抄録
O-020
VARモデルによるマス広告とデジタル広告の効果に関する考察
藤居 誠(鳥取大)
マーケティング・コミュニケーションにおいては、様々なメディアを組合せ、マーケティング課題を解決する動きが志向される。そのため広告効果測定では、マス広告とデジタル広告を統合して分析することが求められる。本研究では実際に市場で得られた売上げ等の各種マーケティング・データを用い、VAR(ベクトル自己回帰)モデルの構築を試みている。VARモデルを用いる利点としては、異なる時系列データ同士のダイナミックな関係性を推定できる点があげられる。本研究においても、Grangerの因果、インパルス応答関数、分散分解によって変数間の影響を調べ、マス広告とデジタル広告が売上に与える影響の有無やその定量化を検証した。