抄録
L-021
教育が情報漏えいへの安心感に与える影響
坂上太洋・米村恵一(木更津高専)
本研究では,情報セキュリティに関わるユーザにとって身近な脅威となっている情報漏えいについて,教育によって知識を習得した場合の心理状態の変化を比較し,安心感を向上させる方法を探ることを目的としている.そのために,情報漏えい原因への安心感についてアンケート調査を行い,質問手続きとして,参考プリントを用いて情報漏えいの知識を提示する実験と,情報漏えいについて考えてもらう実験を行った.分散分析を行った結果,漏えい人数や原因別の被害件数をまとめた知識を提示したとき,被害件数が多い情報漏えい原因に対して安心感の向上が見られた.これについて,漏えい被害の想定が一致したことで安心感が向上したと考えられる.