抄録
C-012
AES暗号化回路の実装方法に依存しないCPA対策回路
渡邊 翔・籠谷裕人(岡山大)
近年,暗号に対する攻撃手法の研究が盛んに行われている.その1つとして暗号のハードウェア回路の物理的情報のデータ依存性を用いて情報を解析する非破壊攻撃であるサイドチャネル攻撃が危険視されている.そのため,設計者はサイドチャネル攻撃への対策をしたデバイス設計を行う必要がある.本研究では,AES暗号化回路の実装方法に依存しない対策回路として乱数と非線形な演算を行う回路を直列に連結した対策回路を実装した.非線形な演算としてSubBytes関数や有限体上の乗算や二乗算を用いた.今回は無対策版と連結数の異なる複数の対策版と比較することにより相関電力解析への耐性の評価を行う.