抄録
A-003
多重ルーティング形態法における対象外故障の迂回可能性の検討
石外将史・樽谷優弥・福島行信・横平徳美(岡山大)
ネットワーク内の故障を高速に迂回できる方法として,多重ルーティング形態
法が提案されている.この方法では,ネットワーク設計時に,故障を想定した
複数の予備形態をあらかじめ作成しておき,パケット転送の途上で故障に遭遇
した時には,その故障を迂回できる予備形態に従ってパケットを転送する.こ
の方法は単一故障のみを対象としており,対象外の複数故障が起って2回目の
故障に遭遇した場合,パケットは破棄されてしまう.しかし,複数故障が起っ
ても,高々1回しか故障に遭遇せず,宛先までパケットを転送できる送受信ノー
ド対が存在する可能性がある.本研究では,対象外故障の発生時におけるこの
ようなノード対の割合について検討する.