抄録
J-010
睡眠時における無呼吸状態推定のための最適周波数帯域の検討
西尾啓汰・高尾郁也(青学大)・鏑木崇史(国際基督教大)・栗原陽介(青学大)
本稿では、睡眠中の無呼吸状態を無拘束で推定するため、各時刻の周波数分布に着目した手法を検討する。計測した呼吸信号にウェーブレット変換を適用することで求めた各時刻の周波数分布にたいし3つの異なる観点から特徴量を定義し、各特徴量の推定精度について比較する。1つ目は周波数分布の最大周波数を特徴量とする手法、2つ目は正常呼吸時において主となる周波数帯域を特徴量とする手法、3つ目は全周波数帯域を特徴量とし、積層自己符号化器で推定する手法である。検証実験の結果、各手法の正答率は0.75, 0.86, 0.90となり、全周波数帯域を特徴量とし、積層自己符号化器により推定する手法が最も高い精度となった。