抄録
F-024
単調方程式のニュートン型解法に基づく新たな非負値行列因子分解アルゴリズム
佐野雄大・右田剛史・高橋規一(岡山大)
非負値行列因子分解とは与えられた非負値行列を二つの非負値因子行列の積で近似する多変量解析の手法である.本発表では,誤差がαダイバージェンスによって定義される非負値行列因子分解について考察し,単調方程式のニュートン型解法に基づく高速な座標降下アルゴリズムを提案する.また,提案法が大域収束性を有することを示す.ここで,大域収束性とは任意の初期値に対してアルゴリズムによって生成される列が少なくとも一つ収束部分列をもち,かつ任意の収束部分列の極限が対応する最適化問題の停留点であることを意味する.さらに,提案法はハイパーパラメータαの値によらず高速に動作することを数値実験によって示す.