抄録
B-022
統合陸域モデルILSのCode Modernization
荒川 隆・原山卓也(高度情報科学技術研究機構)・新田友子・竹島 滉・芳村 圭(東大)
現代の高性能計算機にとって並列性能は演算性能にとって極めて重要な要素である。本研究ではSIMD(あるいはベクトル演算)に着目し、具体的なアプリケーションソフトをSIMD化した結果について報告する。対象としたソフトは陸域統合モデルILSである。ILSは陸面を表現する方程式系に適合するように鉛直方向の計算を行う物理モジュールと鉛直カラムを水平面に広げるドライバモジュールの2つの階層からなるが、最内周の鉛直ループは依存性があるためSIMDが効かず、これが計算性能の阻害要因となっていた。そこで汎用次元を新たに設け、この次元のループを最内周とするように改良を施した。大会では改良の具体的な内容およびその結果について報告する。