抄録
G-011
確率モデルに基づく質量分析におけるマススペクトルの解析
橘 勇人(近畿大)・高橋 篤・錦織充広(国立循環器病研究センター)・大星直樹(近畿大)
近年、質量分析の精度向上や解析技術の進歩により、タンパク質を網羅的に解析するプロテオミクスが大きく発展を遂げてきたが、今もなお発展段階にある。特に、質量分析において得られるマススペクトルから多くのペプチド配列を高精度に同定可能とすることは、この分野における重要課題の一つである。この課題の解決は、疾患の発症や進行の原因となるタンパク質の探索などにおいて必要不可欠である。本研究では、質量分析によって得られるMS2レベルの断片化されたペプチドのスペクトルから配列を決定する際のスペクトルの質などの問題を解決し、より高い精度での配列の同定を行うために確率モデルに基づくマススペクトルの解析を試みた。