抄録
G-006
スパースモデリングに基づく神経回路構造のシステム同定
政廣 蓮・大森敏明(神戸大)
近年,計測技術の発達が神経科学分野の進展に寄与している.特にイメージング技術の発達により,複数の神経細胞の活動を同時に観測することが可能となった.現在では,このように観測されたデータを用いて,脳の情報処理を担う神経回路構造を解明することが求められている.本研究では,観測された膜電位データから神経回路構造を推定するアルゴリズムを提案する.特に,神経結合がDaleの法則に従うという生理学的な知見と,神経細胞の内部状態が非線形ダイナミクスに従うという知見に基づき,神経回路構造のシステム同定を実現する動的スパースモデリング手法を提案する.