抄録
J-002
変化の見落とし現象に着目した周辺情報通知に関する基礎的検討
田邊喜一(松江高専)
人の認知特性である“変化の見落とし現象”を導入することにより,ユーザが注意を向けている空間領域に情報が提示されたときにのみ,その情報の提示に気付くような周辺情報通知法について検討している.本手法では,情報の更新時に空白画像を短時間挟むフリッカー法を用いて当該現象を誘発する.本稿では,中心作業(標的文字アルファベットの検出)と周辺作業(4個配置された大文字アルファベットの変化検出)を同時に課し,中心作業が伴う場合の周辺情報の検出特性について調査した.周辺刺激は画面右下の領域に提示した.分析の結果,中心作業を伴うと周辺刺激に対する検出率がかなり低下する傾向が認められた.