F分野 人工知能・ゲーム |
選奨セッション 情報論的学習理論と機械学習 |
9月4日(水) 9:30-12:00 1e会場
座長 松原 崇(北海道大学)
櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
CF-001 |
スマートフォン依存患者の利用傾向の変化点検知と変化要因推定
◎杉山 孔亮(早稲田大学)・目黒 巧巳・多屋 優人・本庄 勝(KDDI総合研究所)・小林 七彩・治徳 大介(東京医科歯科大学)・内田 真人(早稲田大学)
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CF-001スマートフォン依存患者の利用傾向の変化点検知と変化要因推定
◎杉山 孔亮(早稲田大学)・目黒 巧巳・多屋 優人・本庄 勝(KDDI総合研究所)・小林 七彩・治徳 大介(東京医科歯科大学)・内田 真人(早稲田大学)
スマートフォン(以下,スマホ)依存患者の診察補助を目的として,スマホのログデータからスマホ利用状態を推定する手法が提案されている.しかし,推定結果の解釈が必要であり医師の負担が大きい.本論文では,この推定結果から患者のスマホ利用傾向の変化を検知し,具体的な変化内容を推定する手法を提案する.我々は,推定したスマホ利用状態を1週間ごとに集計した多変量時系列データに,オンライン変化点検知(OCPD)を適用することでスマホ利用傾向の変化を捉える.その後,単変量ごとにOCPDを適用した結果で多変量によるOCPD結果を近似する回帰分析を行うことで,変化の要因を推定する.提案手法がスマホ利用傾向の変化点検知と変化内容の推定に効果的であることを実験的に示す. |
CF-002 |
画像と音声のマルチモーダル学習による混雑予測
◎井手 伊織・成 凱・豊坂 祐樹(九州産業大学)
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CF-002画像と音声のマルチモーダル学習による混雑予測
◎井手 伊織・成 凱・豊坂 祐樹(九州産業大学)
駅やショッピングモールといった人の集まる場所で混雑検知を行い、空間内の人数や行動を把握することで大規模イベントやオーバーツーリズムの対策、災害時の救援に役立てることができる.しかし、従来手法では画像のみでの人数推定を行うことが一般的であり、空間全体の混雑度の判別できないことやカメラ画像の解像度、照度などにより判別しづらい状況において推定精度が落ちるという問題がある.本研究では画像に加え、足音や話し声など人間から発生する音声データを活用し、時間と共に変化する特徴量を融合することで相関関係に基づいた時系列的な混雑予測を提案する. 予測モデルとして深層学習による人数推定モデルCSRNetに加え、系列データの予測に適したRNNを併用することでより高精度の混雑予測を目指す.最後に実データに基づいた提案手法の評価を行った. |
CF-003 |
振動するニューラル常微分方程式におけるほとんど不変な集合を用いた学習
◎戌井 祐人(大阪大学)・小西 卓哉・河原 吉伸(大阪大学/理化学研究所)
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CF-003振動するニューラル常微分方程式におけるほとんど不変な集合を用いた学習
◎戌井 祐人(大阪大学)・小西 卓哉・河原 吉伸(大阪大学/理化学研究所)
本論文では、ニューラル常微分方程式で表される周期的ダイナミクスにおけるほとんど不変な集合を用いて、効率よく特徴量を抽出し学習することが可能な新たな二ューラル常微分方程式モデルを提案する。提案モデルにおいては、クープマン作用素や転送作用素のスペクトルを介することで、周期における特定の時刻の値に依存することなく高い表現力を持つ特徴量を抽出することが実現できる。本稿では、画像分類の数値実験において、提案モデルが他のニューラル常微分方程式モデルよりも優れた、もしくは同等の性能を持つことも示す。 |
CF-004 |
ガイスターを用いたR-Nadアルゴリズムの不完全情報ゲーム適用の実験的検証
◎甲斐 陸斗(大阪大学)・河原 吉伸(大阪大学/理化学研究所)
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CF-004ガイスターを用いたR-Nadアルゴリズムの不完全情報ゲーム適用の実験的検証
◎甲斐 陸斗(大阪大学)・河原 吉伸(大阪大学/理化学研究所)
不完全情報ゲームとは,対戦相手の情報が一部しか分からない状態で行われるゲームであり,ポーカーや麻雀などがこれに該当する.既存のAIは完全情報ゲームに対しては高い性能を発揮している一方で,不完全情報ゲームにおいては未だにプロレベルの強さを持つAIは少ない.本研究では,二人零和不完全情報ゲームにおいて,Google DeepMindが提唱したアルゴリズムであるR-NaDを,ガイスターというゲームに適用しその性能について実験的に検証した.実験結果からR-NaDが不完全情報ゲームにおいて,ランダムbotとDQNとの対戦で優れた性能を示したことを確認した. |
CF-005 |
動的モード分解を用いた動力学的特性に基づくクラスタリング
◎竹原 颯汰(大阪大学)・河原 吉伸(大阪大学/理化学研究所)
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CF-005動的モード分解を用いた動力学的特性に基づくクラスタリング
◎竹原 颯汰(大阪大学)・河原 吉伸(大阪大学/理化学研究所)
動的モード分解(DMD)は多次元時系列データにおける主要な動力学的情報を取り出すことが可能な手法として注目されている.本研究では,複数の多次元時系列データへの各DMD適用により計算される動的モードの集合に対して,グラスマン・カーネルを介して類似度を計算することで,データの動力学的特性に基づくクラスタリングを可能とするアルゴリズムを構築した.本研究では,物体周りの流体シミュレーションに提案手法を適用することで,本研究における提案手法の妥当性について検証し,その有用性の確認を行った. |
CF-006 |
深層学習における学習序盤の損失変化に注目した効率的な次元数選択手法
◎内田 青澄・今川 孝久・榎田 修一(九州工業大学)
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CF-006深層学習における学習序盤の損失変化に注目した効率的な次元数選択手法
◎内田 青澄・今川 孝久・榎田 修一(九州工業大学)
深層学習において、適切なハイパーパラメータの選択には、多くの学習や熟練者による助けが必要となる。一般に、ハイパーパラメータの一つである次元数を変更することで、精度と軽量さのバランスを調整可能である。本研究では、様々な次元数のモデルを深層学習により獲得した際に、それぞれの損失の変化に着目し、将来性のないモデルの学習を打ち切ることで、効率的に次元数を選択する手法を提案する。評価実験において深層学習のモデルとしてAction Transformerを用い、提案手法を適用した。実験により、提案手法は精度が同等ながら、より軽量なモデルとなる次元数を分類クラス数の変動に対して頑健に選択可能であることを確認した。 |
CF-007 |
ガウシアン・ベルヌーイ制限ボルツマンマシンにおける不完全データ学習の改良
◎関本 快士・安田 宗樹(山形大学)
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CF-007ガウシアン・ベルヌーイ制限ボルツマンマシンにおける不完全データ学習の改良
◎関本 快士・安田 宗樹(山形大学)
データが一部欠損している不完全データに対する機械学習は応用上重要である。安易な欠損値補完は、不適切な情報を付加してしまい学習に悪影響を及ぼす恐れがあるため、直接的に補完をせずに不完全データを扱える機械学習が理想である。ガウシアン・ベルヌーイ制限ボルツマンマシンは理想的なモデルのひとつであり、欠損部を周辺化消去することで補完をせずに学習することができる。しかしながら、この学習は統計量の近似計算を必要とし、近似精度が性能のボトルネックになる。そこで本研究では、近似計算法を改良し、高性能な不完全データ学習アルゴリズムを提案する。 |
選奨セッション 人工知能と知識処理(AI) |
9月4日(水) 13:10-15:10 2e会場
座長 福田 直樹(静岡大学)
櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
CF-008 |
地図画像から交通事故危険度の高い小領域を抽出するCNNの学習
◎大野 友暉・右田 剛史・高橋 規一(岡山大学)
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CF-008地図画像から交通事故危険度の高い小領域を抽出するCNNの学習
◎大野 友暉・右田 剛史・高橋 規一(岡山大学)
岡山県内の交通事故データと一辺が約250mのOpenStreetMap地図画像を使用し,交通事故危険箇所か否かのラベル付けを行いCNNに学習させる試みが行われている.CNNは高い精度で危険性を判別でき,Grad-CAMによるCNNの着目箇所の可視化も行っている.しかし,判別する領域が広く,具体的な事故発生地点情報を学習に使用していないため,可視化した場所が実際に事故が発生しやすいかは不明である.そこで,本研究では岡山県警察の交通事故抑止活動により役立つ危険箇所予測システムの構築を目的とし,一辺が約30mの正方小領域での交通事故危険性を判別するCNNの学習と評価を行う. |
CF-009 |
圧延工程を考慮した温度予測Transformerモデル
◎竹川 修平(早稲田大学)・関本 真康・新居 稔大・今成 宏幸・小原 一浩(TMEIC)・内田 真人(早稲田大学)
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CF-009圧延工程を考慮した温度予測Transformerモデル
◎竹川 修平(早稲田大学)・関本 真康・新居 稔大・今成 宏幸・小原 一浩(TMEIC)・内田 真人(早稲田大学)
熱間圧延工程における温度予測をTransformerを用いて行う。熱間圧延工程において温度の変化パターンを予測することは,圧延材の温度を目標値に近づけるように調整するために重要であり,結果的に製品の品質向上につながる.本研究では、圧延後の製品品質が、目標仕様、設備情報などの圧延前に分かる静的変数に大きく依存していることに着目する。DNNによって圧延後温度の隠れ状態を生成し、圧延工程で得られる温度のセンサデータを活用し,隠れ状態を更新していくTransformerを提案する。実際の圧延データを用いて提案手法と静的変数のみを用いた予測手法を比較する。 |
CF-010 |
グラフスペクトルを用いた動的グラフに対するGraph Neural Network
◎大窪 諒・猪口 明博(関西学院大学)
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CF-010グラフスペクトルを用いた動的グラフに対するGraph Neural Network
◎大窪 諒・猪口 明博(関西学院大学)
世の中にはグラフで表現できる対象物が多く存在し,その構造が時間とともに変化するものがある.これらの分析にGraph Neural Network (GNN)がよく用いられる.また,GNNの学習において,グラフスペクトルを組み込むとグラフの粗密情報を積極的に用いることができる.しかし,グラフスペクトルはラプラシアン行列の固有ベクトルであり,固有ベクトルはその逆方向も固有ベクトルであるため,その扱いには注意が必要である.本研究では,系列内の個々のグラフからグラフスペクトルを導出し,その方向性の時間変化をGNNの中で統一的に扱う方法を提案する.いくつかのデータセットを用いて本手法を評価した結果として,既存手法よりも予測精度が向上することを示す. |
CF-011 |
ドローン配送問題のための安全制約付きマルチエージェント強化学習
◎加地 正拡・林 冬惠(岡山大学)
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CF-011ドローン配送問題のための安全制約付きマルチエージェント強化学習
◎加地 正拡・林 冬惠(岡山大学)
ドローン配送問題にマルチエージェント強化学習を適用する場合,試行錯誤によって学習を進めるためエージェント間の衝突を避けることが困難であり,学習済みモデルにおいても安全が保障されない.本研究では,この問題を解決するためにマルチエージェント強化学習で安全を確保する手法を提案した.提案手法では各エージェントの行動を確認し,危険な行動と判断した場合にそのエージェントを停止させることで衝突を防ぐ.その際に,無駄な停止を防ぐためにエージェント間で協調して道を譲り合う仕組みを取り入れた.複数のマップでの実験によって安全性と学習効果について,提案手法の有効性を示した. |
CF-012 |
大規模言語モデルのデータセキュリティ
○張 祺智・Hong Jue・Wu Ye(Bytedance)・Han Dongli(Central University of Finance and Economics, China)
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CF-012大規模言語モデルのデータセキュリティ
○張 祺智・Hong Jue・Wu Ye(Bytedance)・Han Dongli(Central University of Finance and Economics, China)
This paper focuses on data security and privacy protection technology in the training, inference and service of large language models. The key scientific issues include: 1. Security attack risk detection and defense, build a privacy data risk measurement index system, study attack detection methods and defense technologies for large model services. 2. Large model training and inference for privacy protection: Develop machine learning theories and methods that integrate data isolation, perturbation, and encryption to provide a privacy protection foundation for the large model training and inference process; 3. Address the risks of core model information leakage and theft faced by large models in collaborative training and service deployment. |
選奨セッション 知能システム(ICS) |
9月4日(水) 15:30-17:30 3e会場
座長 菊地 真人(名古屋工業大学)
櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
CF-013 |
動画メディアコンテンツを対象とした一覧性に着目した音声感情抽出による重要セリフ可視化手法
◎吉井 茜音・岡田 龍太郎・峰松 彩子・中西 崇文(武蔵野大学)
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CF-013動画メディアコンテンツを対象とした一覧性に着目した音声感情抽出による重要セリフ可視化手法
◎吉井 茜音・岡田 龍太郎・峰松 彩子・中西 崇文(武蔵野大学)
本稿では,動画メディアコンテンツを対象とした音声感情抽出による重要セリフ抽出手法について示す.ドラマを中心とする動画において感情の起伏が激しい部分のセリフは,その動画内で重要なセリフとなっていることが多いと仮説を立てた.それにより,そのセリフごとの音声感情抽出を行うことによって,重要セリフを抽出することが可能となり,可視化することによって,ドラマのクライマックスを捉えた新たな要約表現が可能になると考えられる.本稿ではヒートマップを用いたセリフの重要度可視化手法を実現する.さらに,上記を実現する実験システムを構築し,被験者実験を行うことで,本方式の有効性を示す. |
CF-014 |
花き市場における需要の可視化と推定に関する研究
◎酒井 洸星(電気通信大学/オークネット)・岩崎 敦(電気通信大学)・松下 旦(東京大学)・段 裕之・齋藤 麗(オークネット)
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CF-014花き市場における需要の可視化と推定に関する研究
◎酒井 洸星(電気通信大学/オークネット)・岩崎 敦(電気通信大学)・松下 旦(東京大学)・段 裕之・齋藤 麗(オークネット)
本論文では、花き市場のデータを用いて輪菊の需要を可視化するためのデータ整備と需要の推定方法について議論する。(株)オークネットはインターネット上で花き市場を運営しており、売り手(生産者)と買い手(買参者)を仲介している。花きは作付けしてから収穫までに時間がかかるため、作付け時点での需給と、収穫時点での需給が異なりうるため、その価格は安定しにくい。実際、2022年に輪菊の価格が高騰した結果、2023年に売り手がその作付けを増やし、その価格が暴騰した。そこで、取引価格が安定するような作付け量といった情報を提供することを目指して取引データを整備し、需要を推定する手法について議論する。 |
CF-015 |
Feature Importance を用いた株式投資のためのポートフォリオ評価の新たなリターン指標導出手法
◎穴井 克和・岡田 龍太郎・峰松 彩子・中西 崇文(武蔵野大学)
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CF-015Feature Importance を用いた株式投資のためのポートフォリオ評価の新たなリターン指標導出手法
◎穴井 克和・岡田 龍太郎・峰松 彩子・中西 崇文(武蔵野大学)
本稿では,財務指標および株価データのクラスタリングによるポートフォリオ組成・評価手法について示す.本稿は,各社の財務指標および株価データによってクラスタリングすることにより,各社の財務指標や株価といった実際の実績が似たクラスタを形成することとなる.ユーザはリスク許容度や想定リターンにより,どのクラスタの企業群がよいかを選択し,その企業群で自由にポートフォリオを組成する新たな手法を提案する |
CF-016 |
二人零和マルコフゲームにおける状態抽象化に関する研究
◎石橋 宙希(電気通信大学)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-016二人零和マルコフゲームにおける状態抽象化に関する研究
◎石橋 宙希(電気通信大学)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・岩崎 敦(電気通信大学)
本研究は,規模が大きい二人零和マルコフゲームの均衡解を計算するため,マルコフゲームの状態を抽象化する方法について吟味する.二人零和マルコフゲームとは,エージェントの利得がお互いの行動だけでなく,環境を表す状態によって決まるゲームであり,その状態遷移はマルコフ過程にしたがう.例えば,サッカーのようなゲームでは,場面場面の状態によって行動の価値が変わるため,マルコフゲームとして記述する.しかし,それがもつ状態の数が大きい場合,その均衡計算が困難になる.そこで本研究では,通常のマルコフ過程の状態を抽象化する方法を拡張することで計算量を減らしつつ,どの程度の情報が失われるかを吟味する. |
CF-017 |
中古自動車の査定価格決定支援システムにおける区間推定モデルの評価
◎林 雄太郎(オークネット)・松下 旦(京都大学)・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-017中古自動車の査定価格決定支援システムにおける区間推定モデルの評価
◎林 雄太郎(オークネット)・松下 旦(京都大学)・岩崎 敦(電気通信大学)
株式会社オークネットは、中古車事業者向けに買取査定を支援するサービスを提供しており、機械学習モデルにより価格決定を支援するシステムを構築し運用している。従来の機械学習モデルはLightGBMにより構築した点推定モデルで、モデルから出力された点推定値を受け取ったシステムが規定したロジックにより区間推定値としてユーザに表示していた。 これを、そもそもモデルとして区間推定値を出力するような区間推定モデルを構築し、そのパフォーマンスを評価する研究を行った。 |
CF-018 |
Approximate Inverse Model Explanationsを用いたパラ言語情報特定のための音響特徴抽出手法
◎菅原 康史・青木 慎太郎・中城 裕之・横山 広樹・中西 崇史(武蔵野大学)
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CF-018Approximate Inverse Model Explanationsを用いたパラ言語情報特定のための音響特徴抽出手法
◎菅原 康史・青木 慎太郎・中城 裕之・横山 広樹・中西 崇史(武蔵野大学)
本稿では, Approximate Inverse Model Explanations(AIME)を用いたパラ言語情報特定のための音響特徴抽出手法について示す.パラ言語情報とは,話し手が聴き手への伝達を目的に意図的に表出する情報のうち,抑揚,リズム,声質などの韻律特徴によって伝達される情報を指す.AIMEとは説明可能なAI(XAI)技術の一つで,近似逆作用素を構築することで説明を導出する手法である.パラ言語情報は,話し手および聞き手において感情の想起させる重要な役割を担う.本稿では,音響特徴の中でパラ言語情報を特定するために必要な特徴をAIMEによって選定する手法を実現する。 |
情報論的学習理論と機械学習 1 |
9月4日(水) 13:10-15:10 2f会場
座長 安田 宗樹(山形大学) |
F-001 |
Knowledge-based Data Validation for Efficient Secondary Data Utilizations
◎ZHANG XINJIE・小澤 麻由子・高田 実佳(日立製作所)
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F-001Knowledge-based Data Validation for Efficient Secondary Data Utilizations
◎ZHANG XINJIE・小澤 麻由子・高田 実佳(日立製作所)
As the utilization of secondary data grows, particularly in healthcare for risk prediction using Electronic Health Records (EHRs), the need for accurate data validation is critical. Inaccuracies often stem from hidden skewness within EHRs. Conventional validation processes, which compare data distributions across numerous variables like gender and age, are time-intensive. We propose a knowledge-based data validation approach that significantly decreases validation time by selecting reliable external knowledge from most relevant perspectives. Testing on data for diabetes, hypertension, and hyperlipidemia showed a 99.1% reduction in validation time, demonstrating the method's potential to improve healthcare data analysis. |
F-002 |
胸部X線画像分類における判断根拠領域の可視化
◎深井 友貴・荒井 敏・長尾 智晴(横浜国立大学)
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F-002胸部X線画像分類における判断根拠領域の可視化
◎深井 友貴・荒井 敏・長尾 智晴(横浜国立大学)
近年, 「医師の負担軽減」と「診断の質向上」という観点から, AIを用いた医用画像診断支援システムの開発に大きな注目が集まっている. しかし, 医療現場では判断根拠を明確に説明することが必須であるため, 結果の導出過程や判断根拠を人間が理解可能なAIの開発が求められている. そこで本研究では, 判断根拠を2次元マップとして可視化可能な画像分類モデルであるGenerative Contribution Mappings(GCM)を胸部X線画像に適用し, その有効性を検証する. 実験では, 従来の画像分類手法との比較を行い, GCMが胸部X線画像分類に対して有効であることを示す. |
F-003 |
機械学習を用いた心電図からの心房細動の検出
◎境 健太郎・北島 博之(香川大学)
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F-003機械学習を用いた心電図からの心房細動の検出
◎境 健太郎・北島 博之(香川大学)
心房細動とは、心房内に流れる電気信号の乱れによって起きる不整脈である。心房が痙攣したように細かく震え、心筋梗塞や心不全、脳卒中などの原因となることが知られている。そのため早期発見が必要である。本研究では、機械学習を用いて心房細動の検出を行う。 |
F-004 |
異なる特徴空間におけるグラフによるメタ学習
◎Chuang Zhong(奈良先端科学技術大学院大学)・田中 佑典・岩田 具治(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
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F-004異なる特徴空間におけるグラフによるメタ学習
◎Chuang Zhong(奈良先端科学技術大学院大学)・田中 佑典・岩田 具治(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
グラフにおけるエッジの予測は重要な機械学習タスクである。グラフニューラルネットワークに基づく手法は広く応用されるが、多くのデータが必要という問題がある。メタ学習はデータが少ない状況に有効であるが、グラフが同じ特徴空間でなければ適用できない。本研究では異なる特徴空間にあるグラフからメタ学習できるエッジ予測モデルを提案する。提案モデルでは特徴毎のメッセージ伝搬とノード毎の表現学習を交互に繰り返すことにより潜在ベクトルを獲得し、内積によりエッジ確率を予測する。多様なグラフでの予測誤差最小化によりモデルを学習する。実世界データを用いた実験により提案手法が既存手法より高い精度を達成することを確認した。 |
F-005 |
時刻ごとのクラスタリング結果の選別に基づく時系列クラスタリング
◎吉川 侑汰(名古屋工業大学)・松井 藤五郎(中部大学)・武藤 敦子・犬塚 信博・島 孔介・森山 甲一(名古屋工業大学)
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F-005時刻ごとのクラスタリング結果の選別に基づく時系列クラスタリング
◎吉川 侑汰(名古屋工業大学)・松井 藤五郎(中部大学)・武藤 敦子・犬塚 信博・島 孔介・森山 甲一(名古屋工業大学)
時系列クラスタリングは,時系列データ群に対して似た特徴を持つものでグループ分けを行ってグループごとの類似した特徴や性質を発見することができる手法であり,金融商品の分類に対しても活用されている.長尾らは時系列データに対して2段階でクラスタリングを行う手法を提案し,投資信託に適用した.しかし,長尾らの手法には1段階目で適切なクラスタリングができていなければ2段階目でも適切な結果が得られないという問題がある.本論文では,これを解決することを目的として1段階目の結果に対して選別を行う手法を提案し,その有効性を確認する実験と実際の投資信託に適用する実験の結果を示す. |
人工知能と知識処理(AI) 1 |
9月4日(水) 15:30-17:30 3h会場
座長 清 雄一(電気通信大学) |
F-006 |
Toward Automated Software Test Input Generation with Diffusion Models
◎朱 与進・郭 秀景・岡村 寛之・土肥 正(広島大学)
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F-006Toward Automated Software Test Input Generation with Diffusion Models
◎朱 与進・郭 秀景・岡村 寛之・土肥 正(広島大学)
We propose a novel approach for automated test input generation using diffusion models to boost software testing efficiency and code coverage. These models generate diverse test inputs based on execution path information in LLVM-based programs. Experiments indicate that diffusion models significantly outperform GAN-based methods in achieving higher test coverage. Tests on GNU Scientific Library modules confirm their effectiveness in increasing branch coverage, suggesting diffusion models as a promising tool for automated test input generation and improved software reliability. |
F-007 |
ビッグデータ解析における正則化項付き深層学習を用いた要因抽出
◎東 柚大河・桑野 将司・南野 友香(鳥取大学)
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F-007ビッグデータ解析における正則化項付き深層学習を用いた要因抽出
◎東 柚大河・桑野 将司・南野 友香(鳥取大学)
機械学習型AIのなかでも特に注目されている深層学習は,計算過程がブラックボックスであるという点から予測結果に対する解釈が困難である.本研究では,変数の抽出機能を備えたLassoNetモデルを用いることで,説明変数を選定し深層学習の解釈性向上を試みる.実証分析として,約344,384サンプル,141変数で構成される銀行顧客データを用いて住宅ローンの契約確率を予測し,モデルの説明変数の数と予測精度の関係性を分析する.そして,重要と判定された説明変数のみを用いた深層学習の結果と比較することで,説明変数の選定が予測精度に及ぼす影響を明らかにする. |
F-008 |
類似アイテムを用いたコールドスタートアイテムに対する説明可能なクロスドメイン推薦の性能向上
◎福田 直人・山崎 禎晃・大原 剛三(青山学院大学)
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F-008類似アイテムを用いたコールドスタートアイテムに対する説明可能なクロスドメイン推薦の性能向上
◎福田 直人・山崎 禎晃・大原 剛三(青山学院大学)
推薦システムでは,推薦理由の説明やコールドスタート問題の解決が要求される.説明可能な推薦に有効なアスペクトを用いた既存手法では,ユーザのアスペクトをソースドメインから獲得することでユーザのコールドスタート問題を解決しているが,ターゲットドメインからアイテムのアスペクトを獲得する必要があるため,コールドスタートアイテムに対する適切な推薦ができない.これに対し本研究では,コールドスタートアイテムに対する仮想的な評価値に基づいて求めた類似アイテムを利用することで,この問題を緩和する手法を提案する.実験結果より,提案手法がコールドスタートアイテムに対する推薦性能の向上に有効であることを確認した. |
F-009 |
脳波中の母音想起信号に対する認識精度向上
◎鈴木 裕毅・高橋 達二・篠原 修二(東京電機大学)・田口 亮(名古屋工業大学)・入部 百合絵(愛知県立大学)・新田 恒雄(豊橋技術科学大学)
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F-009脳波中の母音想起信号に対する認識精度向上
◎鈴木 裕毅・高橋 達二・篠原 修二(東京電機大学)・田口 亮(名古屋工業大学)・入部 百合絵(愛知県立大学)・新田 恒雄(豊橋技術科学大学)
ブレインコンピュータインタフェース(BCIs)のコミュニケーション機能強化を目的に, 脳波(EEG信号)から言語表象を検出する研究が盛んである.我々は先に,言語 表象 L(k) (k:周波数)の導出に符号化と復号化のモデルを提案した.符号化は, ランダム信号W(k)と言語表象L(k)との畳み込みから,EEGスペクトラムX(k)を 出力する.復号化は,EEGスペクトラムX(k)を1/L(k)の変換器を用いて解析する. 本報告では,被験者5名の短音節(CV; C=子音,V=母音) に対するラベリング 結果から,データ {X(h, s, q, k, n), h = 被検者番号1~5, s = サンプル番号1~5, q = 電極番号1~25, k = 周波数チャンネル 1~26, n = 時間フレーム1~9} 中の 母音に対する認識性能改善実験を行う. |
F-010 |
半教師あり学習によるAI生成文の識別
◎今井 悠斗・森 博彦(東京都市大学)
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F-010半教師あり学習によるAI生成文の識別
◎今井 悠斗・森 博彦(東京都市大学)
本研究では、AIによって生成されたテキストと人間によるテキストを識別するための半教師あり学習モデルを開発した。教師無し学習モデルである敵対生成ネットワークの学習に少量のAI生成テキストを不正解ラベルとして組み込むことで識別精度は9割程度まで上昇した。また、新型AIに対応するために少量の新型AIデータで追加学習を行うことで、既存のAIと新型AI両方に対して高い識別精度のモデルへとチューニングすることに成功した。この手法は、学習に必要なAIデータが少ないことで新型生成系AIが生まれた場合に素早く対応できるという利点があり、AIによる“なりすまし”や不正レポートの検知などに貢献できると考える。 |
F-011 |
Highly Sensitive Personの心理状態を緩和するための生成AIを活用したアートの提案
◎杉本 凜(大阪芸術大学)・萩田 紀博・宮下 敬宏・堀川 優紀子(大阪芸術大学/国際電気通信基礎技術研究所(ATR))・清水 広大(大阪芸術大学)
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F-011Highly Sensitive Personの心理状態を緩和するための生成AIを活用したアートの提案
◎杉本 凜(大阪芸術大学)・萩田 紀博・宮下 敬宏・堀川 優紀子(大阪芸術大学/国際電気通信基礎技術研究所(ATR))・清水 広大(大阪芸術大学)
本研究は、Highly Sensitive Person(HSP)に対して日常の課題に対処するためのアート作品制作手法を提案した。本手法は、生成AIを活用し、絵心がない人でも自らの感情を抽象画に表現できるように設計されている。直感的なデジタルイラストアプリケーションでラフスケッチを作成し、それを生成AIに入力することで、緊張とリラクゼーションの感情を反映した一対の抽象画を創出する。HSPの個人は、これらの作品を通じて内面的変化を伝え、心の緊張を緩和することが可能である。ただし、本手法に関する統計的な検証はまだ不足しており、その効果を確認するためには今後の研究が必要である。 |
情報論的学習理論と機械学習 2 |
9月5日(木) 9:30-12:00 4f会場
座長 山田 哲靖(公立諏訪東京理科大学) |
F-012 |
TPO快適性を考慮した衣服推薦のためのPMVに基づく衣服内気候推定モデル
◎日渡 貴之・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
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F-012TPO快適性を考慮した衣服推薦のためのPMVに基づく衣服内気候推定モデル
◎日渡 貴之・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
近年はファッション・嗜好を満たす衣服推薦が多いが、快適さに着目した衣服推薦は少ない。また、ヒトは1日のなかで最も重要なTPOに合わせた衣服を選択し着る。よって、1日のなかで最も重要なTPO下で快適な衣服の推薦を目指す。本研究では衣服の断熱性・湿度の放射性、外気の温度・湿度・気流と特定TPO下での予測活動量などから、特定衣服の快適さを表すに衣服内気候の予測モデルを構築する。ヒトがどれくらい快適かの指標にPMVがあるが、衣服内気候の推定モデルではない。PMVの変数群に衣服内気候推定に必要な変数を追加し不要な変数を削除する。そして、変数群から学習した機械学習モデルで衣服内気候を予測し衣服を推薦する。 |
F-013 |
ソフトウェア機能提案のための新規要求に類似した既設計仕様の利活用
◎山口 智也・島川 博光(立命館大学)
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F-013ソフトウェア機能提案のための新規要求に類似した既設計仕様の利活用
◎山口 智也・島川 博光(立命館大学)
近年、ソフトウェア開発の期間が短縮化されている。しかしながら、要求時に、顧客から設計者に絵や図などの曖昧な情報を提示されることが多い。本研究の目的は、顧客要求に類似した過去のソフトウェア事例を検索し、仕様記述者の負荷を低減することである。Transformerを使って仕様書、機能ブロック図、画面のイメージなど過去のソフトウェア開発事例での類似機能を提示する。本研究により生成された過去のソフトウェアの情報があれば、コードや機能設計の一部を再利用できるので、ソフトウェア開発を効率化できる。また、過去事例を設計者が顧客向けに修正することで顧客は早期に実現イメージを確認できる。 |
F-014 |
下降型減衰周期的学習率Schedulerを用いた生成画像を含む混合データセット学習の品質低下防止
◎杉浦 陸空・中村 和幸(明治大学)
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F-014下降型減衰周期的学習率Schedulerを用いた生成画像を含む混合データセット学習の品質低下防止
◎杉浦 陸空・中村 和幸(明治大学)
現代では生成画像の積極的な利活用に伴い、学習データセットとして実データの一部を生成データで代用した混合データセットが用いられることがある。そのようなケースにおいて、適切な学習率設定が難しく、学習の不安定性から品質低下を招くことがあり、対策を講じる必要性がある。本研究では上記のようなケースに対して、提案する下降型減衰周期的schedulerを導入し混合データ学習に対する、stylegan2生成画像の品質低下防止を試みた。結果として既存の手法に比べ、汎用性、安定性、精度の面で一定程度の向上結果を示すことができた。本研究で提案するschedulerは生成画像を含む混合データセット学習の一般化に対して貢献をもたらす手法の一つになりうると考える。 |
F-015 |
フラクタル構造データを用いた三次元画像認識における深層学習モデルの事前学習
◎原田 航平・野口 渉・田村 康将・山本 雅人(北海道大学)
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F-015フラクタル構造データを用いた三次元画像認識における深層学習モデルの事前学習
◎原田 航平・野口 渉・田村 康将・山本 雅人(北海道大学)
本研究では、フラクタル構造の学習を通じて、三次元構造に対する特徴抽出能力を獲得するための新たなアプローチを提案する。フラクタル構造は簡単な数式から生成可能で、公平性や倫理的制約のような大規模データセットの抱える問題を解決できることから、二次元画像分類等のタスクにおける事前学習データとして活用されている。 本研究では、三次元のフラクタル構造に着目し、その三次元表現をボクセルとして表現する。とくに、複数の数式パラメータにより生成される三次元フラクタルデータの分類タスクにおいて深層学習モデルを訓練し、医療画像のような複雑な構造をもつ三次元画像を対象としたタスクへの応用を検討する。 |
F-016 |
モデル再適用手法の背景とCNNの特徴抽出の関係に関する検討
◎外川 宙・神野 健哉(東京都市大学)
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F-016モデル再適用手法の背景とCNNの特徴抽出の関係に関する検討
◎外川 宙・神野 健哉(東京都市大学)
近年,注目を集めている深層学習モデルの学習方法にモデルマージ(model merge)と呼ばれる手法がある.モデルマージは複数の学習済モデルの重みを組み合わせることでタスクの処理能力の向上を実現させる手法である.本研究では,事前学習済みモデルの再適用手法の成功の背景を探究すると同時に,CNNの動作をより深く理解することを目的とする.異なるドメインで学習したCNNモデルの比較を行い,1層目の畳み込み層には共通のカーネルが生成されることが明らかにする.この結果は,ImageNetで事前学習されたモデルが広く応用可能な理由が,1層目の特徴抽出層が適切に構築されているためであることを示唆している. |
F-017 |
SMOTEを用いたドライビングシミュレータ生成AI
◎今井 優人・梶原 祐輔(公立小松大学)
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F-017SMOTEを用いたドライビングシミュレータ生成AI
◎今井 優人・梶原 祐輔(公立小松大学)
本研究では敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いて、ドライビングシミュレータの自動生成を行う。GANを用いることで、異なる運転コースを自動生成することができる。しかし、家庭で得られる運転データの数には限りがあり、運転中の操作に対いてデータから得られる操作パターンが少ない。また、パターンの網羅性が低いとGANによるドライビングシミュレータの生成精度が著しく低下する。そのため、本研究では自動車の運動モデルに基づいたSMOTEにより、旋回や加速の走行データのパターンを増やすことでロバストなドライビングシミュレータを生成する。 |
人工知能と知識処理(AI) 2 |
9月5日(木) 9:30-12:00 4g会場
座長 大原 剛三(青山学院大学) |
F-018 |
経済テキストをベクトル化するためのSentence-BERTを用いたファインチューニング
◎丸山 大輝・松井 藤五郎(中部大学)
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F-018経済テキストをベクトル化するためのSentence-BERTを用いたファインチューニング
◎丸山 大輝・松井 藤五郎(中部大学)
BERTは、ファインチューニングが行えることから様々なテキストの分類に用いられている。これまでに日本経済新聞の記事から株式市場の動向を予測する研究が行われているが、日本経済新聞では記事ごとのラベル付けがされていないのでSentence-BERTによるファインチューニングが行えない。そこで本研究では、有価証券報告書に対してポジティブ・ネガティブがラベル付けされているchABSA-datasetを用いたSentence-BERTによるファインチューニング手法を提案する。また、ファインチューニングしたBERTを用いて日本経済新聞の記事をベクトル化して可視化し、その有効性を確かめる。 |
F-019 |
環境騒音調査の音データを対象としたCBiGANによる異常音判別
◎荒川 永人・荒川 由人・大谷 紀子(東京都市大学)
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F-019環境騒音調査の音データを対象としたCBiGANによる異常音判別
◎荒川 永人・荒川 由人・大谷 紀子(東京都市大学)
環境基本法第16条では、人の健康の保護と生活環境の保全のうえで、大気、水、土壌、騒音をどの程度に保つことを目標に施策を実施していくのかを示した環境基準が規定されている。騒音に係る環境基準において評価の対象とする騒音は道路交通等に起因する騒音であり、評価の妨げとなる異常音は測定されたデータから除外する必要がある。現行の除外作業は人手で行われており多大な労力を要する。先行研究では異常音除外作業における人の負担を軽減することを目的として、オートエンコーダに基づく異常音判別手法を提案したが、入出力の差分を異常度とする手法において出力の不鮮明さが課題だった。本研究ではCBiGANに基づく異常音判別手法を提案する。 |
F-020 |
セレンディピティ評価に個人独自の嗜好を組み込んだ情報推薦システムの提案
◎堂本 晴斗・打矢 隆弘・内匠 逸(名古屋工業大学)
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F-020セレンディピティ評価に個人独自の嗜好を組み込んだ情報推薦システムの提案
◎堂本 晴斗・打矢 隆弘・内匠 逸(名古屋工業大学)
ユーザに適した情報提供を行うために情報推薦システムが利用される。従来のシステムには、一度アイテムを選択すると似たようなアイテムしか推薦されなくなるという問題がある。これによりユーザの推薦に対する「飽き」が生じ、推薦効果が著しく低下する。本研究では、ユーザの飽きを解消するために情報推薦において意外性を表す指標である「セレンディピティ」に着目する。セレンディピティの評価には先行研究では考慮されていなかった対象ユーザ独自の嗜好も加味することとする。そしてセレンディピティと推薦精度の双方が高くなる推薦手法を複数提案し、比較検討を行うことで提案手法の有効性を調査する。 |
F-021 |
九谷焼に用いられる上絵具の色予測システム構築の研究
◎木下 裕太・上田 芳弘・坂本 一磨・田代 艶和(公立小松大学)・佐々木 直哉(石川県工業試験場)
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F-021九谷焼に用いられる上絵具の色予測システム構築の研究
◎木下 裕太・上田 芳弘・坂本 一磨・田代 艶和(公立小松大学)・佐々木 直哉(石川県工業試験場)
陶磁器の中で有名な九谷焼業界では,絵付の際に使用する上絵具が,顔料の廃番や材料メーカーの廃業のため品薄であり,確保可能な上絵具材料を用いて今までと同等の色を再現することが重要となってきている.本研究では,材料を混ぜ合わせて完成する色を予測する研究を行い,データベースにない色を予測するための材料を表示できるシステムを開発を目指す.予測には,L*a*b*値や化学組成のデータを基に,決定木,ニューラルネットワーク等を用いた.その結果,ニューラルネットワークを用いた手法において,比較的高い予測精度を達成した.今後の課題として,解析用データの増加,異なる実験条件に対応できるシステムの構築が挙げられる. |
F-022 |
登山の到着時刻推定タスクにおける深層学習手法の適用と評価
◎浅古 瑞穂・田原 康之・大須賀 昭彦・清 雄一(電気通信大学)
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F-022登山の到着時刻推定タスクにおける深層学習手法の適用と評価
◎浅古 瑞穂・田原 康之・大須賀 昭彦・清 雄一(電気通信大学)
登山は幅広い世代に人気のアクティビティである一方で、山岳遭難の発生件数は増加傾向にある。山岳遭難を未然に防ぐためにも、目的地への到着時刻を正確に推定することは重要である。これまで、登山における到着時刻推定タスクでは、経験則によるアプローチや、斜度からデータドリブンに区間ごとの歩行速度を推定する手法が試されてきた。しかし、これらの既存手法は歩行ログ全体を包括的に考慮しておらず、疲労による速度低下などの影響を適切に考えられていない。そこで本研究では、登山の到着時刻推定タスクに対して、包括的に予測を行う深層学習手法を適用する。実験を通じて既存手法と比較を行い、深層学習手法の有用性を検討する。 |
人工知能と知識処理(AI) 3 |
9月5日(木) 15:30-17:30 5g会場
座長 藤田 桂英(東京農工大学) |
F-023 |
予測評価値の不確実性を考慮した推薦商品集合のロバスト最適化
○柳 智也・池田 春之介・高野 祐一(筑波大学)
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F-023予測評価値の不確実性を考慮した推薦商品集合のロバスト最適化
○柳 智也・池田 春之介・高野 祐一(筑波大学)
推薦システムは,利用者の商品に対する過去の評価データから,その利用者にとって未知かつ好ましい商品を推薦する技術である.利用者に推薦する商品を決定するためには,利用者の商品に対する評価値を予測する必要がある.しかし,評価値の予測には誤差が生じることが多いため,予測誤差の影響で推薦システムの精度が低下する可能性がある.本研究では,予測評価値の不確実性を考慮した推薦商品のロバスト最適化手法を提案する.数値実験では,予測評価値の不確実性を考慮しない手法と比較して,提案手法は推薦の精度を向上させることに成功した. |
F-024 |
低品質の出版-購読型通信系を用いる異種の分散制約最適化手法の実装と評価のための枠組みの基礎検討
○松井 俊浩(名古屋工業大学)
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F-024低品質の出版-購読型通信系を用いる異種の分散制約最適化手法の実装と評価のための枠組みの基礎検討
○松井 俊浩(名古屋工業大学)
分散制約最適化手法は複数エージェントシステム上の協調問題解決のための,基礎的な最適化問題として研究されてきた.近年普及している,ロボット用プラットファームや,IoT機器向けの通信基盤で用いられる,ベストエフォート型の出版-購読モデルの通信を用いて協調処理を実現するために分散制約最適化を用いる基礎検討として,異なる種類の代表的な解法を実装し評価するための基礎的な枠組みについて実験的な実装にもとづき検討する. |
F-025 |
シンクホーンアルゴリズムを用いた公平ランキング問題の高速求解
○上原 祐輝・池田 春之介(筑波大学)・西村 直樹(リクルート)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)
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F-025シンクホーンアルゴリズムを用いた公平ランキング問題の高速求解
○上原 祐輝・池田 春之介(筑波大学)・西村 直樹(リクルート)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)
従来の推薦システムは商品購入者の満足度のみが重視されてきたが、近年では商品提供者の満足度を考慮することの重要性が高まっている。商品提供者が獲得する期待利益の公平性を考慮して推薦商品のランキングを求める問題が提案されているが、大規模な非線形最適化問題となるため求解に時間がかかる。この公平ランキング問題に対して、本研究では並列処理との親和性に優れた高速解法を提案する。提案手法はシンクホーンアルゴリズムと勾配上昇法を組み合わせて問題を求解する。数値実験を通じて、提案手法は解の精度を損なうことなく、計算を高速化できることを確認した。 |
F-026 |
非構造化データに基づく感情分析の検討
◎福家 穂乃佳・浦野 昌一(明治大学)
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F-026非構造化データに基づく感情分析の検討
◎福家 穂乃佳・浦野 昌一(明治大学)
SNSの普及により、誰でも気軽に動画を投稿することが可能になった。一方でSNSでは動画を投稿できる最大時間が設定されている。そのため、長時間の動画であるスポーツの試合は編集作業を行うことでハイライト動画として投稿される場合がある。しかし、編集作業にはコストがかかる。その課題を解決する方法としてハイライトシーンを自動抽出するシステムが挙げられる。特定のスポーツに限定したシステムは既に検討されているが、対象ではないスポーツの場合、課題解決が困難である。そこで、スポーツの種類に捉われないハイライトシーンの抽出方法として、本稿では非構造化データに基づく感情分析の検討を行う。 |
F-027 |
ブロックチェーン技術と分散ファイルシステムを活用したクラスタ型連合学習の基礎検討
◎内山 光彩・向田 眞志保・小野 智司(鹿児島大学)
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F-027ブロックチェーン技術と分散ファイルシステムを活用したクラスタ型連合学習の基礎検討
◎内山 光彩・向田 眞志保・小野 智司(鹿児島大学)
クラスタ型連合学習は,推論結果の類似性にもとづいてクラスタを形成することで,各参加者が所持するデータの不均一性を考慮してモデルを構築する.一方で,中央サーバに障害が発生した際に連合学習を継続することが困難となる.このため本研究では,クラスタ型連合学習をブロックチェーンネットワーク上で実行する手法を提案する.提案手法では,ワーカが勾配情報を集約してモデルを分散ファイルシステムに保存し,そのハッシュ値をブロックチェーンに保存する.これにより,モデルの整合性を保証しつつブロックチェーンの肥大化を抑制する.実験により,提案手法は中央サーバを用いずに従来手法と同等の性能を維持できることを確認した. |
F-028 |
フロア間移動を伴う混雑時の人流マルチエージェントシミュレーション
◎元木 秀俊・松江 清高・会津 宏幸・茂木 久・大場 義和・小林 優太(東芝インフラシステムズ)
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F-028フロア間移動を伴う混雑時の人流マルチエージェントシミュレーション
◎元木 秀俊・松江 清高・会津 宏幸・茂木 久・大場 義和・小林 優太(東芝インフラシステムズ)
フロア間移動を伴う混雑時の建物内の人流最適化が求められている。建物全体の混雑を緩和するためには昇降機などの設備の最適な運用が必要となる。設備機器の制御パラメータを最適に設定することが求められるが、現実に建物全体を使用した実験を行うことは、多くの場合困難である。 本研究では、混雑時の建物内での人々の移動を改善するため、フロア間移動を伴う人流のマルチエージェントシミュレートモデルを構築し、混雑時の実データによるシミュレーションによりシミュレートモデルの性能評価を行った。 |
ゲーム情報学 |
9月5日(木) 15:30-17:30 5h会場
座長 佐々木 宣介(県立広島大学地域創生学部地域創生学科) |
F-029 |
建築作業ゲームにおけるプレイヤと協調動作を行うエージェントの提案
◎沼野 陸・山崎 憲一(芝浦工業大学)
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F-029建築作業ゲームにおけるプレイヤと協調動作を行うエージェントの提案
◎沼野 陸・山崎 憲一(芝浦工業大学)
近年,ディジタルゲーム等におけるプレイヤのゲーム体験の向上や没入感を高めるために,ゲームエージェントの重要性が増している.本研究では,『Minecraft』などの建築作業ゲームにおいて,プレイヤと協調動作をするエージェントを考える.従来のゲームにおけるエージェントは,敵を倒すといったプレイヤと同じ目的を持つため協調的な行動が可能である.しかし,建築作業においては一つの建物を造るという大きな目的を同じにしただけでは,プレイヤが想定するようには建物は完成しない.本研究ではこの問題に取り組み,協調的なエージェントを用いることで建築作業ゲームにおける新たなゲーム体験を提供することを目指す. |
F-030 |
位数5以上のラテン方陣型Modular magic squarの探索
◎塩澤 拓馬・足立 智子(静岡理工科大学)
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F-030位数5以上のラテン方陣型Modular magic squarの探索
◎塩澤 拓馬・足立 智子(静岡理工科大学)
奇数nに対し、位数n^2のModular magic sudokuは, 数独にある条件を付け加えたものである. 数独のブロック(サイズn×n)に当たるものを, Modular magic sudokuでは位数nのModular magic squareと呼ぶ. 位数最小のn=3の場合はLorch and Weld(2012)が解明した.位数n=5でラテン方陣型の場合は金谷・足立(2023)が調べた.しかし位数nが大きくなると探索が困難になる.そこで本稿では,位数が5以上の場合に,特別な並べ方のラテン方陣を考えることで,探索の効率化を図る. |
F-031 |
位数5の非ラテン方陣型Modular Magic Squareの探索
◎伊藤 充輝(静岡理工科大学)・金谷 享侍(スズキ)・足立 智子(静岡理工科大学)
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F-031位数5の非ラテン方陣型Modular Magic Squareの探索
◎伊藤 充輝(静岡理工科大学)・金谷 享侍(スズキ)・足立 智子(静岡理工科大学)
奇数nに対し、位数n^2のModular magic sudokuは、サイズn^2×n^2の数独にある条件を加えたものである。 Modular magic sudokuのブロック(サイズn×n)に当たるものを位数nのModular magic squareと呼ぶ。 Lorch and Weld(2012)は、位数最小のn=3の場合の特徴を明らかにした。 金谷・足立(2023)は、位数n=5の場合に、ラテン方陣型のModular magic squareを調べた。 そこで本稿では、位数n=5の場合で、非ラテン方陣型のModular magic squareを探索する。 |
F-032 |
SDNNを用いた強化学習による格闘ゲームの動的難易度調整
◎手塚 大貴・𠮷田 健人・山根 健(帝京大学)
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F-032SDNNを用いた強化学習による格闘ゲームの動的難易度調整
◎手塚 大貴・𠮷田 健人・山根 健(帝京大学)
格闘ゲームにおいて人と対戦する自律エージェントは重要な要素である.人を楽しませるためには,多様な戦略や熟練度に対してエージェントの行動を適切に調整する必要がある.これに関して,我々は選択的不感化ニューラルネットを価値関数近似器として強化学習を行う設計方法を提案してきた.全ての情報をパターンコーディングし,情報統合に選択的不感化法を用いるため,パターンに基づく強力な類推能力が利用できて学習効率が高い.しかし,複数の相手への対応や難易度調整などの性能については不明であった.そこで本研究では,複数の相手に対して勝率が0.5程度になるよう調整可能か検証する.また,人プレイヤとの対戦結果についても報告する. |
F-033 |
野球ゲームにおける盛り上がり箇所の自動検出-光学文字認識の一考察-
◎赤木 信也(NTTデータ先端技術)
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F-033野球ゲームにおける盛り上がり箇所の自動検出-光学文字認識の一考察-
◎赤木 信也(NTTデータ先端技術)
過去研究では、テンプレートマッチングを利用することで盛り上がり箇所を高い精度で検出できることが示唆されたが、場面の切り分け・結合が考慮されておらず、解析対象が不足していたり、光学文字認識を試していなかったりした。本研究では、解析対象を増やすとともに、光学文字認識ツールtesseractを用いてスコア等の抽出ができないか試した結果について報告する。 |
情報論的学習理論と機械学習 3 |
9月6日(金) 9:30-12:00 6f会場
座長 中村 和幸(明治大学) |
F-034 |
機械学習を用いた悪意のあるURLの検出方法の提案
◎張 偉銘・高田 豊雄(岩手県立大学)
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F-034機械学習を用いた悪意のあるURLの検出方法の提案
◎張 偉銘・高田 豊雄(岩手県立大学)
インターネットの普及により、悪意のあるサイバー攻撃が問題となっている。本研究では、機械学習に基づく悪意のあるURL検出の一手法を提案する。特徴抽出にはTF-IDFを利用し、その後の機械学習モデルがより効果的にデータを分析し精度よく分類することを狙う。同時に、データに対する強力な分類能力を持つgcForestモデルを導入する。新しいパターンも効果的に検出することが期待される。 本研究の評価実験では、大量のURLを収集した。実験の結果、悪意のあるURLを95.5%の精度で分類でき、本手法の有効性が確認した。今後は、より多様なモデルを研究し、検出速度の向上、リアルタイムシステムへの適応などがあげられる。 |
F-035 |
正常画像パターンが複数ある教師なし異常検知
堂薗 浩・◎南 俊輔(佐賀大学)
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F-035正常画像パターンが複数ある教師なし異常検知
堂薗 浩・◎南 俊輔(佐賀大学)
大量資産においての不良品検知では目視検査によってすべてを判断することは困難であり, 画像解析による異 常検知が進められている. 本研究では, 畳み込みオートエンコーダと MNIST データベースを用いて, 画像データの中 の未学習画像(異常)を検出した. 正常なデータが 1 種類しかない場合においては, 高い精度で異常検知をおこなうこ とができた. しかし, 一つの畳み込みオートエンコーダで複数種類の正常データを学習させた場合精度が低下した。 そのため、学習データを事前にクラスタリングし、一つのオートエンコーダに学習させる正常データの種類を減らす ことで、精度の向上を図った。 |
F-036 |
セグメンテーションによるインプラント識別
◎加納 圭翔・山田 哲靖(公立諏訪東京理科大学)
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F-036セグメンテーションによるインプラント識別
◎加納 圭翔・山田 哲靖(公立諏訪東京理科大学)
近年、歯科インプラント治療は情報媒体を通じて広く認知され、治療の希望者が増えている。その一方で、治療後の合併症などの問題も報告されている。特に、他院で治療を受けた場合、インプラントの種類を特定することが難しく、経過不良症例も発生している。こうした問題に対し、インプラント治療に精通した歯科医師であれば、患者のインプラントの種類を特定し、適切な治療を行い早期解決が可能だが、経験や知識が不足している歯科医師にとっては、種類の特定や治療が困難な場合がある。 そこで、インプラントの種類を特定するシステムが必要と考えられる。機械学習を用いることで、インプラント治療後の問題解決に貢献できると期待される。 |
F-037 |
空調制御におけるARXモデルに基づく機械学習機能の安定性向上
◎廣石 健悟・山田 哲靖(公立諏訪東京理科大学)
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F-037空調制御におけるARXモデルに基づく機械学習機能の安定性向上
◎廣石 健悟・山田 哲靖(公立諏訪東京理科大学)
本研究では, 空調システムを運用しながら最適ゲインを自動設定するシステムとすることで,試運転調整作業の省力化と,状況変化への追従を図ることを目指し,研究開発に取り組んでいる. PIDゲイン変数を作成し機械学習を用いて運転条件に合わせて自動的に調整することで制御性を向上させる過程において,変数の算出の安定性が課題となった.安定性の向上のため, 室温シミュレータに組込まれたARXモデルに基づく機械学習機能の探索範囲に対しクラスタリングを用いた修正の組込みを行った.さらに,探索に使用するデータ長の調整を行った.実験にて, 変数の算出の安定性が向上したことが確認された. |
F-038 |
テンソルネットワークを用いた電力需要予測モデルの軽量化に関する研究
◎渡 大地・谷本 寛樹(京セラ)・大久保 毅・藤堂 眞治(東京大学)・西山 薫(京セラ)
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F-038テンソルネットワークを用いた電力需要予測モデルの軽量化に関する研究
◎渡 大地・谷本 寛樹(京セラ)・大久保 毅・藤堂 眞治(東京大学)・西山 薫(京セラ)
カーボンニュートラル実現に向けたエネルギーマネジメントシステム (EMS) の中核技術として,電力需要予測技術が盛んに研究されている.中でも,ニューラルネットワークに基づく予測モデルは一般的に精度が高くEMSの性能を上げるために注目されている.しかしその一方で,その学習や予測に要する計算コストや計算リソースの要求は高く,予測モデルの軽量化が課題である.本稿では特に学習コスト削減を目的として,既存の電力需要予測向け混合密度ネットワークモデルにテンソルトレイン (TT) 分解を適用する.代表的なモデル軽量化手法である枝刈りや特異値分解に基づく低ランク近似などと比較して,TT分解による軽量化は学習効率と性能が優れていることを示す. |
F-039 |
産業機器のアラート出現傾向に基づく事故予測手法の検討
◎太田 菜月・柴田 秀哉・桑島 昂平(三菱電機)
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F-039産業機器のアラート出現傾向に基づく事故予測手法の検討
◎太田 菜月・柴田 秀哉・桑島 昂平(三菱電機)
近年,機器の状態を測定する監視装置が組込まれた産業機器が増えており,取得したデータを予知保全に活用できないかが注目されている. 異常データが少ない特性を持つ分野を対象とした産業機器の予知保全では,異常データの学習に頼らない外れ値検出や変化点検出等の手法が主流である.外れ値検出等を応用した異常検知手法では「どのような事故が,どこで,いつ発生するか」という点までは予測できないことが課題となっていた. この課題を解決するため,機器の監視装置が出力するアラートデータと,実際に事故が発生した際の点検記録を併用し,事故の発生を予測することを検討した.今回は既存手法の組合せに対する予備評価の結果を報告する. |
人工知能と知識処理(AI) 4 |
9月6日(金) 9:30-12:00 6g会場
座長 松井 藤五郎(中部大学) |
F-040 |
時間変動するタスクを多様な処理ユニットに割り付ける強化学習での報酬探索
◎森 渉・島川 博光(立命館大学)
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F-040時間変動するタスクを多様な処理ユニットに割り付ける強化学習での報酬探索
◎森 渉・島川 博光(立命館大学)
本研究では、時間とともに変動するタスクを、固有の特徴をもつ処理ユニットへ効率的に割り当てる強化学習法を提案する。報酬の設定により、割り当て方針は異なる。本研究では、まず、処理ユニットのタスク実行をシミュレートする環境を構築する。そこでは、タスクと処理ユニットの特徴を表現し、多数のシミュレーションにより、多様な選択肢のそれぞれに対して、処理ユニットが受けとった報酬を記録する。記録から導出した報酬モデルをもとに適切な処理ユニットへタスクを割り当てる方針を学習させる。報酬の調節により、望ましい方針が得られる。これにより、制御問題の最適化にとどまらず、組織や企業の業務効率化に貢献する。 |
F-041 |
深層強化学習におけるボトムアップなモデル構築と学習精度予測回帰式を用いたNeural Architecture Search
◎遠田 海生・代 美月・神野 健哉(東京都市大学)
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F-041深層強化学習におけるボトムアップなモデル構築と学習精度予測回帰式を用いたNeural Architecture Search
◎遠田 海生・代 美月・神野 健哉(東京都市大学)
近年、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)が広く利用されているが、CNNの性能はその構造によって大きく異なり、具体的な理論的な設計手法は確立されていない。 2017年にGoogleが強化学習によるNeural Architecture Searchを導入し、特定のタスクに合わせたニューラルネットワーク構造を自動的に探索・最適化できる手法として注目を集めた。しかしこの手法は、一度の施行でモデル全体を推測するために、多大なリソースと計算能力が必要になるという欠点がある。そこで本稿では、この課題を軽減する試みとして、ボトムアップのモデル構築によって段階的にレイヤーを追加し、学習精度を予測するための回帰式を用いることで、リソースと計算量を削減することを目指した。 |
F-042 |
Multimodal Sarcasm Analysis: Sarcastic Cues Capture from Both Emotional Polarity and Semantic Information
◎Yang Ziwei(Hangzhou Dianzi University/University of Yamanashi)・Tang Jiajia・Zhou Feiwei(Hangzhou Dianzi University)・Toya Teruki・Ozawa Kenji(University of Yamanashi)・Kong Wanzeng(Hangzhou Dianzi University)
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F-042Multimodal Sarcasm Analysis: Sarcastic Cues Capture from Both Emotional Polarity and Semantic Information
◎Yang Ziwei(Hangzhou Dianzi University/University of Yamanashi)・Tang Jiajia・Zhou Feiwei(Hangzhou Dianzi University)・Toya Teruki・Ozawa Kenji(University of Yamanashi)・Kong Wanzeng(Hangzhou Dianzi University)
Multimodal sarcasm analysis exhibits distinct characteristics compared to other emotions. The intended meaning of a speaker with sarcasm is typically opposite to the literal meaning. Most of the existing studies try to capture the semantic satirical cues from modalities to improve the ability of sarcasm analysis. However, sarcasm is a complex emotion including different categories and expression forms, which makes the satirical features of semantic content diverse. Consequently, it is difficult to accurately extract the semantic satirical cues of different sarcasm. In this paper, we capture satirical cues from both commonality (emotional polarity) and individuality (semantic information) aspects to cope with this problem. |
F-043 |
昇降機からの降車を実現するSocial Force Modelを用いたマルチエージェントシミュレーション
○松江 清高・元木 秀俊・会津 宏幸(東芝インフラシステムズ)
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F-043昇降機からの降車を実現するSocial Force Modelを用いたマルチエージェントシミュレーション
○松江 清高・元木 秀俊・会津 宏幸(東芝インフラシステムズ)
混雑した昇降機(エレベータ)の奥側に乗車している人(エージェント)を降車させるマルチエージェントシミュレーションを行う。昇降機奥側に乗車している人の降車方法の一つに昇降機内の他の人を避けながら降車させる方法が考えられる。人の行動をSocial Force Modelで表現する場合、人の移動方向は推進力と周囲からの反発力の合力で決定される。そこで、昇降機内の人の位置情報を用いてポテンシャル場を形成し、現在地から昇降機出入口までの経路をA*アルゴリズムで導出することにより推進力の方向を決定する。これにより周囲の人を避けながら昇降機出入口まで移動できるようになる。この手法と結果の詳細を報告する。 |
F-044 |
ファジィ推論と方策勾配法とを融合した制御方式における逆強化学習の適用
◎小嶋 怜央・石原 聖司(東京電機大学)
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F-044ファジィ推論と方策勾配法とを融合した制御方式における逆強化学習の適用
◎小嶋 怜央・石原 聖司(東京電機大学)
ファジィ推論と方策勾配法とを融合した制御方式が提案されており、人間の設計した報酬に基づく学習ではルール重みとメンバシップ関数の2つのパラメータを獲得可能であることが示されている。よって、本研究では逆強化学習を制御方式に適用し、報酬を自動獲得しながら学習を行うことでもこれらのパラメータが獲得可能かどうかについて実験を行い、その結果を示す。 |
人工知能と知識処理(AI) 5 |
9月6日(金) 13:10-15:40 7g会場
座長 白松 俊(名古屋工業大学) |
F-045 |
助言エージェントを備えた対話エージェントによる雑談の円滑化
◎岡田 祐久・島川 博光(立命館大学)
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F-045助言エージェントを備えた対話エージェントによる雑談の円滑化
◎岡田 祐久・島川 博光(立命館大学)
雑談分野の研究には人間を被験者とした多数のデータセットや実験が必要であるが、膨大な労力がかかってしまう。本論文ではエージェント同士に人間の会話、特に雑談をシミュレートする方法を提案する。しかし従来のエージェントには会話を深堀する能力がないため、エージェント同士の対話はすぐに収束してしまうという問題がある。そこで本論文では対話エージェントに対して助言エージェントを内包する。助言エージェントは対話エージェントに対し、対話内容に基づいて次に話す話題についての助言をする。提案手法は会話の展開、深堀という点で従来手法より優れており、雑談分野の研究におけるデータセットの収集や実験のための労力の軽減につながる。 |
F-046 |
Multi-modal aspect based sentiment analysis:Generating Explanation from Large Language Model.
◎Cao Jun・Li Jiyi・Yang Ziwei(山梨大学)
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F-046Multi-modal aspect based sentiment analysis:Generating Explanation from Large Language Model.
◎Cao Jun・Li Jiyi・Yang Ziwei(山梨大学)
Recent approaches to multimodal aspect-based sentiment analysis (MABSA) are based on pre-training small models to capture information from text-image pairs and fine-tuning them. However, small language models (SLMs) have limited capabilities and knowledge and often fail to accurately identify meaning, aspects, and sentiment in text and images. Large language models (LLMs) can mine fine-grained information in multimodal data. Based on these findings, we leverage LLMs to generate interpretations of text and images to enhance the ability of SLMs to identify aspects and sentiment. Extensive experiments demonstrate the superiority of our approach over existing methods. |
F-047 |
見守りロボット開発のための機械学習による見守りカメラ製品レビューの要求分析
◎前田 聡(東洋大学)
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F-047見守りロボット開発のための機械学習による見守りカメラ製品レビューの要求分析
◎前田 聡(東洋大学)
一人暮らしの高齢者を遠隔で見守り,安心や安全を確保することができる見守りカメラ・ロボットの需要が高まっている.本研究は,見守りロボットの機能を開発するうえで,利用者が着目する機能の実態調査として行った.この調査では,オンラインショッピングサイトの見守りカメラ製品群のレビューをWebスクレイピングにより収集し,機械学習を用いてレビューを分析した.その結果,実際の利用者による既存の見守りカメラ製品に対する要求要素を明らかにした. |
F-048 |
深層学習を利用した顔画像に対する年齢および性別推定モデルにおいてマスク着用および人種の違いが同時に与える影響
窪寺 健太(静岡職業能力開発促進センター)・秋葉 将和・○堀田 忠義(職業能力開発総合大学校)
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F-048深層学習を利用した顔画像に対する年齢および性別推定モデルにおいてマスク着用および人種の違いが同時に与える影響
窪寺 健太(静岡職業能力開発促進センター)・秋葉 将和・○堀田 忠義(職業能力開発総合大学校)
先行研究においては,人種の違いが年齢推定に与える影響に関する研究,および,マスク着用の有無が年齢推定に与える影響に関する研究が、それぞれいくつか報告されている.しかしながら,マスク着用の有無および人種の違いという2つの要因が,同時に年齢推定に与える影響を検討した他者研究は,見当たらない. そこで本研究の目的は,画像分類モデルXceptionを畳み込みベース(特徴抽出機能のベース)とした,顔画像に対する年齢および性別推定モデルにおいて,それら2つの要因が同時に存在する事が,推定結果に与える影響について報告することである. |
F-049 |
特徴抽出器構造がクラス分離に及ぼす影響の調査
◎髙橋 知里・神野 健哉(東京都市大学)
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F-049特徴抽出器構造がクラス分離に及ぼす影響の調査
◎髙橋 知里・神野 健哉(東京都市大学)
クラス分類を行うモデルは特徴抽出器と分類器から成る。特徴抽出器はクラスを分離する役割を持ち、分類器はその結果をもとに分類を行う役割を持つ。本研究ではモデル構造が特徴抽出器のクラス分離に与える影響を調査する。この際、解析を容易にするため、特徴抽出器の出力次元数をクラス数と統一したうえで、分類器の重みを固定し学習する。これにより特徴抽出器出力各次元と各クラスが対応関係を持つため、クラスごとの特徴を捉えやすくなる。 |
F-050 |
深層学習を用いた電子メールの自動分類
○陳 春祥・下馬場 もえ(県立広島大学)
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F-050深層学習を用いた電子メールの自動分類
○陳 春祥・下馬場 もえ(県立広島大学)
本稿では,多層パーセプトロン(MLPClassifier)とよばれる分類器のモデルを用いて電子メールを複数カテゴリへの自動分類を試みる。具体的には、まず著者らが受信し、蓄積したメールを処理し、学習データセットを作成する。そして自動分類機MLPClassifierを用いて学習を行ない、テスト用メールを用いて分類の精度を測る。最後にSpamAssassin の判定結果と比較し、メールの分類の精度等について考察を行う。 |
知能システム(ICS) |
9月6日(金) 13:10-15:40 7h会場
座長 松崎 和賢(中央大学) |
F-051 |
オートエンコーダとOC-SVMを用いた転倒検出手法の開発
◎束野 通洋・峰野 博史(静岡大学)
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F-051オートエンコーダとOC-SVMを用いた転倒検出手法の開発
◎束野 通洋・峰野 博史(静岡大学)
高齢化は世界的な問題である.高齢者の転倒は死に至る重大な要因であり,早急に検知し,対応することが求められる.したがって,高精度な転倒検出手法が必要である.既存研究では,スマートフォン等に搭載されている加速度センサやジャイロセンサのデータを用いて教師あり学習による行動や転倒を推定する手法が多い.既存手法で高精度な推定を実現するためには多種多様な行動や転倒データが大量に必要である.しかし,転倒データを大量に収集することは現実的に困難である.本研究では,比較的収集が容易な正常時の行動データのみを学習し,正常と転倒行動を分類するオートエンコーダとOC-SVMを用いた転倒検出手法を提案する. |
F-052 |
次世代の牧場監視:AIが見守る馬の安全と厩務員の働きやすい環境構築
○山本 翔太(神戸情報大学院大学)・平石 輝彦(所属なし)・石野 かおり(神戸情報大学院大学)
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F-052次世代の牧場監視:AIが見守る馬の安全と厩務員の働きやすい環境構築
○山本 翔太(神戸情報大学院大学)・平石 輝彦(所属なし)・石野 かおり(神戸情報大学院大学)
この研究プロジェクトでは、牧場作業の機械化を進めるためのAIシステムを開発し、厩務員の労働環境を改善することを目指しています。生産牧場において最も重要なものは「ヒト」であると考えております。具体的には、AIを用いて監視カメラから馬の出産兆候を検出し、厩務員にアラートを発するシステムを構築します。これにより、厩務員は夜間の頻繁な監視から解放され、仕事の効率化が見込まれます。また、システム導入による初期費用を抑えるために、既存の監視カメラと直接連携する設計が採用されています。 |
F-053 |
機械学習による日本プロ野球の成績予測モデル構築
◎近藤 竜也・李 嘉誠・能登 正人(神奈川大学)
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F-053機械学習による日本プロ野球の成績予測モデル構築
◎近藤 竜也・李 嘉誠・能登 正人(神奈川大学)
近年の野球界では,主にMLB (Major League Baseball)における成績予測の研究が進み,より正確で客観的な評価が可能になったことから,チームの勝利に繋がる采配や育成ができている.一方でNPB (Nippon Professional Baseball Organization)では,MLBの研究を取り入れ,競技レベル向上に取り組んでいるが,MLBと比較して成績予測の研究が不十分であり,遅れが見られる.そのためNPBにおける成績予測の研究を進めることで,より効果的な采配や育成ができ,更なる競技レベル向上の可能性がある. 本研究では,NPBの競技レベル向上に貢献できる成績予測システム作成を目的とし,特徴量の選択,機械学習の予測モデルの選択・調整・最適化などの予測モデリングを繰り返し行うことで最適な予測モデルを構築する. |
F-054 |
頻度の閾値を考慮してルールの信頼度を推定する手法の提案
◎今西 咲季・菊地 真人・大囿 忠親(名古屋工業大学)
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F-054頻度の閾値を考慮してルールの信頼度を推定する手法の提案
◎今西 咲季・菊地 真人・大囿 忠親(名古屋工業大学)
相関ルールマイニングでは,ルールの表す関係が真か否かを測る“信頼度の推定”が重要である.信頼度の推定では,低頻度の関係に対して信頼度が過大になることを防ぐため,ある頻度の境界(閾値)でルールを一律に無視する,つまり信頼度をゼロとみなす戦略が一般的である.しかし,閾値の前後で信頼度が大きく異なるという課題が残る.そこで本稿では,閾値に向かい信頼度を自然に減衰させる手法を提案する.この手法の有効性を検証するため,相関ルールに基づく分類問題を解いた.提案手法は既存手法のわずかな変更で導入でき,頻度の閾値付近にある低頻度のルールを適切に扱える.結果として,分類精度の減少を高々7%程度に抑え,使用するルール数を大幅に削減した. |
F-055 |
Financial Index Prediction Based on Deep Learning Models
◎WU JIAJUN・張 善俊(神奈川大学)
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F-055Financial Index Prediction Based on Deep Learning Models
◎WU JIAJUN・張 善俊(神奈川大学)
This reacher combines Convolutional Neural Networks (CNNs) and Long Short-Term Memory (LSTM) networks, and introduces an efficient Channel Attention (ECA) module. The model aims to enhance the modeling ability of time series data and learn effective and relevant input features. |