9:30-9:35 |
オープニング |
セッション1
9:35
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11:05 |
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無線とインターネット:昨日,今日,明日
竹井 淳 (インテル(株)研究開発本部 シニアリサーチャー) |
講演概要 今日,無線を利用した通信サービスは私たちの生活の重要な一部として役割を果たしてる.携帯電話,無線LAN,RFID,その他気がつかないところにまでそれらは広がり,10年前は有線での接続が必要だったインターネットへの接続も多くの場合において無線を活用することができるようになった.本講演では,無線技術とインターネットのかかわりをインターネット初期のころからの歴史から,現在の利用を支える技術と,将来に期待される利用用途を技術の動向と共に論ずる.
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略歴 1992年電気通信大学大学院電子情報学研究科修了,同年日本通信衛星入社(現JSAT株式会社).2001年慶應義塾大学SFC研究所上席訪問研究員,2003年慶應義塾大学から博士学位を授与.2005年から現職.
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11:05-11:10 |
休憩 |
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Nautilus6の活動を振り返る
島 慶一 ((株)インターネットイニシアティブ 技術研究所 主任研究員) |
講演概要 Nautilus6プロジェクトは,IPモビリティ技術の普及を目指して2003年に設立され,およそ5年間に渡って活動した.通信技術の普及には,プロトコル仕様の策定,スタックの実装,運用モデルの提案が必要であり,Nautilus6プロジェクトはこれらの活動を総合的に推進してきた.世界がIP技術にシフトする中,モビリティ技術も例外ではない.本スロットでは,Nautilus6が目指したIPモビリティの世界,プロジェクトの活動を通じて達成した成果を俯瞰し,今後のIPモビリティの世界に向けて何が必要かを考える. |
略歴 1996年奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 博士前期課程修了.同年シャープ株式会社入社.2001年株式会社インターネットイニシアティブ入社.これまで,KAMEプロジェクト,Nautilus6プロジェクト,SHISAプロジェクトなどでインターネットモビリティ技術,モバイルサービス技術の研究開発を推進.近年は被災地を対象とした動的ネットワーク構築技術の研究にも従事. |
12:10-13:00 |
お昼休み |
セッション3
13:00
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14:00
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IETF Mobility 関係最新動向
百瀬 剛 (シスコシステムズ合同会社 Japan Development Center Software Engineer) |
講演概要 かつては重いプロトコルとされていたTCP/IPも,近年のハードウェア技術の発達による機器の小型化や通信のIP化など時代の要請等もあり,ノートパソコンや携帯情報端末,携帯電話など移動して使用する機器でも動作するようになってきた.そのためTCP/IPの標準化団体であるIETF (Internet Engineering Task Force)でも当初は固定した機器で使うことを前提に設計されたTCP/IPにおいてモビリティをサポートするための様々なプロトコルが開発・標準化されてきた.本講演では,IETFにおけるモビリティに関する標準化の最新動向を追う. |
略歴 日本電気株式会社にてIPv6, Mobile IPv6に関する開発・研究に従事.2002年よりKAMEプロジェクトに参加し,KAMEでのMobile IPv6実装,SHISA実装を行う.2007年より現職. |
セッション4
14:00
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15:00
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An Introduction to 3GPP SAE
杉本 信太 (日本エリクソン(株)エリクソンリサーチジャパン リサーチエンジニア) |
講演概要 3GPP(3rd Generation Partnership Project)では,IPベースの次世代移動体通信アーキテクチャ(通称SAE: System Architecture Evolution)が提案され,仕様策定が進められている.本セッションでは,SAEに関連する3GPP仕様書(TS 23.401およびTS 23.402)の内容を元に,SAEの概要について説明する.特に,3GPP SAEにおいて中心的な役割を果たすコアネットワーク(通称EPC: Enhanced Packet Core)に焦点を当て,IPモビリティ管理,ポリシおよび課金の管理がどのように実現されるのか説明する. |
略歴 慶應義塾大学 政策・メディア研究科修了.2001年4月,日本エリクソン株式会社に入社.エリクソンリサーチジャパン所属.移動体インターネットにおけるモビリティマネジメント技術(Mobile IPv6等),セキュリティに関する研究開発に従事.
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15:00-15:10 |
休憩 |
セッション5
15:10
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16:10
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WiFiあそび
大江 将史 (国立天文台 天文データセンター 助教) |
講演概要 802.11b/g/a/nの伝送方式や,802.11i等の認証や暗号方式など,いまなお,WiFiは,発展を続けている.また,WiFiは,我々の生活の中に溶け込み,無くてはならない技術になった.その反面,普及が進み,当たり前のように利用できるようになればなるほど,技術のしくみや問題点を見過ごしがちである.本講演は,WiFiの持つ長所・短所について,運用から得られた知見やデモンストレーションにより説明し,今一度,WiFiのおもしろさや問題点を共有することを目的とする.具体的には,各技術の説明,大規模環境における運用事例,WEP 暗号化やアソシエーションにおける脆弱性,ISM 2.4GHz帯普及に伴う弊害事例などの説明を予定してる.
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略歴 2003年3月 奈良先端科学技術大学院大学博士後期課程修了,同年4月 通信・放送機構研究機構(現:情報通信研究機構)研究員フェロー(〜2004年3月),同年6月 文部科学省国立天文台 助手,2004年4月 大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台へ改組,現在に至る.分散型サービス妨害攻撃への対策手法に関する研究や,大規模ワイヤレスネットワークの運用とその技術研究,天文観測の遠隔観測技術に関する研究開発に従事.工学博士(奈良先端科学技術大学院大学). |
セッション6
16:10
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17:10
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オペレータから見たモバイルネットワークの動向
横田 英俊 ((株)KDDI研究所 モバイルネットワークグループ グループリーダー) |
講演概要 モバイルオペレータの立場から,将来のモバイルネットワークの構築に必要とされる重要な技術について紹介する.特にネットワーク全体のIP化を鑑み,SIPプロトコルをベースとしたIMS (IP Multimedia Subsystem)/MMD (Multimedia Domain)や,IPベースの移動管理技術など,種々のレイヤでのIP技術について現在3GPP2,3GPP,IETF等で標準化が進められている.本セミナーではこれらの技術動向について紹介し,モバイルネットワークへの適用を考察する.また今後種々の無線アクセス技術が利用可能となることが想定される中,それらをシームレスに利用可能とするために必要とされる,ネットワーク側および端末側の機能,ならびにユーザがこれらの無線アクセスを自由に使いこなすための応用技術についてその一例を紹介する.
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略歴 1990年早大理工・電子通信卒.1992年同大学院修士課了.同年国際電信電話株式会社入社.1995〜1996年 米国スタンフォード研究所 客員研究員.現在,(株) KDDI研究所モバイルネットワークグループ・グループリーダー.博士(国際情報通信学).1998年 電子情報通信学会学術奨励賞受賞,2005年 情報処理学会山下記念研究賞受賞,2006年 情報処理学会論文賞受賞,モバイルネットワークの研究・標準化に従事.電子情報通信学会,IEEE各会員. |
17:10-17:15 |
クロージング |