抄録
I-007
靄を含んだ画像の鮮明化の一手法
赤松 凌・村木祐太・西尾孝治・小堀研一(大阪工大)
デジタルカメラは、現代の生活の様々な場面で利用されている。しかし、屋外で撮影を行う場合、霧や靄などの悪天候の影響を受け、鮮明さが低下する。本研究では、画像の視認性向上のために、空領域と前景領域を分離することによる靄除去手法を提案する。
 提案手法では、明度のヒストグラムより極大値を求め、前景と空の境目となる値を算出し、空領域を分離する。次に、空領域から大気光を推定し、ダークチャネル特徴に基づき靄による光の散乱具合を示す透過度の推定を行う。推定した大気光と透過度より画像中の靄の除去を行う。最後に、線形補間により明るさを調整することで靄の除去による明るさの低下を防ぎ、鮮明な画像を生成する。