抄録
F-028
部分的選好下における学校選択メカニズム
和田凌司・八尋健太郎・東藤大樹・横尾 真(九大)
マッチング問題に関する既存研究の多くは,学生や学校の持つ選好が厳密に順序付けられている問題を前提としている.しかしながら,学生や学校が数多く存在する現実的な仮定の下で,互いの正確な情報を得ることは困難である.そこで本論文では,各エージェントの選好の一部が順序付けられていないモデルを考察する.本論文の扱うモデルにおいて,学生が学校にインタビューを行うことにより,各エージェントは自分が潜在的に持つ選好を明確にできる.しかしながら,インタビューにはコストが生じると仮定するのが一般的である.そこで本論文では,必要最小限のインタビューを用いて学生最適性を満たす割当を出力するメカニズムを提案する.