A分野 モデル・アルゴリズム・プログラミング |
選奨セッション 数理モデルとアルゴリズム |
8月25日(水) 9:30-12:00 1a会場
座長 日高宗一郎(法大)
大下 福仁(奈良先端大) |
CA-001 |
ネットワーク上のテナント付き住宅割当問題のための耐戦略的アルゴリズム
◎尤 博・東藤大樹・横尾 真(九大)
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CA-001ネットワーク上のテナント付き住宅割当問題のための耐戦略的アルゴリズム
◎尤 博・東藤大樹・横尾 真(九大)
本研究では、ネットワーク上の交換問題を新たに定義し、耐戦略性を満足する交換アルゴリズムを提案する。詳細には、提案する交換アルゴリズムが耐戦略的となるための必要十分条件を、ネットワーク構造と選好構造のそれぞれについて解明する。 |
CA-002 |
固定パスガソリンスタンド問題に対する両端キューを用いた線形時間アルゴリズム
○高橋俊彦(新潟大)
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CA-002固定パスガソリンスタンド問題に対する両端キューを用いた線形時間アルゴリズム
○高橋俊彦(新潟大)
容量Uのガソリンタンクを持つ車がn箇所のガソリンスタンドS_1, S_2,...,S_nを順に訪れる. 固定パスガソリンスタンド問題とは, 隣り合うガソリンスタンドS_i, S_i+1の距離(必要なガソリンの量), S_iでのガソリンの単価p_iが与えられたとき 最も安くS_1からS_nまで到達するためのガソリンの補給のスケジュールを求める問題である. Khullerらは固定パスガソリンスタンド問題に対し, 優先度付きキューを用いたO(n log n)時間のアルゴリズムを与えた. 本論文はこのアルゴリズムが両端キューを用いてO(n)に改良できることを示した. |
CA-003 |
セルオートマトンのベクトル表現を用いた多種の車が混在する交通流モデルの解析
◎西田優樹(同志社大)・渡邉扇之介(福知山大)・渡邊芳英(同志社大)
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CA-003セルオートマトンのベクトル表現を用いた多種の車が混在する交通流モデルの解析
◎西田優樹(同志社大)・渡邉扇之介(福知山大)・渡邊芳英(同志社大)
セルオートマトンを用いた交通流モデルとしては2値3近傍セルオートマトンルール184が有名である.さらに,慣性の効果を取り入れた交通流モデルとしてスロースタートモデルがあり,これは3値3近傍のセルオートマトンとして表現できる.本講演ではこのモデルを拡張し,複数の種類の車が混在するような交通流モデルを4値3近傍セルオートマトンで定式化する.これらの多値のセルオートマトンはベクトル表現を用いることで統一的に解析できる.本講演では,ベクトル表現を通してセルオートマトンをファジー化することで,離散値のモデルを連続値のモデルと対応付け,車の種類ごとの密度が渋滞の発生に及ぼす影響を解析する. |
CA-004 |
変分原理とニューラルネットワーク
○佐藤 哲(パーソルキャリア)
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CA-004変分原理とニューラルネットワーク
○佐藤 哲(パーソルキャリア)
変分原理は,汎関数の変動に対し最小の積分値を求めることができる関数を導出する方法であり,関数の最適化との関係が深い.一方でニューラルネットワークは,損失関数を最小化するパラメータを求める手法で,やはり関数の最適化が重要な位置を占める.これらの特徴に着目し,本研究では変分原理の計算に対しニューラルネットを利用することの可能性について調査する. |
CA-005 |
アンケートデータを対象とした傾向抽出手法と評価
○岡本大輝・後藤 淳(NHK)
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CA-005アンケートデータを対象とした傾向抽出手法と評価
○岡本大輝・後藤 淳(NHK)
情報技術の進歩に伴い,大規模なデータの分析技術や機械学習による高精度の予測技術が注目を浴びて久しい.一方で,大規模で安定的なデータを取得できないような社会活動や業態も存在する.たとえば短期的な意識調査やマーケティングなどにおいては,収集されるデータは過去のデータとの連続性が乏しく小規模であることが一般的であり,昨今研究されているデータ分析の技術を活かせる場面は少ない.そこで本稿では,数千サンプル程度の小規模なアンケートデータを対象とすることを想定して,特定の条件に合致するサンプルの回答傾向を抽出する手法を提案する.さらに,抽出した傾向について,尤度や統計的検定の観点から議論する. |
数理モデルとプログラミング |
8月25日(水) 15:30-17:30 3a会場
座長 日高 宗一郎(法大)
座長補佐 大久保 好章(北大) |
A-001 |
サブマーキング法を用いたペトリネット状態空間の抽象化と準ホーム状態
◎三浦朋己・和﨑克己(信州大)
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A-001サブマーキング法を用いたペトリネット状態空間の抽象化と準ホーム状態
◎三浦朋己・和﨑克己(信州大)
P/T-ネットに対してサブマーキング法を用いたホーム状態を判定する.サブマーキングとは,あるマーキングの一部を抽象化したものである.サブマーキング化により,対象とするネットの一部の振る舞いを保全した上で,状態空間の圧縮が実現できる.本研究では,抽象度のレベルに応じた4つのサブマーキング方法を定義した.提案手法を試作中のペトリネットツール(HiPS)へ統合・実装した.具体的には,ユーザがプレースとサブマーキング化する方法をUIで指定し,可達・被覆解析によりプロセスグラフを得る.以上の結果,抽象度のレベルに応じたホーム状態(準ホーム状態と呼ぶ)を検出することが可能となる. |
A-002 |
一般ペトリネットのSATソルバーを用いた構造解析による強L3活性構造の検知
◎芳澤祐大・和﨑克己(信州大)
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A-002一般ペトリネットのSATソルバーを用いた構造解析による強L3活性構造の検知
◎芳澤祐大・和﨑克己(信州大)
ペトリネットの動的性質の1つに活性と呼ばれる性質があり,条件の厳しさによりL0~L4と活性レベルが定義されている.強L3活性トランジションが存在するために必要な構造を強L3活性構造と呼ぶ.強L3活性構造は反復する閉路(PRP閉路), PRP閉路の活性を打ち消すトランジション(CircuitBreaker), PRP閉路から供給されるトークンを受け取るプレース(k-プレース)の3つの要素で構成される.これらを検知するために準保存性,準反復性,構造的有界性と呼ばれる一般ペトリネットの構造的性質を用いる.3つの構造的性質の必要十分条件である行列不等式をSATソルバーを用いて求解し,強L3活性構造を構成する3つの要素の検知を行う. |
A-003 |
揺らぎを加えたときの店の利用率の変化
◎矢島 健・塩谷 勇(法大)
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A-003揺らぎを加えたときの店の利用率の変化
◎矢島 健・塩谷 勇(法大)
人の振る舞いは常に一定ではなく、気分の揺れによっていつもとは違う振る舞いをすことがある。本研究では気分による揺れを揺らぎとよぶ。ある確率で人が店に入るときの、店の利用率を考える。店に人が入る確率に揺らぎを加えた場合の店の利用率の変化を実験した結果、店の平均利用率が高くなることが示された。 |
A-004 |
複雑ネットワーク上のSchellingモデル
◎臼井充瑠・塩谷 勇(法大)
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A-004複雑ネットワーク上のSchellingモデル
◎臼井充瑠・塩谷 勇(法大)
本論文では、Schellingモデルをグラフ上の辺の近傍に影響されて頂点を自律的に移動する複雑ネットワーク上のエージェントの振る舞いに対応して拡張したSchellingの分居モデルを考察し、複雑ネットワークのグラフについて「分居」が見られるか実験を行ったので報告を行う。現代社会では、エージェントの住居の近所という繋がりばかりではない。グラフの頂点をエージェント、辺を二つのエージェントの間の繋がりとするならば、SNS等のネットワーク社会の現象解明にも利用できる。 |
A-005 |
機械学習フレームワークへの識別学習機能追加のためのクラス設計
○近藤昌晴(日立)
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A-005機械学習フレームワークへの識別学習機能追加のためのクラス設計
○近藤昌晴(日立)
データ分析・業務効率改善ビジネス向け技術基盤における機械学習フレームワークの 識別学習向けハイパーパラメータ自動最適化機能を設計・開発した。本機能は,機能 追加前から回帰学習を使用するときには既に利用可能であった,ハイパーパラメータ の組の間引き評価とその間引き評価をした中で良いハイパーパラメータの組の近傍の 精密評価による探索負荷低減方式を利用可能にする機能である。手書き文字の識別 データへの適用で機能評価した結果,今回利用可能となった間引き評価機能を使用し た場合のハイパーパラメータ組の探索数はハイパーパラメータの探索範囲を間引きせ ず全探索する場合の 1/590以下にできた。 |
A-006 |
オブジェクト指向設計のための日本語プログラミング言語の提案
○馬場祐人(所属なし)
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A-006オブジェクト指向設計のための日本語プログラミング言語の提案
○馬場祐人(所属なし)
日本語表記を用いてプログラミングする手法は,1980年代から議論され続けている. また,これを実現する日本語プログラミング言語がいくつも提案されている. 今これらを踏まえて,日本語プログラミング言語の利点を活かした日本語プログラミングを実践するには,現在一般的であるオブジェクト指向概念を採り入れることが求められる. 本論文では,オブジェクト指向設計のための日本語プログラミング言語の言語仕様を提案し,その実装を評価する. |
数理モデル化と問題解決(1) |
8月26日(木) 9:30-12:00 4a会場
座長 大上 雅史(東工大)
座長補佐 庄野 逸(電通大) |
A-007 |
複数交通モード間のシームレス化に向けた顧客需要指向の鉄道ダイヤ修正技術に関する一検討
◎賀沢 唯・小林雄一・Wisinee Wisetjindawat・福丸 諒(日立)
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A-007複数交通モード間のシームレス化に向けた顧客需要指向の鉄道ダイヤ修正技術に関する一検討
◎賀沢 唯・小林雄一・Wisinee Wisetjindawat・福丸 諒(日立)
近年、モビリティサービスをシームレスに接続するMobility as a Service (MaaS)が注目されている。日本では公共交通分野においてMaaSにより利用者の利便性向上を実現するための取り組みが行われている。公共交通ネットワーク全体の利便性向上のためには、複数交通モードの結節点における連携が重要である。そこで本研究では、バス遅延に呼応した鉄道の出発時刻調整をユースケースとして、旅客間の不平等を平準化しつつ移動コスト総和を低減するオペレーション最適化手法を提案する。オープンデータを用いた実験を行い、提案手法によって各旅客の移動時間増分を平準化しつつ移動コストの総和を低減できることを示した。 |
A-008 |
低次元モデルを活用した下水処理場向け水質推定技術
◎木本 勲(三菱電機)
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A-008低次元モデルを活用した下水処理場向け水質推定技術
◎木本 勲(三菱電機)
下水処理場において、下水内に含まれる栄養塩といった水質汚濁物質の処理方式として広く採用されているものの一つに活性汚泥法があり、これは被処理水に対し曝気を施すことで、栄養塩類の除去を可能とする処理方式である。一般的な曝気制御には、被処理水の水質を基に実施されているが、水質センサの導入および管理コストは非常に高額である。この問題に対し、本稿では新たに低次元モデルを提案し、このモデルにより物理センサに依らない水質推定手法を提案し、その推定精度を検証した。 |
A-009 |
XGBoostとランダムフォレストによる高低狂いの変位予測
◎山田泰亮・森康久仁・川本一彦・須鎗弘樹(千葉大)
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A-009XGBoostとランダムフォレストによる高低狂いの変位予測
◎山田泰亮・森康久仁・川本一彦・須鎗弘樹(千葉大)
線路の保線工事の計画を立てる際,高低狂いの進行具合は大きな判断基準の一つとなっている.高低狂いの進行は,急進などの原因があり,単純な線形回帰の外挿だけでは予測することが難しい.高低狂いの値と整備基準値を比較することで工事計画は立てられているが,高低狂いの進行を予測することができれば,工事計画の決定に大きく寄与できると考える.本研究では,XGBoostとランダムフォレストを用いて,次回測定時の高低狂いの値を1m範囲で予測するモデルを提案する.各モデルで5つの地点で予測を行った結果,いくつかの測定時刻において精度の高い予測ができ,工事の判断に重要となる大きな変位を予測できた箇所もあった. |
A-010 |
計器誤差と熱バランスを考慮した高精度状態監視技術の提案
○笠原孝保・金田昌基(日立)・大城戸忍(日立GEニュークリア・エナジー)
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A-010計器誤差と熱バランスを考慮した高精度状態監視技術の提案
○笠原孝保・金田昌基(日立)・大城戸忍(日立GEニュークリア・エナジー)
大規模プラントに対して、計測データをもとに、プラントの系統・機器の健全性をモニタリングする数多くの状態監視技術が開発されている。しかし、多くの場合、既設の計器は、プラント全体の配管機器・系統の網羅的な診断を目的としていないため、既設の計測データだけを利用してプラント全体の機器・系統の性能と健全性を判定するには限界がある。本研究は、計器からの測定値とエンジニアリング知識を利用することにより、プラントの状態量の計測値との誤差、および熱バランスの誤差を最小化する最適化評価によって、非計測のプラント状態量を推定しプラント状態監視の範囲を拡大することが可能であることを示した。 |
A-011 |
外国為替証拠金取引における解釈可能な売買戦略の構築
◎内田純平・穴田 一(東京都市大)
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A-011外国為替証拠金取引における解釈可能な売買戦略の構築
◎内田純平・穴田 一(東京都市大)
近年,テクニカル分析を用いた株式売買や外国為替取引に関する研究が精力的に行われている. テクニカル分析を用いた投資戦略に関する研究では, 相場のトレンドや転換点を判断するテクニカル指標を組み合わせることにより売買戦略を構築している.しかし, テクニカル指標のシグナルのみを信頼して取引を行っても利益を大きく上げることは難しい.そこで本研究では, テクニカル指標による売買シグナルの強さを定義し, 売買シグナルの強弱を判断基準とすることで安定して利益を生み出す, 制限付きGenetic Network Programmingによる外国為替取引における解釈可能な売買戦略の構築を目的とする. |
A-012 |
台風接近時に安全かつ顧客を満足させる列車ダイヤ最適化
◎高江洲瑞喜・野中洋一・高橋由泰(京大)
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A-012台風接近時に安全かつ顧客を満足させる列車ダイヤ最適化
◎高江洲瑞喜・野中洋一・高橋由泰(京大)
本研究の目的は台風時に乗客の安全を確保しつつ、乗客の満足度を最大化する列車ダイヤの作成にある。列車が出発・到着する時刻を変数とし、運用上の制約を導入することで定式化する。また、上記の制約に加えて乗客の安全を確保するためにある時刻以降(台風の影響で安全ではない時間帯)は列車が走れないという制約を加えている。目的関数となる乗客の満足度は乗客一人ひとりの「目的地へ到達可能性」や「乗車時間」「混雑状況」「ホームでの待機時間」から求める。 |
A-013 |
多目的効用最大化によるストラテジーの自動チューニング
○奥原浩之・Antonio Oliveira Nzinga Rene(富山県大)
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A-013多目的効用最大化によるストラテジーの自動チューニング
○奥原浩之・Antonio Oliveira Nzinga Rene(富山県大)
経済活動の活発化に伴い,金融市場の規模は非常に大きいものとなっており,様々な角度から金融市場の研究が進んでいる.しかし,金融市場は複雑な要因が絡み合っているため全容を明らかにすることは困難である.時系列を特徴づけるテクニカル指標や結果の評価指標には様々なものが存在しており,有効な指標の選択は分析対象やデータの性質によって異なることや,複数のテクニカル指標の組み合わせも考慮する必要がある.本研究では,複数ルールの中から効率的に最適なルールを選ぶ手法の開発を目的とする. |
数理モデル化と問題解決(2) |
8月26日(木) 15:30-17:30 5a会場
座長 松田 健(阪南大)
座長補佐 関嶋 政和(東工大) |
A-014 |
生産計画立案における作業のまとまりと処理順序に基づく制約学習手法
◎清藤駿成・塚原朋哉・宗形 聡(日立ソリューションズ東日本)
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A-014生産計画立案における作業のまとまりと処理順序に基づく制約学習手法
◎清藤駿成・塚原朋哉・宗形 聡(日立ソリューションズ東日本)
制約を定式化し数理最適化で生産計画を立案する手法は有用である。製造現場の制約は多様で暗黙的なものもあるため,人手による洗い出しには限界がある。そこで,機械学習を用いて計画履歴から制約を学習する手法が提案されている。しかし,従来手法では暗黙的な制約を学習するための特徴量設計とデータ加工が必要となり,制約の有効性が設計に依存する,運用で管理するデータ量が増えるなどの課題がある。本研究では,計画履歴にある作業のまとまりや順序に制約の特徴が表現されていると仮定し,計画履歴から特徴量を自動構築して学習する手法を開発した。サンプルデータを用いた評価により計画履歴から制約を高精度で学習できることを確認した。 |
A-015 |
巡回セールスマン問題のL-システムによる近似解
◎井上今人(豊橋技科大)
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A-015巡回セールスマン問題のL-システムによる近似解
◎井上今人(豊橋技科大)
L-システムとは、単純な規則から複雑な形状を生成することが可能な文法規則である。特定の形状を生成するために確率論的L-システムなどが研究されている。しかし、確率パラメータを特定の形状生成のために調整することは試行錯誤的であり困難である。先行研究として、生成だけでなく死滅も規則に組み込んだ拡張L-システムが、空間的な複雑さの異なる形状の生成を可能としている。本研究では、死滅を組み込んだ拡張L-システムを用いて巡回セールスマン問題の近似解を求める。その特徴を分析することで、L-システムを制御する足掛かりとすることを目的とする。 |
A-016 |
金融極性辞書を用いたニューステキスト分析による経済動向予測
◎川崎拓海・穴田 一(東京都市大)
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A-016金融極性辞書を用いたニューステキスト分析による経済動向予測
◎川崎拓海・穴田 一(東京都市大)
近年, 金融予測の分野ではローソク足の画像を用いた分析やファンダメンタル分析, 数値情報を用いたテクニカル分析などによる様々な研究が行われている. しかし, 数値情報だけでなくテキスト情報も含まれているニュース記事を考慮することは, 世論に目を向けることを意味し, 数値情報だけでは説明が難しいマーケティングの予測を精度高く行える可能性があると考えられる. そこで本研究では, 金融に関係する単語を分析する金融専門極性辞書を用いたニューステキスト分析による東証株価指数(TOPIX)の株価予測を提案する. |
A-017 |
取引履歴の外れ値を考慮した評価による外国為替取引システムの最適化
◎高山 蓮・平岡隆晴・豊嶋久道(神奈川大)
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A-017取引履歴の外れ値を考慮した評価による外国為替取引システムの最適化
◎高山 蓮・平岡隆晴・豊嶋久道(神奈川大)
外国為替取引などの金融取引の手法としてテクニカル指標を用いた方法がある。テクニカル指標には多くのパラメータの組み合わせが存在するため、最適化アルゴリズムを用いて探索する方法が提案されている。しかし、従来の研究では、トータルの損益などで評価することが多く、最適化期間でしか適合できないオーバーフィッティングが発生しやすい。本研究では、最適化期間の取引履歴に注目し、再現性が低いものを外れ値と見なし評価を行うことでオーバーフィッティングを軽減する手法を提案する。 |
A-018 |
ユーザ属性に基づくレビュー点数の分布変化検出
◎中村章吾・古山陽菜・鈴木麻由里・小野田颯・八木悠介・山岸祐己(静岡理工科大)・斉藤和巳(神奈川大)
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A-018ユーザ属性に基づくレビュー点数の分布変化検出
◎中村章吾・古山陽菜・鈴木麻由里・小野田颯・八木悠介・山岸祐己(静岡理工科大)・斉藤和巳(神奈川大)
本論文では,ユーザの属性ごとで,同一のアイテムに対するレビュー点数の時系列的変化があるかどうかを分析する手法を提案する.一般に,レビュー点数の時系列データを可視化するためには,単位時間やウィンドウサイズを設定し,移動平均値などに変換する必要があるが,提案手法では,レビュー点数をカテゴリカルデータとして扱うことによって,パラメータを一切設定することなく可視化するとともに,レビュー点数の出現確率の変動を定量的に評価する.評価実験では,多様なサイズのレビュー時系列データに対する提案手法の有効性を検証する.また,実験において,提案する二手法は高速計算機を使わずとも実用的な時間で動作することも示す. |
A-019 |
Map-Elitesアルゴリズムを用いたGEによる解探索
○田村謙次(中央学院大)
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A-019Map-Elitesアルゴリズムを用いたGEによる解探索
○田村謙次(中央学院大)
進化的計算では適用問題に対する適応度に基づいて個体淘汰を行うことで解探索を行う手法が一般的であるが、多様性の維持や大域的な探索を十分に行うための仕組みを導入する必要がある。そのような背景において、Illumination Algorithmの一つであるMap-Elitesでは、解の特徴と適応度による個体選択を行うことにより解の局所的探索と多様性維持を実現している。本研究では、GE(Grammatical Evolution)にMap-Elitesを用いた手法を提案し、適応度による進化と比較して良好な解探索を行うことができることを報告する。 |
アルゴリズム・コンピュテーション |
8月27日(金) 9:30-12:00 6a会場
座長 東藤 大樹(九大)
座長補佐 松澤 智史(東理大) |
A-020 |
コセグメンテーションによるセグメンテーションの向上
◎信田萌伽・小西功記(ニコン)
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A-020コセグメンテーションによるセグメンテーションの向上
◎信田萌伽・小西功記(ニコン)
コセグメンテーションを利用して、画像セグメンテーション結果に対する修正を行う手法を提案する。 コセグメンテーションとは複数の入力画像に対する共通物体を検出するタスクである。 一般に、セグメンテーションタスクにおいては画像から人物や車など特定の構造を抽出することが目的となるが、セグメンテーションを行うべき画像は複数枚ありそれらの画像は似通っていることが多い。 標準的なセグメンテーション手法では1枚ずつの画像の情報のみを利用して物体抽出を行っているが、対象画像以外の類似する画像の情報もセグメンテーションには有用であると考えられる。 本手法は2枚の元画像とそれらのセグメンテーション結果画像をもとにグラフを作成し、グラフカットを用いたコセグメンテーションにより1枚のセグメンテーション修正結果画像の生成を行う。グラフ作成の際に2枚の画像の領域間の類似性を考慮することで、類似する領域を同じクラスに分類することが可能になる。 |
A-021 |
ドーナツグラフのグラフクラスの拡張
齋藤元樹・○三浦一之(福島大)
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A-021ドーナツグラフのグラフクラスの拡張
齋藤元樹・○三浦一之(福島大)
平面グラフGの描画で,Gの各点が整数格子の格子点上に配置され,Gの各辺が交差の無い直線分として描かれたものを格子直線描画という.nをGの点数としよう.n≧3なる平面グラフは,大きさ(n-2)×(n-2)の整数格子内に格子直線描画できる.グラフの制限をより厳しくすることによって得られた5連結p-k重ドーナツグラフGは,{n/(2k-2)+(2k-5)} × (2k-1),即ちO(n)の大きさの整数格子内に格子直線描画できることが知られている
本論文では,5連結p-k重ドーナツグラフを拡張した5連結p-l-k重ドーナツグラフの定義を与えるとともに,lとkにある数値をあてはめて構成したいくつかのドーナツグラフを与える.さらに,それらのグラフはO(n)の面積の整数格子内に格子直線描画できることを証明すると共に,そのような描画を求める線形時間アルゴリズムを与える. |
A-022 |
粗視化による巡回セールスマン問題の解法
◎内田純平・穴田 一(東京都市大)
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A-022粗視化による巡回セールスマン問題の解法
◎内田純平・穴田 一(東京都市大)
最も効率が良い組み合わせを求める組み合わせ最適化問題には, 与えられた全ての都市を巡る最短経路を求める巡回セールスマン問題(Traveling Salesman Problem, TSP)がある. TSPには多くの工学的応用分野が存在し, これらの応用分野が扱う問題は年々大規模化している. しかし, TSPの最適解を求めることはNP困難と呼ばれる問題クラスに属しており, 大規模TSPに対しては最適解を求める厳密解法よりも, 実用的な時間内にできるだけ良い解を求める近似解法の研究が盛んである. そこで本研究では, 新たな近似解法として疲労を考慮した階層型クラスタリングによって構成した最後のクラスタの重心で初期経路を生成し, その階層をもとにもどしながら経路生成を行うアルゴリズムを構築した. |
A-023 |
避難誘導における障害物回避を考慮したPSOアルゴリズムの評価
◎石井壯幸・松澤智史(東理大)
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A-023避難誘導における障害物回避を考慮したPSOアルゴリズムの評価
◎石井壯幸・松澤智史(東理大)
地震による人的被害の一つとして、避難の過程で構造物の損壊や火災に巻き込まれる被害が挙げられる。地震による構造物の損壊や火災により、本来通れる道が制限されるような状況において、安全な場所へ避難するのにかかる時間を削減することを本研究の目的とした。本研究では避難にかかる時間の削減を行うためにPSOアルゴリズムを用いた避難誘導を提案した。PSOは障害物の回避を考慮した拡張をした。評価を行うためにACOアルゴリズムを用いた避難誘導を比較対象とし、それぞれシミュレーションを行った。結果として、避難にかかる時間を削減する結果が得られた。しかし、避難には時間以外の観点も考慮する必要があるため、そちらを今後の課題とする。 |
A-024 |
グラフクリーク探索問題を利用した仮想通貨採掘時間の分散解析
◎池辺 慶・櫻井幸一(九大)
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A-024グラフクリーク探索問題を利用した仮想通貨採掘時間の分散解析
◎池辺 慶・櫻井幸一(九大)
仮想通貨は取引を行う際にマイニングという、計算困難な問題の解の探索を行っている。探索の性質上、マイニングにかかる時間にはブレが生じてしまう。これはセキュリティの観点上好ましくない。本研究では、既存研究でマイニング時間の分散を小さくすることを目的として提案された、クリークを利用したマイニング及び複数連結マイニングの二つを組み合わせることでさらにマイニング時間の分散を小さくすることが可能か評価し、実装を行った。その結果、組み合わせることで、従来のマイニングや既存研究よりも効率よく、小分散化を図ることに成功した。 |
A-025 |
最良個体を用いた適応的差分進化による連続最適化問題の解法
◎岩崎丈徳・穴田 一(東京都市大)
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A-025最良個体を用いた適応的差分進化による連続最適化問題の解法
◎岩崎丈徳・穴田 一(東京都市大)
ニューラルネットワークの学習やエネルギーシステムの構築,新幹線の形状設計など多くの工学分野や産業分野の問題が最適化問題を解くことに帰着される.しかし,ほとんどの問題が現実的な時間内で厳密解の求解が困難になってしまうため,生物の進化や群れ行動を模倣した進化的計算(EC)という近似解法の枠組みが存在する.そのECの1つに差分進化(DE)という手法があり,DEのパラメータ調整を適応化した適応的差分進化が提案されているが,集団内の情報を有効活用しないまま収束してしまう.そこで本研究では,局所解に陥りにくくするため変異ベクトル生成時に差分により最良個体を変異させた適応的差分進化を提案し,その有効性を確認した. |