J分野 ヒューマンコミュニケーション&インタラクション |
選奨セッション ヒューマンコミュニケーション&インタラクション |
9月6日(水) 9:30-12:00 1k会場
座長 志築 文太郎(筑波大学)
清河 幸子(東大) |
CJ-001 |
3個のタッチパネルまたは視線移動を用いた文字入力方法の提案
○五百蔵 重典(神奈川工科大学)
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CJ-0013個のタッチパネルまたは視線移動を用いた文字入力方法の提案
○五百蔵 重典(神奈川工科大学)
従来の文字入力方法では、100個程度のボタンを押下するか、10個程度のボタンを連打(スワイプ)するなどの方法がとられている。本研究では3個のボタン(タッチパネル)を撫でることで、文字入力を行う方法を提案する。本研究は、モールス信号のスクイーズ操作に着想を得たものである。2ボタンでモールス符号を入力するとき、平均3.15回の打鍵が必要になるが、本提案手法では、1.11回の撫でる動作で入力が可能になる。 撫でる操作を視線移動に置きかえる応用が可能である。この入力方法は、ALS患者のような動作に制限のある人にとって有効であると思われる。 |
CJ-002 |
聴覚拡張ヒアラブルデバイス:耳を塞いで聞き返すユーザインタフェースの開発
◎森脇 哲人・長尾 正太郎・山本 絵里香・浦上 ヤクリン・金岡 利知(京セラ)
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CJ-002聴覚拡張ヒアラブルデバイス:耳を塞いで聞き返すユーザインタフェースの開発
◎森脇 哲人・長尾 正太郎・山本 絵里香・浦上 ヤクリン・金岡 利知(京セラ)
人は選択的注意という認知機能により重要と感じた音に注意を向けるため,無意識にそれ以外の音を聞き逃してしまう.我々は,この課題に対して,無意識に聞き逃してしまった音に気付かせ,聞き返すことができる聴覚拡張ヒアラブルデバイスを提案しユーザ体験評価を行ってきた.本デバイスは日常的な補助を想定して周囲の音も聞こえるようにオープンイヤー型イヤホンを採用している.一方で,この仕様は聞き返したい音と周囲の雑音を混在させ,聞き返したい音に注意が向けられない問題がユーザ体験評価によって明らかとなっている.本論文では,聴覚拡張ヒアラブルデバイスの聞き返し手段として,聞き返したい音への注意強調と周囲雑音の混在低減を狙った耳を塞ぐユーザインタフェースを開発し,効果検証を行ったので報告する. |
CJ-003 |
データ形態素:データの意味表現の基本単位探索についての実験的考察
○早矢仕 晃章(東京大学)
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CJ-003データ形態素:データの意味表現の基本単位探索についての実験的考察
○早矢仕 晃章(東京大学)
近年、異なる組織間でデータを交換・流通・連携による価値創出が新たなイノベーションの源泉として注目されている。しかし、従来のデータ表現は実データやメタデータ、物理フォーマット等、データ構造の数理的・計算機的アプローチが主であった。そのため、バイトといったデータの“量”にフォーカスした方法では捉えられないデータの価値や、背景知識の異なる他者とのデータ交換における評価基準という“質”については十分議論されてこなかった。本研究では、データが意味を持つ基本単位であるデータ形態素を提案し、複雑ネットワークと自然言語処理を用いて数理的・計算機的に扱う方法と、実験によって得られた結果について議論する。 |
CJ-004 |
フィジカルフレイル診断支援のための歩行時3軸加速度データを用いたCNNによる低筋力状態検出
◎中村 早希(名古屋工業大学)・増尾 明(修文大学)・竹尾 淳(名古屋工業大学/名古屋国際工科専門職大学/名古屋市立大学)・佐久間 拓人・加藤 昇平(名古屋工業大学)・渡邊 航平(中京大学)・川出 義浩・間辺 利江・赤津 裕康(名古屋市立大学)
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CJ-004フィジカルフレイル診断支援のための歩行時3軸加速度データを用いたCNNによる低筋力状態検出
◎中村 早希(名古屋工業大学)・増尾 明(修文大学)・竹尾 淳(名古屋工業大学/名古屋国際工科専門職大学/名古屋市立大学)・佐久間 拓人・加藤 昇平(名古屋工業大学)・渡邊 航平(中京大学)・川出 義浩・間辺 利江・赤津 裕康(名古屋市立大学)
世界的に急速な高齢化が進んでいることから,高齢者が自立した日常生活を送ることができる健康寿命の延伸が重要視されている.本研究では,中高齢者を対象に収集された3軸加速度センサーを用いた屋外歩行時の加速度データを用いて,身体的フレイルの診断基準に用いられる低筋力状態を検出する.収集された歩行時のデータから1歩行周期を切り出し,周期長が均等になるようにスプライン補間処理することで,Gramian Angular Fieldを用いて画像化した.実験では,画像化した加速度データを入力とするCNNと歩行周期長を用いて分類モデルを構築し,低筋力状態の検出性能を評価する. |
CJ-005 |
聴覚情報付与タイミング設計手法のための情報採餌理論に基づいた視行動の理解
◎栗原 勇太・小竹 元基(東京大学)・中平 勝子・北島 宗雄(長岡技術科学大学)
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CJ-005聴覚情報付与タイミング設計手法のための情報採餌理論に基づいた視行動の理解
◎栗原 勇太・小竹 元基(東京大学)・中平 勝子・北島 宗雄(長岡技術科学大学)
近年,リカレント教育の一貫として知的満足を満たす生涯学習が注目されている.その一手法として博物館等にある展示物鑑賞が挙げられる.本研究では,視覚情報処理が行われる鑑賞学習において,聴覚情報付与による学習支援を対象とし,情報処理を表す視行動に着目することで聴覚情報の付与タイミングを検討する.先行研究では,適切な聴覚情報付与タイミングを設定することで学習効果は得られたが,ユーザの認知処理との関係が不明瞭であった.本稿では,ユーザの情報処理状態モニタリング手法に情報採餌理論を適用し,情報過多・情報取得可能状態の分離を視行動の移動頻度から抽出する,その結果,学習支援効果が得られることを確認した. |
高齢社会センシング |
9月6日(水) 13:10-15:10 2m会場
座長 鏑木 崇史(国際基督教大学) |
J-001 |
体動を用いた高齢者に対するエンゲージメント評価
◎田邉 雄士・島川 博光(立命館大学)
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J-001体動を用いた高齢者に対するエンゲージメント評価
◎田邉 雄士・島川 博光(立命館大学)
近年、高齢化に伴い、高齢者の無気力症候群が問題となっている。この問題を解決するためには、カウンセリング手法の一種である傾聴が有効である。本研究では、傾聴において、参加者が言葉を交わしやすくするために、音声と体動のデータを用いて会話状態を推定する方法を提案する。音声と体動のデータを用いて、傾聴時の潜在的な会話状態を推定する。分散の小さい体動データでは、聞き手の発話、話者の発話、沈黙という3つの明示的な状態と、話者の思考、話者の笑いという2つの潜在的な状態を推定した。一方、分散の大きい体動データでは、3つの明示的な状態に加え、話し手の潜在的な状態と解釈不能な状態が推定された。 |
J-002 |
非接触センサーデータを用いた感情推定器の構築に関する研究
◎矢野 雄基・近野 恵・井手 健太・白石 壮大・紺野 剛史(富士通)・桐生 正幸(東洋大学)
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J-002非接触センサーデータを用いた感情推定器の構築に関する研究
◎矢野 雄基・近野 恵・井手 健太・白石 壮大・紺野 剛史(富士通)・桐生 正幸(東洋大学)
近年高齢者を狙った特殊詐欺事件が多発しており、社会問題となっている。我々は音声認識を用いた従来手法では対応が難しい多様化する特殊詐欺の手口に汎用的に対応できる手法の確立を目指し、被害者の心理状態に着目した特殊詐欺防止技術の研究開発に取り組んでいる。本論文では将来的な実用化を視野に、非接触センサーデータを用いて被験者の心理状態推定可能な感情推定器を提案する。構築した推定器の性能を評価した結果、約70%の正答率で感情を推定でき、接触センサーを用いた場合と比較して数%の誤差で非接触センサーデータから人の感情推定が可能であることを示した。今後は開発した感情推定器を用いた特殊詐欺の未然防止技術確立を目指す。 |
J-003 |
圧電セラミックを用いたマスク型簡易肺機能評価システムの提案
◎江本 光希・浜田 百合・栗原 陽介(青山学院大学)
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J-003圧電セラミックを用いたマスク型簡易肺機能評価システムの提案
◎江本 光希・浜田 百合・栗原 陽介(青山学院大学)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行も起因し,近年,肺の炎症性疾患の1つである慢性閉塞性肺疾患(COPD : Chronic Obstructive Pulmonary Disease)に,関心が寄せられている.医療機関における,従来のCOPD診断は,肺機能検査の1つであるスパイロメトリーによって行われる.しかし,スパイロメトリーに際する一連の操作では,機器の取り扱いが簡便でない点や機器が高価である点等が問題点として挙がる. したがって本研究では,肺機能の日常的なモニタリングに向け,小型の圧電セラミックをマスクに設置することで呼吸を簡易的に計測するマスク型デバイスを導入する.そこから,得られる被験者の呼吸に基づく信号から,COPDのスクリーニングを行うシステムを提案する. |
J-004 |
嚥下音に基づく嚥下機能評価に関する研究
◎横江 隼・米谷 綾・西田 昌史・西村 雅史(静岡大学)
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J-004嚥下音に基づく嚥下機能評価に関する研究
◎横江 隼・米谷 綾・西田 昌史・西村 雅史(静岡大学)
現在、誤嚥症状の診断方法として嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査が行われているが、簡便でなく侵襲的で気軽に検査ができなかった。また、頸部聴診法は手軽に実施できるが、専門家でないと診断ができなかった。そこで、本研究では、嚥下機能低下のスクリーニングを目的として、健常者と嚥下障がいが疑われる患者の嚥下音を対象に、ウエーブレット変換と主成分分析により特徴量の可視化を行い、機械学習手法により健常者か患者かの自動識別を試みた。 |
J-005 |
ドップラーセンサを用いた行動識別と識別範囲拡大のための学習データの検討
◎其原 浩太・坪川 宏(東京工科大学)
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J-005ドップラーセンサを用いた行動識別と識別範囲拡大のための学習データの検討
◎其原 浩太・坪川 宏(東京工科大学)
近年,日本における高齢者人口の割合を示す高齢化率が増加傾向にあり独居高齢者の増加が問題になっている.また高齢化に伴い,高齢者の不慮の事故の増加が問題となっている.このような背景から高齢者の屋内での行動を検知し,日常の安全を見守るシステムが必要である.そこで本研究ではドップラーセンサ用いて転倒の検出を行う.センサから得られた信号を,短時間フーリエ変換を用いてスペクトル解析を行い,転倒動作を識別する分類器をCNNによって構成する.またこれまでの報告では生活空間の全体的な識別が行われていない.そこで提案システムの実用範囲の拡大を目的とし,センサの測定範囲と学習データの検討を行った. |
ウェルビーイング |
9月6日(水) 15:30-17:30 3n会場
座長 浜田 百合(青山学院大学) |
J-006 |
NDBサンプリングデータセットによる依存症の研究
◎大原 宙(公立諏訪東京理科大学)・吉永 泰周・坂上 竜資(福岡歯科大学)・小路 純央・野原 正一郎・野原 夢・森川 渚・福本 義弘(久留米大学)・石井 一夫(公立諏訪東京理科大学/久留米大学)
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J-006NDBサンプリングデータセットによる依存症の研究
◎大原 宙(公立諏訪東京理科大学)・吉永 泰周・坂上 竜資(福岡歯科大学)・小路 純央・野原 正一郎・野原 夢・森川 渚・福本 義弘(久留米大学)・石井 一夫(公立諏訪東京理科大学/久留米大学)
近年、レセプト情報や健診データなど医療電子ドキュメントからなる医療ビッグデータの備蓄が充実しており、これらを用いて医療政策提言、医療経営、臨床研究、創薬研究に利用されるようになっている。本研究では、厚生労働省から提供された医療ビックデータの1つであるレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)サンプリングデータセットを用いて、依存症と精神神経疾患、依存症と精神神経用薬の関連性における検討を行った。その結果、依存症を患う際には何らかの精神神経疾患を同時に併発する可能性が高いことが示された。 |
J-007 |
畳み込みニューラルネットワークによる大脳白質のグレード予測
◎竹村 典晃(公立諏訪東京理科大学)・新川 裕也(久留米大学)・石井 一夫(公立諏訪東京理科大学/久留米大学)
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J-007畳み込みニューラルネットワークによる大脳白質のグレード予測
◎竹村 典晃(公立諏訪東京理科大学)・新川 裕也(久留米大学)・石井 一夫(公立諏訪東京理科大学/久留米大学)
我々は「健診データによる脳白質病病変予測」では、脳ドックコース受診者の健診データを用い、ロジスティック回帰分析による大脳白質病変の有無を予測するモデルを構築した。本研究では、MRI画像を用いて大脳白質病変の診断方法を確立し、さらに健診データの検査項目との関連を調査することを目的とした。まず、畳み込みニューラルネットワークを用いて、アキシャルの取り方による大脳白質病変のグレード判別精度の変化を検証した。その結果、26あるアキシャルのうち、4以上のアキシャルを使い、脳室付近の画像を用いたとき、テストデータにおける予測精度が0.87を超える検出感度を達成した。検査項目との関連性調査を実施した。今回、その結果を報告する。 |
J-008 |
高齢者が楽しめるゲーム状況の作成と観測
◎泉 青葉・島川 博光(立命館大学)・星野 寛(コネクトドット)
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J-008高齢者が楽しめるゲーム状況の作成と観測
◎泉 青葉・島川 博光(立命館大学)・星野 寛(コネクトドット)
楽しみが少ない高齢者は急速に生きる意欲をなくしてしまう。介護施設では、体を大きく動かすことには無理がある高齢者が大勢で楽しめるように、高齢者に考えさせ会話を引き起こすコンテンツが必要である。本研究では神経衰弱を用いた支援を考える。神経衰弱を実施する2人がどちらも楽しむように拮抗した試合になるように、機械学習を用いて有効なタイミングでプレイヤーや聴衆に聞こえる音声で試合中に介入する。介入に高齢者は声で応答すると考えられるので、プレイヤーが拮抗を感じるだけなく、観衆も試合展開を楽しめる。実施者に与える影響を測るためにセンサーを用いて感情や認知の変化を観測しその有効性の有無を確認する。 |
J-009 |
音楽演奏を利用した高齢期のウェルビーイングの支援に関する研究
○出口 幸子・古賀 敬浩(近畿大学)
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J-009音楽演奏を利用した高齢期のウェルビーイングの支援に関する研究
○出口 幸子・古賀 敬浩(近畿大学)
筆者らは,高齢期のウェルビーイングを支援するために,音楽演奏を利用した複数のシステムを自治体に提供することを目指している.今までに,音楽経験の無い人でも演奏が可能な楽譜表示システムと演奏システムを開発してきた.また,高齢者施設で行った音楽演奏の講座で得られた知見を基に,より演奏が容易なようにシステムを改良した.一方,同講座で,高齢者は童謡をよく覚えていることが分かり,日本の童謡の楽譜データベースを作成した.それを拡張して,世界の童謡の楽譜データベースと解説を試作した.また,演奏(旋律の生成)が難しい人のために,リズム演奏で合奏に参加できるように,リズム学習システムを開発している. |
J-010 |
高齢運転者の過大評価是正を目指した対話型振り返りアプリの効果
◎吉川 真由・吉武 宏(東京大学)・山崎 健一・栗田 弦太(三菱プレシジョン)・小竹 元基(東京工業大学)
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J-010高齢運転者の過大評価是正を目指した対話型振り返りアプリの効果
◎吉川 真由・吉武 宏(東京大学)・山崎 健一・栗田 弦太(三菱プレシジョン)・小竹 元基(東京工業大学)
高齢者による自動車事故の増加が問題となっている.高齢者に安全に運転してもらうためには,自らの運転を正しく自己評価してもらうことが重要である.先行研究では,ドライビングシミュレータを用いた運転の振り返り手法を提案し,過大評価を是正する効果が確認できた.本研究では,振り返り手法を用いた運転教育の効率化を目指し,人が介在しない対話型の振り返りアプリを開発した.開発したアプリの検証を行うと同時に,対話相手となるエージェントが自己評価の変化に与える影響について調査した.開発したアプリを用いた運転教育により,人が介在する教育と同様に過大評価の是正効果が得られ,開発したアプリが効果的であることが確認できた. |
インタラクション |
9月7日(木) 9:30-12:00 4m会場
座長 光永 法明(大阪教育大学) |
J-011 |
癒し効果を促す無生物バーチャルペットの感情表現手法
◎新見 和也・澤田 隼・桂田 浩一・大村 英史(東京理科大学)
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J-011癒し効果を促す無生物バーチャルペットの感情表現手法
◎新見 和也・澤田 隼・桂田 浩一・大村 英史(東京理科大学)
近年、心の癒しを求めてペットが注目されている。しかし、住宅事情や飼育責任の問題からペットを飼育できない人がいる。その解決策としてペットロボットやバーチャルペットなどの開発が行われているが、このようなペットと飼い主のコミュニケーションには確立された手法はない。そこで本研究では、特定の動物の印象や先入観を与えないように無生物バーチャルペットの提案を行う。このバーチャルペットは、癒やし効果のために感情表現を用いてコミュニケーションを行う。感情表現にはペットを構成するキューブの形状と動きの変化がもたらす心理的効果を用いた。提案手法の検証実験により意図した感情を伝達していることが確認できた。 |
J-012 |
GPT-3.5によるユーザが自己開示しやすいキャラクター性を与えた対話エージェントの試作
◎中村 美音・白松 俊(名古屋工業大学)
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J-012GPT-3.5によるユーザが自己開示しやすいキャラクター性を与えた対話エージェントの試作
◎中村 美音・白松 俊(名古屋工業大学)
近年はストレス社会と言われており、メンタルヘルスを維持するのが困難である人が増えていることが社会問題となっている。そこで本研究では、実際の人間ではなく、気軽に話せるAIと信頼関係を築くことで自己開示がしやすくなり、現代人のメンタルヘルス向上・維持に貢献できると考えた。そのための仮説として、大規模言語モデルGPT-3.5にキャラクター付けを施すことで信頼が築け、自己開示がしやすくなると仮定して、実験を行った。これにより、どのようなキャラクターの対話システムと話すのが話者にとって最も信頼が築けるかを評価した。 |
J-013 |
装置操作遠隔訓練のための異音に着目した音響特徴量と装置状態推定技能の関係
◎藤澤 充紘・中平 勝子(長岡技術科学大学)
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J-013装置操作遠隔訓練のための異音に着目した音響特徴量と装置状態推定技能の関係
◎藤澤 充紘・中平 勝子(長岡技術科学大学)
本稿は,各種設備の操作法を遠隔で訓練する際に問題となり得る,装置の異常状態識別技能をSRK モデルでレベ ル分けを行い,それを教育素材として実装する上で必要な特徴量との対応づけを行う.人は装置を操作する際に, 知覚される情報をフィードバックしながら行う.その際,普段起きないような異常事態を知覚した際に適切な対 処が要求される.特に,聴覚情報は無指向であることから訓練環境を構築しやすい.そこで,装置状態推定を音 響特徴量によって訓練することを念頭に置き,技術者の異音感知の技能レベルを調べるために,正常音と異音に 対し周波数解析を行って違いを可視化し,音場再現をしたVR空間内での技能教育の効果について確認する. |
J-014 |
ユーザの記憶想起を支援するWebブラウザ向けブックマークツール
◎佐藤 理子・中島 誠・佐藤 慶三(大分大学)
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J-014ユーザの記憶想起を支援するWebブラウザ向けブックマークツール
◎佐藤 理子・中島 誠・佐藤 慶三(大分大学)
Webブラウザを利用した情報収集では,膨大な数のWebページのなかから,様々な情報を見つけ出すことができる上,過去に訪れたWebページを記憶しておくブックマークの仕組みによって,重要な情報を記録して再見することが容易である.しかしながら,ブックマークの数が増えすぎたり,時間の経過によって保存した内容を忘れてしまったりすると,せっかく記録した情報を再見できなくなってしまう.本研究では,ブックマークを作成する過程の情報を利用したブックマーク用整理ツールを実現し,人間の想起の能力を高める方法について明らかにすることを目指す.本稿では,想起力を高めるためのアイデアとそれに応じた情報の整理方法について述べる. |
J-015 |
共感に着目した音声対話に基づく問診システムの構築
◎山本 雄樹・西田 昌史(静岡大学)
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J-015共感に着目した音声対話に基づく問診システムの構築
◎山本 雄樹・西田 昌史(静岡大学)
体調不良を自覚しながらも、面倒に感じて受診を怠ることで、重篤な状態に陥る場合があり、重篤になる前に受診を促す必要がある。受診を促す方法としてテキスト対話型の問診システムがあげられる。しかしながら、電子機器の操作に慣れていない高齢者にとっては、使いづらい可能性がある。そこで、本研究では高齢者が手軽に使用できるように、また認知症予防にもつながることから、音声対話による問診システムを構築した。また、ユーザとの信頼関係を築くため、共感に着目した対話を実装し評価を行った。 |
J-016 |
商品選択のための可視化における商品情報の次元削減法の評価
◎滝口 魁人・梅澤 猛・大澤 範高(千葉大学)
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J-016商品選択のための可視化における商品情報の次元削減法の評価
◎滝口 魁人・梅澤 猛・大澤 範高(千葉大学)
この研究は、オンラインショッピングでの商品検索の効率を改善するために、商品説明文を分散表現に変換し、クラスタリングして二次元グラフに表示する手法を提案した。3つの次元削減法(PCA, t-SNE, umap)を用いたプロトタイプシステムを開発し、その中でもt-SNEやumapが同一商品をグループ化し、効率的な視覚的検索を可能にすることができた。既存のECサイトとの比較実験では、プロトタイプシステムの方が商品選択までの時間を有意に短縮できたという結果が得られた。また、アンケート調査の結果では、同一商品が一箇所にまとまって表示されることが操作しやすいと高く評価された。 |
システム構築・提案 |
9月7日(木) 9:30-12:00 4n会場
座長 神原 誠之(奈良先端科学技術大学院大学) |
J-017 |
大人数と少人数を用いた感性ライティングの心理評価実験の比較
○中津 良平・土佐 尚子(京都大学)・岡垣 覚・桑田 宗晴(三菱電機)・楠見 孝(京都大学)
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J-017大人数と少人数を用いた感性ライティングの心理評価実験の比較
○中津 良平・土佐 尚子(京都大学)・岡垣 覚・桑田 宗晴(三菱電機)・楠見 孝(京都大学)
大学の研究室で行われる心理実験は、通常は条件を厳密に設定することに主眼点が置かれ、被験者の数は数十人にとどまることが多い。そのため、心理実験評価結果を学会などで報告する際に、対象者を多数の一般人に拡張した際に一般性がどの程度あるのかという問題がある。しかし、少人数を対象とした心理実験と条件を合わせて大人数の一般人を対象として心理実験を行うことが困難なことから、実際に実施されることはあまりない。本研究では、研究室内で行われた主として学生を対象とした小規模な心理実験の結果と、同じ問題に対して多数の一般人を対象として行った心理実験の結果を比較することによって、上記の疑問に対する一つの答えを提示する。 |
J-018 |
ミラー型ディスプレイを用いたアート没入空間の構築
○中津 良平・土佐 尚子(京都大学)・新山 聡(AGC)・Pang Yunian(京都大学)
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J-018ミラー型ディスプレイを用いたアート没入空間の構築
○中津 良平・土佐 尚子(京都大学)・新山 聡(AGC)・Pang Yunian(京都大学)
アートは人の心を豊かにしてくれ、心を癒してくれたり、心を奮い立たせてくれるなどの力を持っている。アートは人を没入させる力を持った究極のVRということもできる。VRでは、人に没入感を与える技術研究に力が入れられており、アートとVRを組み合わせた没入空間の設計・構築やその評価に関する研究はあまり行われていない。これに対し筆者らは、アートコンテンツが人の心どのような影響を与えるかを研究することを目的とし、アートコンテンツに適した没入空間を設計・構築することとした。 |
J-019 |
Analog Intelligence: 次世代のAI
○福田 収一(慶應義塾大学)
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J-019Analog Intelligence: 次世代のAI
○福田 収一(慶應義塾大学)
外部世界の変化がシャープになり、微分不可能となり、将来が予測できず、その場、その場の環境、状況を判断して対応せざるを得なくなってきた。さらに材料工学の発展により、材料のソフト化が急激に進み、実物と直接対応しなければならなくなってきた。現在のAIはデジタル処理を基本としているが、こうした状況に対応するためにはアナログ情報処理が必要となる。そして現在デジタル処理との関連から脳の研究が進んでいるが、こうしたアナログ情報処理には血液、心臓が大きな役割を果たす。心臓も血液もアナログである。さらに、こうしたアナログ情報処理は意思決定と深く関係している。そこで、本研究ではマハラノビス距離とパターンを組み合わせて意思決定を行う方法を提案する。 |
J-020 |
副雑音検出と重症度推定による呼吸器疾患の診断
◎見附 拓馬・島川 博光(立命館大学)・原田 史子(コネクトドット)
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J-020副雑音検出と重症度推定による呼吸器疾患の診断
◎見附 拓馬・島川 博光(立命館大学)・原田 史子(コネクトドット)
本研究では,呼吸器系専門医や高度医療機器が不足する状況において,非専門医の診断を支援する手法を提案する. 本手法は,聴診音に短時間フーリエ変換を適用し,周波数の時間変化を示すmel-スペクトログラムを生成する. そこから異常音を検出器で網羅的に検出する. 加えて異常音が発生した呼吸の相を調査することで疾病の進行度を推定する. 本研究では,機械学習アルゴリズムのXGboostを用いて捻発音の検出モデルを構築した. 実験の結果より, 捻発音の検出精度は 0.89 であった. 進行度の推定結果とmel-スペクトログラム上の異常音を視覚的に示すことで非専門医と患者の疾病に対する理解を促進する. |
J-021 |
音声認識を活用した医療用電子カルテ項目別自動入力インタフェースの構築
◎前島 亮・若林 佑幸・北岡 教英(豊橋技術科学大学)
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J-021音声認識を活用した医療用電子カルテ項目別自動入力インタフェースの構築
◎前島 亮・若林 佑幸・北岡 教英(豊橋技術科学大学)
本研究では、医療従事者が電子カルテの入力業務をより効率的に行うことを目的とし、音声入力によるインタフェースを構築する。従来のキーボード入力に比べ、音声入力はより迅速かつ自然な入力方法であり、医療従事者の負担軽減につながると期待される。本研究では、実用的なシステムの実現に向け、電子カルテ作成のための音声入力インタフェースを提案する。提案するインタフェースでは、医療従事者の発話音声を認識した後、大規模言語モデルによって電子カルテの各入力項目に従い認識された文を整形することによって、効率的な電子カルテ入力を実現する。 |
J-022 |
作業者と生産設備とのプロファイル情報を用いた生産システム運用制御方式の検討
○中井 敦子(三菱電機)
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J-022作業者と生産設備とのプロファイル情報を用いた生産システム運用制御方式の検討
○中井 敦子(三菱電機)
近年、食品工場や物流現場でも導入しやすいロボットシステムの開発が積極的に行われている。これらの生産設備と作業者とが混在して作業することが可能な生産システムは、作業者の負担を減らし生産効率を向上する効果が見込まれる一方、生産システムの性能が変動した際の対策は作業者や監督者が指示しなければならなかった。 そこで、生産設備と作業者の標準的な性能指標を把握し、性能低下時に自動で制御指令を作成するために、生産設備と作業者の各々について定義したプロファイル情報をエッジプラットフォームで収集・分析する方式を検討した。検証環境を試作し、想定通りの効果が得られることを確認した。 |
J-023 |
大規模言語モデルによるドローンの広域景観撮影システムの提案
◎池山 安杜里・鈴木 恵二・山内 翔(公立はこだて未来大学)
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J-023大規模言語モデルによるドローンの広域景観撮影システムの提案
◎池山 安杜里・鈴木 恵二・山内 翔(公立はこだて未来大学)
近年、ドローンによる映像撮影が積極的に行われている。しかし魅力的な映像の撮影には、高いドローンの操作技術と映像撮影技術が求められ、普及の足枷になっていると考えられる。そこで本研究では、マルチモーダルな大規模言語モデル(LLM)に魅力的な映像撮影の技術を学習させ、自然言語によりドローンの飛行経路を生成するシステムを提案する。LLMは自然言語と地形情報を入力とし、ウェイポイントとカメラの向きを出力するよう学習する。学習データは公開されているドローン映像を解析することで生成する。評価はシミュレーション上での実験により行う。 |
センシング |
9月7日(木) 15:30-17:30 5m会場
座長 西田 昌史(静岡大学) |
J-024 |
TPOに応じた快適性向上のための衣服内気候の感知
○日渡 貴之・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
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J-024TPOに応じた快適性向上のための衣服内気候の感知
○日渡 貴之・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
ヒトは生活の質を向上させるため,時と場合に沿った快適な衣服を着る。しかし,TPO によっては,快適さをある程度犠牲にすることもある. 本研究では,快適さに関わる衣服内気候を計測するためのセンサ,気象データ,運動量計を用いて,ユーザの着ている服が耐えられない着心地でないかどうかを推定することを目標とする. 本稿では,「あるTPO下における衣服内気候に対する快適さ分布は,TPOごとに一つまたは複数の混合正規分布で表される」という仮説を立てた. 実験によって,衣服内温湿度のセンサデータに基づいてTPOごとの快適さを考慮した衣服推薦に活用できる可能性を得た. |
J-025 |
グループダンス練習支援のための時空間的なダンスモーション可視化
◎大越 瑠衣子・藤田 秀之・大森 匡・新谷 隆彦(電気通信大学)
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J-025グループダンス練習支援のための時空間的なダンスモーション可視化
◎大越 瑠衣子・藤田 秀之・大森 匡・新谷 隆彦(電気通信大学)
グループダンスにおいて,ダンスの完成度を上げるためには,グループ全体のずれをできるだけ小さくする必要がある.ずれを小さくするために,グループ練習時に撮影した動画を用いて,動画からずれの発見や原因特定を行い,その情報共有をすることがあるが,この一連の作業は非常に時間がかかるという課題がある.そこで本研究では,練習期間中に実際に行われたメンバー間の情報共有の内容を調査し,モーションキャプチャデータを用いて,グループダンスのずれの発見や原因特定を支援するための可視化アプリケーションを提案する.特に,ポーズの誤りとタイミングの誤りを区別して可視化する手法を検討し,実験により有用性を評価した. |
J-026 |
QoW向上に向けた生体情報と労働時の充実感の関係分析
◎北村 光暉・森谷 隼介(長岡技術科学大学)・加藤 狩夢・佐藤 章博・小木曽 里樹・一刈 良介(産業技術総合研究所)・中平 勝子(長岡技術科学大学)・蔵田 武志(産業技術総合研究所)
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J-026QoW向上に向けた生体情報と労働時の充実感の関係分析
◎北村 光暉・森谷 隼介(長岡技術科学大学)・加藤 狩夢・佐藤 章博・小木曽 里樹・一刈 良介(産業技術総合研究所)・中平 勝子(長岡技術科学大学)・蔵田 武志(産業技術総合研究所)
働き方改革の一つの視点として,QoW(Quality of Working)への対応が挙げられる.本稿は,労働現場におけるQoW可視化に必要な要素の一つである働きがい指標の基礎検討として,実際の労働現場を対象に,労働時の感情計測を行い,働きがいに繋がる要素を抽出する.二要因理論に従えば,健康・働きやすさは衛生要因に対応し,多くの指標がある.対して,働きがいは,動機付け要因に対応し,人の内面を指すため,指標化は難しいが,これを欲求と捉え,労働に対して満足状態か否かを可視化することで近似的に表現可能であると考える.そこで,労働時の感情をEMOSyによる正解データと他の生体情報を用いたLSTM(Long short-term Memory)による推論を用いて計測し、感情と生体情報の関係分析を行う. |
J-027 |
『口で転がす』機械学習法の提案:柔軟材料を介するフレキシブルセンシングの信号処理に基づく飲料識別
◎長瀬 駿介・廣瀬 航佑・小川 純・渡邉 洋輔・MD Nahin Islam Shiblee・古川 英光(山形大学)
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J-027『口で転がす』機械学習法の提案:柔軟材料を介するフレキシブルセンシングの信号処理に基づく飲料識別
◎長瀬 駿介・廣瀬 航佑・小川 純・渡邉 洋輔・MD Nahin Islam Shiblee・古川 英光(山形大学)
『口(あるいは舌)で転がす』と表現される手段は、飲料を口腔内に含みつつ、飲料を流動させることで内頬から微細な触感を読み取る行為である。一般的に飲料の物性の差が微小である場合は、この識別の難易度は向上する。本研究は柔軟材料を介するフレキシブルセンシングに基づいて飲料識別する機械学習法を提案し、その識別精度を検証する。そして、柔軟材料の材料パラメータが流体識別にどのように寄与しうるかを議論し、材料準拠の物理的な識別学習の性質について示す。 |
J-028 |
顔映像非開示でもオンライン受講生の注視状況を把握できるスマートカメラシステムの開発
◎石山 一聡・満上 育久(広島市立大学)
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J-028顔映像非開示でもオンライン受講生の注視状況を把握できるスマートカメラシステムの開発
◎石山 一聡・満上 育久(広島市立大学)
近年,コロナウイルス感染症予防をきっかけに,教育現場ではオンライン講義はより身近なものになった.しかし,プライバシの保護のために受講生側のカメラは非開示なことが多く,講師は受講生の受講状況を推察することが難しい. そこで本研究では,受講生がオンライン講義で使用するPCにとっては通常のWebカメラで,受講生の意思で顔映像の開示・非開示の切り替えが可能だが,その開示状態に関わらず常に内部で映像から受講生の存在や注視状況を認識し講師側に伝送する機能を有する,新たなスマートカメラシステムを開発した. 実際にこのシステムを伴う模擬的なオンライン講義を行う実験を行い,システムが適切に動作することを確認した. |
認知・メンタル |
9月8日(金) 9:30-12:00 6k会場
座長 佐久間 拓人(名古屋工業大学) |
J-029 |
メンタルケア対話エージェントのためのメタ認知支援手法
◎伊藤 誠二・白松 俊(名古屋工業大学)
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J-029メンタルケア対話エージェントのためのメタ認知支援手法
◎伊藤 誠二・白松 俊(名古屋工業大学)
本研究では、ユーザにメタ認知を促し自身についての感情を理解させ、感情のコントロール能力を向上させる対話エージェントを試作する。具体的には、大規模言語モデルGPT-3.5を用い、ユーザに現在の感情などについて理解を促す発話を生成する。これにより、メタ認知能力や感情のコントロール能力が向上するかを検証する。さらに、どのような発話がメタ認知向上やメンタルケアに効果的かについても検証する。 |
J-030 |
複数文で構成される聴覚情報による感情生起が文脈理解と記憶に与える影響と瞳孔径の関係分析
○森谷 隼介(長岡技術科学大学)・小竹 元基(東京工業大学)・北島 宗雄・中平 勝子(長岡技術科学大学)
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J-030複数文で構成される聴覚情報による感情生起が文脈理解と記憶に与える影響と瞳孔径の関係分析
○森谷 隼介(長岡技術科学大学)・小竹 元基(東京工業大学)・北島 宗雄・中平 勝子(長岡技術科学大学)
文科省が提唱する「誰一人取り残さない教育」,即ち個の最適な学びや支援を実現する一手法としてICTを活用した教育が挙げられるが,講義や資料を閲覧させる受動的学習が多い.本稿では,かかる状況にて事項の記憶を効率的に行える方策として解説ナレーションに着目する.ナレーション設計法に関する基礎研究として,複数文章で構成される聴覚情報に含める感情誘発語(ANEW)・記憶・瞳孔径変化の関係分析を行う.ANEW・瞳孔径変化の関係については,聴覚情報を聴取したときの内容理解における統合過程に焦点を当て,感情変化による瞳孔径変化分類手法を用いて感情と瞳孔径間の分析を行い,分類別の各タイプと記憶内容の関係について考察する. |
J-031 |
インフォーマル学習指向文章設計のための感情誘発語ー記憶の関係分析
◎伊藤 健人・森谷 隼介・北島 宗雄・中平 勝子(長岡技術科学大学)
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J-031インフォーマル学習指向文章設計のための感情誘発語ー記憶の関係分析
◎伊藤 健人・森谷 隼介・北島 宗雄・中平 勝子(長岡技術科学大学)
インフォーマル学習は人生の学習時間の大半を占めており,日常生活をはじめとする実経験を介して,多様な文化や価値観にふれ見識を広げることができる.しかし,その学習デザインには質保証がなく,学習効果については個人の経験による差が大きい.本稿は記憶に残るインフォーマル学習用コンテンツの作成を目的とし,第一段階として情報入力時の感情誘発と記憶の関係を調査する.感情価・覚醒度によって分類される感情誘発語を含む短文を制限付きで呈示した際,実験参加者の記憶に与える影響を分析する.また実験参加者の感情分析のため,アイトラッカーを用いて瞳孔径変化を読み取り,その変化パターンから感情変化のタイプ分類を行う. |
J-032 |
眼球・頭部協調運動に基づく心的状態推定可能性に関する基礎検討
◎鈴木 かな・満上 育久(広島市立大学)
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J-032眼球・頭部協調運動に基づく心的状態推定可能性に関する基礎検討
◎鈴木 かな・満上 育久(広島市立大学)
人間は意図や感情といった心的状態は振舞いに現れ,人間はこの振舞いからその人の心的状態を推し量ることができる.ロボットでも人間の振舞いから心的状態を推定することができれば,直感的なユーザーインタフェースや円滑なコミュニケーション,心の健康の管理などにも活用できると考えられる.本研究では,その振舞いとして人の眼球・頭部運動の協調関係に着目した心的状態推定手法の実現を目指す.その基礎検討として,異なる心的状態での眼球・頭部運動を計測し,すでに構築されている協調運動モデルに従う度合いについて実験的に調査した結果,心的状態の違いによって眼球・頭部運動がモデルに従う度合いに差が生じることを確認した. |
J-033 |
眼球・頭部協調運動の再現がCGアバターの「人間らしさ」に与える影響の調査
◎船田 深結・満上 育久(広島市立大学)
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J-033眼球・頭部協調運動の再現がCGアバターの「人間らしさ」に与える影響の調査
◎船田 深結・満上 育久(広島市立大学)
近年,本物の人間とは区別がつかないような映像やロボットが実現されるようになってきているが, 本物の人間とは違う違和感がまだ残っている.しかし,人が映像やロボットを自然な人間らしいと感じる要因については明らかになっていない.眼球・頭部協調運動 をしている際の,人の頭部の動きと視線方向のデータを収集し,そこから人の自然な眼球・頭部協調運動モデルを構築している研究がある.本研究では,その眼球・頭部協調運動モデルを「人の自然な眼球・頭部運動の関係を表すモデル」と捉え,CGアバターにこのモデルに従う眼球・頭部動作を与えることで,人がそれらを人間らしいと感じるという仮説を考え,それを実験的に調査する. |
J-034 |
VR空間内のアバターに対して身体所有感を生起する機構の認知モデル記述
◎中川 太一・中平 勝子(長岡技術科学大学)
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J-034VR空間内のアバターに対して身体所有感を生起する機構の認知モデル記述
◎中川 太一・中平 勝子(長岡技術科学大学)
近年VRChatをはじめとするVRSNSの台頭によりアバターを利用する機会が普及しつつある。アバターは現実の人間を模したものからアニメキャラクター,ロボットなど様々な姿のものが存在し,VR空間内の自身のアバターに対して身体所有感を感じることが知られている。既存の研究ではアバターを利用することによる人の行動や認知への影響は研究されているが,人がアバターに身体所有感を感じる認知モデルに主眼を置いた研究は少ない。本研究ではアバターに対して身体所有感を感じる機構を説明する認知モデルを構築することを最終的な目標とし,その前段階として本稿では,人がVR空間内で立体感を感じる機構を説明する認知モデルを記述する。 |
ヒューマンコミュニケーション基礎 |
9月8日(金) 9:30-12:00 6m会場
座長 石井 亮(日本電信電話株式会社) |
J-035 |
対人関係論に照らした生体反応からの国民性による労働観の違いの推定
◎松野 光喜・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
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J-035対人関係論に照らした生体反応からの国民性による労働観の違いの推定
◎松野 光喜・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
本研究は,国民性の違いに着目した労働観の違いを分析する.日本のIT産業では外国人労働者を欲しているが定着率が低い.その原因として,日本企業が求める人材と外国人労働者の労働観や勤務態度に違いがあることが考えられる.そこで本研究では,日本人とベトナム人に日本企業が求める労働観を示す動画を見せる.視聴時の感情や注目の変化を皮膚電位や動向径などの生体反応から読み取る.変化点を動画内に示される対人関係に照らし合わせ,国民性による反応の違いから労働観の違いを分析する.その違いを反映させた人材育成が外国人労働者の定着率を向上することができるかを解明する. |
J-036 |
(講演取消) |
J-037 |
GANによる表情のモーフィング作成と高次元表情弁別閾値楕円面の推定
◎飯野 匠・小林 洋明・趙 晋輝(中央大学)
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J-037GANによる表情のモーフィング作成と高次元表情弁別閾値楕円面の推定
◎飯野 匠・小林 洋明・趙 晋輝(中央大学)
近年,表情の心理物理空間が提案されているが,その弁別閾値楕円面は低次元の場合のみ推定されている. 高次元の表情弁別閾値楕円面を測定する際に多数の表情モーフィングが必要である.本研究では,表情画像から深層学習のモデルの一種であるGANを用いたモーフィングを生成する新たな手法を提案し,高次元の表情弁別閾値楕円面の測定を可能にした.さらに心理物理実験によって得られたデータに対して,最尤推定法を用いて高次元表情空間の構築をおこなった. |
J-038 |
3D測距センサを用いた購買行動の測定と分析
○沈 昊哉・渡邊 昭信(日立製作所)
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J-0383D測距センサを用いた購買行動の測定と分析
○沈 昊哉・渡邊 昭信(日立製作所)
接客要員を配置できない小売現場では、来客の棚前行動を分析して購買率を改善することが求められている。今回、自動販売機が置かれた小売現場において、3D測距センサを設置して、来客の店舗内位置や動線、姿勢、手伸ばし等の棚前行動と売上の相関を評価した。本実証環境において、購入者は非購入者に比べて立ち止まり時間が15.0 %長い傾向を見出した事例の評価手法を報告する。 |
J-039 |
目標設定と振り返りによるモチベーションの維持
◎片岡 凜太郎・島川 博光(立命館大学)
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J-039目標設定と振り返りによるモチベーションの維持
◎片岡 凜太郎・島川 博光(立命館大学)
eラーニングは時間や場所を選ばず効率的に学習することができるため,対面学習と比較して高い学習効果がある.しかし,自分自身の意思で学習の継続をする必要があるためドロップアウトしやすいという問題がある.適切な目標設定と振り返りを行うことは,ユーザのモチベーションに影響することがわかっている.そのため,機械学習を用いて目標設定と振り返りの支援を提案する.提案手法ではユーザが計画を立ててタスクに取り組む.取組中の生理反応を取得し,機械学習により目標を達成できる場合とできない場合の違いを調査する.その違いをもとに学習者に振り返りを促し,目標を再設定してもらう.目標再設定の効果を調査する. |
J-040 |
SD法測定量を削減した印象共有方式の提案
◎西山 陸人・神山 諒・趙 晋輝(中央大学)
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J-040SD法測定量を削減した印象共有方式の提案
◎西山 陸人・神山 諒・趙 晋輝(中央大学)
最近、著者らによって異なる観察者の間に印象を共有する方式が提案されたが、SD法による心理実験の測定量が多く必要であるという問題点がある。そこで本研究では、印象空間における被共有者の印象から共有者の印象方向へ逐次的に点を追加し、新しい単体の構築を行うことでSD法による心理測定量を削減する方式を提案する。主観印象評価は強い非線形性を持つが、逐次的に追加した点が既存の単体の近傍内に制限することで単体写像の精度を保持することができ、新しい単体の構築による印象共有の有効性が確認された。 |
J-041 |
複数エージェントによる文脈生成AIを用いた情報共有システムの提案
◎笠原 有真(北海道大学)・木村 泰知(小樽商科大学)・小野 哲雄(北海道大学)
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J-041複数エージェントによる文脈生成AIを用いた情報共有システムの提案
◎笠原 有真(北海道大学)・木村 泰知(小樽商科大学)・小野 哲雄(北海道大学)
近年ではデジタルサイネージを用いて情報をユーザへ動的に提示することが一般的となっている.しかし,そこでの情報掲示はユーザが能動的に確認しなければ情報を受け取ることができないという課題が存在している.そこで本稿では,ユーザが日常の自然なコミュニケーションを通して必要な情報を受け取ることができるシステムを提案する.具体的には,生成型AI(ChatGPT)の出力結果を,複数エージェント同士の対話という形で実世界の文脈へと埋め込み,その文脈へユーザを引き込むことにより,ユーザの情報取得を支援するシステムを構築する. |
ヒューマン情報処理 |
9月8日(金) 9:30-12:00 6n会場
座長 薄井 智貴(人間環境大学) |
J-042 |
知識の個人差を取り入れた認知シミュレーションによる読譜時エラーの系統化
◎野上 真・中平 勝子・北島 宗雄(長岡技術科学大学)
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J-042知識の個人差を取り入れた認知シミュレーションによる読譜時エラーの系統化
◎野上 真・中平 勝子・北島 宗雄(長岡技術科学大学)
技能教育は学習者の習熟状態や個人特性としての癖・間違いによって求められる指導が大きく異なる.本研究は,個人特性が発生する機構の構築を通じて指導者支援に資する.その一手法として,認知アーキテクチャの一種であるACT-R理論を援用し,技能教育の一つである鍵盤楽器演奏指導における学習者個人特性をシミュレーションで再現する.人間の行動選択の段階には知覚・認知・運動がある.演奏における弾き間違いを読譜時の知覚ー認知時に生じるエラーと捉えると,その原因は(1) 利用可能な知識の個人差,(2) 時間制約による利用する知識検索の失敗,が挙げられる.本稿では,時間によらない要素である(1) を取り入れ,個人特性の再現を目標とする. |
J-043 |
眼電図と目の開閉に基づく瞬き特性
○佐々木 雄大・プリマ オキ ディッキ アルディアンシャー(岩手県立大学)
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J-043眼電図と目の開閉に基づく瞬き特性
○佐々木 雄大・プリマ オキ ディッキ アルディアンシャー(岩手県立大学)
これまで画像からの目の開閉度により瞬きを自動的に検知する手法が開発されている.しかしながら,これらの手法による検知結果には,目のランドマークの抽出精度と目の開閉の許容度(閾値)に依存するという問題がある。本研究では,眼電図と目の開閉との関係を精査し,瞬き検知のためのランドマーク抽出法と目の開閉の閾値の決定について分析する.具体的には,瞬きが発生した時刻において,DlibとMediaPipeライブラリから抽出されたランドマーク相対位置の変化と眼電図の信号の変化を比較し,それぞれのライブラリの適否と瞬き検知のための閾値の決定方法に繋がる知見を得ることを目指す.本研究の成果は,より正確な瞬き特性の評価につながり,さらには医療や心理学分野での応用にも期待される. |
J-044 |
視線情報に基づいた動画内容の理解度測定の一検討
◎阿部 有紗・西村 広光(神奈川工科大学)
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J-044視線情報に基づいた動画内容の理解度測定の一検討
◎阿部 有紗・西村 広光(神奈川工科大学)
感染症拡大の社会情勢に伴い,ヒトの感情推定において視線推定や体温を用いた手法のニーズが高まっている.本研究では眼部周辺の皮膚温度が指標として有効であった研究から目の動きとの関連に着目し,視線推定による心理動作や反応の測定範囲の検証を目的に,映像視聴時の理解度と視線等の生体情報との関係について実験的検討を進めている. |
J-045 |
時系列を考慮した生体情報と映像の物理特徴量及び音源分離による 音響特徴量を用いた感情推定に関する検討
◎井上 竜一(早稲田大学)・菅沼 睦(多摩大学)・亀山 渉(早稲田大学)
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J-045時系列を考慮した生体情報と映像の物理特徴量及び音源分離による 音響特徴量を用いた感情推定に関する検討
◎井上 竜一(早稲田大学)・菅沼 睦(多摩大学)・亀山 渉(早稲田大学)
筆者らは,動画推薦システムでの利用を目的に,生体情報と映像・音声の物理特徴量から映像視聴者の感情を機械学習により推定する研究を行っている.筆者らの先行研究では,映像音声から音源分離により抽出された人の声やドラム音等の音響特徴量を説明変数として追加すること,また,音源分離をしないデータに時系列解析を行うことで感情推定精度の向上がそれぞれ確認された.そこで本稿では,音源分離に加えて時系列を考慮した解析を行った.その結果,従来手法と比べ,更なる感情推定精度の向上を確認することができた. |
J-046 |
色彩の空間周波数領域による印象補正と印象共有方式
◎山崎 智也・神山 諒・趙 晋輝(中央大学)
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J-046色彩の空間周波数領域による印象補正と印象共有方式
◎山崎 智也・神山 諒・趙 晋輝(中央大学)
近年、画像の主観評価に基づく画像の色補正方式が注目されている。特に最近異なる二人の観測者の間に絵画に対する印象を共有する方式が提案されている。しかし色彩値の変化のみによる補正では、形などの変化がないため、印象の補正には不十分であった。本研究では、形や輪郭の変化が可能となる画像の空間周波数を補正する方式を提案する。具体的には、離散フーリエ変換を用いて画像の空間周波数を抽出し、高周波と低周波成分に対して0と2の間に値をとるシグモイド関数を重みとして、印象補正を行った。さらに単体写像による印象共有に適用して、その有効性を確認した。 |
J-047 |
顔の局所領域に着目した寝顔形状の時間変動抽出
◎鳥澤 勇人・前田 誠(九州産業大学)
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J-047顔の局所領域に着目した寝顔形状の時間変動抽出
◎鳥澤 勇人・前田 誠(九州産業大学)
本研究は睡眠中の被験者を赤外線カメラで撮影し,その動画から寝顔形状の時間的推移を解析することで健康管理に応用することを目的とする.本稿ではある寝顔形状の時間変動を抽出する方法を提案する.睡眠中の動画から10秒おきに顔領域画像を記録し,468点の顔特徴点を抽出する.このうち20領域の局所メッシュに着目し,基準量との面積比として顔形状を記述するこれにより睡眠経過に伴い顔形状の変動を可視化することが可能となる.睡眠実験動画に適用したところ,額や鼻付近のメッシュ面積を基準量にしたとき,寝顔形状の変動を可視化しやすいことを確認した.この可視化をもとに睡眠時の寝顔変動と睡眠状態との関係について考察する. |
J-048 |
服装と運動量計を用いた心理状態の推定と分類
◎桐井 優実・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
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J-048服装と運動量計を用いた心理状態の推定と分類
◎桐井 優実・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
一般に服装の変化はヒトの心理状態に影響を与えるということが分かっている.本研究では服装に対する多面的感情尺度、活動コンテキスト、ローゼンバーグ自尊感情尺度、やる気スコア4つのアンケートと運動量計から得たストレス値,運動量,心拍の3つのセンサデータから服装とヒトの心理状態の関係を客観的に分析した.活動内容に応じた適切なストレス値を設定し,ストレス値を目的変数とする RandomForestモデルを適用することで,どのような特徴を持つ服を着ているときに適切なストレス値になりやすいかを特定することができた. |
インタフェース |
9月8日(金) 13:10-15:40 7k会場
座長 中平 勝子(長岡技術科学大学) |
J-049 |
キーボードを使わずにコンピュータを操作するインタフェースの開発
◎大塚 瞭・中村 潤(中央大学)
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J-049キーボードを使わずにコンピュータを操作するインタフェースの開発
◎大塚 瞭・中村 潤(中央大学)
近年、インタフェースにおける音の活用に注目が集まっている。本研究では、ぬいぐるみ型インタフェースの操作における操作反応音の有無がユーザの印象形成にどのような影響を及ぼすのか、評価実験を通して検証する。 |
J-050 |
Recognizing On-Surface Gesture Using Smartwatch
◎CHEN JUNYU・斎藤 洋・中村 宏(東京大学)
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J-050Recognizing On-Surface Gesture Using Smartwatch
◎CHEN JUNYU・斎藤 洋・中村 宏(東京大学)
With the increasing need to interact with nearby devices, smartwatches become ideal devices for sending commands. Meanwhile, utilizing surfaces like tables and floors around us provides us with both tactile feedback and support. Therefore, in this paper, we propose a system to recognize on-surface gestures using the accelerometer and gyroscope of smartwatches. A 1D Convolutional Neural Network is applied for classification. We furthermore conducted a user study within a group of ten to evaluate the validity of the system, as a result, average Macro F1 scores of 0.992, 0.878, and 0.957 are reached in in-person mode, cross-person mode, and hybrid-10 mode, respectively. |
J-051 |
VR環境でのコミュニケーション円滑化の検討:ジェスチャー認識機能の開発
○古市 真悟・新徳 健(鹿児島工業高等専門学校)
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J-051VR環境でのコミュニケーション円滑化の検討:ジェスチャー認識機能の開発
○古市 真悟・新徳 健(鹿児島工業高等専門学校)
本研究は, VRシステムの導入障壁の高さとコミュニケーションを阻害される場合があるという問題点を解決することを目的とし,それにあたって必要なジェスチャーインタフェースの開発に用いるジェスチャー検出機能の作成,評価することを目標とする.ジェスチャー検出は姿勢推定を行うPoseNetを用いて得られた値から特徴量を計算し,flaskで作成したサーバー上でLSTMを用いた分類器による推論を行い,出力をブラウザ上で表示する.評価として,ジェスチャーの検出率の計測とリアルタイム性の評価を行った.今回,高い検出率とリアルタイム性を確認できたがジェスチャーの誤検出が見られたため改善が必要であるという結果が得られた. |
J-052 |
影を用いた食品表面上での情報提示手法の提案
◎山本 匠(慶應義塾大学)・Biyon Fernando(The University of Sydney)・雨坂 宇宙 (慶應義塾大学)・Anusha Withana(The University of Sydney)・杉浦 裕太(慶應義塾大学)
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J-052影を用いた食品表面上での情報提示手法の提案
◎山本 匠(慶應義塾大学)・Biyon Fernando(The University of Sydney)・雨坂 宇宙 (慶應義塾大学)・Anusha Withana(The University of Sydney)・杉浦 裕太(慶應義塾大学)
本研究では,食品表面に対して穴形状を生成することで情報提示する手法を提案する.食品上で穴を形成することで,ユーザの視点位置に応じて異なる情報を提示することが可能になる.実際にクッキー上に2次元プロッタを用いて食品表面に対して物理的に穴形状を形成し,実世界上での影形成の様子を確認した. |
J-053 |
LSTMを用いた筆記途中からの筆跡補完
◎長岩 夏子・中井 満(富山県立大学)
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J-053LSTMを用いた筆記途中からの筆跡補完
◎長岩 夏子・中井 満(富山県立大学)
紙の上での筆記に対し,タブレット端末上では情報処理技術を用いた筆記支援ができるという利点がある.本研究では筆記者の筆跡で書いている文字を補完することを目標とし,タブレットからペンが離れたタイミング(ペンアップ)で残りの筆跡を生成するシステムをLSTMで構築した.不特定多数のユーザを対象として,120人の筆跡データでシステムを学習した.また,個人利用の場合には筆記者本人のサンプルだけでシステムを学習した.その結果,ペンアップのあとに続けて,筆記者の筆跡らしい文字を生成できるようになった. |
J-054 |
登場人物関係の可視化による小説の出来事の想起支援
◎藤島 光佑・西原 陽子(立命館大学)・SHAN Junjie(立命館グローバルイノベーション研究機構)
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J-054登場人物関係の可視化による小説の出来事の想起支援
◎藤島 光佑・西原 陽子(立命館大学)・SHAN Junjie(立命館グローバルイノベーション研究機構)
長編小説の読書では一度に読み切ることは難しく,読書の中断と再開を繰り返す場合が多い.読書の再開時に既読部分の出来事を忘れてしまうことがあり,続きを読み進めても小説の内容を理解できなくなる恐れがある.本研究では,小説内の登場人物の関係を可視化するインタフェースを提案し,小説内の出来事の想起支援をする.小説の一話ごとに登場人物の関係を可視化し時系列順に提示することで,小説の進行に伴う登場人物の出入りや関係の変化を可視化する.実験の結果,提案インタフェースにより小説の出来事の想起支援が可能と確認した. |
J-055 |
ユーザの読書興味を引き起こす読書支援インタフェース
◎遠山 弘也・西原 陽子(立命館大学)・SHAN Junjie(立命館グローバルイノベーション研究機構)
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J-055ユーザの読書興味を引き起こす読書支援インタフェース
◎遠山 弘也・西原 陽子(立命館大学)・SHAN Junjie(立命館グローバルイノベーション研究機構)
若者の読書離れが加速しており,読解力の低下が社会問題となっている.読書を好まない理由の1つとして多くの時間を要することがあげられる.多くの時間を要することに心理的なハードルを感じ,読書を完遂できないため読書を避けている可能性がある.そこで本研究では小説を読むユーザに対し,原文と要約を切り替えて読むことができる読書インタフェースを提案する.読むことを負担に感じたら要約に切り替えて読むことで,内容を理解しつつ読書を完遂する.実験の結果,提案インタフェースによりユーザの読書完遂が支援され,またユーザの読書への興味を引き起こすことができると確認した. |
合意と共創 |
9月8日(金) 13:10-15:40 7m会場
座長 笹井 一人(茨城大学) |
J-056 |
Empowering Girls' Education with AI-assisted Online Forum in Post-2021 Afghanistan
○Haqbeen Jawad・Sahab Sofia・伊藤 孝行(京都大学)
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J-056Empowering Girls' Education with AI-assisted Online Forum in Post-2021 Afghanistan
○Haqbeen Jawad・Sahab Sofia・伊藤 孝行(京都大学)
Researchers have previously proposed methods to incentivize and facilitate online discussions to boost participation. However, a case study on its social impact in view of facilitating girls' online education in post-2021 Afghanistan is yet to be clearly articulated. Therefore, we propose to host a digital education program using D-Agree, an AI-assisted online discussion forum. Guided by a case study approach to facilitate girls' education during a tumultuous time in Afghanistan, we collaborated with an NPO called APJO to host educational programs. The objective was to improve interactive online educational environments, specifically for women. This paper presents valuable insights into the benefits of proposed approach as a democratic experience for societies that lack accessibility to in-person education. |
J-057 |
An IBIS-Focused Diverse Facilitation Timeline for Online Discussion: Preliminary Experiment
○Sahab Sofia・Haqbeen Jawad・伊藤 孝行(京都大学)
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J-057An IBIS-Focused Diverse Facilitation Timeline for Online Discussion: Preliminary Experiment
○Sahab Sofia・Haqbeen Jawad・伊藤 孝行(京都大学)
Online discussion forums, such as D-Agree, have adopted general consensus facilitation policies to promote discussions. However, researchers argue that general facilitation policies have limitations in supporting consensus building because they rely on a single policy throughout the discussion. To address this, the we previously proposed a discussion element-specific facilitation policy that uses different policies to form a diverse consensus on different stage of discussion. However, the study did not propose a timeline for adopting the proposed facilitation policies and evaluating their effectiveness within online discussions. In this study, we proposed timeline for each policy, and conduct preliminary experiment to show the efficiency. |
J-058 |
多人数対話におけるLLMを用いた合意形成支援の必要性判定手法
◎櫻井 崇貴・白松 俊(名古屋工業大学)
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J-058多人数対話におけるLLMを用いた合意形成支援の必要性判定手法
◎櫻井 崇貴・白松 俊(名古屋工業大学)
ChatGPT等の大規模言語モデル(LLM)は、1対1対話を想定した応用が多いが、多人数対話への応用を試みた研究は未だ多くない。そこで本研究では、多人数対話において何等かの合意形成を行う場面を想定し、有用な情報を提案・推薦してくれるチャットボットを開発を目指す。合意形成を支援する情報が必要な状況か否かをLLMに判断させ、困っていると判断したときは助けが必要かを確認する。必要ならば提案・推薦をするといった仕様を想定している。LLMとしてはGPT-3.5やGPT-4を想定しており、Web検索と組み合わせて合意形成支援情報を推薦する。特に本稿では、困っている状況の判定手法と、情報推薦のタイミング決定手法に着目した。 多人数で議論する実験を行い、困っている状況を判定する提案手法の性能を検証する。 |
J-059 |
GPT-4によるユーザを模したペルソナを用いた代理議論エージェント
◎川島 壮生・白松 俊(名古屋工業大学)
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J-059GPT-4によるユーザを模したペルソナを用いた代理議論エージェント
◎川島 壮生・白松 俊(名古屋工業大学)
GPT-4にユーザを模したペルソナをプロンプトとして与えることで、GPT-4がユーザの代わりに議論を行う代理議論を想定する。例えば、代理議論エージェントに発言させつつ、特に必要な場面だけ本人が参加するという応用を検討する。さらに、多様なペルソナを作成することで、大規模な議論シミュレーションや社会シミュレーションが可能になる。しかし、現在はGPT-4がペルソナに合わない発言を行うことがある。 本研究ではBigFive性格検査や、会話音声から抽出した口調情報に基づいて作成したペルソナを用いて、GPT-4を確実に制御できるプロンプト設計手法を明らかにする。これにより代理議論エージェントの実現を目指す。 |
J-060 |
GPT-3.5を用いた議論中に含まれる主張の誤謬検出手法
◎牟田 真悟・白松 俊(名古屋工業大学)
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J-060GPT-3.5を用いた議論中に含まれる主張の誤謬検出手法
◎牟田 真悟・白松 俊(名古屋工業大学)
議論を円滑に進めるには、相手の主張を的確に理解することが必要である。さらに、その主張が適切かつ誤謬を含んでいないかを正確に判断することが不可欠である。主張の論理構造に問題があったり、主張中に受け手が理解できない言葉などが含まれたりする場合、主張を的確に伝えたり理解したりすることは難しくなる。また、一般的に発言中の誤謬を見抜き指摘するのは困難であるため、主張に誤謬が含まれる場合、議論の質が容易に低下することがある。本研究では、大規模言語モデルの一つである大規模言語モデルGPT-3.5を活用して、議論中の発言から主張を抽出し誤謬検出や主張の妥当性検証を行う手法を提案する。さらに、その性能を実験により検証する。 |
J-061 |
AI裁判官の可能性と課題: GPT-4を用いた刑法第199条に基づく量刑判断の実験的検討
○浦東 聡介・磯田 明朗(立教大学)・吉川 厚(関東学院大学)・大庭 弘継・村上 祐子(立教大学)
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J-061AI裁判官の可能性と課題: GPT-4を用いた刑法第199条に基づく量刑判断の実験的検討
○浦東 聡介・磯田 明朗(立教大学)・吉川 厚(関東学院大学)・大庭 弘継・村上 祐子(立教大学)
GPT-4をはじめとする生成系AIが世界的に大きな注目を集めている。コロンビアでは、裁判官がChatGPTを判決文の作成補助に利用し、議論を呼んでいる。AIによる裁判補助、とりわけAI裁判官が実現すると、迅速な裁判 の実現に大きく寄与することが期待される。このような背景から、本研究では将来的なAI裁判官の導入を見据え、GPT-4を利用して刑法第199条を中心とした量刑判断の可能性を検討した。その結果、GPT-4は法令のみならず判例などで示される判断基準を踏まえた量刑判断を行う可能性も示唆されている一方で、正確性やバイアスなどの課題が示された。 |
J-062 |
タスクベース効用関数を用いた経路交渉手法の実行時間の改善
◎平野 敦也・打矢 隆弘・内匠 逸(名古屋工業大学)
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J-062タスクベース効用関数を用いた経路交渉手法の実行時間の改善
◎平野 敦也・打矢 隆弘・内匠 逸(名古屋工業大学)
現在ロボットや自動運転車の普及が進んでおり、これらがラストワンマイル物流などの問題の解決の一助になると考えられる。しかし複数の自律移動物体を利用するには、各移動体が衝突のない経路計画を獲得する必要がある。先行研究では経路交渉手法が提案され、各ロボットに締め切り時間と目的地が指定されたタスクが与えられる環境で、経路交渉手法が有効であることが示された。しかし先行研究では、動作を開始するエージェントが全エージェントの動作を停止させ、順に交渉を行う。よってエージェント数とマップサイズが拡大するにつれて実行時間が増加してしまう。そこで本研究では交渉するエージェントを削減することで実行時間の改善を行う。 |