抄録
C-011
高基数選択型浮動小数点数除算器の高速化
石田泰明・森下賢幸・小椋清孝・伊藤信之(岡山県大)
近年の3D画像処理において、浮動小数点数除算器がよく用いられる。しかし、除算は他の演算と比較して多くの処理時間を要すため、除算器の高速化が求められている。
そこで、過去にIEEE754方式の32bitの単精度浮動小数点数に対応した、基数16の高基数選択型浮動小数点数除算器を設計した。しかし、処理時間・回路規模共に課題を残した。
本研究では、処理時間に比重を置いてこれを改善すべく、前処理である、スケーリングから除数と部分商の乗算結果をレジスタに格納するまでのアルゴリズムを見直し、そこに使用する乗算手法も改良した。更に、正規化を最適化することで、従来の遂次型と比較して約29%の高速化を実現した。