抄録
E-011
弦楽器練習支援のための音符からの運指推定
新村祐加・堰澤 映・中島克人(電機大)
弦楽器の演奏において効率的な指運びや音の表現力を高めるためには適切な運指の決定が重要である.しかし,市販の楽譜には運指が表記されていないことが殆どであり,演奏経験の少ない初級者は不適切な運指を覚えてしまい,楽器の上達を阻む恐れがある.そこで我々は,弦楽器の楽譜に対し,熟練者が行うであろう運指をリカレントニューラルネットワークで推定し出力する手法を提案する.これにより初級者が限られた時間の中で正しい運指で効率の良い練習が行えることを目標とする.本論文では,RNNで構築したモデルで推定した運指情報と熟練者により考案した運指情報を比較して推定精度を検証した.