2017年度情報処理技術遺産認定

報道関係者各位
プレスリリース
2018年3月6日
 

2017年度情報処理技術遺産および分散コンピュータ博物館認定

 一般社団法人 情報処理学会

 一般社団法人情報処理学会(会長:西尾章治郎)は、我が国のコンピュータ技術発達史上の貴重な研究開発成果や国民生活、経済、社会、文化などに顕著な影響を与えたコンピュータ技術や製品など、次世代に継承していく上で重要な意義を持つ情報処理技術遺産の保存と活用を図るために、2008年度より情報処理技術遺産および分散コンピュータ博物館認定制度を設けています。

第10回目となる本年度は、4件の情報処理技術遺産と1件の分散コンピュータ博物館を認定し、史料の所有者をお招きして認定式を行うことになりましたので、お知らせいたします。

■期日 2018年3月13日(火)16:00〜16:45
■会場 早稲田大学 西早稲田キャンパス 第1イベント会場(57号館201)
https://www.ipsj.or.jp/event/taikai/80/access.html

●認定制度制定の背景と目的

 情報処理学会では我が国のコンピュータ発達史上の重要な成果や製品を当会ホームページの中の「コンピュータ博物館」に掲載して、紹介してきました。約1,700点の写真を含めてその史料点数は3,000点を超えており、月に10万件前後のアクセスがあるなど、多数の方々にご利用いただいております。

 しかしながら、それら史料の大半はすでに実物としては存在しておりません。コンピュータ技術の急速な発展や利用環境の変化の中で、古い技術や製品の意義が見失われ、廃棄されて急速に失われつつあります。情報処理学会では、現存する貴重な史料をコンピュータに特化した実博物館などで保存すべきと考えて各方面に働きかけるなど努力してきましたが、残念ながら未だ実現の可能性がみえません。

 このような状況の中で、わずかに残っている貴重な史料の保存を図るとともに、我が国のコンピュータ技術の発展を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことが急務と考えております。その一助として、情報処理技術遺産の認定制度を設けました。

 また、小規模ながら、貴重な史料を保存・展示しておられる資料室やコレクションが日本各地に点在いたします。それらをネットワーク化して利用を拡大することも有意義であると考え、併せて分散コンピュータ博物館の認定制度も設けました。

今回の認定により、情報処理技術遺産は合計100件、分散コンピュータ博物館は合計10件になりました。

コンピュータ博物館 :http://museum.ipsj.or.jp/
情報処理技術遺産 :http://museum.ipsj.or.jp/heritage/index.html

●2017年度認定リスト

<情報処理技術遺産>4件
1)自己相関係数計算機
製造者:富士通信機製造(株)(現・富士通(株))
製造年:1954年
最初期の相関係数計算機。東京大学考案の信号二値化による省回路方式を採用し、138個のリレーで構成。その後、10進数3桁精度のFACOM426(1957年)に発展させた。

2)NEACシリーズ2200モデル700 パッケージ
製造者:日本電気(株)
製造年:1968年
高速のCML ICの採用で加減算時間0.5μ秒を実現し、サイクルタイム0.5μ秒の磁心記憶による主記憶を備えるなど当時の最速、最大のコンピュータのパッケージである。

3)NHKコンピューター講座資料一式
制作者:日本放送協会
制作年:1969〜1976年
NHK教育テレビ(現・Eテレ)で7年間にわたり放送された教育番組であり、導入から応用まで網羅した意欲的な教科内容により多くの次世代専門家を育成した。

4)構造化プログラミング言語SPL
製造者:(株)日立製作所
製造年:1977年他
日立制御用コンピュータHIDIC 80のアプリケーションソフトウェアの信頼性・保守性の向上を図るために開発され、米国のAdaに数年先行して実用化された。

<分散コンピュータ博物館>1件
1)日立大みか制御史料室
制御用コンピュータHIDICをはじめとした情報制御システムを担当する大みか事業所の創立から現在までの製品、制御技術、生産技術の変遷を年代別、分野ごとに展示している。


<本件に関するお問い合わせ>
企業名:一般社団法人情報処理学会
担当者名:会誌編集部門 TEL:03-3518-8371 Email:editj@ipsj.or.jp

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