抄録
K-034
異常三色型色覚異常者のための線形的色補正
久保 麗・國島丈生(岡山県大)
一般に異常三色型色覚異常者は色の認識,識別が困難であるが,その程度には個人差がある。また人間の色知覚は外部から観測することが難しく,色彩補正技術の実現のためには,個人の色知覚特性を推定する技術が不可欠である. 色覚異常者が不都合なく認識できるように実際の色情報を補正するためには,色を弁別可能にすればよく,精度の高い色空間を構築しなくても実現できる可能性がある.本研究では,Brettelらが提案した色見えシミュレーション手法を応用することで,望月らによる先行研究より簡便な方法で充分な色弁別を可能とする方式を提案し検証実験を行った.この結果についても報告する.