抄録
B-001
自動コード生成を目的とした複数のUML図に対する整合性検査手法
畑瀬尚之・和崎克己(信州大)
複数の準形式手法,特にUML図とVDM++仕様記述に対する整合性検査を行い,上位設計での正しさを保証した上でのプロトタイピングを目的とする.対象ドメインとしてイベント予約システムの上位設計を想定している.具体的な検査項目として,(1)クラス図とアクティビティ図間での要素の一致検査,(2)アクティビティ図内の構造検査,(3)UML図とVDM++ファイル群との要素の一致検査ならびに(4)VDM++での仕様の検査を行う.検査通過後の設計群を元に,テンプレートベースによる限定的なプロトタイピングコードの自動生成を行う.現在,項目(1)においては,相互の図間でのクラス名・メソッド名,引数・返り値といった要素の合致確認を試行している.項目(2)においては,クラス名等の要素との一致検査,ノード接続の妥当性,出力言語により生成が困難となるケース,進行性が問題となるような分岐条件の検知を試行している.更に,不整合な記述を検知し,ユーザフィードバックを行うようなUML設計ツールastah上のプラグインを実装し評価を行った.