抄録
M-031
NOMAの重畳中継を用いた衝突警告システムにおけるインフラレス型セルラV2Xの通信品質向上
平井健士・村瀬 勉(名大)
本稿では、情報同報型の衝突警告システムにおけるインフラレス型セルラV2Xにて、NOMA(Non-Orthogonal Multiple Access)を実現するDecentralized-NOMA方式を提案する。Decentralized-NOMA方式は、2つの機能を持っている。1つ目の機能は、NOMAを用いたフレーム中継である。そのアイデアは、中継フレームと自身の同報フレームを重畳化するために、適切な中継ノードを自律分散的に選択し、また、システム特性を考慮して、中継ノードの重畳電力を制御する点である。2つ目の機能は、NOMAを用いた複数ノード同時送信である。同報フレームを重畳化するために、同時送信が可能なスロットを自律分散的に選択する。 Decentralized-NOMA方式は、NOMAを利用して通信帯域利用効率を高めることで、通信品質の改善が見込まれる。本稿では、Decentralized-NOMA方式の基本的な通信品質特性を評価し、方式適用前と比較して、通信品質が大きく向上することを示す。