抄録
G-016
SqueezeNetを用いた顕微鏡画像からの血中循環がん細胞の自動識別
中道一貴・陸 慧敏・金 亨燮(九工大)・米田和恵・田中文啓(産業医大)
近年,がん検査のバイオマーカーとして血中循環がん細胞(CTC)が注目されている.CTCはがん患者の血中に存在し,転移に寄与するとされており,医師は顕微鏡で撮影された画像からCTCの解析を行うが,目視による検査のため負担の大きい作業となる.そこで本論文では,CTCの自動識別法を提案する.提案手法は,選択的強調フィルタとブロブ解析を用いた細胞領域の検出を行った後,畳み込みニューラルネットワークの一種であるSqueezeNetを用い,CTCの識別を行う.性能評価のために提案手法を6症例(5040枚の画像)に適用し,真陽性率:97.30[%],偽陽性率:3.253[%]という良好な識別結果を得た.