抄録
E-003
漸進的な言語処理のためのRNNを用いた残存文長の推定とその評価
河村天暉・大野誠寛(電機大)・松原茂樹(名大)
同時通訳や字幕生成,入力予測などのリアルタイム言語処理システムでは,
入力に対して漸進的に処理を行う必要があり,
処理の正確さを保ちつつ,遅延時間を抑えることが求められる.
このような処理を実現するにあたり,
意味的なまとまりをもつ文が今後どれだけ続くかという情報は,
重要な手がかりとなりうる.
そこで本稿では,文節が入力されるごとに
RNNを用いて残存文長を推定する手法を提案する.
新聞記事文を用いた実験の結果,
本手法の正解率は,chance rateや従来手法を上回っており,
その有効性を確認した.