抄録
F-017
群衆流動マルチエージェントシミュレーションのための並列処理実装手法の検討
浅野俊幸(湘南工科大)・廣川雄一・西川憲明(海洋研究開発機構)
大規模な避難誘導や混雑回避を検討する際に,マルチエージェントシミュレーションが注目されている.多様で複雑な歩行者の集団挙動では,より深い洞察に基づいて歩行者が持つ認知プロセスを考慮した行動を表現できるヒューリスティックモデルにより歩行者行動モデルを構築することが望ましい.歩行者の視覚情報を取り入れたヒューリスティックモデルは,大規模な人流の衝突回避行動等には多くの計算が必要となるため計算機資源の抑制と並列化が課題となる.そこで本論文では,我々が開発するMASHモデルの性能・特徴分析を行い,並列化の阻害要因を明らかにしてノード内並列で効果的に実行できる手法について述べる.