抄録
K-033
視覚障がい者のための仮名漢字変換支援システム
西田昌史・長野 尭・綱川隆司・西村雅史(静岡大)
視覚障がい者は仮名漢字変換を行う場合、その漢字を含む別の単語で説明を行う詳細読みを用いているが、これには同音異義語があると想起しづらい場合がある。また、漢字をパーツに分けて説明する構成読みがあるがこれには複雑な字形の漢字には使いにくいという欠点がある。その他にも類義語等の意味情報で説明する手法も以前に提案されたが、これには固有名詞に使えない等の欠点が存在する。そこで、これらの欠点を補うため本研究では詳細読みに加えて構成読み、意味、例文といった情報をひとまとめに提示するシステムを提案する。評価実験の結果、従来の詳細読みに比べて提案手法のほうが正しく漢字を連想できることがわかった。