G分野 生体情報科学 |
選奨セッション 生体情報科学 [選奨セッション] |
9月6日(水) 9:30-12:00 1g会場
座長 吉本 潤一郎(藤田医科大学)
吉田 久(近畿大学) |
CG-001 |
X-Learnerを用いた抗がん剤治療による間質性肺疾患誘引リスクの評価
水谷 圭祐(中外製薬/慶応義塾大学)・◎塚田 啓介・徳山 健斗(中外製薬)
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CG-001X-Learnerを用いた抗がん剤治療による間質性肺疾患誘引リスクの評価
水谷 圭祐(中外製薬/慶応義塾大学)・◎塚田 啓介・徳山 健斗(中外製薬)
間質性肺疾患 (interstitial lung disease:ILD) は肺の線維化が進むことで呼吸が困難になる肺疾患の総称である。ILD は抗がん剤治療の副作用としても発症すること知られており、クオリティオブライフが低下するのみならず、がんの治療が継続できない要因にもなりうる。早期治療や副作用の未然回避のためには患者個人ごとに ILD の発症リスクを推定し、適切な個別化医療を提供することが望まれる。本研究では、患者背景情報、投薬履歴、臨床検査値などから構成される、肺がん患者約 8 万例のリアルワールドデータに対し、機械学習による ILD 発症予測モデルを開発するとともに、X-learner を用いて抗がん剤治療による ILD 発症の効果検証を行った。 |
CG-002 |
アルツハイマー病における脳波の媒介中心性の時間変動解析
◎荒井 祐斗・信川 創(千葉工業大学)・池田 尊司・長谷川 千秋・菊知 充(金沢大学)・高橋 哲也(金沢大学/福井大学/魚津神経サナトリウム)
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CG-002アルツハイマー病における脳波の媒介中心性の時間変動解析
◎荒井 祐斗・信川 創(千葉工業大学)・池田 尊司・長谷川 千秋・菊知 充(金沢大学)・高橋 哲也(金沢大学/福井大学/魚津神経サナトリウム)
アルツハイマー病 (AD)の病理的進行は,脳波 (EEG)で捉えられる神経活動の変質を引き起こすことが知られている.特に機能的結合 (FC)の低下は,機能レベルで神経ネットワークの断絶を反映している.しかし近年ではFCによって捉えられる静的な神経ネットワーク構造に比べ,動的な機能的結合(dFC)が重要な役割を担う可能性が指摘されている.そのため,ハブと呼ばれる全脳的な脳活動の相互作用において最も重要なノードの特性は,FCよりdFCの方が反映するのではないかと仮説を立てた.そこで本研究ではPhase lag index (PLI)により推定された機能的結合を媒介中心性 (BC)によりハブ構造の評価を行い時間軸に対する標準偏差を求めることで,AD患者のハブ構造の時間的変動を調べた. |
CG-003 |
筋発揮力や筋疲労度の変化による単チャネル表面筋電信号中の運動単位活動変化の可視化
○永井 秀利(九州工業大学)
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CG-003筋発揮力や筋疲労度の変化による単チャネル表面筋電信号中の運動単位活動変化の可視化
○永井 秀利(九州工業大学)
筋の発揮力の増減や疲労の進行で表面筋電信号の特性が変化することはよく知られている.筋活動の基本単位は運動単位であり,表面筋電は運動単位活動電位の重畳であるので,筋発揮力増減等に伴う特性変化も運動単位活動の変化に依存している.よって本来であれば,発揮力等に依存した特性変化は動単位活動の観点で分析すべきだが,従来技術では表面筋電信号中の運動単位活動活動を検出・抽出することは困難であるため,表面筋電信号の特徴量に基づいた抽象的な評価を行うしかなかった.そこで本研究では,単チャネルの表面筋電信号中の運動単位活動を可視化する手法を用いて,発揮力増減等に伴う運動単位活動の変化を視覚的に捉えることを目指す. |
CG-004 |
オドボール課題時の脳内血流の変化とP300との関連性に関する研究
◎田邉 柊磨(熊本高等専門学校)
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CG-004オドボール課題時の脳内血流の変化とP300との関連性に関する研究
◎田邉 柊磨(熊本高等専門学校)
P300とは,人体が低頻度の刺激を受けたとき,その刺激から約300[msec]後に脳波に誘発される陽性成分で,事象関連電位の一種である.従来,脳波にしか不随しないものとされてきたが,脳内血流からP300に付随した現象を確認することを目的として,オドボール課題時の脳内血流を評価し,P300との関連性を確かめる.脳内血流にもP300が付随すると確認できれば,機能的役割や発生源など未知な部分が多いP300における,新たな情報の1つとなる.またP300は現在,注意配分量の推定や隠蔽情報検査,ブレイン-コンピュータインタフェースなどに応用されている.そのため,脳波の他に脳内血流という新たな指標が増え,P300応用の精度向上につながる. |
CG-005 |
1/fゆらぎの性質を持つ超音波によるもやしの生長促進実験
◎齋藤 偲勇棋・熊木 武志(立命館大学)
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CG-0051/fゆらぎの性質を持つ超音波によるもやしの生長促進実験
◎齋藤 偲勇棋・熊木 武志(立命館大学)
近年, ICTを用いた環境制御によって野菜を生産する植物工場が注目されている.しかしながら,初期費用の高さやランニングコストの大きさといった側面があり,こういった問題の解決策として,植物の生長促進を目的とした,光や音の変化を用いた栽培方法の研究が多く行われている.本研究では音を用いた研究として,超音波を利用した植物育成の実験を行った.また,自然界に普遍的に表れるゆらぎの現象である1/f ゆらぎに着目し,自然界から遮断される閉鎖型植物工場でも,1/f ゆらぎを植物に与えることで植物の生長に影響が出ると考えた.そのため超音波に1/f ゆらぎの性質を組込み,照射を行うことで植物の生長に与える影響を確かめる検証実験を行った. |
ニューロ/MBE1 |
9月6日(水) 15:30-17:30 3h会場
座長 寺島 裕貴(NTT) |
G-001 |
超音波刺激がもたらすマインドワンダリングへの影響
◎黒岩 啓吾・佐藤 祐一・羽場 太一・寺島 修・崔 高超・唐山 英明(富山県立大学)
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G-001超音波刺激がもたらすマインドワンダリングへの影響
◎黒岩 啓吾・佐藤 祐一・羽場 太一・寺島 修・崔 高超・唐山 英明(富山県立大学)
マインドワンダリング(MW)は課題から内的思考へと注意が移る現象であり,遂行中の課題成績を低下させる要因となる.しかし,現在のMW抑制手法は事前に継続的な訓練等が必要であり,利便性に乏しい.そこで本研究では,先行研究から超音波呈示による注意力向上が考えられるため,ADHD傾向,SARTの課題関連指標,思考プローブの課題集中及びMW報告時の心拍指標について,音呈示なし,ホワイトノイズ,超音波呈示条件でそれぞれ計測,比較し,超音波がMWに及ぼす影響について調査した.結果,超音波以外の2条件においてASRS得点と課題関連指標に正の相関がみられ,超音波が非意図的なMWを減少させる可能性が示唆された. |
G-002 |
脳波を用いた運動部位予測システムの提案
◎木村 龍二・土屋 誠司・渡部 広一(同志社大学)
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G-002脳波を用いた運動部位予測システムの提案
◎木村 龍二・土屋 誠司・渡部 広一(同志社大学)
現在,コンピュータの操作や入力をする手段として,マウスやキーボードなどを介した手で操作するインターフェースが多い.しかし,身体障害や怪我などによって手を使うことができない人々はコンピュータを上手く扱うことができない.そんな手を使うことができない状況でもコンピュータの操作や入力を行う手段としてBrain-Computer Interface(以下BCI)やBrain-Machine Interface(以下BMI)が注目されている.本研究では,BCI/BMIの開発として脳波を用いて4つの運動部位「右手」「左手」「右肘」「左肘」を予測するシステムを提案する. |
G-003 |
脳波計測による異なる運転環境における認知や車両操作で生じるドライバの疲労の評価
◎足立 真隆・稲垣 圭一郎(中部大学)
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G-003脳波計測による異なる運転環境における認知や車両操作で生じるドライバの疲労の評価
◎足立 真隆・稲垣 圭一郎(中部大学)
本研究では,運転時の認知や操舵量と疲労との関係を評価するために,ドライビングシミュレータを用いて順調環境,渋滞,高速道路の3種類の走行環境を運転させた.脳波計測,NASA-TLXにより求めたワークロードならびに,運転に関する認知や行動負荷量から,各走行環境でドライバに生じる疲労を比較した.結果として,順調環境と高速道路の運転時において疲労に関係する脳波であるθ,α波に差が認められた.さらに各走行環境で,走行環境の認知量に伴う認知的な負荷と、ハンドル,アクセル,ならびにブレーキなどの操作量といった身体・行動的な負荷の違いが,疲労に伴う脳波変化に関与する可能性が示唆された. |
G-004 |
走行環境内の認知対象への注意と事象関連電位P300の関係
◎山本 悠貴(中部大学)・我妻 伸彦(東邦大学)・信川 創(千葉工業大学)・稲垣 圭一郎(中部大学)
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G-004走行環境内の認知対象への注意と事象関連電位P300の関係
◎山本 悠貴(中部大学)・我妻 伸彦(東邦大学)・信川 創(千葉工業大学)・稲垣 圭一郎(中部大学)
交通事故の主要な原因である視覚認知ミスは,運転経験によって改善される.視覚認知ミスによる事故抑制には,経験で変化する運転時の認知やその基盤となる注意に関する脳活動の理解が重要である.これまでに我々は,走行環境と人工的な視覚認知目標を用いた研究で,同視覚目標の認知時に注意を反映するP300が生じ,さらにその応答潜時が経験で早くなることを明らかにした.しかしながら,実走行環境では,歩行者,信号などの認知対象が存在しており,その認知が安全運転に関わるため,人工的な視覚認知目標と同様にドライバは注意するものと考えられる.本研究では,実走行環境の認知対象に対するP300応答を評価した結果について述べる. |
G-005 |
マスク率を動的に変化させ事前学習したMasked Autoencodersによる分類精度向上
◎畑 直宏・多田村 克己・佐村 俊和(山口大学)
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G-005マスク率を動的に変化させ事前学習したMasked Autoencodersによる分類精度向上
◎畑 直宏・多田村 克己・佐村 俊和(山口大学)
Vision Transformer (ViT)は高い分類精度を示すが,事前学習に大規模なデータセットを必要とする.そこで,事前学習コストを低減できる手法として,マスクされた入力画像を再構築させる事前学習を導入したMasked Autoencoders (MAE)が提案されている.本研究では,事前学習中の入力画像のマスク率の動的変化がMAEの分類に及ぼす影響を検証した.その結果,STL10データセットを用いた実験より,最終的なマスク率が高い場合には,マスク率を動的に変化させることでMAEによる分類精度が上昇することを報告する. |
MEとバイオサイバネティクス2 |
9月7日(木) 9:30-12:00 4h会場
座長 吉田 久(近畿大学) |
G-006 |
高炭酸ガスおよび低酸素が一定強度の運動中に脳波に及ぼす影響
○早坂 太一・峰野 侑也(豊田工業高等専門学校)・室賀 翔(東北大学)・山下 湧人(中京大学)・加藤 貴英(豊田工業高等専門学校)
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G-006高炭酸ガスおよび低酸素が一定強度の運動中に脳波に及ぼす影響
○早坂 太一・峰野 侑也(豊田工業高等専門学校)・室賀 翔(東北大学)・山下 湧人(中京大学)・加藤 貴英(豊田工業高等専門学校)
高炭酸ガス(CO2)吸入による動脈血二酸化炭素分圧の増加や低酸素ガス吸入による動脈血酸素分圧の減少は,呼吸中枢を刺激して換気を亢進する.このようなCO2を吐き出すための換気増大や酸素不足を補うための換気増大と呼吸中枢との関係を解明することを目的として,本研究では,高炭酸ガス(3%CO2,21%O2)/低酸素ガス(16%O2)/空気吸入の3条件下で,被験者に自転車エルゴメータによる中強度/高強度運動を行わせた際の脳波と呼吸応答を計測し,周波数解析を行った.その結果,高強度運動下のみにα波のパワースペクトルにおけるガス吸入条件に対する統計的有意差が見られ,換気増大を促す呼吸中枢の働きが運動強度により変化することが示唆された。 |
G-007 |
筋電義手に特化した水平制御システムの開発
◎鈴木 悠一郎・後藤 紡・石田 侑暉・兒玉 京太郎・西野 洋介・海野 良次・廣田 怜香(東京都立多摩科学技術高等学校)
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G-007筋電義手に特化した水平制御システムの開発
◎鈴木 悠一郎・後藤 紡・石田 侑暉・兒玉 京太郎・西野 洋介・海野 良次・廣田 怜香(東京都立多摩科学技術高等学校)
筋電義手は肢体障碍者において今後注目度の高い技術である。一方、筋電義手の操作は使用者個々の筋肉の状態によって調整が必要であり、調整や装着訓練を行う医療機関が少ないため、調整や操作の習得が容易である筋電義手は需要が高い。 本研究では、習得難易度が高い筋電義手の操作を容易にするため、慣性制御ユニットを用いた制御システムを開発した。特に、手先の水平姿勢を保つ制御に特化し実装した。 これによりコップ等の器を保持する水平制御において使用者が特殊な訓練を行うことなく、かつ違和感なく使用できるようになった。 |
G-008 |
トーラス型NoCに基づいた血管径計測手法における対称性ルーティングの検討
◎江野口 裕希・近藤 真史(岡山理科大学)・横川 智教・佐藤 洋一郎(岡山県立大学)
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G-008トーラス型NoCに基づいた血管径計測手法における対称性ルーティングの検討
◎江野口 裕希・近藤 真史(岡山理科大学)・横川 智教・佐藤 洋一郎(岡山県立大学)
血管等の管状組織の管径計測には高いニーズがあり,画像処理に基づいて管径を網羅的に計測する手法が提案されているが,その解析には多大な時間を要する.そこで筆者らは,専用チップによる高速化を目的として,チップ内ネットワーク(Network on Chip)に基づくパケット伝搬により管径を計測する手法を検討している.本研究では,トーラス型NoCを採用することにより,一度のパケット伝搬で複数の管径を同時計測可能なルーティング手法を提案する.特にパケット伝搬に際しては,その伝搬方向に応じて規則的な伝搬パターンを繰り返す点に着目し,返送時にはそれを基に伝搬時と対称的なルーティングを採ることで,簡便に管径の同時計測を可能としている. |
G-009 |
低出力近赤外光治療における熱動態解析とモニタリング法の検討
◎中田 陽貴・庭山 雅嗣(静岡大学)
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G-009低出力近赤外光治療における熱動態解析とモニタリング法の検討
◎中田 陽貴・庭山 雅嗣(静岡大学)
低出力近赤外光治療は創傷癒の促進、筋疾患に関連した疼痛の改善などの効果が報告されており、スポーツ医学やリハビリテーションの分野で利用が広がりつつある。治療においてレーザ光を患部に照射する際に、組織の状態や層構造の差異によって光吸収に伴う熱発生量が異なるため、状況ごとに温度上昇量を推測できれば安全性を向上させることができる。本研究ではモンテカルロ法による光伝播解析に基づき瘡蓋や炎症の厚みや深さが熱動態にどのように影響するかを解析し、光吸収量の多い状態をモニタリングする手法についても検討した。 |
G-010 |
深層学習に基づく画像化された肺音内の異常の検出
◎松本 章吾・島川 博光(立命館大学)
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G-010深層学習に基づく画像化された肺音内の異常の検出
◎松本 章吾・島川 博光(立命館大学)
呼吸器疾患の診察において最も有効な検査は聴診である。専門医は、肺に疾患をもつ患者の聴診音から、特有の音を聞き分けて疾病を診断している。 本研究では、聴診にて収集された肺音を短時間フーリエ変換によりスペクトル画像に変換する。提案手法は、聴診音中の疾病特有の音の特徴を変換した肺音のスペクトル画像内で検出する。 提案手法はmelスペクトログラム画像中に現れる、疾病に特有の特徴を深層学習に基づく物体検出手法で検知する。画像の深層学習による分析は、客観的であり、診断者の技量に依存しない判断基準を与える。本研究は、呼吸器の非専門医が、呼吸器疾患を診察することを可能にし、専門医不足を解消する。 |
G-011 |
クラゲ動画を模倣した弱メッセージ性の抽象的な癒し動画の生成
○嶌田 聡(日本大学)
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G-011クラゲ動画を模倣した弱メッセージ性の抽象的な癒し動画の生成
○嶌田 聡(日本大学)
オープンスペースでのストレス緩和方法には癒し動画が有効であるが、ペットや森林などのメッセージ性の強い癒し動画は、動画内容に集中しすぎる傾向があり、授業や業務の合間での短時間での利用には不適切である。そこで、円の大きさや位置が変化する抽象的な動画で癒し効果のある動画生成方法を提案する。まず、クラゲ動画において癒し効果をもたらす要因についての分析結果を示す。次に、クラゲ動画の癒し要素の抽象的動画への反映方法を示す。最後に、提案方法で生成した動画の有効性を検証した実験結果について報告する。 |
医用画像 |
9月7日(木) 15:30-17:30 5h会場
座長 中尾 恵(京都大学) |
G-012 |
歯科パノラマX線画像における歯の状態診断及び汎化性能の検証
◎熊倉 健太・鳥井 浩平・西村 良太・吉田 稔・松本 和幸(徳島大学)
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G-012歯科パノラマX線画像における歯の状態診断及び汎化性能の検証
◎熊倉 健太・鳥井 浩平・西村 良太・吉田 稔・松本 和幸(徳島大学)
近年、医療ビッグデータの深層学習技術への活用が盛んに行われており、医療ビッグデータから診療情報や画像、カルテ情報等を用いて診断結果の提示や診断援助等ができるようになってきた。本研究では、歯科医師の負担軽減と診断援助を目的として、深層ニューラルネットワークアーキテクチャを利用した歯科パノラマX線画像における歯の状態診断を行う。実験では、共同研究先の歯科クリニックで撮影、ラベル付けされたデータを取り扱う。歯は複数の状態を持つため、分類モデルはマルチラベル分類手法を用いて実装する。結果として、う蝕や根尖病巣の識別が困難であった。また、未知の撮影機材由来のデータでは精度の低下が見受けられた。そのため、ドメイン汎化手法を用いて、さらなる検証を行った。 |
G-013 |
物体検出モデルを用いたレントゲン画像からの大腿骨転子部骨折の位置推定
◎森近 拓生・尾山 匡浩・藤本 健司(神戸市立工業高等専門学校)・野田 光昭(西病院)
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G-013物体検出モデルを用いたレントゲン画像からの大腿骨転子部骨折の位置推定
◎森近 拓生・尾山 匡浩・藤本 健司(神戸市立工業高等専門学校)・野田 光昭(西病院)
大腿骨付近の骨折に関しては,熟練の医師であってもレントゲン画像から症状の診断を行うことが困難であり,正確な診断のためにはCTを用いて対象部位を立体的に捉えることが求められる.しかし,CTを利用できる病院は少なく,症状が発覚しないまま重症化するケースも少なくない.またCTでの撮影は非常に高価であり,保険が適用されない海外などでは利用が困難である.こうした理由からレントゲン画像から症状を正確に判断することができれば非常に有用であるといえる.そこで,本研究では,骨折位置を推定する診断システムの開発の前段階として,物体抽出技術を用いて大腿骨転子部骨折の骨折位置を推定可能か検証を行った. |
G-014 |
深層セグメンテーションモデルによる歯科インプラントの自動分類手法
◎長江 亮太朗・⿃井 浩平・⻄村 良太・吉⽥ 稔・松本 和幸(徳島⼤学)
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G-014深層セグメンテーションモデルによる歯科インプラントの自動分類手法
◎長江 亮太朗・⿃井 浩平・⻄村 良太・吉⽥ 稔・松本 和幸(徳島⼤学)
インプラント治療とは、人工の歯根を顎の骨に埋め込んでその上に義歯をかぶせる治療である。インプラントはメーカーや種類が様々あり,それぞれで治療法が異なるため、歯科医は治療時に種類を把握しておく必要がある。しかし、コロナ禍や高齢化の影響で訪問診療が増加しており、カルテがない場合があるため種類を特定するには手間がかかる。そこで、本研究では歯科医師の負担軽減を目的として、患者の歯科パノラマX線画像から自動でインプラント部を切り抜き、種類の特定を行うシステムを構築する。実験では、歯科クリニックにて撮影・ラベル付けされたデータを扱い、セグメンテーションモデルと画像認識モデルを用いてインプラントの分類を行った。 |
G-015 |
腸管ぜん動運動のシネMRI画像に対して腸管全体の運動評価が可能な新しい解析手法の提案
○伊藤 彰(名古屋大学/神戸常盤大学)・今井 國治(名古屋大学)
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G-015腸管ぜん動運動のシネMRI画像に対して腸管全体の運動評価が可能な新しい解析手法の提案
○伊藤 彰(名古屋大学/神戸常盤大学)・今井 國治(名古屋大学)
小腸のぜん動運動が阻害される病態の診断のためにMRI装置で腸管を動画で撮像するシネMRI検査が行われている。定量評価を目指す研究では、画像から腸管壁の空間的な位置を推定し内腔径を計測することで腸管ぜん動の振幅や周期を求める方法が用いられることが多い。しかし、シネMR画像は解像度が低く、階調も乏しいため腸管壁の位置推定は容易ではない。そこで本研究では画像を構成するピクセルの画素値変化に注目した。腸管ぜん動の振幅に対して画像の解像度が低いため、画像を構成するボクセルに腸管壁が出入りする事で起きる画素値の変化が腸管ぜん動運動の周期を反映していると考える。これに対して周波数解析を行った。 |
G-016 |
深層学習モデルTransUNetを用いた歯科パノラマX線画像のセグメンテーション
◎本田 剛・鳥井 浩平・西村 良太・吉田 稔・松本 和幸(徳島大学)
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G-016深層学習モデルTransUNetを用いた歯科パノラマX線画像のセグメンテーション
◎本田 剛・鳥井 浩平・西村 良太・吉田 稔・松本 和幸(徳島大学)
歯科パノラマX線画像は歯の診療に使われる画像である.歯科パノラマの照合には専門的な知識が必要であり,歯科医師の負担軽減を目的として歯の自動診断システムの研究が行われてきた.その中で、深層学習技術を用いて歯の識別を行う状態分類モデルが開発されている.本研究では状態分類モデルの入力として必要な歯の輪郭情報を作成するため,深層学習技術を用いて歯科パノラマX線画像のセグメンテーションを行う.実験では,歯科クリニックで撮影,ラベル付けされたデータを取り扱う.セグメンテーションモデルには,近年,医療セグメンテーションタスクで成功を収めているTransUNetモデルを用いて実験を行った. |
バイオ情報学/医用画像 |
9月8日(金) 9:30-12:00 6g会場
座長 吉本 潤一郎(藤田医科大学) |
G-017 |
脈波を用いた脳動脈閉塞の推定:LSTMオートエンコーダによる閉塞有無の教師なし分類
◎山田 紘丘・前田 一葉・大崎 美穂・松原 和正・松川 真美(同志社大学)・小林 恭代・斎藤 こずえ(奈良県立医科大学)・山上 宏(国立病院機構大阪医療センター)
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G-017脈波を用いた脳動脈閉塞の推定:LSTMオートエンコーダによる閉塞有無の教師なし分類
◎山田 紘丘・前田 一葉・大崎 美穂・松原 和正・松川 真美(同志社大学)・小林 恭代・斎藤 こずえ(奈良県立医科大学)・山上 宏(国立病院機構大阪医療センター)
脳動脈の閉塞は死亡や重度の後遺症を引き起こす恐れがある.発症時の迅速な対応のために,我々は救急用の脳閉塞推定支援システムの開発に取り組んできた.これまでに,閉塞からの反射波が重畳し得る脈波を測定し,脈波の特徴量から閉塞有無を推定可能であることを示した.しかし,閉塞患者のデータ収集は困難であり,教師あり学習の枠組みには限界がある.そこで今回は,教師なし学習による閉塞推定を試みた.LSTMオートエンコーダに健常者の脈波を学習させ,脈波の再現精度に基づき閉塞有無を推定した.評価実験の結果,再現率と適合率を統合したF値は0.62-0.68となり,本手法による閉塞推定の可能性が示唆された. |
G-018 |
ヒト多能性幹細胞による化合物毒性予測アルゴリズムの検討
◎持田 陸斗・中島 未椰・加藤 毅(群馬大学)
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G-018ヒト多能性幹細胞による化合物毒性予測アルゴリズムの検討
◎持田 陸斗・中島 未椰・加藤 毅(群馬大学)
創薬における毒性評価方法として,培養したヒト幹細胞を使った毒性予測が注目されている. そのアルゴリズムとして,遺伝子発現量の変化から遺伝子ネットワークを構成し,そのエッジの重みを特徴量として,機械学習を適用するというアプローチが有効であることが示された. 本発表では,このパイプラインにおける遺伝子の選択方法を工夫することで,予測性能が向上することを示す. |
G-019 |
色反転深層学習を用いた糖尿病網膜症の重症度分類
◎清水 章人・青木 輝勝(東京工科大学)
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G-019色反転深層学習を用いた糖尿病網膜症の重症度分類
◎清水 章人・青木 輝勝(東京工科大学)
糖尿病網膜症は,糖尿病の合併症の一つであり, 視覚障害の原因疾患として緑内障,網膜色素変性に次ぐ3番目に位置しており,深刻な疾患の一つである.このため,定期的な検査によって早期に発見をして適切な治療を行うために,多くの研究者や専門家が早期発見の重要性を訴えている. しかし,臨床的に用いられている5段階の重症度分類について,いまだに十分な分類精度は得られていない.本研究では,糖尿病網膜症の進行における症状が眼底画像中において黒色に近い色で示されることに着目し,色反転深層学習手法を提案し, この手法を用いることにより高精度な重要度分類行えるがことを示す. |
G-020 |
Flow Visualizationを用いたFDG吸収傾向の可視化
◎柳田 直也・戸崎 哲也(神戸市立工業高等専門学校)・千田 道雄(神戸市立医療センター中央市民病院)
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G-020Flow Visualizationを用いたFDG吸収傾向の可視化
◎柳田 直也・戸崎 哲也(神戸市立工業高等専門学校)・千田 道雄(神戸市立医療センター中央市民病院)
PETによるがん診断は薬剤にF-FDGを用いるFDG-PETが広く用いられ,その集積分布を画像化することで行われる。がん組織は他の組織と比べてFDGがよく集積し,FDG-PET上に陰影として現れる。一方,糖代謝の活発な組織や炎症組織にもFDGが集積し,陰影が表れてしまう。本研究では,PETが機能画像であることに着目した。組織によって薬剤の取り込み方が違うと仮定し,薬剤の流れを可視化することによって組織ごとの薬剤の吸収傾向を評価することを目的とする。ここでは,大腸がんのFDGの吸収の様子を曲率を用いて可視化する手法について述べる。 |
G-021 |
深層学習を用いた病理画像解析において判別に寄与する画像特徴提示の一手法
◎高木 弦・武山 彩織(東京工業大学)・阿部 時也・橋口 明典(慶應義塾大学)・坂元 亨宇(慶應義塾大学/国際医療福祉大学)・山口 雅浩(東京工業大学)
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G-021深層学習を用いた病理画像解析において判別に寄与する画像特徴提示の一手法
◎高木 弦・武山 彩織(東京工業大学)・阿部 時也・橋口 明典(慶應義塾大学)・坂元 亨宇(慶應義塾大学/国際医療福祉大学)・山口 雅浩(東京工業大学)
深層学習に基づく病理画像の判別は処理がブラックボックスであることが実応用の課題となる.我々は以前,これに対して説明性を付与する手法として,病理画像を学習したモデルから抽出される特徴量を用いて階層的クラスタリングを行うことで,判別に有効なクラスタを抽出する手法を提案した.本研究では,形態学的特徴等により各クラスタに含まれる部分画像の特徴付けを行い,これを用いて,入力画像に対して各クラスタの特徴を有する領域をマップとして出力する手法を提案する.これにより,病理画像のどの領域にあるどのような特徴に基づいて判別が行われたのか提示することが可能となることを肝細胞がんの判別を対象として実験的に示した. |