F分野 人工知能・ゲーム |
選奨セッション 人工知能と機械学習 |
9月6日(水) 9:30-12:00 1f会場
座長 鈴木 大慈(東京大学)
佐々木 宣介(県立広島大学) |
CF-001 |
個人の不動産嗜好を反映するiGenEstateシステムの提案
◎田島 由雅・六井 淳(静岡県立大学)
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CF-001個人の不動産嗜好を反映するiGenEstateシステムの提案
◎田島 由雅・六井 淳(静岡県立大学)
近年、営業およびコスト削減のため、AI技術を不動産業務に活用する研究が多く 行われている。本研究では、不動産業務の1つである物件提案に着目し、ユーザ の曖昧な嗜好を反映させる物件検索システムを提案する。従来の物件検索システ ムは絞り込み検索によって、ユーザの希望に近い物件を提案していたが、これで はユーザの嗜好の正確な反映は難しい。本研究では遺伝的アルゴリズムを用いて、 希望条件数やその内容に左右されることなく、最適解を導く手法を提案する。更 に、対話型遺伝的アルゴリズムの一部をシステムに取り入れることで、ユーザ自 身が気づかない真の嗜好の反映を図る。 |
CF-002 |
ノイズに悩まされないで:シャドウデータに基づくラベルノイズ検出方法
◎鄭 弯弯(名古屋大学)
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CF-002ノイズに悩まされないで:シャドウデータに基づくラベルノイズ検出方法
◎鄭 弯弯(名古屋大学)
機械学習は,データから規則,識別のルールなどを学習し,未知のことを予測する.学習用のデータそのものエラーがあれば,モデルの質に大きな影響を与える.これらのエラーはノイズと呼ばれる.ノイズはラベルノイズと変数ノイズに分けられるが,前者は学習のターゲットとしてより有害であると指摘されており,本研究の研究対象である.本研究では,ラベルノイズ検出方法ShadowNを提案し,最新の方法であるConfident learningと比較した.その結果,ノイズ割合が0.40以下になるデータにはShadowNはよりよい性能を示した.しかし,Confident learning はどのデータに対しても同じ傾向を示したことに対してShadowNはデータの性質に影響され,不安定である. |
CF-003 |
重み付き起点順序分解に基づく飽和系列マイニング
◎酒匂 日菜乃・山本 泰生(静岡大学)
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CF-003重み付き起点順序分解に基づく飽和系列マイニング
◎酒匂 日菜乃・山本 泰生(静岡大学)
本研究では,離散データストリーム上の頻出飽和系列を抽出するオンラインアルゴリズムを提案する. 頻出系列の抽出は,エピソードマイニングの分野で活発に研究されているが,高速性と省メモリ性の求められるストリーム処理に適した手法は存在していない.本稿では,任意の系列を,起点順序と呼ぶシンプルなイベント発生の前後関係の集合として解釈する.これにより,ストリーム上に発生するイベントの順序関係を保持しながら,頻出系列の飽和圧縮表現を効率的に導出できるようになる.次に,抽出された頻出系列の可用性を検証するため,抽出系列を素性とするオンライン予測モデルを構築し,イベント予測問題を対するモデルの性能を評価する. |
CF-004 |
抗体配列生成への複数モードサンプリング生成モデルの適用と配列多様性向上の検討
○豊村 崇・木戸 邦彦・松森 正樹(日立製作所)
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CF-004抗体配列生成への複数モードサンプリング生成モデルの適用と配列多様性向上の検討
○豊村 崇・木戸 邦彦・松森 正樹(日立製作所)
抗体医薬開発のリード最適化におけるヒット率向上を目的に、複数特性を同時に満たすことができるインシリコ配列生成手法を検討した。複数モードサンプリングを特徴とする生成モデルGenerative Flow Networksを適用し、結合親和性が高くかつ多様な配列の生成を試みた。さらなる多様性向上のため、Q関数学習時に変異前の特性に近いアミノ酸が高頻度で発生する確率密度関数を用いて突然変異させる手法を考案した。また、報酬に粘性と溶解性を組み込むことで複数特性の積極的同時最適化を狙った。本技術で生成した配列の特性を評価した結果、ヒット率が従来手法を10倍上回る3.99%となることを確認した。 |
CF-005 |
ViT-CTC: Vision Transformers with CTC for Scene Text Recognition
○Buoy Rina・Iwamura Masakazu(Osaka Metropolitan University)・Srun Sovila(Royal University of Phnom Penh)・Kise Koichi(Osaka Metropolitan University)
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CF-005ViT-CTC: Vision Transformers with CTC for Scene Text Recognition
○Buoy Rina・Iwamura Masakazu(Osaka Metropolitan University)・Srun Sovila(Royal University of Phnom Penh)・Kise Koichi(Osaka Metropolitan University)
In this paper, we considered a ViT-CTC STR design that uses a CTC decoder and a pretrained vision transformer (ViT) as a two-dimensional (2D) feature extractor. Since a CTC decoder expects a 1D vector sequence as input, we explored two options to collapse a 2D feature sequence from a ViT model to a 1D feature sequence by (1) vertical averaging in feature space and (2) height marginalization in class probability space. The trained ViT-CTC models outperform the recent CTC-based state-of-the-art (SOTA) methods on the aggregated public benchmark dataset. |
CF-006 |
Mixupはヘッシアン正則化を含むか?
◎杉山 孔亮・内田 真人(早稲田大学)
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CF-006Mixupはヘッシアン正則化を含むか?
◎杉山 孔亮・内田 真人(早稲田大学)
mixupは,サンプルの凸結合により新たなサンプルを作成する非常に単純なデータ拡張手法であり,多くの場面において深層学習モデルの汎化性能の向上に寄与してきた.この手法を理解するために様々な研究が行われており,mixupにヤコビアン正則化が含まれることが理論的に示されている.また,理想的な状況下では,mixupにはサンプル間におけるヘッシアン正則化の効果があることが示唆されている.しかし,ヘッシアン正則化との関係性は,まだ理論的に調査されていない.本論文では,mixupがヘッシアン正則化を含むことを,mixupにとって理想的と考えられる超平面で分離可能な二値分類問題の下で証明する. |
CF-007 |
パッチ切り取りを用いた宇宙自然電波の特性周波数検出の改善
◎益本 英明・長谷川 達人(福井大学)・松田 昇也(金沢大学)
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CF-007パッチ切り取りを用いた宇宙自然電波の特性周波数検出の改善
◎益本 英明・長谷川 達人(福井大学)・松田 昇也(金沢大学)
地球惑星科学分野では,惑星磁気圏物理を理解する取り組みが進められており,その内の一つに,観測された宇宙自然電波から特定の現象を検出する研究が存在する.この現象の手動での検出は莫大な労力がかかるため,これまでに深層学習モデルによる自動検出が提案されてきた.しかし、既存のモデルではノイズなどによって訓練データにない特徴が出現した際に,推定結果に大きな誤差が発生してしまうという問題点が存在する.本研究では,この問題に対し入力データに対するパッチ切り取りというアイデアにより解決を図る.パッチ切り取りを行うことで,狭範囲での特徴獲得を行い,得られた特徴を目視で推定し難いデータに転用できるかを示す. |
選奨セッション 知能システム・人工知能 (1) |
9月6日(水) 13:10-15:10 2f会場
座長 福田 直樹(静岡大学)
松崎 和賢(中央大学) |
CF-008 |
マルチエージェント強化学習による役割交代型協調行動に関する研究
◎林 昌吾(東京大学)・小倉 有紀子(北海道大学)・谷川 智洋・中川 聡・國吉 康夫(東京大学)
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CF-008マルチエージェント強化学習による役割交代型協調行動に関する研究
◎林 昌吾(東京大学)・小倉 有紀子(北海道大学)・谷川 智洋・中川 聡・國吉 康夫(東京大学)
本研究では, 複数のエージェント同士の円滑な協調行動をコーディネーション問題として考える. その一例として, 社会的動物の採食行動をモデルとした producer-scrounger game (PS-game) を定式化し, 2体の Q-learning エージェントにプレイさせた時の役割交代行動 の回数を見た. 本研究の実験1では, 両エージェントの memory (記憶容量) の増加が役割交代数の増加を引き起こす結果が得られた. 一方実験 2 では, Q-learning よりさらに先進的と考えられるマルチエージェント強化学習手法により学習させたエージェントでも PS-game の実験を行い, 報酬, 方策, 役割交代率の変化を調べた. 実験2ではエージェントに memory を与えなかったところ, 試行回数を重ねることで一定の方策に収束し, 役割交代率をしなくなった. |
CF-009 |
取り違えのある繰り返し囚人のジレンマにおける単独裏切-相互処罰戦略
◎村井 伸一郎・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-009取り違えのある繰り返し囚人のジレンマにおける単独裏切-相互処罰戦略
◎村井 伸一郎・岩崎 敦(電気通信大学)
本研究では,繰り返し囚人のジレンマにおいて,プレイヤが行動を取り違えるとき,無限集団上のダイナミクスのもとでどんな戦略が生き残るかを吟味した.従来よく使われる戦略表現でである一期記憶戦略では,有名なトリガー戦略,一度でも裏切りを観測したら二度と協力しない,を正しく表現できない.つまり,裏切りを観測したあとに2人が同時に行動を取り違えると,協力に戻ってしまう.そこで,状態数2以下の有限状態機械からなる戦略空間上に突然変異付きレプリケータダイナミクスを構築し,その帰結を吟味した.その結果,プレイヤの行動の取り違えに対して有効に振る舞う単独裏切-相互同期 (Unilateral Defection, Bilateral Synchronization) 戦略を発見し,生存過程を明らかにした. |
CF-010 |
オンライン環境において公平な資源配分を実現するアルゴリズムに関する研究
◎山田 博瑛(電気通信大学)・小宮山 純平(New York University)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・岩﨑 敦(電気通信大学)
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CF-010オンライン環境において公平な資源配分を実現するアルゴリズムに関する研究
◎山田 博瑛(電気通信大学)・小宮山 純平(New York University)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・岩﨑 敦(電気通信大学)
本研究では,オンライン環境において公平な資源配分を実現するアルゴリズムを扱う.オンライン環境とは,災害時の避難所にどんな物資が届けられるかや,工場の勤務シフトを作成する際にどんな注文がやってくるかが,事前にはわからない状況を指す.資源配分における公平性には様々な概念があるが,本研究では参加者全員の効用の積であるナッシュ積を最大化することを目的とし,オンライン環境におけるフィッシャー市場の均衡解を求めるアルゴリズムを提案する.とくに,届けられる資源の価値が事前にはわからない環境で,アルゴリズムが事後的な最適解を漸近的に達成することを確認する. |
CF-011 |
代替出勤依頼モデルを用いた依頼順決定手法の複数ラウンドにおける評価
◎千坂 知也・横山 想一郎・山下 倫央・川村 秀憲(北海道大学)
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CF-011代替出勤依頼モデルを用いた依頼順決定手法の複数ラウンドにおける評価
◎千坂 知也・横山 想一郎・山下 倫央・川村 秀憲(北海道大学)
非正規雇用者の割合が大きい労働集約型産業では,事前に決定された勤務スケジュールに反した従業員の欠勤が多く発生し,管理者が代替する出勤者を選定し依頼する業務負担や,特定の従業員への代替出勤の集中が問題となる.本研究では,代替出勤依頼モデルを提案し,複数ラウンドのシミュレーションにより,代替出勤依頼対象者の順序決定手法を評価する.スケジューリング問題の求解によって勤務表を作成後,1件の欠勤の発生に対し,管理人は代替出勤可能な従業員に順番に依頼する.これを複数ラウンド繰り返し,従業員ごとの代替出勤依頼の受諾確率を考慮した複数の順序決定手法に対し,代替出勤者の未充足率や偏りを評価した. |
CF-012 |
Target Neural Networkのロバスト性がAdvGANに及ぼす影響について
◎西山 圭亮・島田 英之(岡山理科大学)
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CF-012Target Neural Networkのロバスト性がAdvGANに及ぼす影響について
◎西山 圭亮・島田 英之(岡山理科大学)
機械学習は入力データに微小な摂動を加えた敵対的サンプルに対して脆弱であることが示されている。敵対的サンプルの生成手法のひとつにGANを利用して生成するAdvGANが提案されている。AdvGANはGeneratorとDiscriminatorとTarget Neural Networkから構成されている。Target Neural Networkは一般的な画像認識モデルと同等である。この手法ではTarget Neural Networkの学習データセットにFGSMと呼ばれる敵対的サンプル生成手法から生成された敵対的サンプルが加えられている。したがって、Target Neural Networkのロバスト性が向上している。本稿では、Target Neural Networkのロバスト性がAdvGANに及ぼす影響について検証する。より具体的には、FGSM以外の生成手法を用いてTarget Neural Networkの学習を行った場合にAdvGANに及ぼす影響について検証する。 |
選奨セッション 知能システム・人工知能 (2) |
9月6日(水) 15:30-17:30 3f会場
座長 清 雄一(電気通信大学)
松野 省吾(群馬大学) |
CF-013 |
特徴量選択付き時間畳み込みネットワークを用いた作業行動の分節化
◎清水 裕斗・山本 泰生・西村 雅史(静岡大学)・塩野 由紀・白澤 怜樹・中野 貴行(ヤマハ発動機)・青木 崇浩(静岡大学/ヤマハ発動機)
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CF-013特徴量選択付き時間畳み込みネットワークを用いた作業行動の分節化
◎清水 裕斗・山本 泰生・西村 雅史(静岡大学)・塩野 由紀・白澤 怜樹・中野 貴行(ヤマハ発動機)・青木 崇浩(静岡大学/ヤマハ発動機)
近年,音声,カメラ,慣性センサー等を用いて人の行動をセンシングし,基本的な動作区分を自動認識する行動分節化の研究が盛んに行われている.行動分節化のための汎用の深層学習モデルが提案される一方,多元的なセンサー情報の中でどの特徴量に注目して行動を識別するかを理解することは困難である.そこで本論文では,汎用の時間畳み込みネットワークに特徴量選択の機構を組み込んだ新しい行動分節化モデルを提案する.提案モデルを通して行動分節化に使用した重要特徴量を可視化することが可能となる.本稿では製造現場の作業行動を対象としたケーススタディを行い,作業標準化への応用可能性を示す. |
CF-014 |
敵対的標識:標識識別器に対する脆弱性評価と敵対的訓練による対策
◎林 海斗・内田 真人(早稲田大学)
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CF-014敵対的標識:標識識別器に対する脆弱性評価と敵対的訓練による対策
◎林 海斗・内田 真人(早稲田大学)
自動車運転支援システムは自動車の視界に入る標識を検知して機械学習によって識別する機能が搭載されている.しかし,この機能を実現する標識識別器は,標識以外のロゴ等を誤って標識と識別することがある.このような誤識別のリスクは定量的に評価されていない.そのため,入力される画像に対するリスク評価が必要である.本研究では,標識識別器の誤認識を意図的に引き起こす Adversarial Sign(敵対的標識) を複数生成し,誤認識率を評価する.さらに,誤認識を回避するための対策として,Adversarial Trainingを行うことで,未知のロゴを標識と誤識別する割合が低減することを実験的に示す. |
CF-015 |
属性推定を用いた衣服画像ペアの2者間関係を表現するキャプションの生成
◎阿部 晃平・横山 想一郎・山下 倫央・川村 秀憲(北海道大学)
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CF-015属性推定を用いた衣服画像ペアの2者間関係を表現するキャプションの生成
◎阿部 晃平・横山 想一郎・山下 倫央・川村 秀憲(北海道大学)
1枚の画像の説明文を生成する従来の画像キャプション生成では,類似した画像に対して汎用的なキャプションを生成することがあり,画像が持つ特徴的な部分を無視してしまうことがある.また,キャプション生成の対象画像以外を考慮できないため,複数画像間の関係を考慮したキャプションを生成できない.そこで,本研究では複数画像の関係を考慮したキャプションの生成に取り組む.今回はその例として衣服画像を対象とし,2つの衣服画像の関係を考慮したキャプションの生成手法の提案と検証を行った.各衣服画像の特徴を表す属性をキャプション生成に利用することで,2つの衣服画像の関係を考慮したキャプションを生成できたことを確認した. |
CF-016 |
中古車査定価格支援システムにおける機械学習モデル改善の取り組み
○段 裕之・林 雄太郎・Le Binh Thanh・西山 佑典(オークネット)・松下 旦(東京大学)・岩崎 敦(電気通信大学)
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CF-016中古車査定価格支援システムにおける機械学習モデル改善の取り組み
○段 裕之・林 雄太郎・Le Binh Thanh・西山 佑典(オークネット)・松下 旦(東京大学)・岩崎 敦(電気通信大学)
本稿では、機械学習を用いた中古車価格査定において、予測精度向上の取り組みを説明する。株式会社オークネットは中古車販売店向けに専門家による査定支援サービスを提供している。その背後では、自社で運営している中古車オークションでの入札データを用いて、機械学習(LightGBM)により最適な買取価格を算出するシステムが運用されており、これによって査定の正確性向上や担当者の業務量削減が図られているしかしながら、中古車の価格は季節要因や新車の生産状況などによって大きく変動することが知られており、これまでの価格予測システムはそういった市場環境の変化への対応が不十分で課題となっていた。本研究では、学習に使用するデータの重み付けをデータの時期によって変更したり、モデルパラメーターを最適に調整したりすることで、予測精度をより向上させることを目指した。結果、後述する平均二乗価格誤差が減少し、また査定価格を算出した車がその後実際のオークションで売れた場合に、査定価格とオークションでの落札価格の二乗誤差も減少し、機械学習モデルの改善を確認できた。 |
CF-017 |
研修医配属における地域間格差を調整する制約のモンテカルロ木探索
◎板垣 圭知(電気通信大学)・小宮山 純平(ニューヨーク大学)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・岩﨑 敦(電気通信大学)
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CF-017研修医配属における地域間格差を調整する制約のモンテカルロ木探索
◎板垣 圭知(電気通信大学)・小宮山 純平(ニューヨーク大学)・阿部 拳之(サイバーエージェント)・岩﨑 敦(電気通信大学)
マッチングとは学生と学校、研修医と病院のように、2種のエージェント間の望ましい組合せを求める問題であり、学校選択制や研修医配属といった様々な応用例がある。従来は、病院に割り当てる研修医数に対して、個別に上限を課すこと(個別上限)のみを考慮していた。しかし実際には、研修医配属で離島や過疎地域に一定数の研修医を配属するために、都市地域の病院への配属に上限を課すこと(地域上限)も考慮する。本研究では、地域上限を満たしつつ、研修医の満足度をできるだけ大きくするような個別上限を求める問題を考える。この問題は一般にはNP困難であるが、モンテカルロ木探索を用いて近似解を求める。 |
情報論的学習理論と機械学習 (1) |
9月6日(水) 13:10-15:10 2g会場
座長 高野 祐一(筑波大学) |
F-001 |
環境の変化に対応可能なGAの性能の向上
◎須藤 令郁・兪 明連・横山 孝典(東京都市大学)
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F-001環境の変化に対応可能なGAの性能の向上
◎須藤 令郁・兪 明連・横山 孝典(東京都市大学)
遺伝的アルゴリズムは、カーナビにおけるルートの最適化、物流や人員配置、形状設計の最適化等、様々な場面で使われているが、これは環境が変化しないという前提が必要である。しかし、実問題ではモノの価値や材料のコストの変化など、前提が成り立たない場合が多い。環境が常に変動する中で、従来の遺伝的アルゴリズムはその時の最適解を求める事はできるが、その後の変化した環境に対応できないため、変化に強い解を探索するアルゴリズムが必要である。そこで、環境の変化に対してロバストな解を探索することで、変化に対応できる新しいアルゴリズムを提案する。 |
F-002 |
ニューラルネットワークへの人間の主観転移に関する研究
◎鈴木 一誠・Hartono Pitoyo(中京大学)
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F-002ニューラルネットワークへの人間の主観転移に関する研究
◎鈴木 一誠・Hartono Pitoyo(中京大学)
現在、Deep Neural Network(DNN)の実世界問題への応用が盛んに行われる。DNNの学習には構造化されたデータが必要であるため、構造化の難しい人間の主観、経験や好みをニューラルネットワーク(NN)に反映することは困難である。一方、人間の経験や一般常識をNNに反映することができれば、多様な性質を持つNNを訓練することができる。そこで、本研究では2次元の位相的な中間層をもつNNに人間の知識、経験や主観をNNへ転移する手法を提案する。ここで用いるNNは可視化できる中間層を持つため、人間は直感的にそれを知識や好みを反映しながら組織化できる。実験では、同一のタスクに対し、異なる人間の知識を反映するNNを解析し、その特性の違いに関して議論する。 |
F-003 |
不変リスク最小化による不確実性の較正
◎吉田 晃太朗(東京工業大学)・長沼 大樹(モントリオール大学/Mila)・多田 圭吾(立命館大学)
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F-003不変リスク最小化による不確実性の較正
◎吉田 晃太朗(東京工業大学)・長沼 大樹(モントリオール大学/Mila)・多田 圭吾(立命館大学)
近年の深層ニューラルネットワークでは、モデルの予測における不確実性の正しさが必ずしも保証されない傾向がある。そのため推論の不確実性を較正することが実応用上必須である。一方で、学習データとは異なるデータ分布ではモデルの推論性能が低下する分布外汎化問題も実応用上の喫緊の課題であり、不変リスク最小化 (IRM: Invariant Risk Minimization) が、代表的な手法として知られている。マルチドメインでの不確実性の較正は IRM の特殊ケースとみなせることから、不確実性の較正手法により分布外汎化性能が改善されることが知られている。本稿では、IRMが不確実性の較正を改善できるかどうかということを数値実験により検証する。 |
F-004 |
共非線形性尺度NNR-GLを用いた変数集合発見とその実験的評価
○大崎 美穂・田儀 樹・佐々木 捷人・岸本 真弥・片桐 滋(同志社大学)・大西 圭(九州工業大学)
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F-004共非線形性尺度NNR-GLを用いた変数集合発見とその実験的評価
○大崎 美穂・田儀 樹・佐々木 捷人・岸本 真弥・片桐 滋(同志社大学)・大西 圭(九州工業大学)
NNR-GLは,ニューラルネットワーク回帰(NNR)によるモデル化と入力層に与えたグループラッソ(GL)による変数選択に基づき,変数間の非線形従属関係(共非線形性)を検出する尺度である.我々はNNR-GLが検出する断片的な共非線形性を集約し,非線形な従属関係を持つ変数集合を発見する手法を考案した.これまでに,2つの変数間に共非線形性が存在する場合に本発見手法が有効であることを示した.今回は,複数の変数間に共非線形性が存在する条件下で評価実験を行い,本発見手法の有効性を明らかにする.本稿ではこの結果を報告する. |
F-005 |
混同行列に基づく不均衡データ分類ニューラルネットワーク
◎田儀 樹・大崎 美穂・片桐 滋(同志社大学)・大西 圭(九州工業大学)
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F-005混同行列に基づく不均衡データ分類ニューラルネットワーク
◎田儀 樹・大崎 美穂・片桐 滋(同志社大学)・大西 圭(九州工業大学)
不均衡データ分類器CM-KLOGRはユーザが指定した多面的な性能 (適合率や再現率,陰性的中率,特異率等) を直接的に向上させる.我々はこれが混同行列に基づく損失関数によることに着目し,CM-KLOGRの混同行列損失を組み込んだニューラルネットワークCM-NNsを提案,評価する.CM-NNsはNNsの種類に依存しないが,混同行列損失自体の効果を明らかにすべく,今回は単純な多層パーセプトロン分類器を用いる (CM-MLPC).実験の結果,高い不均衡度では,CM-MLPCは標準的な損失関数である交差エントロピーを持つMLPCよりも高い性能を示した.ユーザ指定の性能を意図通りに高めることもできた. |
F-006 |
階層型クラスタリングを用いたKoopman作用素の低次元化による計算量削減
◎西方 智也・大久保 潤(埼玉大学)
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F-006階層型クラスタリングを用いたKoopman作用素の低次元化による計算量削減
◎西方 智也・大久保 潤(埼玉大学)
近年、状態の非線形の時間発展を、線形の計算で扱うKoopman作用素が注目されている。またKoopman作用素を数値的に扱うために、対象モデルの時系列データと辞書を用いて近似的なKoopman行列を構築するEDMDという手法が知られている。しかし、対象モデルの観測量の次元や辞書サイズが大きい場合、同定したKoopman行列のサイズが増加し、計算量も大きくなってしまう。本研究ではKoopman行列に対して階層型クラスタリングを用いることで、それぞれの似ている行、列を抽出し、行列の要素の合成を行うことで、低次のKoopman行列を導出し計算量削減を行う手法を提案する。 |
情報論的学習理論と機械学習 (2) |
9月6日(水) 15:30-17:30 3g会場
座長 鹿島 久嗣(京都大学) |
F-007 |
EQS因子間における脳血流量のグレンジャー因果性に基づくネットワーク特性の比較
◎長谷川 孝太郎・浜田 百合・栗原 陽介(青山学院大学)
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F-007EQS因子間における脳血流量のグレンジャー因果性に基づくネットワーク特性の比較
◎長谷川 孝太郎・浜田 百合・栗原 陽介(青山学院大学)
情動知能(EQ)は対人関係において重要な役割を果たしている.EQが高い人は他人との関係を良好に保つことができ職場や学校での成功につながるとされており,アンケート(EQS)により評価される.EQSでは,自己対応,対人対応,状況対応の3項目があり,さらに各項目の下には対応因子9項目,下位因子21項目で構成され,全項目の得点を算出する.筆者らは,これまで対人対応項目における対応因子の1つである共感性の点数を,前頭前野における脳血流量のグレンジャー因果性に基づくネットワークの特性から推定する手法を提案してきた.本研究では,EQSにおける共感性を含む複数因子間において,グレンジャー因果性に基づくネットワークの特性を比較する. |
F-008 |
CNNに対するフィルタ刈り込みと欠損した情報の補償による性能低下の抑制
◎三浦 隼・亀山 啓輔(筑波大学)
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F-008CNNに対するフィルタ刈り込みと欠損した情報の補償による性能低下の抑制
◎三浦 隼・亀山 啓輔(筑波大学)
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の圧縮手法の一つである畳み込みフィルタの刈り込みは、モデルのサイズを小さくし、推論速度を向上させるために利用される。しかしながら、刈り込みによってモデルの性能が低下することがあるため、通常再訓練を行うことで性能を回復する必要がある。この問題を解決するために、再訓練の前に刈り込みによって失われた情報を補償することで、性能低下を抑制し、再訓練のコストを削減する手法を提案する。さらに同提案手法を行う場合と行わなかった場合の性能低下の抑制、および再訓練のコストを評価する実験を行う。 |
F-009 |
放牧牛のネットワーク分析における疎構造学習の適用
◎永岡 優・小松 瑞果・大川 剛直・大山 憲二(神戸大学)
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F-009放牧牛のネットワーク分析における疎構造学習の適用
◎永岡 優・小松 瑞果・大川 剛直・大山 憲二(神戸大学)
ウシをはじめ社会性を有する動物の社会性の解析には, グラフ理論に基づくネットワーク分析が有効とされている. 本研究は, ネットワーク分析におけるネットワークの構築に関して, 従来の人為的な設定による構築に対し, データ駆動型の構築へ代替することを目的とする. ウシ同士の関係性ネットワークを構築するにあたり, スパースなネットワークの構築に着目した構造学習手法: Graphical Lassoを採用し, 放牧牛の時系列速度データから各個体同士の行動の同期の程度を表すネットワークを推定した. 結果として, 推定したネットワークから特定の個体の空間的な孤立の検出に成功した. |
F-010 |
深さ優先分枝限定法によるベイジアンネットワーク分類器学習
◎加藤 弘也・菅原 聖太・植野 真臣(電気通信大学)
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F-010深さ優先分枝限定法によるベイジアンネットワーク分類器学習
◎加藤 弘也・菅原 聖太・植野 真臣(電気通信大学)
ベイジアンネットワーク分類器(BNC)は⾼い分類精度を持つことから様々な分野で⽤いられている. 近年, 最も分類精度の⾼いBNCとして, I-mapの中で⽬的変数パラメータ数を最⼩にするBNC 学習法が提案されている. このBNC を学習するために, 幅優先探索を⽤いたアルゴリズムが提案されているが, 20変数程度の構造学習が限界である. そこで本論では, 深さ優先分枝限定法を⽤いた新たな学習アルゴリズムを提案する. 提案アルゴリズムは,枝刈りにより⼤幅に計算時間を削減し, ⼤規模構造学習を実現する. ⽐較実験により, 提案アルゴリズムは58変数の構造学習を実現することを⽰す. |
F-011 |
「服装・音楽・香り」ブースターによる目標達成意欲の短期的向上
◎岡田 真由子・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
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F-011「服装・音楽・香り」ブースターによる目標達成意欲の短期的向上
◎岡田 真由子・原田 史子・島川 博光(立命館大学)
日々の練習や勉強といった習慣的タスクにおいて、その日の目標に対する達成意欲を増幅させることは、パフォーマンスの向上に繋がる。 本研究では、本人の選択が可能な要素として「服装・音楽・香り」を集中力向上のブースターとして用い、達成意欲を増幅させることを目指す。3要素の達成意欲への影響を検証する。アンケートを含む主観調査と、センシングを含む客観調査を行う。香り系統分類、音楽的特徴、人体・衣服センサでの測定値や衣服デザインを説明変数とする。集中力、目標達成度、ストレス値を予測するモデルを作る。 達成意欲を高める説明変数値を発見することで、短期的な目標遂行能力と、目標達成意欲を向上させる。 |
F-012 |
LSTMを用いたAC-WGAN-gpでのデータ拡張によるクラス不均衡不整脈心電図データ識別
◎弓削 笑里・杉本 千佳(横浜国立大学)
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F-012LSTMを用いたAC-WGAN-gpでのデータ拡張によるクラス不均衡不整脈心電図データ識別
◎弓削 笑里・杉本 千佳(横浜国立大学)
多波形クラスの不整脈心電図データセットはクラス不均衡が大きい。不整脈検出において、不均衡データで訓練された分類器は、少数クラスの識別精度が非常に低くなる課題がある。そこでGANを用いた適切なデータ拡張を行うため、安定した学習が可能でモード崩壊を抑制する、条件付きGANと改良型WGANを組み合わせたAC-WGAN-GPを導入し、時系列データの学習に適したLSTMを生成器としたモデルを構築した。MIT-BIH心電図データを用いて評価実験を行った結果、評価指標DTW距離に基づく有用なデータ群が生成でき、分類器の少数クラスの識別精度が0.7程度と大幅に向上し、不均衡問題解消に有効であることが示された。 |
人工知能と知能システム |
9月7日(木) 9:30-12:00 4f会場
座長 山田 武士(近畿大学) |
F-013 |
ユーザの音声指示に対応した片付けロボットに関する研究
○張 斌・王 君彦・林 憲玉(神奈川大学)
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F-013ユーザの音声指示に対応した片付けロボットに関する研究
○張 斌・王 君彦・林 憲玉(神奈川大学)
本研究では,音声認識システムを組み合わせたユーザの意向に沿った片付けシステムを開発する.ユーザが音声で片付ける物体を片付けロボットに指示すると,ロボットはその物体を検出・認識する.複数の物体の検出・認識には深層学習を用いたインスタンスセグメンテーション手法を利用している.この手法により物体の輪郭と形状を抽出し,ロボットアームの適切な把持姿勢を生成する.片付けロボットによる片付け実験を行い,片付けシステムの有効性を検証する. |
F-014 |
盛り上がり検出のための音声解析の一考察
◎赤木 信也(NTTデータ先端技術)
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F-014盛り上がり検出のための音声解析の一考察
◎赤木 信也(NTTデータ先端技術)
動画の盛り上がり箇所の検出は,ハイライト動画の作成に応用することができ,動画編集を手助けできる技術である.盛り上がりと一言で述べても定義は様々であり,「草」や「w」といったコメントに注目したもの,笑い声や相槌に注目したものが存在する.また,映像自動要約の研究として,スポーツなどを対象にしたものがいくつか研究されている.本研究では,YouTubeにアップロードされている切り抜き動画と元動画を利用し,切り抜き箇所が盛り上がり箇所であると仮定して,元動画から切り抜き箇所を検出できないか,音声解析を実施した結果について報告する. |
F-015 |
模倣学習における多様な典型的行動列抽出による説明性向上
◎入江 理政・吉永 直生(日本電気)
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F-015模倣学習における多様な典型的行動列抽出による説明性向上
◎入江 理政・吉永 直生(日本電気)
模倣学習では、手本となるエキスパートの状態行動履歴のデータを用いて状態から次にとるべき行動の戦略を学習する。この時、状態行動履歴データセット中から代表的な部分列(プロトタイプ)を抽出し、行動の予測時に根拠としてそれらの中から1つ選択するように学習ことで説明性を向上させる手法がある。しかしながら、選択されるプロトタイプが偏るように学習され、判断根拠として扱うには相応しくない場合がある。そこで本研究では、より有用で多様なプロトタイプを推論根拠として提示するための学習方法について提案し、検証を行った。 |
F-016 |
分布シフト下で堅牢な深層強化学習のためのモデルのマルチドメイン平均化
◎高橋 快成(北陸先端科学技術大学院大学)・長沼 大樹(Université de Montréal/Mila)
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F-016分布シフト下で堅牢な深層強化学習のためのモデルのマルチドメイン平均化
◎高橋 快成(北陸先端科学技術大学院大学)・長沼 大樹(Université de Montréal/Mila)
近年、ロボット制御の方策獲得に深層強化学習が用いられている。制御ルールの獲得には、シミュレーション環境を学習ドメインとすることで学習コストを削減するSim-to-Realという手法が有効であるが、シミュレーション環境と実環境間の環境差やシミュレータ上で考慮されていない要素の影響により、汎化性能が低くなることが喫緊の課題として報告されている。この課題への対策として、有効性が示されているアンサンブル手法の近似手法であるモデル平均化手法が期待されるが、環境差や未知要素に対する堅牢性の改善に関する報告はない。本研究では、Super Mario Bros の複数のステージを学習ドメインとしてモデル平均化手法を用いることで、学習ドメインとは異なるターゲットドメインに対する汎化性能の改善を実現できるか検証を行った。 |
F-017 |
テキストデータを用いた株トレード支援手法の提案
◎伊藤 翔哉・榑松 理樹(岩手県立大学)
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F-017テキストデータを用いた株トレード支援手法の提案
◎伊藤 翔哉・榑松 理樹(岩手県立大学)
本研究では,株売買判断支援に関し,テクニカル分析に加え,Webニュース,Twitterへの評判分析を用いる手法を提案する。本手法では,テクニカル分析と評判分析の結果から線形回帰とSVMを用いて予測モデルを構築,それを用いて株売買判断支援を試みる.本手法の有用性を,4つの企業に対し検証した結果,予測,判断ともにテクニカル分析のみの場合よりも良い結果を得たことから適切な売買判断が可能と考えられる.しかし,結果が悪い場合もあることや,企業ごとに良いパターンが違うため,汎用的なパターンの発見には至っていない.今後の課題としては,株価の時系列性の考慮,学習データの調整などがあげられる. |
F-018 |
マルチエージェント強化学習による多主体調停技術
◎犬塚 翔太・寺本 やえみ(日立製作所)
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F-018マルチエージェント強化学習による多主体調停技術
◎犬塚 翔太・寺本 やえみ(日立製作所)
複数の主体が同じ環境に存在し,各主体の意思決定が環境の状態遷移と各主体の指標に影響を及ぼし合うゲーム環境を考える。指標には各主体共通の全体指標と,各主体独自の個別指標が存在し,これらはほとんどの場合でトレードオフの関係となっているとする。このとき,全体指標を最適化せず互いに個別指標を最適化し合う,あるいは,一部の主体が自身の個別指標を犠牲にしながら全体指標を最適化し,主体間で不公平が生じるようなナッシュ均衡に収束する。本研究ではこれらの主体に対して,個別指標の悪化を抑制しながら,全体指標,公平性を向上できる,コミュニケーション機構付きマルチエージェント強化学習を用いた多主体調停技術を開発した。 |
F-019 |
構成文に基づく災害ツイートのフィルタリング性能の改善
◎小川 智広・村田 健悟・伊東 聖矢・大原 剛三(青山学院大学)
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F-019構成文に基づく災害ツイートのフィルタリング性能の改善
◎小川 智広・村田 健悟・伊東 聖矢・大原 剛三(青山学院大学)
災害関連ツイートの分類は,災害時に投稿される膨大な量のツイートから,災害の状況把握に有益な情報を含むツイートを短時間で正しく分類することが求められる.既存手法では,話題の異なる複数の文から構成されるツイートを誤分類する割合が高い.これに対し本研究では,ツイートを文単位に分割して利用することで,そのような誤分類を軽減する.また,文への分割により災害と無関係な話題をもつ負例データとなる文が増加し,話題の多様化とその分布の不均衡が生じることに対し,トピックモデルを用いて各文を一定数のトピックに振り分けたうえで各トピックに属する文の数を均等にして学習する手法を提案し,その有効性を定量的に評価する. |
⼈⼯知能と知識処理 (1) |
9月7日(木) 9:30-12:00 4g会場
座長 藤田 桂英(東京農工大学) |
F-020 |
時空間グラフ構造を考慮した深層学習にもとづく都市発生人数予測の検討
○北野 佑・鍬本 賢志(日立製作所)
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F-020時空間グラフ構造を考慮した深層学習にもとづく都市発生人数予測の検討
○北野 佑・鍬本 賢志(日立製作所)
公共交通をはじめとした都市開発に関する施策策定において、人流予測は重要な要素の一つである。本研究では、動線データを活用した地域ごとの発生人数予測の技術に関する原理検証を行った。滞留判定にもとづくOD分析を行い、地域ごとの発生人数を算出した後、発生人数の時空間的な関係性を考慮したグラフ構造にもとづく深層学習モデルにより、過去の発生人数より将来の発生人数を予測する手法を提案した。3都市にてGPS測位された動線データを用いて市町村単位の発生人数を算出し、評価実験を行ったところ、誤差27.5%の精度で予測できることを確認した。今後の課題は都市転移タスクにおける予測精度向上である。 |
F-021 |
複数都市への転用を志向した深層学習ベースのOD交通量予測モデルの開発
◎鍬本 賢志・北野 佑(日立製作所)
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F-021複数都市への転用を志向した深層学習ベースのOD交通量予測モデルの開発
◎鍬本 賢志・北野 佑(日立製作所)
人の動きに関するデータ(人流データ)の分析、活用が近年注目されている。我々は都市開発の施策検討において、人流を考慮した施策効果を事前に定量評価するため、データドリブンな都市人流予測技術を開発している。本研究では、学習データの取得コストを抑えた上で様々な都市でのOD交通量予測を実現すべく、学習データが取得された都市とは異なる都市でも、高精度に予測可能な技術を検討した。交通量の時系列性と地域属性・地域間接続性といった空間的性質を加味する深層学習モデルを開発し、実データを用いて性能検証を行った。実験の結果、LSTMベースのベースラインモデルに対し、提案方式によって予測精度が改善されることを確認した。 |
F-022 |
ニューラルネットワークを用いた札幌市の救急搬送の将来予測
○高橋 尚人(札幌市立大学)・原 正浩・阿波 俊也(札幌市消防局)
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F-022ニューラルネットワークを用いた札幌市の救急搬送の将来予測
○高橋 尚人(札幌市立大学)・原 正浩・阿波 俊也(札幌市消防局)
救急業務は、国民の生命・身体を守る不可欠な業務である。札幌市では、昭和33年の救急業務開始以来、救急出動件数・搬送人員ともに年々増加している。札幌市では人口減少、少子化・高齢化の進展が予測されているが、人口構造の変化等により救急需要も変化すると考えられるため、救急業務に関するリソースの適正配分などを検討する上で、救急需要の将来予測は有用な検討材料になると考えられる。本研究では、札幌市の救急搬送実績、気象等のデータを用いたニューラルネットワークモデルの構築と、当該モデルを用いた札幌市の救急搬送の将来予測に取り組む。 |
F-023 |
追従促進行動の効果と避難者集団規模の関係性
◎堀越 勇汰・李 嘉誠・能登 正人(神奈川大学)
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F-023追従促進行動の効果と避難者集団規模の関係性
◎堀越 勇汰・李 嘉誠・能登 正人(神奈川大学)
避難行動時には理由もなく前の人についていく追従性心理が顕著に働くことが知られているが、これによって多くの避難者が正しい避難場所に辿り着けないというリスクが発生する。このリスクを低減するため、先行研究では正しい避難場所を知っている避難者が自分についてくるよう発声する追従促進行動が提案された。しかし、追従促進行動の効果は避難者集団規模によって変化する。本研究の目的は、この関係性を定式化することである。追従促進行動を行う避難者を全体の5%とし、避難者集団規模を100人から1000人の間で変化させてシミュレーションを行った結果、追従促進行動の効果と避難者集団規模には正の相関があることが確認できた。 |
F-024 |
複数エージェントの集配タスク計画における地図と交通状況に基づく経路探索と制御手法の活用の検討
○松井 俊浩(名古屋工業大学)
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F-024複数エージェントの集配タスク計画における地図と交通状況に基づく経路探索と制御手法の活用の検討
○松井 俊浩(名古屋工業大学)
倉庫内の自動搬送ロボットの配送タスク計画などを動機づけとする複数エージェント集配問題が研究されている.その解法はエージェントへのタスク割り当てと,複数エージェントが衝突しない経路の計画に基づく.経路の決定のために,複数エージェント経路探索手法が適用される.しかし,地図の規模や特性と交通状況によっては,それら集約した情報に基づき,他の経路割り当てや制御手法を活用できる可能性があると考えられる.そこで,本研究では経路探索手法と制御手法について,異なる状況における有効性を分析し,地図や交通の状況に応じて,両手法のアプローチを効果的に活用する手法を検討する. |
F-025 |
(講演取消) |
情報論的学習理論と機械学習 (3) |
9月7日(木) 15:30-17:30 5f会場
座長 松井 孝太(名古屋大学) |
F-026 |
AI画像処理による抗老化研究の一方式
◎柳井 裕貴(広島工業大学)・山田 憲嗣(大阪大学)・西川 侃汰(広島工業大学)
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F-026AI画像処理による抗老化研究の一方式
◎柳井 裕貴(広島工業大学)・山田 憲嗣(大阪大学)・西川 侃汰(広島工業大学)
活性酸素は老化の一因であると言われている.そこで,抗酸化物質が含まれる食品を摂取し,活性酸素を除去することで抗老化効果が期待されている.本研究では,線形動物を実験動物として用いることで,食品成分による抗老化効果を検証した.抗老化効果の検証手法として,線形動物に果物A,果物B,果物Cをそれぞれ与えた場合,コントロールと呼ばれる何も与えなかった場合の4種類の動画を撮影し,これらの動画を用いてAI画像処理を行い,線形動物の移動距離を求めて,作成した活性度曲線を比較する方法を提案した.以上から, AI画像処理を用いて活性度曲線を作成することで,食品成分による抗老化効果を検証することができた. |
F-027 |
小型凝集プラントから取得したフロック画像からの季節性を考慮した凝集後濁度予測
○鈴木 昭弘・川上 敬(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)・松川 瞬(北海道科学大学)
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F-027小型凝集プラントから取得したフロック画像からの季節性を考慮した凝集後濁度予測
○鈴木 昭弘・川上 敬(北海道科学大学)・山村 寛(中央大学)・根本 雄一(前澤工業)・松川 瞬(北海道科学大学)
浄水場における凝集処理は後続処理に大きな影響を与えるため重要なプロセスである。このプロセスでは処理水に対して適切な凝集剤を注入することでフロックという懸濁質の塊を形成する。この凝集剤の適切な注入量の決定について浄水場は問題を抱えている。 本研究では深層学習を用いて凝集後の濁度を予測し、この予測結果から凝集剤の注入量を適切に制御することを最終目標としている。そこで、浄水場に設置した実験用の小型の凝集装置を用いて懸濁質の塊であるフロックの生成初期の画像を撮影し、凝集後の上澄水濁度を深層学習を用いて予測する実験を行っている。本発表では季節性を考慮しより高い精度で予測を行う手法について検討する。 |
F-028 |
ソナー画像に対する物体探知におけるアンサンブルを用いた汎用性向上の取り組み
◎辰巳 嵩豊・樋口 晴彦・秋山 靖浩・佐藤 愼祐(日立製作所)
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F-028ソナー画像に対する物体探知におけるアンサンブルを用いた汎用性向上の取り組み
◎辰巳 嵩豊・樋口 晴彦・秋山 靖浩・佐藤 愼祐(日立製作所)
水中の物体探知にソーナーが用いられており、省人化のために自動かつ高探知率・低誤探知率で物体を探知する仕組みが求められている。様々な場所を探索することに加えて、探知対象の物体は水面・水中・底など様々な場所に存在するため、物体探知モデルには高い汎用性が求められている。筆者らは従来の信号処理による物体探知に変わる機械学習を用いたモデルを開発している。本論文では汎用性向上策として性能分析に基づき非重複特性の推論モデルを結合するアンサンブル推論を提案し、オープンデータに適用し提案手法の有用性を検証する。 |
F-029 |
変分オートエンコーダを用いた個人特徴の分離による歩容映像に基づく疾患推定
◎古川 栞・武村 紀子(九州工業大学)
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F-029変分オートエンコーダを用いた個人特徴の分離による歩容映像に基づく疾患推定
◎古川 栞・武村 紀子(九州工業大学)
高齢化社会に伴い,腰部脊柱管狭窄症や頚椎症性脊髄症など,歩行障害を有する患者数の増大が問題となっている.本研究では,患者の歩行映像から,歩行障害を有する疾患の推定を行う.しかしながら,患者の歩行映像には疾患の特徴だけでなく髪型や体型といった個人の特徴も含まれており,そのような個人の特徴は疾患推定の精度を低下させる可能性がある.そこで,変分オートエンコーダを用いて,潜在変数空間において疾患の特徴と個人の特徴を分離することで,精度の高い疾患推定を目指す.歩行障害を有する患者および健常者の歩行映像データを用いて評価実験を行い,本提案手法の有用性を示した. |
F-030 |
Echo State Networkを用いた電力需要予測手法の検討
◎羽山 昂伸(熊本高等専門学校)・内保 光太郎(日本経済大学)・西山 英治・新谷 洋人(熊本高等専門学校)
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F-030Echo State Networkを用いた電力需要予測手法の検討
◎羽山 昂伸(熊本高等専門学校)・内保 光太郎(日本経済大学)・西山 英治・新谷 洋人(熊本高等専門学校)
2016年の電力自由化に伴い,小売電気事業に参入した新電力と呼ばれる事業者は,大手電力会社のような地域ごとの供給ではなく契約した一般家庭や施設ごとの供給を行うため,顧客ごとに需要変動のパターンが異なり予測が困難であった.また,顧客ごとに大量の過去のデータが必ずあるわけではないため、少量データで顧客ごとの需要変動に対応した柔軟で正確な予測が望まれる.本研究では,予測手法としてEcho State Networkを選び,電力需要予測を行った.そして,時系列データである電力データの周波数とEcho State Networkのハイパーパラメータであるスペクトル半径に注目し予測精度の向上を図った. |
⼈⼯知能と知識処理 (2) |
9月7日(木) 15:30-17:30 5g会場
座長 大囿 忠親(名古屋工業大学) |
F-031 |
地層の傾きに関する3次元上での定性的な推論について
◎谷内 勇太・高橋 和子(関西学院大学)
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F-031地層の傾きに関する3次元上での定性的な推論について
◎谷内 勇太・高橋 和子(関西学院大学)
本発表では,地層の3次元的な形状を定性的に記号で表現し論理的に推論する手法を提案する. 本手法は,複数の場所で採取された地層の構造を示す柱状図からそれらを含む地層の傾きを導出する規則を定めて それを適用するものである. 2次元上に射影したモデル上で地層の傾きを判定する方法はあるが, 3次元的な形状を推論する論理的枠組みはないため, 本手法は地形を判定する新たなアプローチと考えられる. |
F-032 |
天文測光データにおける突発検知問題を対象としたウェーブレット変換とDeepAnTの可用性調査
◎西川 侑志・Thanapol Phungtua-eng・山本 泰生(静岡大学)
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F-032天文測光データにおける突発検知問題を対象としたウェーブレット変換とDeepAnTの可用性調査
◎西川 侑志・Thanapol Phungtua-eng・山本 泰生(静岡大学)
ごく短期間に発生する天体現象 (突発現象と呼ぶ) を対象とするタイムドメイン天文学では近年,時間分解能の向上に伴い,観測データ量が爆発的に増加している.この中で,突発現象をリアルタイム検出する軽量・高信頼な異常検知技術が求められるが,対象とする測光データは,大気揺らぎ,天候の変動,測定誤差といった要因により多種多様なノイズを含む課題を抱えている.本論文では,この背景のもと,ウェーブレット変換によりノイズ成分を分離することで,既存の突発検出法の性能を改善できることを示す.あわせて畳み込みニューラルネットワークモデルに基づく汎用の異常検知法として知られるDeepAnTを用いた突発検知の性能を示す. |
F-033 |
キャラクターロボットの動作生成に向けた大規模言語モデルの性能比較
◎小林 稜・佐藤 紘基・山内 翔・鈴木 恵二(はこだて未来大学)
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F-033キャラクターロボットの動作生成に向けた大規模言語モデルの性能比較
◎小林 稜・佐藤 紘基・山内 翔・鈴木 恵二(はこだて未来大学)
ロボットの社会的な利用拡大には,「人に愛されるロボット」の開発が必要不可欠である.「人に愛されるロボット」とは,人の関心を引き,多様で継続的な行動をとるロボットである.そこで,大規模言語モデルを利用したキャラクターロボットの動作生成システムを提案する.提案するシステムでは,動作基盤として人と関係が近くコミュニケーション行動が多く存在する動物の動作に着目し、その動物の動画から関節と関節角度を抽出し,深層学習できる言語形式に変換する.この言語形式のデータを大規模言語モデルで学習することにより動作シーケンスを推論することを可能とし動作を生成する.本論文では,大規模言語モデルとしてALBERT,gMLPを用いた場合の動作の比較検証を行った. |
F-034 |
(講演取消) |
F-035 |
動画のハイライト部分自動抽出に向けた検討
◎小城 凱・伊東 栄典(九州大学)
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F-035動画のハイライト部分自動抽出に向けた検討
◎小城 凱・伊東 栄典(九州大学)
映画やスポーツの動画において,ハイライト部分抽出の研究は成されてきた。近年,YouTubeを始めとする投稿型動画サイトが人気で,膨大な数の動画が毎日投稿されている。動画数や視聴環境の変化より,人々の視聴傾向も変化している。具体的には視聴時間短縮の傾向があり,倍速視聴や,動画の要約である切抜き動画の利用が増えている。 本研究では機械学習による動画要約の実現を目指している。機械学習のデータとして,切抜き動画を用いる。切抜き前の元動画の要約が,切抜き後の動画であると仮定する。人力による切抜き動画を学習することで,新たな動画の要約(切抜き)が出来ると考える。 本発表では,実況動画の盛り上がり(ハイライト)部分が,チャットやコメントの増加部分と仮定する。チャットの盛り上がり部分が,動画ハイライトとして切抜き動画に用いられているかを調査する。動画ジャンルでの異なりも調査する。 |
F-036 |
クーポン配布のロバスト最適化
◎上原 祐輝(筑波大学)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)・Deddy Jobson・Jie Yang・Yilin Li・松本 健(メルカリ)・西村 直樹(リクルート)
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F-036クーポン配布のロバスト最適化
◎上原 祐輝(筑波大学)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)・Deddy Jobson・Jie Yang・Yilin Li・松本 健(メルカリ)・西村 直樹(リクルート)
クーポン配布は、顧客の購買行動を促進するための有効な手法である。クーポン配布戦略を最適化するための方法として、予測分析と数理最適化を組み合わせた処方分析があるが、予測誤差によって最適なクーポン配布戦略を得られないことがある。この課題に対して既存研究では平均分散モデルが提案された。本研究では、不確実な状況下で安定した性能を出せる手法として提案されているロバスト最適化を適用した。実データを用いた数値実験では、既存手法を大幅に上回るクーポン配布の効果を得ることに成功した。 |
ゲーム情報学 (1) |
9月8日(金) 9:30-12:00 6e会場
座長 佐々木 宣介(県立広島大学) |
F-037 |
三角形スリザーリンクパズルのルールの数式化
◎夏目 優・中野 凛・足立 智子(静岡理工科大学)
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F-037三角形スリザーリンクパズルのルールの数式化
◎夏目 優・中野 凛・足立 智子(静岡理工科大学)
スリザーリンクパズルとは、Webニコリによって商標登録され製作されているペンシルパズルの一種である。長方形の盤面に存在しているマス目(正方形)に表示された数字を手掛かりに、いくつかのルールに従って盤面内に大きなループを作るパズルである。本発表で扱うスリザーリンクパズルでは、マス目の形を正方形から正三角形に変え、盤面の形を長方形から大きな正三角形に変える。正方形を敷き詰めた通常のスリザーリンクパズルの既存解法をもとに、正三角形を敷き詰めたスリザーリンクパズルの定式化を行う。 |
F-038 |
ラテン方陣のクリティカルセットを用いたヒント数の少ない数独パズル
◎野澤 友希・足立 智子(静岡理工科大学)
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F-038ラテン方陣のクリティカルセットを用いたヒント数の少ない数独パズル
◎野澤 友希・足立 智子(静岡理工科大学)
数独またはナンバープレース(ナンプレ)は、同じ行、同じ列、同じブロックに同じ数字が入らないように9×9のマス目に1から9までの数字を入れていくペンシルパズルの一種である。このルールを満たすものを数独解と呼ぶ。数独解からブロックに関する条件を除くとラテン方陣になる。ラテン方陣から数字を削除していって、これ以上数字を削除するとラテン方陣を一意に求められなくなるものをクリティカルセットという。本発表では、ラテン方陣のクリティカルセットの性質を用いて、ヒント数の少ない問題を作成する。 |
F-039 |
位数5のModular magic squareの探索
◎金谷 享侍・足立 智子(静岡理工科大学)
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F-039位数5のModular magic squareの探索
◎金谷 享侍・足立 智子(静岡理工科大学)
Modular magic sudokuは, 数独にある条件を付け加えたものである. 数独のブロックに当たるものを, Modular magic sudokuではModular magic squareと呼ぶ. Lorch and Weld(2012)は,サイズが最小の場合に, Modular magic squareとの特徴を明らかにした. 足立・桑嶋(2021)は, サイズが一般の場合に, ある条件を満たすModular magic squareからModular magic sudokuを構成する方法を発見した. しかし, Modular magic sudokuを構成する中でサイズが2番目に小さい5×5のModular magic squareを2つしか発見できなかった. そこで, 本稿では, サイズ5×5のModular magic squareを探索し, その特徴を調べた. |
F-040 |
脳波デバイスを用いた人と大規模言語モデルのコミュニケーション形式の検討
◎茶谷 瑛佑・佐藤 啓宏(京都先端科学大学)
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F-040脳波デバイスを用いた人と大規模言語モデルのコミュニケーション形式の検討
◎茶谷 瑛佑・佐藤 啓宏(京都先端科学大学)
大規模言語モデル(LLMs)を扱った多くのアプリケーションが開発されている。チャットボットのように人と対話のできるプログラムが実用化され始めているが、インタフェースはテキストか音声ベースのものに限られている。そこで、豊かな対話を実現するために脳波デバイスを用いたLLMとの対話を実現したい。本研究は、人とLLMの対話において、脳波デバイスを介在させて成立可能なコミュニケーション形式を検討し、整理することを目的とする。(1)LLMから人に提案、(2)人がLLMの話に介入、(3)LLMが人同士の会話のアシストを行う形式を挙げることができる。一例として、ChatGPTが人に2つの選択肢を提案する会話パターンを実装し、脳波デバイスNextMindを通して応答可能にし、会話が成立できるかどうかを検証した。 |
F-041 |
アクションゲームにおける人間らしいゲームAIの開発
◎田中 寛汰郎・新徳 健(鹿児島工業高等専門学校)
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F-041アクションゲームにおける人間らしいゲームAIの開発
◎田中 寛汰郎・新徳 健(鹿児島工業高等専門学校)
近年,様々なジャンルのゲームにおいて「強いゲームAI」の研究が行われている.しかし,これらのゲームAIは振る舞いが過度に最適化されており,人間にとってつまらなく感じてしまうことが多い.これに対して人間をより楽しませるという目的で,「人間らしいゲームAI」の研究が注目されている.また人間らしいゲームAIとして,人間の「生物学的制約」を取り入れたもの,人間の「感情的行動」を取り入れたものがそれぞれある.しかし,人間らしい振る舞いを表現するうえでこの二つの要素はどちらも不可欠であると考えられる.そこで本研究では,上記二つの要素を取り入れ,より人間らしいと感じられるゲームAIの開発を目的としている. |
⼈⼯知能と知識処理 (3) |
9月8日(金) 9:30-12:00 6f会場
座長 松崎 和賢(中央大学) |
F-042 |
機械学習を利用した混合整数最適化問題のオンライン高速求解
◎武井 柊悟(筑波大学)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)
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F-042機械学習を利用した混合整数最適化問題のオンライン高速求解
◎武井 柊悟(筑波大学)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)
混合整数最適化問題は現実の様々な事象を表すことができる問題クラスである.しかし求解時間がかかるため,オンライン最適化のように高速に解く必要がある場面に適用するのは難しい.そこで本研究では,機械学習を使用して混合整数最適化問題の整数解を予測することで,高速な求解を試みた.ロボットの経路生成の数値実験では,機械学習を使用しない場合と比較して求解時間を大幅に短縮することに成功した.また,整数解の選択アルゴリズムを改良することで,求解成功割合を向上させることに成功した. |
F-043 |
(講演取消) |
F-044 |
少数の例示入力による手書き風文字生成
◎千葉 竜太・金子 直史・中島 克人(東京電機大学)
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F-044少数の例示入力による手書き風文字生成
◎千葉 竜太・金子 直史・中島 克人(東京電機大学)
近年は文書の手書きの機会が減っており,手書きが苦手な人も増えている. 一方,執筆者の個性ある手書きの私書等は今でも歓迎される.そこで, 手書きの苦手な人に本人の筆跡を踏襲したフォントを提供するのが我々の 研究目的である.利用者本人にフルセットのフォント数だけ手書きサンプルを 用意して貰う事は現実的ではないため,既存の手書き風フォントの画像をzi2ziで 事前学習し,利用者の少数の手書き文字の画像で追加学習する事により, 利用者の筆跡に近いフォント画像を生成する. 今回は,事前学習に用いるフォントの種類や追加学習の文字数に応じて,生成される 文字画像が利用者のそれにどれだけ近くなるのかを評価したので報告する. |
F-045 |
表情に基づく感情推定モデルの基礎検討
◎福家 穂乃佳・浦野 昌一(明治大学)
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F-045表情に基づく感情推定モデルの基礎検討
◎福家 穂乃佳・浦野 昌一(明治大学)
近年、スマートフォンの普及に伴いSNS利用率は増加傾向にあり、SNS上でスポーツの試合のハイライト動画などが多く投稿されている。「HaiLyts」をはじめとした現在までに開発されているハイライト動画を自動作成するソフトウェアは、選手の動きに着目して動きの大きなシーンを抽出することができる。しかし、スポーツの試合のように動静の差が少ない動画の場合、ハイライトシーンを正確に抽出できないという課題点がある。そこで筆者らは、観客の感情を基に、スポーツの試合におけるハイライト動画を自動作成するシステムを構築することを目的とする。本研究では、CNNやクラスタリングを用いた表情分析を基に、感情推定モデルの作成と比較検証を行う。 |
F-046 |
画像加工による異常検知モデル学習用データセットの圧縮手法の提案
◎増田 嶺・最所 圭三・亀井 仁志・喜田 弘司(香川大学)
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F-046画像加工による異常検知モデル学習用データセットの圧縮手法の提案
◎増田 嶺・最所 圭三・亀井 仁志・喜田 弘司(香川大学)
機械学習は,外観検査における異常検知に活用されている.そのモデルの学習はクラウドサービス上で行われることが多く,データセットサイズは巨大なため,ストレージコストが高くなる問題が挙げられる.外観検査における画像データセットは,類似性の高い画像集合であることを考慮し,それらを1つの動画データに圧縮することで,サイズを削減する手法は以前より提案されている.本研究では,さらに画像の加工を組み合わせることによって,異常検知精度と高い圧縮率の両立を実現する手法を提案する.本稿では,提案した手法及びそれを用いた場合に圧縮効果が得られること,PaDiMという異常検知モデルの精度を維持できることについて述べる. |
F-047 |
環境騒音調査の音データを対象とした畳み込みオートエンコーダによる異常音判別
◎荒川 永人・荒川 由人・大谷 紀子(東京都市大学)
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F-047環境騒音調査の音データを対象とした畳み込みオートエンコーダによる異常音判別
◎荒川 永人・荒川 由人・大谷 紀子(東京都市大学)
環境基本法第16条では人の健康の保護と生活環境の保全のうえで,騒音をどの程度に保つことを目標に施策を実施するのかを示した環境基準が規定されている.環境騒音調査は環境基準の達成状況を評価するものであり,対象とする騒音は道路交通等に起因する騒音である.瞬間的な高レベル音に影響される等価騒音レベルで評価することが原則であり,評価の妨げとなる異常音は除外する必要がある.現行の異常音除外作業は録音した音や等価騒音レベルなどの数値に基づき人手で除外の必要性を判断しており多大な労力を要する.本研究では異常音除外作業における人の負担を軽減することを目的として,オートエンコーダに基づく異常音判別手法を提案する. |
⼈⼯知能と知識処理 (4) |
9月8日(金) 13:10-15:40 7f会場
座長 櫻井 祐子(名古屋工業大学) |
F-048 |
データコラボレーション解析を用いた推薦システム
○柳 智也(筑波大学)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)
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F-048データコラボレーション解析を用いた推薦システム
○柳 智也(筑波大学)・鮏川 矩義(法政大学)・高野 祐一(筑波大学)
推薦システムにおける予測分析では, 評価値データの疎性が強いことから, 多くのデータを用意することが望ましい. データ数を増加させる方法の一つとして, 各機関のデータの共有が挙げられるが, 各機関が保有するデータには利用者やアイテムに関連した機密情報が多く含まれるため, そのまま共有することは困難である. そこで本研究では, 機密情報を保護しながら複数機関のデータ共有を可能とするデータコラボレーション解析を推薦システムに拡張する手法を提案し, 数値実験により提案手法の有効性を検証する。 |
F-049 |
レビューテキストと知識グラフに基づく推薦における説明性能の向上
◎尾﨑 健吾・伊東 聖矢・大原 剛三(青山学院大学)
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F-049レビューテキストと知識グラフに基づく推薦における説明性能の向上
◎尾﨑 健吾・伊東 聖矢・大原 剛三(青山学院大学)
近年,推薦と同時に推薦理由を提示する説明可能な推薦手法の研究が行われており,その中の一つにユーザとアイテムの評価履歴に加え,知識グラフを用いてユーザの嗜好を学習するKnowledge Graph Attention Network(KGAT)が提案されている.このモデルでは,知識グラフの情報を用いることで推薦理由の生成を可能としている一方で,評価履歴のみに基づいて生成する推薦理由の網羅性には限界がある.そこで本研究では,レビューテキストを用いることでKGATをユーザの明示的嗜好情報とアイテムの特徴を考慮したモデルへと拡張し,推薦における説明性能の向上を図る.そして,ECサイトに関するベンチマークデータを用いて提案手法の性能を定量的に評価し,その有用性を示す. |
F-050 |
価格予測モデルに基づく、XAI手法を用いた中古ブランド品買取価格決定支援
○井田 篤志・家入 祐也・菱山 玲子(早稲田大学)
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F-050価格予測モデルに基づく、XAI手法を用いた中古ブランド品買取価格決定支援
○井田 篤志・家入 祐也・菱山 玲子(早稲田大学)
中古ブランド品の買取査定では,査定人自身のこれまでの経験やECサイト上での価格など不安定な情報を基に査定を行っている.この方法では、査定人によって買取価格にばらつきが生じる問題が発生する.そこで,本研究では,適切な買取価格決定に寄与する参考情報に着目し、買取価格予測モデルにXAI手法のLIME,SHAPを適用し,各特徴量の寄与度が参考情報として有効か検証を行った.結果として,機械学習モデルによる買取価格予測根拠の説明に参考情報としての有効性は認められなかった.しかし,査定歴が2年以下の若手は3年以上のベテランに比べて,説明結果に対する理解度が高く,査定人の特性によって説明の有効度合いが異なる可能性が示唆された. |
F-051 |
部分集合列挙による特定集団に固有な因果構造の発見プラットフォーム
◎藤重 雄大・鈴木 浩史・小柳 佑介・上村 健人・岩下 洋哲・Shuang Chang・浅井 達哉・丸橋 弘治(富士通)・鹿島 久嗣(京都大学)
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F-051部分集合列挙による特定集団に固有な因果構造の発見プラットフォーム
◎藤重 雄大・鈴木 浩史・小柳 佑介・上村 健人・岩下 洋哲・Shuang Chang・浅井 達哉・丸橋 弘治(富士通)・鹿島 久嗣(京都大学)
近年、マーケティング、製造、医療など様々な分野で、実世界の問題を解決するためにAIによる意思決定支援が活用されている。このような意思決定の際には、相関関係ではなく因果関係の理解が必須となる。加えて、データ全体に当てはまる因果関係だけでなく、特定の部分集団にのみ現れる因果関係も実用上重要となる。本論文では、与えられたデータに対して、特定の条件下で生じる因果関係を網羅的に探索し、可視化するプラットフォームを提案する。また、UCIのオープンデータに本プラットフォームを適用した結果を紹介する。 |
F-052 |
複利型深層強化学習における投資比率の最適化のための損失関数の提案
◎位田 奨(テクノプロデザイン)・松井 藤五郎(中部大学)
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F-052複利型深層強化学習における投資比率の最適化のための損失関数の提案
◎位田 奨(テクノプロデザイン)・松井 藤五郎(中部大学)
本論文では、複利型深層強化学習における投資比率の最適化のための損失関数を提案する。現在、強化学習を金融取引に応用する研究が盛んに行われている。複利型強化学習は、利益率の複利効果を最大化する行動を習得することを目的とした強化学習の枠組みであり、パラメータとして投資比率が存在する。この投資比率を最適化することで利益率の複利効果を最大化できる。また、深層強化学習を複利型に拡張した複利型深層強化学習が提案されている。 先行研究において、複利型強化学習、複利型深層強化学習において投資比率を最適化する手法が提案されている。しかし、後者の手法は前者の手法をそのまま応用したものでありパラメータが増える、アルゴリズムが冗長であるといった問題が存在する。 そこで本論文では、新たに損失関数を定義することによりそれらの問題点を解決する手法を提案する。 |
F-053 |
オフィスビルの空調制御に向けた深層学習による室内温度予測
◎檜山 優毅・野口 渉・山本 雅人(北海道大学)・宮田 大輔(広沢電機工業)・山本 亨(インティ)
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F-053オフィスビルの空調制御に向けた深層学習による室内温度予測
◎檜山 優毅・野口 渉・山本 雅人(北海道大学)・宮田 大輔(広沢電機工業)・山本 亨(インティ)
建物の空調システムでは省エネな運用を行うための適切な温度設定の制御が求められており,とくにオフィスビルのように多数の部屋を有する建物では,温度設定制御の自動化が必要である.また,適切な温度設定のためには,設定温度へ到達するまでの時間遅れや,温度が設定値を超えるオーバーシュート等を考慮した温度変化の予測が必要となる.本研究では、オフィスビル内の複数の部屋を対象に,実際の空調関連データを順伝播型ニューラルネットワークに学習させ,1時間後の室内温度予測を行うモデルを構築した.空調関連のデータ3年分を用いた実験により,学習後のモデルはルールベースの手法と比較してより正確な予測が可能であることを示した. |
ゲーム情報学 (2) |
9月8日(金) 13:10-15:40 7g会場
座長 松崎 公紀(高知工科大学) |
F-054 |
Analysis of 3D shear transformation applied to the control of robot arm
◎程 序・木本 伊彦・Maeda Satoshi(東洋大学)
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F-054Analysis of 3D shear transformation applied to the control of robot arm
◎程 序・木本 伊彦・Maeda Satoshi(東洋大学)
We propose a robot control method based on spatial shear transformation. The purpose of our study is to allow different operators to control the robotic arm according to their own habits, which is essential in general graphics processing and space deformation. Further apply this method to spatial data processing. Our attempt is to realize the unified transformation of the control characteristics of different operators under certain constraints and changes, including different swing amplitudes in other spaces, different individual arm lengths, and different standing directions, to control the mechanical arm to achieve the same movement purpose. We wanted to explore this approach's possibilities and pros and cons. |
F-055 |
RoboCupサッカーにおけるコーナーキック時の最適な守備配置
◎日紫喜 暁維・中島 智晴・楠木 祥文(大阪公立大学)・秋山 英久(岡山理科大学)
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F-055RoboCupサッカーにおけるコーナーキック時の最適な守備配置
◎日紫喜 暁維・中島 智晴・楠木 祥文(大阪公立大学)・秋山 英久(岡山理科大学)
ロボット工学と人工知能の領域横断型研究プロジェクトとして知られるRoboCup サッカーシミュレーション 2D リーグでは,それぞれ独立したエージェントとしてプログラムされているプレイヤがコンピュータの仮想フィールド上でサッカーを行う.サッカーのような動的な環境では状況に応じてプレイヤは移動する必要がある.そのため,状況に応じたプレイヤ配置を個々に最適化することが重要である.本論文では,限定的な状況としてコーナーキック時の守備配置について検討する.プレイヤ配置は敵プレイヤの位置に基づいたものとし,進化計算を用いて最適化する.守備結果を従来の手法と比較することで有効性を検証する. |
F-056 |
遺伝的プログラミングによる球技ゲーム生成
◎伊藤 黎・三宅 陽一郎(東京大学)
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F-056遺伝的プログラミングによる球技ゲーム生成
◎伊藤 黎・三宅 陽一郎(東京大学)
球技ゲームのそれぞれのルールを木構造によって表現し、遺伝的プログラミングによって合成し、進化論的に球技ゲームを生成することを目的とする。球技ゲームのルールは、まず1.チーム 2.コート 3.ボール 4.進行ルール に大別し、そこからさらに条件式やパラメーターをLISP型言語で表現することによって木構造で表すことが可能となった。この形式によって表現されたゲームは、ゲームエンジンにより解釈され、実際にプレイすることが可能である。木構造で表すことにより、遺伝的プログラミングによる配合が可能となり、実際に配合することによって多様な新しいゲーム表現を生成し、新しい球技ゲームを生み出す結果を得た。 |
F-057 |
対戦型格闘ゲームにおける多様な対戦相手に対応する強化学習エージェント
◎小川 拓実・阿久津 光範・岸 愛斗・山根 健(帝京大学)
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F-057対戦型格闘ゲームにおける多様な対戦相手に対応する強化学習エージェント
◎小川 拓実・阿久津 光範・岸 愛斗・山根 健(帝京大学)
対戦型格闘ゲームの自律的なキャラクタは人プレイヤを楽しませるための重要な要素である.その設計方法として,ルールベースの手法は強さに限界があるだけでなく,強さを柔軟に調整することが難しい.一方で,強化学習手法が期待されるが,学習効率が悪いなどの問題がある.これに関して,価値関数近似器として選択的不感化ニューラルネットを用いる新保らの方法は効率的に学習できる利点から可能性がある.先行研究では,多数の行動を扱えるように本方法を拡張して強化学習エージェントの設計方法を提案した.そこで,本研究では,さらに複数の対戦相手に対応できるように拡張し,多様な対戦相手に適応する能力や学習効率について評価を行う. |
F-058 |
残りの駒数を考慮したブラフ戦略を行うガイスターAI
◎佐藤 光希・穴田 一(東京都市大学)
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F-058残りの駒数を考慮したブラフ戦略を行うガイスターAI
◎佐藤 光希・穴田 一(東京都市大学)
不完全情報ゲームではトッププレイヤー並みの実力を持つAIが実現されていない.これはAIが合理的な行動しかとらず,対戦相手にAIの見えない情報の推測がされやすいことが原因だと考えられる.我々は,二人不完全情報ゲームである「ガイスター」を用いて,一見不合理な行動に見えるブラフ戦略をガイスターの勝利条件を逆にした状態で学習を行うことによって獲得した.しかし,その戦略を有効的に活用することができていない.そこで本研究では,獲得したブラフ戦略をゲームの進行状況に合わせて活用する方法を提案し,その有効性を検証した. |