抄録
CA-004
テクニカル指標による金融取引の戦略木構築
加藤旺樹・穴田 一(東京都市大)
近年,テクニカル指標を用いた株式売買に関する研究が行われている.松村らは,テクニカル指標を用いた投資戦略を木構造で戦略木として表現した.そして,それぞれの個体が戦略木を持ち,その戦略木に従い株式売買を行うモデルを構築した.このモデルでは,戦略木を構成するノードを個体の遺伝子として遺伝的操作を用いることで,より利益が高くなるように個体を進化させている.ところが,その戦略木は上昇トレンドのみでしか稼ぐことが出来ないものとなっていた.そこで本研究では,松村らの研究で用いられた戦略木を用いて,様々な変動に対応することが出来る,テクニカル指標を用いた,より利益を生み出す投資戦略の構築を目的とする.