抄録
CE-006
パターンマイニングを用いた楽曲主題部の自動抽出に関する研究
JIAXIN WU・沼尾雅之(電通大)
旋律は音楽の構成要素の1つである.旋律構造分析は音楽学習者にはもちろん,自動作曲や編曲などの音楽情報処理分野においても重要な課題である.楽曲の旋律構造で,中心となるフレーズは主題部であり,主題部抽出は旋律構造分析の第一歩である.本稿では,楽譜データから,パターンマイニング手法を応用することにより,主題部を検出する手法を提案する.パターンマイニングで得られる繰り返しパターンを主題候補とし,スラーなどの楽譜記号と,調やリズムの強迫弱拍などの音楽要素を考慮しながら主題部を抽出し,それを楽譜上に表示する.更に,主題部以外のモチーフなども検出することにより,楽曲全体の旋律構造分析システムの構築を目指す.