編集にあたって

松崎公紀(高知工科大学)
 
本会誌では,学生の学位論文の成果を迅速に社会に紹介することを推進している.本速報は,情報処理の各研究分野をカバーする約40研究会の主査の推薦により,優れた博士論文の研究成果をいち早く読者に紹介するものである.今回は,2011年4月から2012年3月までの博士論文を対象として各研究会の主査より推薦された合計35本の優れた博士論文について,その研究内容を紹介する.コンピュータサイエンス領域からは14本,情報環境領域からは12本,メディア知能情報領域からは9本の論文がそれぞれ推薦された.

博士論文の研究内容は専門的なものとなるが,それを読者に分かりやすく紹介できるよう少し工夫を行った.まず,単に専門的な博士論文の概要を述べるのではなく,その背景を含めた研究紹介となるよう書いていただいた.研究会主査からの推薦文,読者の理解を助けるための図・写真に加えて,その研究内容を大雑把に一目で把握できるよう「背景」「問題/対象」「貢献」についてまとめたキーフレーズ,「著者からの一言」などの項目について掲載することとした.最先端の研究内容・研究分野について知りたい読者のほか,これから研究を深めていく学生読者に役立つ内容となれば幸いである.
(2012年9月19日)