抄録
E-013
レファレンスサービス自動化のための書籍分散表現
松橋勇輝(イー・アンド・エム)・安達由洋(東洋大)
本研究では図書館のレファレンスサービスの自動化に向けて、分散表現による書籍検索の二つの実験に取り組んだ。一つ目の実験では、PV-DM、PV-DBOW、SCDVなど幾つかの書籍分散表現手法を用い、書籍検索にどの手法が適しているかを実験・評価した。その結果、SCDVが最も高い評価値を得た。二つ目の実験では、書籍をSCDVの類似度に基づいて内容のまとまりごとに分割し、これを検索対象に書籍検索する手法を提案し実験を行った。その結果、提案検索手法が単純なSCDV手法を上回る評価値を獲得した。以上より、レファレンスサービス自動化にSCDVを用いた書籍分散表現が有効であること、また本研究で提案した書籍分割に基づく手法がより適した手法であることが示された。