抄録
M-019
V2X通信における車両走行履歴のブロックチェーン化による位置情報偽装検知モデルの提案
中井綾一・畑山諒太・佐藤健哉(同志社大)
近年,V2X(Vehicle to Everything)通信においてサイバーセキュリティに関する懸念が指摘されている.このV2X通信は,車両の位置情報や周辺情報のリアルタイム制御を可能とする.しかし,攻撃者が車両の位置情報を偽装し,事故車両になりすましたとすると渋滞を引き起こしたり,道路を封鎖することができる.このことから,車両の位置情報の偽装は解決するべき問題となるだろう.そこで本研究では,ブロックチェーンのProof of Work技術を参考に車両間を相互監視することで位置情報の偽装を防止する手法を提案する.ブロックチェーンは,情報の分散化,追跡不可,否認防止といった特徴を持つため,セキュリティ方面への応用が期待されている.そして,提案手法の有用性を示した.