O分野 情報システム |
選奨セッション 情報システム |
9月6日(水) 9:30-12:00 1r会場
座長 後藤 晶(明治大学)
北島 信哉(富士通株式会社) |
CO-001 |
経営職層に至る女性のキャリア形成に寄与する影響要因の検討
◎DING HAO・家入 祐也・菱山 玲子(早稲田大学)
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CO-001経営職層に至る女性のキャリア形成に寄与する影響要因の検討
◎DING HAO・家入 祐也・菱山 玲子(早稲田大学)
日本では,男女雇用機会均等法や女性活躍推進法などの法律が施行されているが,未だ管理職に就く女性の数は少数であり,わずか13.3%である.そこで本研究では,「社会全体の価値観」,「女性個人的要因」,「法的制度」の3つの視点に着目し,経営職層に至る女性のキャリア形成に寄与する影響要因の分析を試みた.これら3つの視点に基づいた質問票を設計し,アンケート調査を行った.調査結果の分析によって,女性のキャリア形成に影響を与える要因について検討することが出来た. |
CO-002 |
Discussion on the Comparison of the Career Development of Women between Japan and China
◎LYU SIMENG・家入 祐也・菱山 玲子(早稲田大学)
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CO-002Discussion on the Comparison of the Career Development of Women between Japan and China
◎LYU SIMENG・家入 祐也・菱山 玲子(早稲田大学)
In recent years, the issue of improving gender equality has been attracting the attention of various countries. According to Global Gender Gap Report 2022, Japanese women's labor-force participation rate is 53.30%, and the number in China is 61.61%. Factors such as the gender gap in employment and salary, the burden of parenting, and social opinions on women's employment have become barriers to women's progression in the workplace. We set up a questionnaire in the above aspects. This study summarizes similarities and differences in the career development of women between Japan and China using data from the questionnaire. |
CO-003 |
工程改善のための作業者行動の見える化
○堀川 三好(岩手県立大学)
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CO-003工程改善のための作業者行動の見える化
○堀川 三好(岩手県立大学)
工場における改善活動は日本の製造業の競争力の源泉であり、Industrial Engineering(以降、IE)として取り組まれている。しかし、IoT/AIを用いる多くの可視化技術の導入は、改善活動に繋がる「見える化」に至らない事が多い。その理由として、IE分野で培ってきた手法・知見と可視化技術が融合しておらず、特にIEにおいて重要な「ムダの発見」に繋がらないことが挙げられる。本研究では、可視化技術から見える化に進化させることで工場の問題点に気づき、効率的な方法を探す心掛けを現場担当者に定着させる方法について検討する。これにより、中小ものづくり企業が容易・安価なIoT/AIを活用して改善活動を活発化すること目的とする。 |
CO-004 |
岐阜県における野生生物調査システムの新たな社会的展開
○戸松 準貴・廣瀬 康之(岐阜工業高等専門学校)・小川 恭平(名古屋港管理組合)・田島 孝治・川端 光昭(岐阜工業高等専門学校)・馬渕 洋介(岐阜県建設研究センター)
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CO-004岐阜県における野生生物調査システムの新たな社会的展開
○戸松 準貴・廣瀬 康之(岐阜工業高等専門学校)・小川 恭平(名古屋港管理組合)・田島 孝治・川端 光昭(岐阜工業高等専門学校)・馬渕 洋介(岐阜県建設研究センター)
近年、野生生物によって従来より育まれた生態系が崩壊したり、病原体の拡散など危険性が社会的問題となっている。この対策のため野生生物の地域ごとの生態状況の把握できるよう、岐阜県ではWebGISを利用した野生生物の生態情報システムを構築している。行政、事業者、住民等からの情報を一元的に総括することにより生息域を判断し今後の対応策を検討しようというものである。特に社会的課題となっている豚熱(CSF)対策としてその感染媒体となる野生イノシシを具体的対象とし、スマートフォンやタブレット等現場での対応を考慮しに対応したシステムを開発し検証した。感染状況を踏まえたジビエ利用等新たな社会的ニーズへの展開を報告する。 |
CO-005 |
PLATEAUの建物情報を利用した地域犯罪の傾向分析
○向 直人(椙山女学園大学)
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CO-005PLATEAUの建物情報を利用した地域犯罪の傾向分析
○向 直人(椙山女学園大学)
本稿では,愛知県警察が公開している犯罪オープンデータを利用いて,地域の特徴と犯罪種別の関連性を分析することを目的とする.地域の特徴量の一つとして,国土交通省が提供する3D都市モデルのPLATEAUから建物情報を抽出する.建物情報には,建物の形状・高さ・用途が含まれ,“ひったくり”や“車上ねらい”などの犯罪種別との関連性があると考えられる.そこで,機械学習手法を用いて,過去の犯罪発生地域の特徴量を学習することで,任意の地域における犯罪傾向を予測する仕組みを構築し,その精度を評価する. |
CO-006 |
データセンタ消費電力予測向けMLモデル管理技術
○河野 泰隆(日立製作所)
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CO-006データセンタ消費電力予測向けMLモデル管理技術
○河野 泰隆(日立製作所)
データセンタの脱炭素化に向けては,省エネのために電力効率改善が必要である。そのためにはサーバルームごとに異なる特徴を踏まえて消費電力を予測し,予測に反する非効率な電力変動を検知する必要がある。前記特徴は時間変化を伴うため,予測精度を維持する仕組みが不可欠である。そこで本論文では,予測に用いる機械学習モデルの再学習を適切に制御するモデル管理技術を提案する。本方式では消費電力の傾向変化に追随しつつ,非効率な電力変動の学習を回避して精度維持する。 |
CO-007 |
関西地区の学校における防災教育の社会意識の変遷:新聞記事の件数による定量的分析
○千田 眞喜子(花園大学)
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CO-007関西地区の学校における防災教育の社会意識の変遷:新聞記事の件数による定量的分析
○千田 眞喜子(花園大学)
関西地区の学校における防災教育の社会意識について,新聞記事の記事数(以下,“記事数”と称す)から,その変遷について検討した.1995年の阪神・淡路大震災前は記事数が0であり,防災教育への社会意識が低いことを示している.記事数のピークは1995年,2005~2006年,2008年,2011~2013年,2016年の5時期に現れ,これらはそれぞれ1995年の阪神・淡路大震災,その節目の10年後の2005年,2006年の7月豪雨,2008年の都賀川水難事故,2011年の東日本大震災,2016年の熊本地震等の災害に対応していると考えられる.月別では1月,日別では17日に記事数が多く,これは阪神・淡路大震災に起因していると考えられる.災害の起こった年月日に防災教育の社会意識が高まることがわかった. |
情報システムと環境(1) |
9月6日(水) 13:10-15:10 2s会場
座長 後藤 晶(明治大学) |
O-001 |
大豆栽培環境の交互作用を考慮したGAを用いたハイブリッド特徴選択
◎大橋 真琴・大川 剛直(神戸大学)
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O-001大豆栽培環境の交互作用を考慮したGAを用いたハイブリッド特徴選択
◎大橋 真琴・大川 剛直(神戸大学)
スマート農業の一環として、栽培データと収量に関する機械学習が研究されている。中でも我々は、大豆の生育が圃場の気象環境に大きく影響されることに着目し、気象データに基づく収量分類による多収要因分析を行っている。本研究では特徴選択に着目し、χ二乗検定によるフィルターと遺伝的アルゴリズム(GA)を組み合わせたハイブリッド特徴選択を用いた分類を行った。フィルターにより、学習速度を抑えることができ、GAにより、他の手法に比べ、気象データの多変量時系列性からくる交互作用を損なうことのない特徴選択を実現した。さらに、これらのハイブリッド特徴選択から得られた分類精度は従来の結果より高いことが確認できた。 |
O-002 |
ぶどうべと病のための気象データを用いた農薬散布スケジューリングの検討
◎村山 尚優(大阪公立大学)・荷田 瑞穂(Virginia Polytechnic Institute and State University)・林 和則(京都大学)・大野 修一(大阪公立大学)
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O-002ぶどうべと病のための気象データを用いた農薬散布スケジューリングの検討
◎村山 尚優(大阪公立大学)・荷田 瑞穂(Virginia Polytechnic Institute and State University)・林 和則(京都大学)・大野 修一(大阪公立大学)
ブドウの重要病害であるべと病の予測には葉濡れ,気温,湿度などの情報が必要になる.先行研究では気温,湿度,降雨に関するデータをOpenWeatherMapから取得しべと病のリスクを出している.一方,葉濡れは,OpenWeatherMapの降水確率の精度や雨が降ると判断する降水確率の値を決める必要がある.本研究ではOpenWeatherMapから取得できる過去5年間のデータを用いてOpenWeatherMapの精度と降水確率の閾値を決めることでブドウの重要病害であるべと病のリスクを予測するモデルの精度向上をめざす. |
O-003 |
センシング農業ローバーを用いたマルチモーダル観測による桑畑の病害観測手法の検討
○寺田 憲司(職業能力開発総合大学校/東京農工大学)・藤波 香織(東京農工大学)
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O-003センシング農業ローバーを用いたマルチモーダル観測による桑畑の病害観測手法の検討
○寺田 憲司(職業能力開発総合大学校/東京農工大学)・藤波 香織(東京農工大学)
本研究は世界中で加速する農業離れによりもたらされる農作業者の高齢化や人口減少が進む農場での生産性維持・向上に貢献するものである.データ駆動型の精密農業によって、農薬や肥料の過剰使用を抑制し、生産物の品質向上や農業労働者の労働負荷の軽減などが期待される.本研究の独創的な点は航空用ドローンでは取得が難しい箇所を観測できる不整地対応小型農業ローバーによるセンシングを行う点である.光量子,温湿度等の環境値を計測するセンサーとカメラを用いて桑畑の画像・環境値を取得するマルチモーダル観測を行い,観測点の近傍エリア,日毎の変化,病害発生の遅れを考慮した教師あり機械学習による桑畑病害予測手法を実現し,再現率0.95を達成した. |
O-004 |
農業体験における再来訪促進要因に関する調査
◎新川 晴紀・松下 光範(関西大学)
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O-004農業体験における再来訪促進要因に関する調査
◎新川 晴紀・松下 光範(関西大学)
近年,日本の中山間地域における農産業は,少子化や若者の都市部流動により収穫期等の繁忙期における人員の確保が困難である.この問題を支援する枠組みとして収穫をはじめとする農家の仕事体験(以下,農業体験)に着目し,農業体験者が農家の協働者として農作業を支援する環境の実現を目指す.本稿では特に農業体験が再来訪に繋がりにくいことに焦点をあて,農業体験に再来訪してもらうためのシステム開発のために一度農業体験に参加した人から農業体験の再来訪阻害要因,及び複数回農業体験に参加した人から農業体験の再来訪促進要因を抽出し,農業体験のモチベーションに関する調査を実施した. |
O-005 |
宿泊予約の変化に基づく特徴的な観光地の抽出
○鈴木 祥平(東京工科大学)
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O-005宿泊予約の変化に基づく特徴的な観光地の抽出
○鈴木 祥平(東京工科大学)
新型コロナウイルスの影響が小さくなり,訪日外国人を含む多くの人々が日本の各観光地を訪れている.観光立国を目指す日本や観光立県を目指す各地域は,この現状を今後の発展に繋げることが重要であり,そのためには定量的な指標を用いた状況把握と分析が求められる.本研究では宿泊予約サイト上のデータを用いて各地域の宿泊予約の実態を定量化する.さらに,近年の各地域の宿泊予約の変化を分析し,特徴的な変化を示す観光地を抽出する.そして,それぞれの地域の変化の要因について考察する. |
O-006 |
モバイルアプリを用いた域学連携型キャリア教育プログラムの研究
○星野 浩司・田中 康一郎(九州産業大学)
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O-006モバイルアプリを用いた域学連携型キャリア教育プログラムの研究
○星野 浩司・田中 康一郎(九州産業大学)
本研究では、大学にある専門知財や学生の持つ若いアイデアを地域に還元し、地域の活性化や人材育成に資する活動「域学連携」の活動を通し、コロナ禍において人流の減少などから深刻な影響を受けたJR九州と本大学との産学連携によるキャリア教育・専門教育を目的とした人材育成教育プログラムの実践を行っている。JR九州が抱える様々な課題について学生自ら調査・分析を行い、それぞれの課題について新たな視点から課題解決に向けた取り組みを行っている。特に、無人駅における不正乗車の問題について、新たに画像解析を応用したアプリの企画・開発を行い、一定期間の実証実験を通して乗車券購入を促すこれまでにない取り組みを行っている。 |
情報システムと環境(2) |
9月6日(水) 15:30-17:30 3s会場
座長 山田 耕嗣(大阪産業大学) |
O-007 |
深層学習によるコンクリート強度推定システムの開発
◎山田 活樹・安田 悠哉・大畑 卓也・河野 伊知郎・早坂 太一(豊田工業高等専門学校)
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O-007深層学習によるコンクリート強度推定システムの開発
◎山田 活樹・安田 悠哉・大畑 卓也・河野 伊知郎・早坂 太一(豊田工業高等専門学校)
現在、コンクリート構造物の圧縮強度を推定する方法には、コンクリート構造物から直接サンプルを採取する破壊試験と、シュミットハンマーによる非破壊試験があるが、それぞれコンクリート構造物を傷つける、推定精度が高くないといった問題がある。本研究では、コンクリートの圧縮強度推定の安全性と精度を高めるため、深層学習を利用して、被検体の写真画像から、コンクリート表面の圧縮強度を推定することができるウェブアプリケーションの開発を行った。CNNモデルにより、相対誤差の絶対平均が10%未満で推定が可能となった。今後、写真画像の撮影環境を教師データの要素に追加することや、本システムを適用することができるコンクリートの範囲を明確化することが、さらなる強度推定の安全性と精度の向上につながると考えられる。 |
O-008 |
長期間の運動介入による運動継続の時系列変化と性格特性の関係性に関する一考察
◎黄 雄暉・山縣 俊亮・岡本 利彰・市川 将・森 洋人(アシックススポーツ工学研究所)
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O-008長期間の運動介入による運動継続の時系列変化と性格特性の関係性に関する一考察
◎黄 雄暉・山縣 俊亮・岡本 利彰・市川 将・森 洋人(アシックススポーツ工学研究所)
近年、運動継続支援に有効な介入の検討を目的に運動継続と性格特性の関係を調べる研究が行われている。しかし、これらの運動継続評価は、推奨運動回数に対する遂行率等の参考に留まり、性格特性との関係が想定される運動継続の時系列変化の考慮が不十分である。そこで、本研究では運動継続の時系列変化と性格特性の関係を明らかにすることを目的に、60名の被験者を対象に3か月間の介入実験を行った。全被験者の週当たりの運動継続の時系列変化をクラスタリングで分類し、運動継続のパターンを明らかにした。また、運動継続の各パターンに該当する被験者群間で性格特性を比較し、運動継続パターンと性格特性の関係も考察した。 |
O-009 |
XAIを応用した時系列要因分析技術の提案
○横井 直明・恵木 正史(日立製作所)
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O-009XAIを応用した時系列要因分析技術の提案
○横井 直明・恵木 正史(日立製作所)
製造業での品質安定化には,過去の製造実績に基づいた品質悪化原因の分析作業が不可欠である。また,この課題に対してeXplainable AI(XAI)技術の応用が検討されている。センサデータなどの時系列データを対象とした従来のXAIを用いた原因分析では,品質への寄与度の解釈性や間接的な要因抽出の問題があり,現場での具体的な対策検討時の情報として不十分だった。そこで本研究では,時系列データを対象とした変数間の因果抽出や不良度の悪化プロセスの分析を自動化するXAI技術を検討した。 |
O-010 |
無線LAN環境可視化システムの測定データのリアルタイム収集に関する研究
○佐藤 宏輝・星野 柊平・福士 雅弘・松田 勝敬(東北工業大学)
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O-010無線LAN環境可視化システムの測定データのリアルタイム収集に関する研究
○佐藤 宏輝・星野 柊平・福士 雅弘・松田 勝敬(東北工業大学)
これまでの無線LANの利用環境は,設置型のアクセスポイントに端末を接続していた.無線LAN環境 を電波強度として表示するシステムも,アクセスポイントを固定して設置されていることを前提とし ている.最近は,モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリングなどの移動型アクセスポイン トが普及している.そこで,無線LAN環境について時間的に変化する電波状況のリアルタイム可視化に対応したオンラインマップシステムを研究・開発した. |
O-011 |
プラス要因・マイナス要因を考慮した観光計画評価モデルに関する研究
○佐々木 淳(大和大学)
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O-011プラス要因・マイナス要因を考慮した観光計画評価モデルに関する研究
○佐々木 淳(大和大学)
一般に、観光旅行計画を作成する場合、嗜好や目的などのプラス要因と、移動時間やコストなどのマイナス要因の両方を考慮して作成される。筆者はこれまで観光旅行計画を作成する場合の流れを整理し、様々な要因の影響の大きさについて分析を行ってきた。本稿では、大学生が作成した観光旅行計画とその評価データをもとに、観光旅行における体験内容、移動時間、コスト等を考慮した観光計画評価モデルについて考察する。 |
O-012 |
フレーム間差分情報を利用した動画の自動シーン検出
◎南沢 樹・佐藤 奏斗・山岸 祐己・工藤 司(静岡理工科大学)
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O-012フレーム間差分情報を利用した動画の自動シーン検出
◎南沢 樹・佐藤 奏斗・山岸 祐己・工藤 司(静岡理工科大学)
一般に,動画のフレーム情報として用いられるRGB値やグレースケール値,さらにそれらの平均値や差分などは,連続値として利用されるため,正規分布を仮定した汎用的モデルによる変化点検出が適当であるように思える.しかし,正規分布モデルは基本的に1次元情報の処理を想定しているため,多次元のフレーム情報を扱うことを前提とした,高速な変化点検出手法の構築は重要であると言える.本手法は,カテゴリ化したフレーム情報の分布,すなわち多項分布を仮定しており,貪欲法に基づく決定的アルゴリズムによって,変化点数も自動で決定することを特徴とする.実験では,カテゴリカルデータとしてフレーム間差分情報の最大値と最小値を扱う. |
減災情報システム |
9月7日(木) 9:30-12:00 4s会場
座長 塚田 晃司(和歌山大学) |
O-013 |
生活再建を中心とした共起ネットワークの年次変化の把握 〜東日本大震災に関する新聞記事を事例として〜
○井ノ口 宗成(富山大学)
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O-013生活再建を中心とした共起ネットワークの年次変化の把握 〜東日本大震災に関する新聞記事を事例として〜
○井ノ口 宗成(富山大学)
本研究では、社会に映し出された姿から生活再建の様子を捉えることを目的とする。そこで、2011年に発生した東日本大震災を事例とし、新聞記事データから生活再建にかかる記事を抽出し、共起ネットワーク分析により、話題の年次の変化を捉えた。発災から1年は、過去災害である阪神・淡路大震災を参照する様子が捉えられた。翌年には、被災地内の活動に視点が移った。2年を超えてからは公営住宅や高齢者についての共起が確認された。4年が経過した後には共起ネットワーク構造が単純化され、生活再建にかかる様子が安定期に入ったことが確認された。共起ネットワークの年次変化から、社会から見た生活再建の様子を把握することに一定の成果を得た。 |
O-014 |
妊産婦・乳児救護所における避難所開設支援システム
◎塩崎 友香・長谷川 治久(日本女子大学)
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O-014妊産婦・乳児救護所における避難所開設支援システム
◎塩崎 友香・長谷川 治久(日本女子大学)
災害弱者になりうる妊産婦や乳幼児の避難を支援するため、専用の避難所を開設することが計画されている。文京区では区内の4か所の私立大学を「妊産婦・乳児救護所」として指定している。日本女子大学もその一つとして活用が期待されている。通常の避難所に比べ、配慮すべき点の多い妊産婦と乳児が利用する救護所では、よりデータ管理が重要だと考えられる。また、不慣れなスタッフが適切に情報を管理することには困難が伴う。そこで本研究では、モバイルアプリケーションにより避難者情報等を登録・管理することで、避難所の運用を支援することを目的とする。また、高度な情報分析機能を応用することで円滑な避難所開設を支援することをねらう。 |
O-015 |
過去の災害情報を活用した、意思決定支援システムの構築
○倉 恒子(日本電信電話)・森口 周二・エリック マス・越村 俊一・奥村 誠(東北大学)・重松 直子・藤野 昭典・清水 仁・小阪 尚子・久田 正樹(日本電信電話)
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O-015過去の災害情報を活用した、意思決定支援システムの構築
○倉 恒子(日本電信電話)・森口 周二・エリック マス・越村 俊一・奥村 誠(東北大学)・重松 直子・藤野 昭典・清水 仁・小阪 尚子・久田 正樹(日本電信電話)
近年、極端気象の発生頻度が高くなり、社会基盤への被害が深刻な問題となっている。リアルタイムに被害予測情報を自治体の災害対応にも活用されつつある。1年に数回の訓練は定型的なものになっていることが多く、刻々と変化する被害予測情報をもとに判断して訓練を行うことは困難であった。 東北大学とNTTは、東日本大震災後の10年間の経験を教訓さらには知恵へと発展させ、人や社会が未知なる環境変化にもしなやかに対応できるシステムの創出により、様々なリスクを乗り越える『超レジリエンス社会』の実現をめざして共同研究を行っている。 今回は意思決定を支援する被害予測のためのシステムに関する内容を報告する。 |
O-016 |
火災環境における被害軽減のための複数ロボットによる避難誘導方式の検討
◎松田 健佑・打矢 隆弘・内匠 逸(名古屋工業大学)
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O-016火災環境における被害軽減のための複数ロボットによる避難誘導方式の検討
◎松田 健佑・打矢 隆弘・内匠 逸(名古屋工業大学)
大型施設において災害が発生した場合避難者に対して人が避難誘導を行うが,火災が発生した場合は煙による 2 次災害などの理由で人では誘導できなくなる場合が考えられる.そこで,人の代わりにロボットが避難誘導を行う防災システムについて検討する.先行研究では,マルチエージェントシミュレーションを用いて走行ロボットUGV(Unmanned Ground Vehicle) による避難誘導の効果を検証した.本研究では災害後に火災が発生したことを想定し,避難者の煙による被害を減少することを研究目的とする.そして,複数台のロボットが連携してフロア内の避難者に対して効率よく避難誘導を行う手法について考察する. |
O-017 |
LPWAを利用した災害時における安否情報共有ネットワークの検討
◎町田 皓惟・中川 泰宏(千葉工業大学)
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O-017LPWAを利用した災害時における安否情報共有ネットワークの検討
◎町田 皓惟・中川 泰宏(千葉工業大学)
近年、巨大台風や豪雨などの異常気象による大規模災害が増加している。このような災害では、しばしば電力網や交通網、通信網といったインフラストラクチャが寸断され、特定地域が孤立するという状況が生まれる。特に通信網の寸断は、安否情報や被災状況の共有を難しくし、救助活動や復興活動の妨げとなる。そのため、公共の通信網に代わる安否情報を共有するための代替通信手段を構築する必要がある。そこで本研究では、災害時のような電力が逼迫する状況でも運用可能な省電力性を備えた安否情報共有ネットワークを、LPWAを用いて構築することを目的とする。本稿では、このシステムの概要について報告する。 |
O-018 |
CPR訓練システムを使用した胸骨圧迫姿勢における手の置き方の分析
◎山上 泰樹・皆月 昭則(釧路公立大学)
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O-018CPR訓練システムを使用した胸骨圧迫姿勢における手の置き方の分析
◎山上 泰樹・皆月 昭則(釧路公立大学)
心肺停止という私たちの日常に潜むリスクへの対策として、心肺蘇生法(以下 CPR)という救命手法がある。他者の心肺停止の場に遭遇して、CPRを適確に実行 できる市民は少数であり、CPRの正しい手法については明確な科学的根拠がない。 本研究で開発したCPR訓練システムはAzure Kinect DKを用いて、正面と側面の2方 向からCPRにおける胸骨圧迫時の上肢・下肢の姿勢を可視化した。姿勢を意識させ るCPR訓練システムの開発によって、胸骨圧迫時の姿勢と圧迫(除圧を含む)の客 観的評価を可能にした。訓練システムによる胸骨圧迫時の姿勢評価と、脈拍等の 運動負荷などの指標から正しい姿勢の前段階として、手の組み方において利き手 の変更が及ぼす影響について分析を行った。 |
情報システムと環境(3) |
9月7日(木) 15:30-17:30 5s会場
座長 柿崎 淑郎(東海大学) |
O-019 |
シビックプライド醸成のための新住民価値の発掘モデルの検証と住民価値向上のための自治体施策の具体化に関する研究
○山本 裕(東京国際工科専門職大学)・橋本 沙也加・橋本 尚子・岡田 ゆかり(百代)・河野 敏也・高田 晃希・黒羽 晟(東京国際工科専門職大学)
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O-019シビックプライド醸成のための新住民価値の発掘モデルの検証と住民価値向上のための自治体施策の具体化に関する研究
○山本 裕(東京国際工科専門職大学)・橋本 沙也加・橋本 尚子・岡田 ゆかり(百代)・河野 敏也・高田 晃希・黒羽 晟(東京国際工科専門職大学)
近年、地方自治体における住民の地域への参加意識を高める活動がある(シビックプライドの醸成)。本研究にて、ある自治体の既存の住民アンケート結果を事例として、多変量解析や機械学習を用いてシビックプライドの醸成につながる潜在的な「新住民価値」を掘り起こすモデルを構築した。当該モデルにより導出した「新住民価値」に関して、住民アンケートの追加設問により住民意識の高さを認め、ある一定の評価を得た。本論文では、当該「新住民価値」発掘モデルによる解析・評価結果と、今後の課題である自治体施策の導出アプローチについて言及する。 |
O-020 |
地方自治体の移住促進事業を支援する空き家バンクシステム
◎酒井 明啓・黒澤 慶太・村井 廉・遠藤 慶一・黒田 久泰・小林 真也(愛媛大学)
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O-020地方自治体の移住促進事業を支援する空き家バンクシステム
◎酒井 明啓・黒澤 慶太・村井 廉・遠藤 慶一・黒田 久泰・小林 真也(愛媛大学)
地方自治体では,移住希望者向けに,Webページで地域の空き家を紹介する事業をおこなっている.しかし,事業を担当する職員にとって,物件情報の管理業務,紹介業務が負担となっていた.また,移住希望者が,物件の条件検索ができないという課題があった.そこで,物件情報をデータベース化し,Web上で物件情報の管理や物件情報の紹介ページの編集を可能にするシステムを開発した.既存の環境と開発したシステムで,担当職員の業務負担や移住希望者のWebサイトでの利便性について,担当職員へのヒアリングにより,機能性や使用性という面で効果をもたらしたのかを評価,考察した. |
O-021 |
(講演取消) |
O-022 |
日本政府の情報政策史についての試論
○清家 彰敏(富山大学)・清家 大嗣(一橋大学)
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O-022日本政府の情報政策史についての試論
○清家 彰敏(富山大学)・清家 大嗣(一橋大学)
国家の情報政策は、情報システムにおける情報基盤、人、組織、社会、産業に大きな影響を与えてきた。 日本政府の1960年代からの情報政策は、通商産業省はコンテンツ、郵政省は情報通信と対峙する両省の国会論争の過程で、情報政策が形成されていった。 その過程は現在の経済産業省、総務省、デジタル庁など情報関係諸官庁における情報政策、その予算に関わる財務省主計局などにも影響を与えている。 本研究は、元通商産業事務次官、元大蔵事務次官など官僚OBのオーラル、多面的資料から情報政策史を作ろうとの試みのである。 日本政府の情報政策は人工知能、Web3.0化、ブロックチェーン、グローバル化で、大きな転換点を迎えており、今後の情報政策についても論じる。 |
O-023 |
論理の基礎再考:仮説設定と認識・変更の方法
○高原 利生(所属なし)
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O-023論理の基礎再考:仮説設定と認識・変更の方法
○高原 利生(所属なし)
論理は単純な制約充足と推論過程の組み合わせで構成される。 1.認識と変更の方法:複数の事実と並立する複数の仮説が見つかると、その仮説又は仮説と事実の全体として、新しい事実が認識される。変更は、複数の要件と並立できる機能を決め、機能と構造の並立の解で実現される。事実と仮説の並立と要件と機能の並立は、制約充足の一種で瞬時に解が見つかる。機能と構造の並立は、従来、弁証法で言われてきた内容と形式の矛盾に等しい。 2.推論の仮説設定への統一:演繹を、論理的網羅により属性を狭めて仮説設定を行う。こうすると、演繹は、命題の単なる特殊化ではなくなり仮説設定になる。従来の帰納の無条件の一般化を、論理的網羅の結果によって選んだ条件での一般化に代えるか、従来の今までの状態の延長を、要因の論理的網羅の結果によって過去から選んだ似た状態の延長に代えることでより正確になる。こうすると、帰納は、もう命題の一般化ではなくなり仮説設定になる。演繹・帰納の課題が解決し仮説設定への統一の説明にもなっている。 |
サービスコンピューティング |
9月8日(金) 9:30-12:00 6s会場
座長 北島 信哉(富士通株式会社) |
O-024 |
脱炭素向け再配置アプリケーション選定手法の提案
○金子 聡(日立製作所)
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O-024脱炭素向け再配置アプリケーション選定手法の提案
○金子 聡(日立製作所)
膨大な電力を消費するデータセンタの脱炭素化が社会課題となっている。脱炭素化の実現に向け、省エネに加えCO2を排出しない再生可能エネルギーの利用が重要である。先端的なデータセンタではITインフラ上のアプリケーションの実行を制御することで、ITによる電力消費と再生可能エネルギーの供給を時間単位でマッチングさせる取組が進められている。しかし、アプリケーションの実行制御にはアプリケーションの停止や、サービスレベルの低下といったペナルティが伴い、実用化に向けた課題となっていた。そこで本研究では、アプリケーションの移行伴うペナルティを最小化させる移行対象アプリケーション選定手法を提案する。 |
O-025 |
データセンタにおける消費電力の非効率検知技術
◎森本 亮太・河野 泰隆(日立製作所)
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O-025データセンタにおける消費電力の非効率検知技術
◎森本 亮太・河野 泰隆(日立製作所)
データセンタ(DC)の消費電力量は増加傾向にあり、DCの脱炭素化と省エネルギー化には電力効率向上が必要である。DCのサーバルームはそれぞれレイアウトや機器・設備の種別も異なるための電力の非効率性を画一的に判定し、改善することが難しい。そこで本論文では、サーバルームごとの最適な非効率性判定パラメータを計算するための自動調整手法を提案する。 |
O-026 |
ユーザレビューの累積自己情報量と注文数の比較
◎山崎 綾一郎・森崎 耀太・照屋 良直・髙栁 佑真・山岸 祐己(静岡理工科大学)・和泉 舞・高林 貴仁(良品計画)
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O-026ユーザレビューの累積自己情報量と注文数の比較
◎山崎 綾一郎・森崎 耀太・照屋 良直・髙栁 佑真・山岸 祐己(静岡理工科大学)・和泉 舞・高林 貴仁(良品計画)
オンラインレビューサイトにおけるアイテムやカテゴリの評価を時系列データとして指標化することを目的とし,ユーザごとの点数確率分布を利用したレビュー点数の変換を行う.提案手法は,ユーザのレビュー投稿履歴から推定された点数確率分布における自己情報量を利用し,投稿されたレビュー点数を客観的に指標化する.この評価モデルは,点数確率分布の時系列変化も考慮しており,評価値を時系列データとして生成することも可能である.実験では,レビューデータセットから生成した提案評価値とレビュー点数の移動平均,およびデータセットと同時期のネットストア注文数で比較を行い,提案評価値の有用性を検証する. |
O-027 |
ビジネスコミュニケーションログに基づくチーム形成状況分析手法の提案
○高木 郁子・中島 一・大石 晴夫(日本電信電話)
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O-027ビジネスコミュニケーションログに基づくチーム形成状況分析手法の提案
○高木 郁子・中島 一・大石 晴夫(日本電信電話)
企業では、不確実な時代の変化にも柔軟に対応するために、組織メンバの自律性と協働性の関係性を定量化し組織分析することで、目指すべき組織形態をデザインできる仕組みが期待されている。本論では、小規模組織(チーム)の形成における、チーム内の協働関係を主体的に構築するメンバに焦点を当て、ビジネスコミュニケーションログからチーム内の形成状況を分析する一手法を提案する。 |
O-028 |
C2Cマーケットにおける商品の情報消化に関する実験的考察
◎指原 淳・早矢仕 晃章(東京大学)
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O-028C2Cマーケットにおける商品の情報消化に関する実験的考察
◎指原 淳・早矢仕 晃章(東京大学)
近年、情報量の急増によって、消費者が本当に必要な情報に到達できない、また情報過多によって正しい理解が阻害されることが社会課題として顕在化してきている。本研究では、情報を如何に正しく理解できるのかという概念である情報消化に着目し、C2Cオンラインショッピングサイトにてやり取りされる商品情報の項目が消費者の情報消化に与える影響について評価する。アンケートによって得られた商品ページの各項目の情報消化に寄与する度合いごとに一対比較を行い、各項目の寄与率を分析した。得られた結果から、人々が当該商品を理解するために重視している情報及び商品の特徴による違いに関する示唆が得られた。 |
O-029 |
データ流通市場における取引情報の開示が価格に及ぼす影響
◎春木 佑香・早矢仕 晃章(東京大学)
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O-029データ流通市場における取引情報の開示が価格に及ぼす影響
◎春木 佑香・早矢仕 晃章(東京大学)
近年、データを異なる事業者間で取引するデータ流通市場が登場してきている。しかし、データは購入されるほど希少性が下がり、価値が減少する可能性がある。また、データは複製が容易であるため、販売者は流通量を増やしてもコストはほとんど変わらない。そのため、他の商材と異なるデータ特有の性質や、他の購入希望者との取引状況の開示がデータの対価を決定する重要なファクタとなる可能性がある。本研究では、情報の非対称性に着目し、特性関数ゲーム理論によって求められた理論価格と被験者実験による結果から、データ販売における取引状況を他社に対して公開することが、データの価値や流通量に及ぼす影響について議論する。 |