抄録
H-013
vSLAMのための画像局所特徴を併用したICPの高速化法
島田佳典・和田俊和(和歌山大)
単眼カメラを用いて,環境地図構築と自己位置推定を同時に行うVSLAMにおいて、キーフレームとの間で対応点探索が行えない場合は対応付けが行えるフレームが観測されるまでマップ構築と自己位置推定が行えない.この解決策として,新たな座標系とキーフレームを設定し,即座に再開し,このマップを以前のマップと統合すれば良い.
こうした統合にはICPがよく用いられるが,収束までの計算回数が膨大になることが多い.一方,vSLAMでは,輝度値を扱うため,画像の局所特徴も自然と利用できる.通常のICPで扱う3次元座標情報に加え,局所特徴を対応点探索に用いることで,ICPの高速化が期待できる.本論文では,こうした高速化手法を提案する.実験を通じて,従来法よりも約10倍の速度で収束し,提案手法の有効性を確認した.