第3回
IT分野の研究開発動向を俯瞰する(1)

日時:2021年7月1日(木) 13:00~15:00
会場:オンライン開催

幅広いIT分野の中から、大きく5つの分野に注目し、2回に分けて、各分野の研究開発動向を俯瞰する。第1回は、スマート化・高度化の面から、人工知能(AI)分野①次世代AI技術、ロボティクス分野、コンピューティング分野の研究開発動向を取り上げる。第2回は、社会との関わりの面から、AI分野②信頼されるAI、社会システム科学分野、セキュリティー・トラスト分野を取り上げる。各分野に監視て、俯瞰図を示して概観するとともに、注目する技術動向・政策、国際比較、今後の方向性等についても述べる。また、関連する注目トピックとして、第1回では脳科学とAI、第2回ではAI駆動科学についても紹介する。
  • [13:00-13:05]「オープニング」 福島 俊一(国立研究開発法人 科学技術振興機構)
  • [13:05-13:25]「研究開発動向俯瞰:AI分野①次世代AI技術」 福島 俊一(国立研究開発法人 科学技術振興機構)
  • [13:25-13:55]「なぜ全脳アーキテクチャは汎用人工知能構築に有効なアプローチなのか?」 山川 宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
  • [13:55-14:05]Q&A
  • [14:05-14:10]休憩
  • [14:10-14:30]「研究開発動向俯瞰:ロボティクス分野」 東 良太(国立研究開発法人 科学技術振興機構)
  • [14:30-14:50]「研究開発動向俯瞰:コンピューティング分野」 高島 洋典(国立研究開発法人 科学技術振興機構)
  • [14:50-15:00]Q&A
  • オープニング[13:00-13:05]

    コーディネータ:福島 俊一

    国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー

    【略歴】1982年東京大学理学部物理学科卒業、NEC入社。以来、中央研究所にて自然言語処理・サーチエンジン等の研究開発・事業化および人工知能・ビッグデータ研究開発戦略を担当。工学博士。2005~2009年NEC中国研究院副院長。2011~2013年東京大学大学院情報理工学研究科客員教授。2016年4月から科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー。1992年情報処理学会論文賞,1997年情報処理学会坂井記念特別賞,2003年オーム技術賞等を受賞。

    セッション1[13:05-13:25]

    研究開発動向俯瞰:AI分野①次世代AI技術

    人工知能(AI)分野の研究開発動向は、2回に分けて解説する。1回目の今回は、まず、深層学習およびそれを用いたパターン認識・自然言語処理に関わる最近の技術トピックを概観する。さらに、現状の深層学習が抱える問題に触れ、その克服に向けた取り組みとして、脳科学や認知発達ロボティクスなど人間の知能に関する理解をヒントにした次世代AIの方向性・関連動向について述べる。

    講師:福島 俊一

    国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー

    【略歴】1982年東京大学理学部物理学科卒業、NEC入社。以来、中央研究所にて自然言語処理・サーチエンジン等の研究開発・事業化および人工知能・ビッグデータ研究開発戦略を担当。工学博士。2005~2009年NEC中国研究院副院長。2011~2013年東京大学大学院情報理工学研究科客員教授。2016年4月から科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー。1992年情報処理学会論文賞,1997年情報処理学会坂井記念特別賞,2003年オーム技術賞等を受賞。

    セッション2[13:25-13:55]

    なぜ全脳アーキテクチャは汎用人工知能構築に有効なアプローチなのか?

    知能が汎用的になれば、より反脆弱性を高められる。それを実現する汎用人工知能は、世界における様々な部分からより確実な知識を獲得しつつも、それら知識を柔軟に組み合わせて活用できる必要がある。扱いうる知識の範囲が広がるほどに汎用性は高まるが、知識の膨大な組み合わせへの対処が困難となる。よってその設計には何らかの適切な制約が必要となる。特定のタスクを解決するための一般的なソフトウェア開発であれば、これは分割統治方略によって対処できる。しかしその方略を汎用人工知能の開発に適用すると、汎用知能の本領である、異なる知識領域間での知識をうまく行えない。そこで人間と同程度の汎用性を目指すのであれば、脳のアーキテクチャにおける制約を流用する、全脳アーキテクチャ・アプローチが有効となる。現在このアプローチでは、機械学習装置を脳に似た形で統合してゆくために、脳参照アーキテクチャ(BRA)を軸とした開発を推進している。まず、様々な認知機能を脳構造にそって分解してBRAを設計する(SCID法)。次にBRAを参照しながらソフトウェアを開発・統合を行う。

    講師:山川 宏

    全脳アーキテクチャ・イニシアティブ 代表

    【略歴】1992年東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了。工学博士。2014年から2019年3月までドワンゴ人工知能研究所所長。現在、東京大学大学院工学系研究科特任研究員。人工知能学会(汎用人工知能研究会主査)、産総研人工知能研究センター客員研究員、近畿大学情報学研究所知能システム部門長(客員教授)、理化学研究所主管客員研究員、東京大学医学部客員研究員。専門は人工知能、特に、汎用人工知能、全脳アーキテクチャ、概念獲得、意見集約技術など。

    セッション3[13:55-14:05]

    Q&A

    休憩[13:55-14:05]

    休憩

    セッション4[14:10-14:30]

    研究開発動向俯瞰:ロボティクス分野

    ロボティクスは、Society 5.0時代においてサイバー空間とフィジカル空間とをつなぐ重要な役割を担う研究開発分野です。本講演では、技術の発展、実社会への浸透、人間との共生、という3つの観点からロボティクス分野の俯瞰を行います。工場内の工程の自動化の実現を目指した産業用ロボットは、画像認識や学習機能を実装することで定型的な作業を正確に休まず実施することが可能となり、さらに技術の発展により、複雑な非定形作業や協調作業が可能となりつつあります。また、一般社会や家庭で働く知能ロボットの研究開発が盛んになり、自動運転車、配送用2足歩行ロボット、インフラ点検用ドローンが実用化されています。さらに、人間との知的なインタラクションが可能なパートナーして、自らの行動を判断、決定し動作する知能ロボットへの期待が高まるとともに、VRやハプティック技術によるアバターを介した新たな共生も現れています。

    講師:東 良太

    国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー

    【略歴】1995年、東北大学大学院理学系研究科修士課程修了。株式会社東芝にてTFT-LCDの研究開発を担当。2002年より科学技術振興機構にて競争的資金制度の運営、制度設計等の業務に従事し、2020年より現職。

    セッション5[14:30-14:50]

    研究開発動向俯瞰:コンピューティング分野

    コンピューティングアーキテクチャの分野においては、コンピューターの使い方から見た、大きな構造について技術動向を俯瞰する。CPU のインストラクションセットや、コンピューター単体の構造などには立ち入らない。性能向上、計算負荷に応じた構成、新しい応用の開拓などについて以下のような領域に分けて技術動向を俯瞰する。
    (1) 布線論理型やニューロモーフィックなどの新しいアーキテクチャのプロセッサ
    (2) 計算機科学の観点から、ソフトウェアも含めた量子コンピューター
    (3) 大規模なデータセンターを運用し、ビジネスに活用するための技術
    (4) 大規模データ処理のための計算処理そのものとデータベース
    (5) IoT をどのように設計すべきかというアーキテクチャ
    (6) データの収集・配信とその利活用を行い、社会のデジタルトランスフォーメーションを進めるためのデジタル社会インフラ
    (7) 分散システムやP2P ネットワークとしてのブロックチェーン

    講師:高島 洋典

    国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー

    【略歴】1979年京都大学大学院工学研究科修士課程電子工学専攻修了、同年NEC入社。同社システム基盤ソフトウェア開発本部長、サービスプラットフォーム研究所長、中央研究所支配人などを歴任。2012年より科学技術振興機構研究開発戦略センターフェロー。情報通信分野における技術・社会動向の俯瞰調査ならびに、戦略的研究プロポーザルの作成に従事。

    セッション6[14:50-15:00]

    Q&A