連続セミナー2024「情報技術の新たな地平:AIと量子が導く社会変革」

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第10回【11月18日(月)9:00~12:20】

自動運転技術と展開


人手不足の問題から,公共交通機関などへの自動運転の導入が望まれつつあり,今後の社会では必須になると想定される.AI技術の急速な進歩により,現実に 運用されはじめている例もある.しかしながら,事故のリスクなどで一般には不明点も多く社会的な抵抗感もあるのが現実である.そこで,戦略的イノベーション技術として自動運転の最先端の技術開発,社会に出す際の試験環境に関して紹介するとともに,公共交通機関に投入された場合のインパクトに関してMaaSという観点からの紹介と,世界の事例の紹介をすることで,自動運転に関して論じる.

※本セミナーは、配布資料とアーカイブ配信をご提供いたしますが、都合により一部提供できない可能性がございますのでご了承ください。

  • [9:00-9:05]オープニング

    清原 良三(学校法人幾徳学園 神奈川工科大学 情報学部 情報工学科 教授 )

    【略歴】1985年大阪大学大学院博士前期課程修了.同年三菱電機(株)入社.1989年-1993年(財)新世代コンピュータ技術開発機構出向.2012年より現職.モバイルコンピューティングの研究に従事.本会モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会幹事,DICOMO運営委員、論文誌編集委員会ネットワークG主査,DPSワークショップ2014委員長,高度交通システムとスマートコミュニティ研究会主査,幹事,CDSトランザクション編集委員長,調査研究担当理事を歴任,博士(情報科学)
  • [9:05-9:45]Session1「自動運転車の安全性評価に向けた仮想空間シミュレーションDIVPの開発」

    自動運転車は実装段階に入り各国で実車での公道実証が盛んに実施されている.しかし,その技術進歩とは裏腹に海外では交通事故も散見されるようになり,安全性検証をどこまでやれば良いかは喫緊の課題となっている.本講演では,センサの認識に代表される予見可能性から回避可能性までを評価する仮想空間シミュレーションであるDIVP(Driving Intelligence Validation Platform)の開発を紹介し自動運転車の安全性評価の展望について述べる.

    井上秀雄(神奈川工科大学)

    【略歴】1978年早稲田大学理工学部卒業.トヨタ自動車(株)入社.車両制御開発室長、統合システム開発部長、先端・先行企画室長(部長級)等を歴任.車両運動制御,運転支援・自動運転,車両系統合制御システム全般の開発に従事.2016年~神奈川工科大学 教授に就任. 2018年~東京農工大学 客員教授,2018年-2022年SIP自動運転第2期DIVPプロジェクトリーダ(現在 METI支援のDIVPコンソーシアム)等.1992年 FISITA論文賞,2009年NHTSA_US Government Award,2016年日本機械学会 業績賞等 受賞.
  • [9:45-9:55]休憩

  • [9:55-10:35]Session2「金沢大学の自動運転技術の社会実装に向けた取り組み」

    金沢大学ではこれまで1998年から25年以上の長きにわたって市街地における自動車の自動運転を実現するための技術を開発してきた.自動運転を実現するためには通常のドライバが行っている認知・予測・判断などの一連の運転動作を,車載センサ,コンピュータ等を用いて実現する必要がある.また,自動運転技術の社会実装に向けては,その安全性評価に関する取り組みも重要となる.本講演では,金沢大学のこれまでの取り組みについて紹介するとともに,自動運転技術の社会実装に向けた取り組み状況について述べる.

    菅沼 直樹(金沢大学 高度モビリティ研究所 副所長・教授/株式会社ムービーズ 代表取締役)

    【略歴】1998年,金沢大学自然科学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。
    日本学術振興会特別研究員、金沢大学助手、准教授を経て2019年より現職。
    市街地での走行な自動運転システムの開発に関する研究に従事し,1998年からは国内の大学で初となる自動運転自動車の公道走行実証実験も開始.また2024年 株式会社ムービーズを設立し,現在代表取締役を務めるとともに,自動運転技術の社会実装に向けた取り組みを推進中.
  • [10:35-10:45]休憩

  • [10:45-11:25]Session3 「公共交通・ITSからCASE・MaaS・自動運転への展開と今後の展望」

    ]

    過去、ユーザによりよい移動を提供するモビリティは情報通信技術の進展とともに発展を続けてきた。
    この10年ほどを俯瞰し、公共交通分野、ITSなど新技術分野がどのように現在の展開につながっているのかについてまとめ
    また、今後どのような領域に展開できるのか、技術や研究分野に求められる要素について述べるものとする。

    日高 洋祐(株式会社 MaaS Tech Japan 代表取締役CEO)

    【略歴】東京工業大学総合理工学部卒業後、2005年にJR東日本に入社。 東北地方にて車両メンテナンス、車掌・運転士・指令員等の運輸業務を行った後、ICTを活用したスマートフォンアプリの開発や公共交通連携プロジェクト、モビリティ戦略策定などの業務に従事。 在職中の2014年、東京大学学際情報学府で、日本版MaaSの社会実装に向けて国内外の調査や実証実験の実施により、MaaSの社会実装に資する提言をまとめる。2018年、株式会社MaaS Tech Japanを創業。MaaSプラットフォーム事業などを行う。国内外のMaaSプレーヤーと積極的に交流し、日本国内での価値あるMaaSの実現を目指す。 一般社団法人JCoMaaS理事。著書に、『MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(日経BP社)、『Beyond MaaS 日本から始まる新モビリティ革命 —移動と都市の未来—』(日経BP社)がある。
  • [11:25-11:35]休憩

  • [11:35-12:15]Session4「自動運転に関する各国の状況-欧米での概要とシンガポール、中国での取り組みー」

    いくつかの地域で進められてきている自動運転の状況に関して私見を交えながら紹介する。まずはITS世界会議やその他の国際会議などで述べられてきている、欧州、米州の状況から俯瞰する。欧州、米州いずれも道路交通の安全の観点から”Connected”が前面に出ている印象である。
    デジタルツインの構築を含めて積極的にロボタクシーなどの普及を進めているのが中国である。いくつかの事例を踏まえながら、最近の状況を説明する。一方でシンガポールは2019年のITS世界会議シンガポールの時はかなり積極的に研究開発を進めていたが、最近ではビジネスの立場などから自動運転の取り組みを再検討している。
    以上のように、さまざまな自動運転の取組方について紹介する。

    尾崎 信之(東海国立大学機構 名古屋大学 未来社会研究所 モビリティ社会研究所 客員教授)

    【略歴】現在、東海国立大学機構 名古屋大学 モビリティ社会研究所 客員教授およびメルボルン大学 Honorary Principal Fellow。1983年東京大学工学部計数工学科卒業。同年、現(株)東芝に入社。2020年3月までは(株)東芝の社会インフラ部門に在籍し、その後名古屋大学へ。IEEEのITS(Intelligent Transportation Systems) Societyでは、Vice President for Technical Activitiesとして6年、Board of Governor(理事会メンバー)から含めると12年従事している。国内ではITS JAPANの国際委員会委員長、賑わいのある「交通」まちづくり委員会の委員長を長年務める。国内外のITS関連の活動を積極的に行っている。1996年工学博士(東京大学)。
  • [12:15-12:20]クロージング

    清原 良三(学校法人幾徳学園 神奈川工科大学 情報学部 情報工学科 教授 )

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