抄録
O-024
パーソナルデータの利活用と規制を両立させる情報ガバナンスの考察
北村 浩(所属なし)
IoTや自動走行に係るサービスにおいて、ヒト(利用者)~モノ(デバイス)~コト(行動)の一体化に伴って収集・利活用の対象であるビッグデータについて、利活用と規制のガバナンスのためのルール化を考察する。当該パーソナルデータは、データの所有・利用に係るステークホルダーの間の合意形成をいかに図るのかは、IoTサービスを推進するための課題である。2017年5月末に個人情報保護法が改正・施行されて、パーソナルデータ利活用の環境が整備されてきたが、新たな管理基準を示す提言を本稿で行う。利活用と規制の合意ルールは必ずしも形成されておらず、中でも、併存を図るのかについて、情報管理と法的視点からの規制を融合した研究が十分行われているとは言い難い。パーソナルデータの利活用と規制のルールの可視化を進めることで、IoTサービスの通常運用時と紛争等の有事の両方で、ステークホルダーがいかにアカウンタビリティを発揮するためかを研究する意義は大きい。