その問題を解決するために、「ゴミ分別促進アプリ」を開発した。
ゴミの分別を正しく行うことで無駄なごみの焼却を抑え温室効果ガスである二酸化炭素や有害物質であるダイオキシンの発生を抑制しリサイクル可能なものを増やすことで循環型社会の促進を目的としている。アプリの機能は商品についているバーコードを読み取ることにより、その商品の分別方法や地域ごとのゴミ収集日が表示されるシステムの開発に取り組んだ。私の開発したアプリによって、地球環境の改善につながれることを期待する。

#78
感情表現可能な AI 音声合成システムの開発
西宮市立西宮高等学校 地球科学部
和田 遥大(西宮市立西宮高等学校 2年),西出 皓貴(西宮市立西宮高等学校 2年),松本 侑大(西宮市立西宮高等学校 2年),山崎 航生(西宮市立西宮高等学校 2年)
声を失った人がコンピューターを通すことで話せるようにするという目的で一昨年度から研究を行っている音声合成の続きとして、今年は近年主流となっている音声合成プログラムの開発にAIを用いることを試みた。今回はGoogleの音声合成システムである、tacotron2を参考にした。しかしながら、tacotron2では日本語の音声合成において前処理なしでは使えない。そこで、日本語に特化したプログラムを書くことを目標として前処理ごと組み込んだ。また、Decoder部分にはGANの構造を用いることでより正確なMelspectrogramが出力されるよう工夫した。そして軽量化のため全体的にtacotron2の構造を簡略化し、Pythonを使い独自でプログラムを開発した。

#79
高齢者ドライバー運転支援アプリの開発
兵庫県立小野高等学校
小林 麟太郎(兵庫県立小野高等学校 2年)
本研究開発ではご高齢の運転者による事故が近年社会的課題となっている中でスマートフォンのGPS機能等を用いた運転支援アプリケーションを開発することにより、解決に導く一つの方策を確立することを目標としました。
本アプリでは危険速度・急激な速度変化を感知し警告する機能、AVS(先進安全自動車)に実際に整備されている注意喚起・警告の一部をアプリ内で実現する機能、Slackと連携しご家族の方々にリアルタイムで運転状況を通知する機能を主軸に実装しご本人とご家族の方々が協同で運転状況を改善していただける環境をつくりました。
開発段階では実証実験を重ね、より実際の運転環境に基づいた機能類の提供に成功し今後これを社会に普及させていくための筋道についても考案を行いました。

#80
Google Workspaceを用いた文化祭キャッシュレス集計システムの構築
星陵高校_科学同好会
中尾 修志(兵庫県立星陵高等学校 2年)
自校の文化祭では金券の使用を前提とした模擬店での売買が行われていた。これには生徒会が大幅な時間と手間をかけて売上の集計、釣り銭の払い戻し、を行っていた。そのようななか、昨年のコロナ禍以来、自校にもGoogle Workspaceが導入された。これを利用するうちに文化祭キャッシュレス集計システムを思いつき、設計・開発に至った。設計にあたって、集計処理の効率化、エラー対策、条件の変更に対応可能であることを基本とした。特にエラー対策は信頼性の点から重要と考え、より多くの考察とコードの修正を行った。主な機能はQRコードの作成、売り上げの記録、請求書の作成である。自校のアートフェスタで小規模ながらも実証実験を行い、処理に及ぼす影響を把握し、それに応じた改善、エラー回避処理の追加を行った。また、将来的に本システムをオープンソースにし、県下各地の高校の文化祭で利用され、より発展させたいと願っている。

#81
条件最適化席替えアプリ “めぇめぇ2号” の設計・開発
星陵高校_科学同好会
浦尻 雄斗(兵庫県立星陵高等学校 2年)
 昨年度私たちの先輩方、宇井・𥸮原が席替えAI「めぇめぇ」を開発した。席替えAI「めぇめぇ」は、Excelシート上で動作するアプリで、誰も前回と同じ生徒と隣り合わず、前回と同じ座席に着かないように席替えを実行することができる。しかしながら、このアプリにはサイズ上限があった。そこで私たちは、サイズ上限を克服した席替えアプリの開発を目的として、席替えAI「めぇめぇ」を再設計し、Pythonを用いて開発することにした。
 私たちの開発した席替えアプリ、“めぇめぇ2号” は、サイズ上限を克服した席替えアプリで、「めぇめぇ」の多くの機能を継承・拡張している。例えば、「めぇめぇ」の席替え条件を、前回の座席表だけでなく、過去の座席表すべてに適用して、ランダム座席表を作成することができる。
 しかしながら、座席数が極端に多いとき処理に時間がかかるという課題が残った。解決方法として、計算速度の向上と、最適化条件の緩和が挙げられる。

#82(欠番)

#83
教師なし機械学習で日本一安全な市町村を突き止める
お菓子配りおじさん
藤原 正道(兵庫県立姫路西高等学校 2年),播本 涼太朗(兵庫県立姫路西高等学校 2年),横井 友(兵庫県立姫路西高等学校 2年)
筆者らは、日本で自然災害が多発している現状を受けて、日本にはそのように自然災害の被害を受ける可能性が限りなく低い地域、場所がないのかと問いを立てた。本研究では、そのような場所を将来的に有効利用することを目的とし、その達成のために市町村別に災害発生頻度を数値化、可視化した。データ解析の結果、日本一安全な市町村の導出や、災害発生頻度による市町村の分類に成功した。この成果は、上記の目的達成のために重要である。

#84
深層学習を用いた脳波による視覚情報の予測に向けた基礎研究
サイエンス研究会 物理班
濵野 泰地(奈良女子大学附属中等教育学校 2年)
脳の活動は脳波という形で計測できるが、脳波データは非常に複雑なデータであるため脳波から脳の活動を予測するのは難しい。しかし、データ間のわずかな違いや共通点からデータを分別することが可能な深層学習を用いれば、それも可能なはずだ。本研究では脳の活動のうち視覚に関する活動に焦点を絞り、脳波から視覚情報を予測することを目標とし、研究を進めている。

#85
じゃんけんの提示パターンの分析とそのアルゴリズムの研究
紀北工業コンピュータ部
中田 圭亮(和歌山県立紀北工業高等学校 2年),平井 隼人(和歌山県立紀北工業高等学校 2年),脇 鼓太郎(和歌山県立紀北工業高等学校 2年),梅本 将太郎(和歌山県立紀北工業高等学校 2年)
 人間は連続してジャンケンをするとその手に一定のクセやパターンが出ると思われます。人間とPCと連続してジャンケンを行い、そのパターンをプログラミングによって分析し、人間の思考パターンを分析するプログラムを作成し分析してみました。
 思考パターンを何パターンか仮定し、多くの人に対戦してもらいそれぞれの人に合わせて分析をして誰が(何人が)どのパターンにはまりやすいかを分析します。その分析のプログラミングの中でいろいろなロジックを実験し、アルゴリズムと合わせてプログラミングの研究を行ってみました。
うまくはまると後半になればなるほどPCが強くなり、アルゴリズムの成果として分析しました。

#86
在室・在席表示システム「I:room」(いるーむ)の開発
高松商業高校科学部1年
石丸 暖人(高松商業高校 1年),岡西 晃生(高松商業高校 1年),魚部 亮(高松商業高校 1年)
センサーを使い遠距離からでもトイレや試着室などの空き状況を確認できることを目標として開発に挑戦した。RaspberryPi やmicrobitをインターネットに接続し、センサー値をWeb標準技術を活用してデータベースに記録させた。また、在室を手軽にモニタリングできるよう、専用の表示機を作成したほか、webアプリケーションを作成してajaxで非同期通信を行い、最新の状況を把握することができるようになっている。センサー機と表示機の、ペアリング、ペアリング解除は、2つの機器を同時に振ることで行える。データベースに入退室の記録から、掃除のタイミングや実施時間、その必要性などを検証する材料にもなり、様々な活用法が期待できる。python・PHP・SQL・HTML・CSS・JavaScriptなど、これまで情報科で学習してきた知識と技術を組み合わせて問題解決に取り組んだ。

#87
駐車場の空き状況を可視化するシステムの開発
高松商業高校科学部2年
佐伯 晃希(高松商業高校 2年),湯淺 創太(高松商業高校 2年),岡田 楓(高松商業高校 2年)
私たちの高校は、部活動が盛んで外部指導者や他校からの来校が多い。そのため放課後や土日祝祭日は、来客用の駐車スペースは常に満車である。そこで、私たちは駐車スペースの空き具合を表示できるシステムの開発を行う。駐車スペースに白線がなく不規則に駐車されるため、センサ類を使った計測が難しい。そこでカメラで定点を撮影する仕組みを作り、駐車状況をAIで解析してデータベースに記録させることとした。エッジコンピューティングを実現するためPythonを使ってデバイス側で駐車台数をカウントする仕組みを実現させる。一方サーバ側では、PHPとSQLでプログラミングし、データベースへの書き込みと、Webアプリケーションを実現させる。最新の駐車情報を遠隔地からリアルタイムに表示できるようになるため、駐車場の空車状況や、路上駐車の防止、渋滞予測のような社会問題への解決にも応用できると考える。

#88
NERUKOWA~学生の睡眠状況を可視化するためのアプリ~
一瀬輝日
一瀬 輝日(福岡大学附属大濠高校 2年)
 4年前から始めた睡眠研究では大学生209名、高校生152名他を対象に質問紙法を実施してきたが、経時的変化が探れない横断的調査の限界を痛感し、長期的ログの収集・分析を可能にするアプリを開発しようと考えた。質問紙調査で盛り込んだ項目は「睡眠尺度」「エンゲージメント」「バーンアウト」「生活時間」だが、毎朝記入してもらうという特性上、アプリにすべての質問を含めるのは難しいため、データで特に睡眠との相関が高かった項目だけを加えることにした。α版を友達や親戚に試してもらい、得たフィードバックを元に再度修正してβ版を作成した。
 開発当初は記録・表示の機能を第一に考えていたが、α版使用後の感想では、画面表示の見やすさ、操作性の良さ、通知機能、ランキングやご褒美機能など、UIやUXに関する要望や指摘もかなり多く、ユーザに継続的に使用してもらう上でUI,UXが想像以上に大切であることを実感する結果が得られた。

#89
Google Apps Script及びUnityを用いた新しいルービックキューブの開発
熊本県立宇土高校情報班
米田 悠真(熊本県立宇土高校 2年),廣岡 香太朗(熊本県立宇土高校 2年),緒方 陸斗(熊本県立宇土高校 2年),田中 真悟(熊本県立宇土高校 2年)
ルービックキューブは約4325京通りの配置が存在している。ルービックキューブはどんな状態から始めても20手以内で揃えることができ、この20という数字をゴッドナンバーという。そのため、知識のない人が闇雲にまわしてルービックキューブを揃えるということはほぼ不可能である。なので私たちはこの情報量を極力少なく、どんな人々でも楽しめるようなキューブを作成しようと考え、この研究に至った。情報量を少なくするためにピボットというコーナーパーツをその場でひねることに目をつけ、ピボットを任意で起こせるポケットキューブについて考えた。ポケットキューブのゴッドナンバーは14であり、ピボットを許したポケットキューブがこの数字よりも小さくなるのかを調べた。すると、ゴッドナンバーは8であり、ポケットキューブよりも少なくなり、情報量が少なくなっているとわかった。そのため、ゴッドナンバーが8となるキューブを作成した。

#90
Dynamic Questioning: 強化学習を用いた生徒の学習意欲維持と学習の効率化を両立する出題アルゴリズム
宇土高等学校
吉野 泰生(熊本県立宇土高等学校 3年)
本研究では,e-learningにおける学習効率と学習意欲のトレードオフを考慮した出題手法を提案する。近年,e-learningの普及により,出題を個別最適化する手法が提案されている。生徒の知識状態を推定するKnowledge Tracingに基づく従来手法は,苦手な問題を優先的に出題することで学習効率を高める一方,苦手な問題ばかり解くことによる学習意欲の低下が指摘されている。生徒の学習意欲の向上は学習量の増加だけでなく,e-learningの提供者にとってはユーザのサービス利用時間増加の便益がある。我々は,学習効率と学習意欲のトレードオフの関係と市場経済における需要と供給の関係の間にアナロジーを見出し,多腕バンディット問題に帰着させる。これにより多腕バンディット問題の最適化手法を用いることが可能になり,学習効率と学習意欲の両立を実現する。我々は,模擬実験を行い提案法の有効性を確認する。

#91(欠番)

#92(欠番)

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