抄録
I-011
領域分割に基づいたグラフカットによるグラフベースのカラリゼーション符号化の計算量削減手法
安彦魁人(東理大)・雨車和憲(工学院大)・半谷精一郎・浜本隆之(東理大)
カラリゼーション符号化とは,カラー画像の符号化の際に輝度成分を用いて色差値を圧縮し,復号化の際にはカラリゼーションと呼ばれるカラー画像復元技術によってカラー画像を得る符号化手法である.従来研究では画像の複数の画素を頂点とし,作成したグラフから得られるグラフフーリエ基底を用いて色差情報を保存する.しかしこの基底を得る際に,頂点数の2乗に比例する演算量が必要となる.そのため十分な精度を得るためには計算時間が膨大になってしまう.そこで本研究では,画像の劣化を抑えつつ演算量を減らすための方法について議論を行う.また,グラフカットを用いたいくつかの実践的な方法を提案し,数値実験により比較する.