2017年度研究会・研究グループ活動報告

<コンピュータサイエンス領域>
DBS SE ARC OS SLDM HPC PRO AL MPS EMB

<情報環境領域>
DPS HCI CG IS IFAT AVM GN DC MBL CSEC ITS UBI IOT SPT CDS DCC ASD

<メディア知能情報領域>
NL ICS CVIM CE CH MUS SLP EIP GI EC BIO CLE  AAC  NEgr SSRgr LIPgr
 

コンピュータサイエンス領域

◆データベースシステム(DBS)研究会

[主査:森嶋厚行,幹事:奥 健太,清田陽司,新谷隆彦,手塚太郎,富井尚志,波多野賢治,
  三島 健,山本岳洋,渡辺知恵美]

1.定例の研究会活動報告

 第165回,第166回の定例の研究会を開催した.第165回は,お茶の水女子大学において,9月開催のWebDB Forum 2017のセッションとして開催し,20件の口頭+ポスター発表があった.WebDBForumのセッションとしてDBS研究会を開催する試みは2016年に引き続き2回目である.深層学習を用いた研究や,ツイートなどのソーシャルメディアに基づく分析に関する研究などが報告された.
 第166回研究会は,国立情報学研究所において,電子情報通信学会データ工学(DE)研究会,および電子情報通信学会食メディア(CEA)研究会と合同で「データ工学と食メディア,一般」という議題で12月に開催した.招待講演2件,一般講演ではDBS研では6件,DE+CEAと合わせて合計20件の発表があった.食メディアに関する発表の他に,RDBとKVSの融合,教育コンテンツ,ネットワーク信頼性,モデル圧縮,トランザクション理論と幅広く発表と議論が行われた.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 DBS研究会では,産学連携をコンセプトとした都市開催のWebDB Forumと地方開催のDEIM Forumという二つのシンポジウムを開催している.今年度も引き続きこれらを開催した.

  1. 「Webとデータベースに関するフォーラム (WebDB Forum 2017)」(9月実施)は,2008年度から毎年開催しているシンポジウムであり,今回で10回目の開催となる.
    2017年度は,「地域IoTと情報力による社会のバージョンアップ」,「Fintechの最新動向と今後の展開」という招待講演セッション・特別セッションと,データベースのオープンソースコミュニティによる特別セッション「オープンソースコミュニティの活動と研究者・学生への期待」,さらにiDB特別セッションとして「Learning from Bandit Feedback」という招待講演のほか,海外研究者と国内の若手研究者の交流の場としてiDBミニワークショップ並列セッションの一つとして開催した.
    一般セッションでは,53件の研究発表が行われた(TOD一般論文12件,TODテクニカルノート8件,DBS/IFAT合同研究会で合計22件,DE研究会11件).これらの発表論文の中から,最優秀論文賞1件,優秀論文賞1件,学生奨励賞12件,企業賞9件を表彰した.併設のテクノロジーショーケース(企業研究者によるDB最新技術報告)では,最新のWeb/DB技術に関して企業から15件の発表に加え,今年から導入されたライトニングトークでは6件の発表が行われた.参加者は,学生158名を含む345名であった.WebDBフォーラムは,大学や研究所の研究者ばかりではなく,Webに関係する企業の協賛・参加が多く,産学連携のために重要な役割を果たしている.

  2. データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM Forum 2018)」(3月実施)は,本分野最大の規模で実施されるシンポジウムである.発表件数は一般発表310件,インタラクティブ発表は246件(一般発表との同時発表194件を含む),参加者数は573名であった.
3.情報処理学会論文誌 データベースの報告

 「情報処理学会論文誌 データベース」(電子情報通信学会データ工学研究専門委員会共同編集)のVol.10 No.2~No.4(合計20件)の発行を終えた.発行件数は前年比で10%減少となったが,これは2018年3月発行予定であったVol.11 No.1の発行が2018年4月にずれ込んだため,通常は年4回発行のところ2017年度は3回発行となったためである.1回発行当たりの投稿件数は前年比で7%増加し,掲載件数も前年比で21%増加となった.なお,WebDBフォーラム2017ではTOD採録論文のうち20件(TOD一般論文13件,TODテクニカルノート 7件)の口頭発表が行われた.

4.総括

 今年度は,2016年度に大幅な変更を行なった年間スケジュールに従って活動した2年目であった.シンポジウムについては,日本データベース学会,電子情報通信学会データ工学研究会と共催の形で実施し,論文誌の運営に関しては,IFAT研究会,電子情報通信学会のデータ工学研究会と共同で運営するなど,国内の関連コミュニティとの連携を継続して行なってきた.
 各イベントの参加者数やTOD論文数の投稿件数の増加などを見るに,今年度も,本分野における研究活動の活性化に貢献できたと考えられる.

5.その他
 インターネットを通じて誰でも簡単にコミュニティが作れる今日において,学会の研究会の価値を考えることは継続して重要な課題と考えている.研究会の参加者にとってのメリットが何かを引き続き検討していくことはもちろん重要であるが,同時に社会と研究コミュニティ全体の利益となるような研究会活動を継続して行なっていきたい.

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◆ソフトウェア(SE)工学研究会

[主査:丸山勝久,幹事:石尾 隆,位野木万里,丹野治門,吉田則裕,吉村健太郎,鷲崎弘宜]

1.定例の研究会活動報告
 第196~198回の研究発表会を計画し,合計79件の研究発表申込み(招待講演・活動報告を含む)があった.
  • 第196回 7月18日~21日 函館・函館コミュニティプラザ(SIGSE/KBSE/SIGSS連立開催)発表29件 (2016度27件)
  • 第197回 11月9日~10日 熊本・熊本大学黒髪南地区 発表11件(2016度: 11件)
  • 第195回 3月9日~10日 東京・芝浦工業大学 発表39件 (2016度: 32件)
 2017年度から5月研究会の開催を取りやめた.分野は,要求分析から設計・実装・テストに至るソフトウェアライフサイクル全般にわたっている.全体的には大きな傾向の変化は見られなかったものの,機械学習や人工知能を意識した研究発表が増えつつある.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  1. ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2017(SES2017)
    2017年8月30日~9月1日の3日間にわたり,早稲田大学 グリーンコンピューティングシステム研究開発センター(東京・新宿区)にて開催した.研究論文,実践論文,研究アイディア論文,ポスター展示において,数多くの研究発表が行われた.また,2件の基調講演,ソフトウェア工学と人工知能とのかかわりをテーマとするパネル討論を企画した.さらに,40周年記念イベントとして,国際トラックを設置した.ポスター展示は2016年度に引き続き盛況であった.
    シンポジウム参加者は162名であった.参加者アンケートを見ても,いずれの企画も高い有益度と満足度であり,産学の研究者・技術者・実務者による活発な議論が展開されたと考えている.基調講演やパネル討論の反響も大きく,大盛況のうちに終了した.

  2. ウィンターワークショップ2018・イン・宮島(WWS2018)
    2018年1月18日~19日の2日間にわたり,宮島コーラルホテル(広島県・廿日市)にて開催した.7つのテーマに対して39件の発表があった.参加者は75名となり,密度の濃い議論が行われ,充実したワークショップとなった.

  3. ICSE2017勉強会(国際的研究活動活性化WG主催)
    2017年8月24日に,ソフトウェア工学の分野で最高峰のカンファレンスであるICSE(International Conference on Software Engineering)の論文勉強会を行った.全国4拠点をTV会議でつなぎ,ICSE2017で発表された研究論文を1論文2-3分程度でダイジェスト紹介した.今回も多数の参加があり盛況であった(会場参加 156名 + UStream視聴 172 ユニークユーザ).
3.総括

 上記で報告したように,研究会,シンポジウム,ワークショップ,勉強会等,本年度のどの活動にも多くの方の参加を頂くことができた. また,2017年度の4月にソフトウェアの評価WGから新設され,継続の要求工学WG,パターンWG,国際的研究活動活性化WGの4ワーキンググループ体制になった.

4.その他

 今後とも質と量の両面からソフトウェア工学分野の活性化につながるように,会員に対するサービスレベルの向上に努めていき,さらに充実した活動を行っていきたい.また,2018年12月4日~7日に奈良第25回アジア太平洋ソフトウェア工学国際会議(Asia Pacific Software Engineering Conference: APSEC 2018)を主催する.今後も国際的な研究コミュニティとの連携を深め,研究会のさらなる国際化を推進する.

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◆システム・アーキテクチャ(ARC)研究会

[主査:五島正裕,幹事:小野貴継,近藤正章,塩谷亮太,長谷川揚平]

1.定例の研究会活動報告

 第218~222回の研究発表会を開催した.原則,すべての会を IEICE CPSY と連催し,他の研究会と共催・連載する場合も,CPSY と合同でセッションを構成した.発表件数は,特に断りのない限り,ARC/CPSY 合同セッションのものである.

  • 第218回 2017/05/22(月)~24(水) @登別温泉 第一滝本館
    第2回 HotSPA.IEICE RECONF と連続開催,CPSY,DC,RIS と共催.発表 18件.ARC 若手奨励賞3件.
  • 第219回 2017/07/26(水)~28(金) @秋田アトリオンビル
    SWoPP.HPC,OS,PRO などと同時開催.発表 12件.若手奨励賞1件.
  • 第220回 2017/11/07(火)~08(水) @くまもと県民交流館パレア
    デザインガイア.IEICE CPM,CPSY,DC,ICD,IE,RECONF,VLD,IPSJ EMB,SLDM と連催.発表 12件.
  • 第221回 2018/01/18(木)~19(金) @慶應大学 日吉キャンパス 来往舎
    IEICE CPSY,RECONF,VLD,IPSJ SLDM と連催.発表 27件.若手奨励賞 1件.
  • 第222回 2017/03/07(水)~08(木) @隠岐の島文化会館
    ETNET.IEICE CPSY,DC,IPSJ EMB SLDM と連催.発表 19件.若手奨励賞 1件.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2017/11/19(日)~22(水)に青森県観光物産館アスパムで開催された,CANDAR (Int'l Symp. on Computing and Networking),および,その併設ワークショップ CSA (Int'l Workshop on Computer Systems and Architectures) に,CPSYとともに協賛 (technical cosponsor) した.

3.総括

 主に国内の環境の変化が激しく,ARC としても変化を迫られている.研究会の名称を計算機アーキテクチャ研究会からシステム・アーキテクチャ研究会へと変更し,また,長年競合関係にあった IEICE CPSY との連携を強化することとなった.2015,2016年度に引き続き,2017年度も,基本的にすべての研究会を CPSY と連催とし,また,上記の国際会議 CANDAR と併設ワークショップ CSA にも共同で協賛した.ゆくゆくは,実際上一体としての運営を目指す.
その結果,IPSJ EMB,SLDM,IEICE DC,RECONF,RIS,VLD など,ハードウェア分野の研究会との連携が強化された一方で,HPC,OS,PROなど,IPSJ のシステム分野の研究会との共催は少なくなってしまった.
 今後は,後述する xSIG をはじめ,関連する研究会との連携をさらに強化し,登録会員が必要とする研究発表の場を提供すべく,活動を盛り上げていく予定である.

4.その他
 長年に渡り主催してきた JSPP (Joint Symp. on Parallel Processing),SACSIS (Symp. on Advance Computing Systems and Infrastructures) の系譜に連なるACSI (Annual Meeting on Advanced Computing System and Infrastructure) は終了し,2017年4月にxSIG (cross-disciplinary Workshop on Computing Systems, Infrastructures, and Programming) として再出発することとなった.2018年5月には,第2回を開催する.

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◆システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)研究会

[主査:光来健一,幹事:小沢健史,広渕崇宏,山内利宏,山田浩史]

1.定例の研究会活動報告

 第140-142回の研究発表会を開催した.

  • 第140回 2017年5月16日(火)~17日(水) ホテルモントレ沖縄
    システムソフトウェア一般について発表を募集し,クラウド,OS構成法,IOT,組込み,資源管理,ビッグデータ,データベース,仮想化について計19件の発表があり,一泊二日の滞在型の研究会として活発な議論が行われた.
  • 第141回 2017年7月26日(水)~28日(金) 秋田アトリオンビル
    例年と同じく「並列/分散/協調処理に関するサマー・ワークショップ」として複数研究会の共催の形態で開催した.並列処理,信頼性,仮想化,擬似実行,ビッグデータ,分散DB・ストレージ,高速デバイス管理について全24件の発表が行われた.
  • 第142回 2018年2月27日(火)~28日(水) 北海道大学
    システムソフトウェア一般について発表を募集し,ストレージ,オペレーティングシステム,フォールトトレラント・高信頼化,ネットワーク,ビッグデータ処理について16件の発表が行われた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 第29回 コンピュータシステム・シンポジウム 2017年12月5日(火)~7日(木)
    場所: 富士通研究所 セミナールーム
    コンピュータシステム・シンポジウムはOS研究会が長らく主催してきた会議である.年に一回,OSやシステムソフトウェアの研究者が集い,研究成果を発表して意見交換することでさらに研究を進展させる場として重要な役割を担ってきた.昨今の国際会議への投稿の活発化を背景として,国際会議の前段階としての議論の場としての位置づけを重視して,2014年度から査読付き論文の募集をとりやめ,投稿論文にコメントのフィードバックを行うようにした.論文のブラッシュアップの場として活用してもらうために,12件の投稿論文には全てに発表の場を提供した.特別企画として,「kukai: 世界2位の省エネスーパーコンピュータ」(Yahoo!株式会社 角田直行氏)の招待講演を企画した.今年は初日に併設イベントとしてBitVisorサミットを開催し,8件の講演が行われた.また,「BitVisorをベースとしたカーネル解析プラットフォーム」(神戸大学 木村廉氏)の招待講演が行われた.
3.総括

 システムソフトウェアとオペレーティング・システムの分野の研究発表活動は,実際の情報システムの技術の変化に沿って変遷してきた.最近では,仮想化情報基盤やクラウドなどの大規模情報システムが広く使われるものとなってきたが,それらの実利用から将来の利用形態までを含めた,新しい技術開発を目した研究発表が堅調に行われている.シンポジウムを年3回の研究会における萌芽的な研究発表から国際会議や論文誌への発展を支える場とすることを明確な方針として打ち出し,本研究会に関わる分野のさらなる発展を支援していく体制を強化している.これに加えて,2006年度より継続している学生表彰等により若手への支援も積極的に進めていく.

 

◆システムとLSIの設計技術(SLDM)研究会

[主査:浜口清治,幹事:許 浩沿,柴田誠也,密山幸男]
1.定例の研究会活動報告
 以下に示す第180~183回の研究発表会を開催した.
  • 第180回: 発表件数  6件, 5月10日,北九州国際会議場
    テーマ : システム設計および一般
    電子情報通信学会 VLD研究会と連催
  • 第181回: 発表件数 47件,11月6-8日,くまもと県民交流館パレア
    テーマ : デザインガイア2017 -VLSI設計の新しい大地-
    電子情報通信学会 DC/VLD研究会と連催
    情報処理学会 SIGARC/CPSY/CPM/ICD/IE/RECONF研究会と併催
    情報処理学会 SIGEMBと合同
  • 第182回: 発表件数 27件, 1月18-19日,慶應義塾大学日吉キャンパス
    テーマ : FPGA応用および一般
    電子情報通信学会 VLD/CPSY/RECONF研究会と連催
    情報処理学会 SIGARC研究会と共催
  • 第183回: 発表件数 48件, 3月7-8日,隠岐の島文化会館
    テーマ: 組込み技術とネットワークに関するワークショップ ETNET2018
    情報処理学会 SIGEMB/SIGARC研究会と共催
    電子情報通信学会 CPSY/DC研究会と連催
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 以下のシンポジウムを開催した.

  • DAシンポジウム2017: 8月30日-9月1日,山代温泉 ゆのくに天祥(石川県加賀市),発表件数 58件

 以下の国際会議を協賛した.

  • ASP-DAC 2018: 1月22-25日,韓国済州島,発表件数 140件

3.総括

 本研究会は,システムLSIを中心とする電子装置の設計技術,設計自動化技術の研究分野をスコープとして活動している.2014年度に「システムLSI設計技術研究会」から改称を実施し,それに伴うスコープの拡大により,活動の活性化が進んでいる.
 研究会単独主催の「DAシンポジウム2017」は,石川県にて開催(「DAシンポジウム2015」から3回目)され,参加者のアンケートからは会場も含め好評を得ている.参加者数も,昨年(96名)から1割以上増の”110名”となった.開催時期を9月から8月末に移したこと,新たに追加した”企業デモ展示”と”特別セッション”などの効果もあり,当研究会の活動が支持を得ていることが示されたと考えている.
 学生会員育成のための表彰SWGの活動(2006年度創設)は,研究活動の更なる発展に向けた活動として定着し,「DAシンポジウム2017」にて学生賞15名が表彰された.
 2008年度に創刊された,研究会独自のオンライン・トランザクション(TSLDM:Transactions on System LSI Design Methodology)は,2017年8月に第19号(Vol.10 August Issue),2018年2月に第20号(Vol.11 February Issue)を発行した.

4.その他
 活動履歴や予定の詳細については,下記をご参照ください.
http://www.sig-sldm.org/

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◆ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)研究会

[主査:横川三津夫,幹事:遠藤敏夫,櫻井隆雄,林 亮子,板倉憲一]

1.定例の研究会活動報告

 2017年度は,第159-163回の研究発表会を開催し,合計119件の発表が行われた.

  • 第159回研究発表会は,4月17日(月)に東京大学柏キャンパスにて開催,9件の発表があった.また,東京大学と筑波大学が共同で運営するOakforest-PACSスーパーコンピュータシステムの見学会を行った.
  • 第160回研究発表会は,7月26日(水)-28(金)の3日間,秋田県秋田市秋田アトリオンビルにてARC,PRO,及びOSなどの研究会と共同で2017年並列/分散/協調処理に関する『秋田』サマー・ワークショップ(SWoPP2017)を開催,40件の発表があった.
  • 第161回研究発表会は,9月19日(火),20日(水)の2日間,北海道函館市北洋ビルにて開催,16件の発表があった.
  • 第162回研究発表会は,12月18日(月),19日(火)の2日間,熊本県熊本市のくまもと県民交流館バレアにて開催,19件の発表が行われた.
  • 第163回研究発表会は,2月28日(水)-3月2日(金)の3日間,愛媛県松山市のひめぎんホールにて開催,29件の発表があった.

 これらの研究会では,メニーコアシステムやGPGPU上のソフトウェア最適化に関する研究,「ポスト京」のシステムに向けた研究発表に加え,プロセッサやシステムの省電力に関する発表が注目された.
 また,2016年度の研究発表の中から,山下記念研究賞2件,コンピュータサイエンス領域奨励賞2件を推薦した.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
 2017年6月5日(月),6日(火)の2日間,神戸大学先端融合研究環統合研究拠点コンベンションホールにて,2017年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム(HPCS2017)を開催した.一般論文11件,ポスター発表17件,企業展示11件に加え,計算科学分野の研究者と計算機科学の研究者との交流を深めるための試みとして,3名の招待講演者で構成する6件のオーガナイズドセッションを行った.また,採録論文より2件の論文に対し,HPCS2017最優秀論文賞,IEEE Computer Society Japan Chapterの優秀若手研究賞を授与した.
 また,2018年1月29日(月)-31日(水)の3日間,International Conference on High Performance Computing in Asia-Pacific Region 2018(アジア・太平洋地域におけるハイパフォーマンスコンピューティング国際会議,HPC Asia 2018)を,秋葉原UDXビルにて開催した.本国際会議は,アジア太平洋地域における高性能コンピューティング分野の最新成果について発表,議論を行う場として,1995年からおよそ18ヶ月ごとに既に10回開催されていたが,近年未開催となっており,HPC Asia全体の開催計画等を議論するSteering Committeeを立ち上げ再出発をすることにしたものである.第11回の国際会議では,ハイパフォーマンスコンピューティング研究会主催として,従来のHPC技術に加え,ビッグデータやAIなど最新の技術動向も含めて,会議のメインテーマとした.国内181名,海外13カ国から79名,合計260名の参加者を得て成功裏に終了した.一般論文の投稿数は67件,内30件を採録(採択率45%)した.また,最優秀論文賞を1件授与した.その他,ポスター発表28件,ワークショップ2件(採録論文9件),企業展示11件があった.
3.総括

 HPC研究会は,2017年度に5回の研究発表会を行い,活発な活動を行うことができた.また,「2017年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学」シンポジウムを開催し,計算科学分野の研究者との交流を深めることができた.ただし,このシンポジウムは今回で終了とし,今後は会議の国際化を図るため,国際会議HPC Asiaをメインカンファレンスとして推進していくこととしている.この流れとして,HPC Asia 2018を開催した. 今後も国際会議HPC Asiaを,アジア・太平洋地域の各国と協力しながら,継続して開催する計画である.
 しかし,HPC研究会の発表件数,登録会員数ともピーク時から減少傾向にあり,それらを増やす方策が必要である.また,若手会員,女性会員の増加にも考慮しながら,研究分野全体の活性化に繋げる努力をしたい.

4.その他

 2017年度は,2015年度,2016年度と比較し,徐々に発表件数が減少している.年々減少傾向にあるので,2018年度は,登録会員に対する情報提供や活発に議論できる場を提供し,未登録会員への研究会登録の勧誘を行いつつ,HPC研究会を盛り立てて行きたい.

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◆プログラミング(PRO)研究会

[主査:田浦健次朗,
  幹事:河内谷清久仁,Jacques Garrigue,千葉 滋,中野圭介,増原英彦,松崎公紀,南出靖彦]

1.定例の研究会活動報告
 第114-118回の研究発表会を開催し,合計41件の発表があった.このうち,第115回(8月,SWoPP 2017)が他研究会との連続開催であり,残りの4回が単独開催である.

 平成29年度も,トランザクションプログラミング(PRO)と密着した体制で研究発表会を開催した.トランザクション(PRO)に投稿された論文は,まず研究会で発表され,発表会の直後に開催されるトランザクション(PRO)編集委員会において議論し,査読者を定めて本査読を行なった.研究会活性化の試みとして,投稿をともなわない短い発表もあわせて募集している.短い発表は,発表20分,質疑・討論10分としている.それ以外の発表については,例年通り,投稿の有無に関わらず,1件あたり発表25分,質疑・討論20分の時間を確保し,参加者が研究の内容を十分に理解するとともに,発表者にとっても有益な示唆が得られるように務めた.
 発表総数は41件で,その中,トランザクションへの投稿件数は21件であった.本稿執筆時点では一部の投稿論文の採否が確定していないため,採択率に関する報告は行わないが,今後とも,編集委員会において査読の観点を論文の欠点を見つけて評価する減点法ではなく,論文の長所を見つけて評価するようにこころがけていく方針である.

 若手を対象としたコンピュータサイエンス領域奨励賞の受賞者を2名選んだ.第116回研究発表会の場で受賞者およびその研究を紹介した.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
 情報処理学会3研究会(ARC,OS,PRO)の共同主催により,xSIG 2017を,4月24~26日に虎ノ門ヒルズフォーラムで開催した.
 また,日本ソフトウェア科学会インタラクティブシステムとソフトウェア研究会が12月6~8日に主催した第25回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2017)に協賛した.
3.総括

 プログラミング研究会の平成27-29年度の発表件数は順に48件,45件,41件であった.件数の増減がある一方で,発表テーマの多様性が増しているのが近年の傾向であると感じられる.

4.その他

 平成30年度もこれまで同様に5回の研究発表会を予定している.今後も,開催時期や場所の検討,査読方針や編集・査読体制の確認と検討をおこなうとともに,会員にとってより便利で有益な研究会となることを目指したい.

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◆アルゴリズム(AL)研究会

[主査:堀山貴史,幹事:岡本吉央,川原 純,河村彰星]

1.定例の研究会活動報告

 研究発表会を五回(第163~167回)開催し,合せて37件の発表があった.

  • (163回) 平成29年5月12・13日(金・土)長崎県建設総合会館(長崎県長崎市)
  • (164回) 平成29年9月19日(火) 京都大学(京都府京都市)
  • (165回) 平成29年11月16・17日(木・金) 日立中央研究所(東京都国分寺市)
  • (166回) 平成30年1月28・29日(日・月) 大濱信泉記念館(沖縄県石垣市)
  • (167回) 平成29年3月8日(木) サンポートホール高松(香川県高松市)

 このうち,第163回は電子情報通信学会コンピュテーション研究会 (COMP) との連催,第165回は電子情報通信学会の回路とシステム研究会 (CAS) およびシステム数理と応用研究会 (MSS) との連催,第166回は人工知能学会の人工知能基礎問題研究会 (FPAI) との併催である.学会をまたがって,隣接研究分野の研究会と共同での研究会開催が定着してきた.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 韓国のアルゴリズム分野の研究グループと連携して,Korea-Japan Joint Workshop on Algorithms and Computation (アルゴリズムと計算理論に関する日韓合同ワークショップを定期的に開催している.本年度は,韓国での開催であり,日本側からも協力して第20回のワークショップを8月25・26日に韓国ソウル Hanyang University (漢陽大学) で開催した.日本や韓国を中心に,アジア各国や米国などの各国から参加があった.九州大学の瀧本英二教授に基調講演 Online decision making over combinatorial sets をお願いした.一般講演では,学生を含む若手研究者を中心に,分散計算・文字列処理・計算量分析・幾何アルゴリズムなど多岐にわたる分野で18件の発表が行われた.またバングラデシュやインドの研究グループが開催している International Workshop on Algorithms and Computation を協賛という形で支援しているが,これは3月3~5日にバングラディシュのダッカで開催された.

3.総括

 当研究会は比較的古くからの伝統ある分野を扱っているが,近年では隣接分野への展開もますます重要になっており,上述のように連催・併催での研究会や招待講演を通じて応用分野との連携を深めることを目指している.また,国際的な連携も重要であり,今後もこのように国内外の活動を続ける計画である.

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◆数理モデル化と問題解決(MPS)研究会

[主査:庄野 逸,幹事:岩田具治,大久保好章,小谷野仁,佐藤寛之,松田 健,吉川大弘]

1.定例の研究会活動報告

 第113-117回の研究発表会を開催した.

  • 第113回 6月23日(金)-6月25日(日),沖縄科学技術大学院大学
    10件(合同研究会全体では51件)
  • 第114回 7月17日(月),Monte Carlo Resort(ラスベガス)
    11件
  • 第115回 9月25日(月)-9月26日(火),北海道大学 大学院情報科学研究科
    17件
  • 第116回 12月11日(月)-12月12日(火),奈良女子大学
    17件
  • 第117回 3月1日(木)-3月2日(金),指宿市民会館
    24件
 扱うテーマとしては,伝統的な最適化問題以外にも,ゲーム情報学,機械学習,人間工学的なテーマも増えてきている.解決手法に関しては進化計算から深層学習まで,かなりの範囲を取り扱っている.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2017年度は,特になし.

3.総括

 本研究会では,さまざまな問題に潜む数理構造とそのモデル化を,多岐にわたるアプローチを用いて行い,問題解決手段を構築していく研究分野を対象としてきている.
 研究会開催は,例年通り5回執り行い,発表件数は年間で 79件に登った.各発表においては,問題に潜む数理構造のモデル化に関する表現手法に関する議論と問題をハンドリングするための最適化,構造分析,機械学習による解析といった数理的な研究,これらの数理的手法をアルゴリズムとして書き下し,現実の問題への応用としての議論が数多くなされている.応用分野は,多岐に渡りソーシャルメディア分析,クラウドコンピューティング,ゲーム情報学,バイオ・医療情報処理などさまざまな研究成果について活発な議論がなされた.研究会に於ける発表件数は,昨年度の発表件数(94件)からは減少したものの多くの発表が成されており,未だに研究発表及び討論の場として,重要な役割を果たしていると考えられる.
 本研究会では研究会の裾野を広げるために,他研究会との合同開催を行っており,第113回研究会は,前年度からと同様にバイオ情報学研究会,電子情報通信学会ニューロコンピューティング(NC)研究会,情報論的学習理論と機械学習(IBISML)との連続開催で研究会をとり行い,異分野の研究者との討論を深めるとともに親睦を深めることができた.また第114回研究会は,国際会議(CSCE)とのコラボレーションを例年通り行い,国際的な交流も試みているこのような交流研究会は,研究に対するモチベーションを高め,人材交流とイノベーションを産んでいくと考えられるので,今後も定例の行事として執り行っていきたい.

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◆組込みシステム(EMB)研究会

[主査:渡辺晴美,幹事:北村崇師,菅谷みどり,早川栄一,久住憲嗣,横山孝典]

1.定例の研究会活動報告

 第45回~47回の研究発表会を開催.組込みシステムは情報処理各分野の横断的分野であることから,本年度も各関連研究会との共催の研究発表会を実施した.

  • 第45回研究会(6月30日 東京): 単独開催,口頭発表3件,ポスター4件
  • 第46回研究会(11月6~8日 熊本): 「デザインガイア2017」VLSI設計技術研究会,電子部品・材料研究会,集積回路研究会,画像工学研究会,コンピュータシステム研究会,ディペンダブルコンピューティング研究会,リコンフィギャラブルシステム研究会,システム・アーキテクチャ研究会,システムとLSIの設計技術研究会,組込みシステム研究会と共催,基調講演1件,口頭発表5件
  • 第47回研究会 (3月7~8日 隠岐島):「組込み技術とネットワークに関するワークショップ ETNET2018」システム・アーキテクチャ,システムとLSI設計技術研究会,および電子情報通信学会コンピュータシステム研究会,ディペンダブルコンピューティング研究会と共催,口頭発表19件
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 本研究会設立当時から開催している組込みシステムシンポジウムESS2017に加え,今年度は,英語発表による組込みシステムワークショップESW2017を開催した.

  1. ESS2017 (8月24~25 下呂温泉)実践報告1件,研究論文5件,ポスター10件,今年度新たな取り組みであるWork in Progress)論文は14件だった.基調講演として,佐藤 洋介(DENSO International America, INC.)氏,天野 英晴(慶應義塾大学)氏にご登壇いただいた.クロージングパネルは,ESS2017実行委員長の菅谷みどり氏をコーディネータ,組込みシステム研究会主査の渡辺 晴美とSWEST実行委員長の高田 広章氏を登壇者として議論した.
  2. ESW2017 (12月9日)
    組込みシステムワークショップESW2017を開催,本ワークショップでは,英語論文6件を論文採録とし,4件を概要のみの掲載とし,いずれも英語による口頭発表を行った.基調講演として,タイ駐在の井倉将実(豊田通商デンソータイランド株式会社・技術取締役)氏,英語翻訳家として著名な山浦恒央 (東海大学)氏にご講演いただいた.
3.総括

 今年度は,2つの改革を行なった.まず,グローバル化を目指し,英語による発表の場として,ESW2017を開催した.また,地方開催の参加者が多いことから,ESSと研究会1回を地方開催とした.前者に関しては,2018年度に,タイ・プーケットで開催予定のAPRIS2018 (Asia Pacific Conference on Robot IoT System Development and Platform 2018)へとつながる基礎を作ることができた.
 後者に関して,ESSを地方開催とし,論文募集を早めたが,今年度から開始したWork in Progress論文を含めると例年と同等の論文を集めることができた.さらに,ESSの参加は大学の方が多いのに対し,共催のSWESTは産業界の参加が多く,合宿型で実施したことから,参学の議論を大いにすることができた.

4.その他
 情報処理学会論文誌「組込みシステム工学」特集号を平成29年8月および平成30年2月に発刊した.合わせて31編投稿,10編採録.
 情報処理学会誌研究会推薦博士論文速報については1編推薦,採択.山下賞1名,CS領域賞1名を推薦.

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情報環境領域

◆マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会

[主査:重野 寛,幹事:木原民雄,斉藤裕樹,野呂正明,鈴木理基,廣森聡仁]

1.定例の研究会活動報告

 定例の研究会は,以下の通り4回実施した.

  1. 第171回DPS研究会/2017年6月1日−2日/北谷美浜メディアステーション(沖縄県中頭郡北谷町)
  2. 第172回DPS研究会/2017年11月29日−30日/海峡メッセ下関(山口県下関市)
  3. 第173回DPS研究会/2018年1月18日−19日/国民宿舎桂浜荘(高知県高知市)
  4. 第174回DPS研究会/2018年3月5日−6日/株式会社NTTデータ 豊洲センタービル INFORIUM イノベーションA, B(東京都江東区)
  • 第171回は沖縄県北谷町で,MBL(合同),ITS(合同),信学会MoNA(連催)と連携して開催した.全体で36件の研究発表(うちDPSは11件)があり,シングルトラックで分野を越えた活発な議論が行われた.
  • 第172回は山口県下関市で,EIP,SPT との合同で開催した.全体で26件(うちDPSは9件)の研究発表があった.シングルトラックで分野を越えた活発な議論が行われた.小川明子氏(山口大学 大学研究推進機構知的財産センター)より「AI創作物の著作権保護の可能性 —人以外が「創作」したとされる事例をもとに—」という題目で招待講演をいただいた.
  • 第173回は高知県高知市で開催し,11件の研究発表があった.ここでは合宿形式で開催し,参加者全員による研究討論が活発に行われた.
  • 第174回は東京都江東区でCSECとの合同で開催し,全体で 33件の研究発表(うちDPSは12件)が行われ,活発な議論が行われた.佐々木良一氏(東京電機大学)より「ITシステムの安全問題へのリスクコミュニケーションベースアプローチ」という題目で,また,土橋昌氏(株式会社 NTTデータ)より「分散処理技術をエンタープライズに活用してきた立場からの研究開発への期待」という題目で,それぞれ招待講演をいただいた.
  • 今年度の発表件数は,招待講演を除き43件であった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモーバイルシンポジウム(DICOMO2017)
    2017年6月28日(水)から 30日(金)に北海道札幌市・定山渓万世閣ホテルミリオーネにて開催された.本シンポジウムは,DPS,GN,MBL,CSEC,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCCの合同よる大規模なシンポジウムである.統一テーマ「ICT が創造する新たなバリュー」を掲げ,特別講演1件,招待講演8件,一般講演およびデモ263件の研究発表が8パラレルセッションにて行われ,各分野の研究者の間で活発な議論が行われた.DPS関連では,9セッション,36件(招待講演1件,デモ1件を含む)の発表があった.また,峰野博史氏(静岡大/JSTさきがけ)に「ICTが切り拓く革新的な農産物栽培モデル確立への挑戦」というタイトルで招待講演を頂いた.多くのDPS関連発表者がこのシンポジウムに参加し,交流を深めた.

  • マルチメディア通信と分散処理ワークショップ(DPSWS2017)
    今年度で25回目となった本ワークショップは,2017年10月11日(水)から13日(金)に北海道北見市・北海道温根湯温泉大江本家で開催された.招待講演1件,論文発表20件,デモ発表9件,ポスター発表11件の研究発表を合宿形式で行い,参加者は73名であった.松原仁氏(はこだて未来大)より「人工知能の過去・現在・未来 —マルチメディア通信と分散処理研究に期待すること—」という題目で招待講演をいただいた.投稿されたすべての論文は,プログラム委員によって並列査読された.参加者全員による深い議論を目指し,今回もシングルセッション構成とした.昨年同様,若手研究者・学生をエンカレッジし,世界に羽ばたく研究者・ 技術者へと育成することを意図し,テーブルディスカッションを実施した.査読結果に基づく優れた論文に対して,最優秀論文賞1件,優秀論文賞3件,奨励賞3件,優秀ポスター賞3件,優秀デモンストレーション賞3件,最優秀プレゼンテーション賞1件,優秀プレゼンテーション賞5件,ベストカンバサント賞1件を授与した.セッション中はもちろんのこと,懇親会や宿泊している部屋などでも,大学や企業組織の枠を超えた議論が深夜まで続き,本研究領域の学術の進展のみならず,研究者・学生間の交流の促進にも貢献する有意義なワークショップになったものと考える.

  • 論文誌「ネットワークサービスと分散処理」特集号
    従来の分散処理とネットワークの研究分野にとどまらず,萌芽的な研究,アプリケーション分野での横断的な研究,新サービスのための技術研究,新たなアプリケーションの基盤となるセキュリティ技術など,当研究会の研究分野に関する優れた論文を一括掲載することを目的として特集号を企画し,2018年2月に発行された.ゲストエディタに寺西祐一氏(情報通信研究機構/大阪大学)を迎え,当研究会の主査,幹事,運営委員を中心に編集委員会を組織した.合計41編の論文が投稿され,4回の編集会議において慎重な審議を経た上で,31件(うち招待論文1件)の論文が採録された(採録率 73%).採録された論文のテーマは,ネットワークアーキテクチャ,ミドルウェア,セキュリティなど多岐に渡り.いずれの論文も将来のネットワークサービス実現に必要な研究課題に取り組んだものであり,特集号の狙いに合致した論文を採録することができた.招待論文として,最新のエッジコンピューティングの動向に関する英文サーベイ論文を掲載し,タイムリーかつ先進的な技術についての知見を提供することができた.全体として,幅広いテーマ・研究者層の論文を受け入れるという理念と,丁寧な査読により質の向上を図るという方針の特徴を出すことができたと考える.
3.総括

 本研究会では,4回の定例研究会,シンポジウム,ワークショップを通して,研究者相互の交流と研究に対する活発な意見交換の場を提供することができた.論文誌特集号については,多くの方にご協力頂き,遅延のない査読プロセスを進めることができた.改めて,ご協力頂いた皆様に感謝する.今後も,DPS関連研究者の更なる研究の活性化,また国際化への支援を進めていく予定である.皆様の積極的な参加とご協力をお願いしたい.

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◆ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会

[主査:木村朝子,幹事:井原雅行,真鍋宏幸,鈴木優,玉城絵美,大槻麻衣,松村耕平]

1.定例の研究会活動報告

 第173~177回の研究発表会を開催した.各回のテーマと招待講演,発表件数等は以下の通り.

  • 第173回(東京大学 弥生講堂アネックス セイホクギャラリー)2017/6/1-2 EC,信学会MVE,日本バーチャルリアリティ学会,ヒューマンインタフェース学会SIGDeMO,映像情報メディア学会ITE-HIと共催
    テーマ:人工現実感,エンタテイメント,メディアエクスペリエンス
    発表件数:30件(内HCI研10件)
  • 第174回(京都・聖護院御殿荘)2017/8/23-24
    テーマ:歴史・文化とインタラクション
    招待講演1:「CHIカンファレンスにおける活動と個人的な傾向と対策」樋口啓太(東京大学)
    招待講演2:「『Asian CHI Symposium 開催報告』坂口紗季氏(東京大学)
    招待講演 3:「佛教者として 今,お伝えしたいこと」 梶田真章様(法然院)
    特別企画:「歴史・文化とインタラクション」
    発表件数:13件
  • 第175回(兵庫県 淡路夢舞台国際会議場)2017/11/1-2 UBIと共催
    テーマ:教えるインタラクション
    発表件数:18件(内HCI研9件)
  • 第176回(沖縄 琉球大学) 2018/1/22-23
    テーマ:旅とインタラクション
    招待講演1:「Qoom: 実時間追跡と実時間投影を用いた球体型インタラクティブディスプレイ」宮藤 詩緒(東京工業大学)
    招待講演2:「根無し草がHCI業界に漂着し居着くまで」河野 恭之(関西学院大学)
    発表件数:23件
  • 第177回(明治大学 中野キャンパス) 2018/3/16-17
    発表件数:34件
 以上,発表総件数118件(共催分含む)

 第173回~177回研究会より,以下の9件を学生奨励賞として表彰した:
  • 第173回研究会
    ・菅佐原 俊介 君(関西学院大学)「肩載せPTZカメラを用いた写真撮影システム」
  • 第174回研究会
    ・宮代 理弘 君(明治大学)「オープンアクセスを見据えた研究室論文データベースの構築」
  • 第175回研究会
    ・古賀 宥摩 君(立命館大学)「直線運動と回転運動が共存する場合のベクション効果に関する分析と考察」
  • 第176回研究会
    ・秋山 耀 君(明治大学)「3DPrinCar:行き先に応じた物品を推薦・提供する乗用車」
    ・松井 啓司 君(明治大学)「周辺視野への視覚刺激提示がプログレスバー待機時間に与える影響」
  • 第177回研究会
    ・久保勇貴(筑波大)「能動的音響計測に基づくマイクロハンドジェスチャ認識」
    ・高田将志(奈良先端大)「体幹トレーニング支援に向けたウェアラブルデバイスによる種目認識手法の提案」
    ・深谷颯佑(筑波大)「船舶運航への介入効果を表現する可視化手法」
    ・福地翼(明治大)「文章作成時の視線分析に基づく読み返しを促す視線誘導手法の提案」
2.シンポジウム・国際会議等の報告
 インタラクション2018シンポジウム(2018/3/5-7)をGN研・UBI研・DCC研およびEC研と共催した.UBI研の大内一成氏(東芝)が大会長を務め,学術総合センターで実施された.今年は,大会最終日をACM IUI2018と合同で開催し,招待講演としてスタンフォード大学のJames Landay教授にご講演いただいた.また,インタラクティブ発表ではIUI2018からもポスター発表を行っていただいた.例年通り質・量ともにきわめて高いレベルのシンポジウムとなった.登録参加者も例年同様700名を超え,IUI2018と合同開催となった最終日の参加者は1000名を超えた.
3.総括

 昨年同様,通常研究会での発表件数が100件を超え(共催分含む),また研究会登録会員数も高い水準を維持している.前述のようにインタラクション2018シンポジウムも多くの参加者を数えるなど研究会活動は全体として引き続き活発である.

4.その他

 2017年度も引き続き研究会の活性化に努める所存である.

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◆グラフィクスとCAD(CG)研究会

[主査:栗山 繁,幹事:今給黎隆,楽詠コウ,竹島由里子,鶴野玲治,豊浦正広]

1.定例の研究会活動報告
第167-169回の研究発表会を開催した.
  • 第167回 [CG技術の実装と数理 2017]
    9月19日(火) 株)ディー・エヌ・エー
    発表件数 13件 招待講演 2件 (画像情報教育振興協会との共催)
  • 第168回 テーマ:人物センシングとそのインタラクション応用 [CVIM, DCC研究会との合同開催]
    11月8,9日(水,木) 北海道大学 フード&メディカルイノベーション国際拠点
    発表件数 38件(本研究会からの参加は 10件) 招待講演 2件
  • 第169回 テーマ:ファブリケーションとモデリング
    3月3日(土) 株) ドワンゴ φカフェ
    発表件数 13件 招待講演 2件 ポスター発表 4件
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • Visual Computing/グラフィクスとCAD合同シンポジウム2017
    6月23日~24日 一橋大学 一橋講堂
    発表件数 22件,ポスター発表 23件,招待発表 9件 特別講演 2件 総参加者 382名(画像電子学会単独のイベント参加者も含む)
    モデリング,レンダリング,画像合成,アニメーション,物理シミュレーションなど,多岐にわたる分野での研究が報告された.
  • CEDEC2017共催イベント「ニューラルネットを用いたキャラクター制御」
    8月 30日(水) パシフィコ横浜 招待講演 1件
    CEDECから1セッションの提供を受けて,当研究会から招待された1名の研究者(幸村 琢・エジンバラ大学准教授)の講演を実施した.受講者は131名と盛況であり,深層学習に基づくアニメーションに対する高い注目度が伺えた.また,参加者へのアンケートも5点満点で平均4.57点(5点満点)と,本イベントに対する高評価が得られた.
3.総括

 関連企業との連携強化を図った第167回および169回の企業内会場での研究会はいずれも盛況であったので,本年度も第173回の研究会を企業内の会場で実施する計画である.今後も,企業関係者が参加しやすい発表形態や運営方式を維持および拡張する活動を継続させる.

4.その他

 夏休み期間中に宿泊施設で開催する夏期集中研究集会に関しては,研究会を実施可能な参加者の人数が得られなかったので流会とし,その代替となる研究会を実施する時間的な余裕もなかったので,昨年度の研究会の開催回数は3回に止まってしまった.本年度は,夏期集中研究集会は廃止とし,その代替として画像電子学会と共催しているシンポジウムに併設させて,本研究会の研究発表会を実施する.また,実装と数理研究会,およびCVIM+DCC 研究会との合同開催も継続する計画であり,さらには NICOGRAPH や EC 研究会との合同開催や併催に関しても,今後検討していく.

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◆情報システムと社会環境(IS)研究会

[主査:児玉公信,幹事:荻野紫穂,柿崎淑郎,畑山満則]

1.定例の研究会活動報告

 4回の研究発表会を開催し計35件の発表があった.情報システムの分析・設計・開発・運用などに関して多様な研究報告が行われた.

  • 第140回(6月3日,青山学院大学,発表4件)
  • 第141回(8月25~26日,佐賀大学,発表11件)
  • 第142回(12月2日,東京工科大学,発表8件)
  • 第143回(3月5~6日,専修大学,発表12件)
 また,研究発表会の中で有識者による時宜にかなったテーマの招待講演を開催することにし,以下を実施した.
  • 第140回 「歩行支援ロボットの質的研究:ユーザーの主体性回復を促す条件の検討」河合直樹(京都大学大学院工学研究科)
  • 第141回 「現場を支える情報システム」高崎光浩(佐賀大学)
  • 第142回 「ソーシャルプロセス変革におけるオープンデータの役割について」藤井 博之 (一般社団法人オープンコーポレイツジャパン)
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 災害コミュニケーションシンポジウム(共同開催)
    セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT),インターネットと運用技術研究会(IOT),グループウェアとネットワークサービス研究会(GN),電子化知的財産・社会基盤研究会(EIP)と共同開催しており,12月26日に第6回を行った.年末の多忙な時期にもかかわらず積極的な参加者を得ることができ,活発な議論が行われた.
3.総括

 本年度も,情報システムにおける広い分野からの多くの種類の発表や議論が活発に行われた.当研究会が編集母体となる情報システム関連のジャーナル特集号の発刊も継続し,2013年度から始めた若手研究者を中心とする研究会(若手の会)での優れた発表に対する「若手の会奨励賞」も授与した.

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◆情報基礎とアクセス技術(IFAT)研究会

[主査:藤井 敦,幹事:加藤恒昭,蔵川 圭,野本忠司,山田一郎]

1.定例の研究会活動報告
2.シンポジウム・国際会議等の報告

3.総 括

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◆オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)研究会

[主査:木全英明,幹事:亀田裕介,野中敬介,越智大介]

1.定例の研究会活動報告

 第97回~100回の研究発表会を開催した.

  • 第97回研究発表会
    日時:2017年8月3日
    会場:NHK放送技術研究所 講堂
    連催:電子情報通信学会 画像工学研究会(IEICE-IE)
    共催:映像情報メディア学会 メディア工学研究会(ITE-ME)
    テーマ:マルチメディア情報処理・配信・検索・インタフェースとその応用,およびコンシューマエレクトロニクス,メディアエレクトロニクス,画像工学,一般
    発表件数:7件
    AVM賞(AVM最優秀賞1名,優秀賞2名)の受賞式を実施
  • 第98回研究発表会
    日時:2017年10月12日~13日
    会場:東大寺総合文化センター
    連催:電子情報通信学会 スマートインフォメディア研究会(IEICE-SIS)
    テーマ:知的マルチメディアシステム,組込み応用システム,一般
    発表件数:14件
  • 第99回研究発表会
    日時:2017年11月30日~12月1日
    会場:名古屋大学 東山キャンパス C24 ES総合館
    連催:電子情報通信学会 通信方式研究会(IEICE-CS),画像工学研究会(IEICE-IE)
    共催:映像情報メディア学会 放送技術研究会(ITE-BCT)
    テーマ:画像符号化,通信・ストリーム技術,一般
    発表件数:23件
  • 第100回研究発表会
    日時:2018年3月6日~7日
    会場:沖縄セルラー電話株式会社
    テーマ:VR x AI
    発表件数:17件
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 画像符号化シンポジウム,映像メディア処理シンポジウム(PCSJ/IMPS)
    日時:2017年11月20日~22日
    会場:ラフォーレ修善寺(静岡県伊豆市)
    主催 電子情報通信学会 画像工学研究専門委員会
    共催 映像情報メディア学会 メディア工学研究委員会,
      電子情報通信学会 信号処理研究専門委員会
    協賛:画像電子学会

  • 22017  International Workshop on Smart Info-Media Systems in Asia(SISA)
    日時:2017年9月6日~8日
    会場:福岡,九州情報大学
    連催:電子情報通信学会スマートインフォメディアシステム研究会(SIS)
    当研究会の特別セッションでは5件の発表があり,積極的に国際会議との連携を図ることで,昨年に引き続き研究会の国際化へ向けた活動を推進した.
3.総括

 本年度は,映像音声に関する符号化,変換,編集,伝送,検索,認識等について定例研究会4件とシンポジウムおよび国際会議が開催された.第100回目にはVR x AIをテーマに掲げ先進的な発表募集を実施した.萌芽的研究内容を取り扱う学生セッションを設け若手研究者の参加を促す施策を行うと同時に,2016年度のAVM研究会発表の中から優秀な若手研究者に対しAVM最優秀賞,AVM優秀賞を授与した.今後も関連研究会と綿密に連携し,当該研究分野全体の活性化に取り組む予定である.

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◆グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会

[主査:斉藤典明,幹事:市野順子,江木啓訓,岡嶋成司,本橋洋介,由井薗隆也]

1.定例の研究会活動報告

 平成29年度は以下の通り,第102-104回の研究発表会を開催しました.

  • 第102回(平成29年5月11-12日 日本大学):発表13件
         SPTと共催,電子情報通信学会LOIS研究会と連催.
  • 第103回(平成29年1月26-27日 厳原地区公民館):発表46件
         CDS,DCCと共催.
  • 第104回(平成28年3月19-20日 筑波大学):発表20件
         単独開催.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 平成29年度は以下の通り,シンポジウム2回,国際会議1回,ワークショップ1回を開催しました.

  • DICOMO2017シンポジウム(平成29年6月28-30日 北海道 定山渓万世閣ホテルミリオーネ):
    発表251件,デモ12件,招待講演・特別講演9件
    平成9年より開催しているDICOMOシンポジウムは,DPS,MBL,CSEC,ITS,UBI,IOT,SPT,CDS,DCCと共催.
     
  • 第9回コラボレーション技術に関する国際会議(CollabTech2017)(平成29年8月08-10日 カナダ University of Saskatchewan)
    発表20件
    平成17年に第1回を開催し,今回で9回目となります.CRIWG2017と合同開催.
     
  • グループウェアとネットワークサービスワークショップ2017(平成29年11月16-17日 山形県 かみのやま温泉 仙渓園 月岡ホテル):
    発表16件(一般論文11件,ポジション5件)
    平成16年に第1回を開催して以来,GN研究会ならではの発表の場を提供するべく開催しています.質の高い研究成果の報告を得ると同時に,研究の芽や方向性に関する報告など,ワークショップにふさわしい多様な研究報告が行われました.
     
  • インタラクション2018(平成29年3月5-7日 学術総合センター):
    一般講演22件,インタラクティブ発表 198件(デモ),33件(ポスター)
    平成9年より開催しているインタラクションシンポジウム.HCI,UBI,EC,DCCと共催.
3.総括

 当研究会は,平成5年度の発足以来,グループウェア技術に関して,理論から応用,情報科学から社会科学,と幅広い学際的研究活動を活発に推進してきました.この間,Webなどのグループウェアの実用化が急速に進みました.この動向を踏まえて,平成13年度より,研究会名称をグループウェアとネットワークサービス研究会へと変更し,現在ではネットワークアプリケーション,インターネットサービス,ゲーミフィケーション,コラボレーション支援などの広い研究分野をカバーしています.
 例年,定例研究会を開催する以外にも,泊まり込みのワークショップ(GNワークショップ),昨年度から毎年開催となっている国際会議,2回の研究会合同シンポジウム(DICOMO,インタラクション)を主催しています.平成29年度は,CollabTech2017をカナダにて開催しました.
 平成24年度からは,研究の萌芽段階を支援する目的で論文・発表を通常の研究発表よりも短くしたサポートセッションを設けています.また毎年論文誌ジャーナル特集号を発行しており,平成29年度特集号においても多くの原著論文を採録しました.

4.その他

 研究会関連メンバへのサービスとしては,平成13年4月から毎月メーリングリストによるニュースレターの発行を継続しており,現在約300名がメーリングリストに登録されています.

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◆ドキュメントコミュニケーション(DC)研究会

[主査:守島 浩,幹事:秋元良仁,天笠俊之,鈴木俊哉,高橋慈子,野々山秀文]

1.定例の研究会活動報告
  • 第105回研究会「ライフログ活用技術,オフィス情報システム・ドキュメントのデジタル化・行動認識/行動推定と情報通信システム」および一般
    日時:平成29年(2017年)7月6日(木)
    場所:凸版印刷(株)印刷博物館 グーテンベルクルーム
    発表件数:10件
    特別講演「ユーザ参加型主観的情報分析結果に基づく観光資源リコメンデーションアプリと地域活性の提案 ~ えたじま市における事例 ~」
    市村匠氏(県立広島大)・鎌田真氏(広島市大)
    ※電子情報通信学会オフィス情報システム研究会(LOIS),モバイルネットワークとアプリケーション研究会(MoNA) との併催
  • 第106回研究会「文字・文書・電子出版技術」および一般
    日時:平成29年(2017年)10月4日(水)
    場所:広島大学東京オフィス
    発表件数:2件
  • 第107回研究会テーマ「文章の作成・理解プロセスの分析と支援技術及び一般」
    日時:平成29年(2017年)11月30日(木)
    場所:セコム本社 セコムホール
    発表件数:7件
    招待講演「文書の理解と産出の過程で他者への伝達意識を持つ意義-読解と作文の融合研究から」(実践女子大学 柏崎秀子)
    招待講演「文章作成と読解プロセスの研究」(公立はこだて未来大学 大場みち子)
    ※テクニカルコミュニケーター協会とのコラボレーション企画
  • 第108回研究会「人間関係を育む文書と壊す文書」に関する処理技術および一般
    日時:平成30年(2018年)3月27日(火)
    場所:東京工業大学大岡山キャンパス
    発表件数:10件
    ※情報処理学会情報基礎とアクセス技術研究会(IFAT)との合同研究会
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 平成29年度は実施なし

3.総括 
 デジタル化されたドキュメントをコミュニケーションの媒体としてそれらを取り巻く多様な課題について研究活動を継続実施.研究会登録者・参加者の増加をめざして,MoNA研究会との併催やテクニカルコミュニケーター協会とのコラボレーション企画など新たな取り組みも実施.他研究会・団体との情報交換も活発に実施する事ができ,例年にも増して有意義な研究活動をすることができた.
 今後もドキュメントのデジタル化技術,活用技術,読解力技術など工学的観点に留まらず心理学,文学などの幅広い研究者や,業界の実務者との連携を深め,さらに研究の幅を広げていく.

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◆モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム(MBL)研究会

[主査:河口信夫,幹事:深澤佑介,久保 健,北村操代,梶 克彦,内山 彰]

1.定例の研究会活動報告

 第83-86回の研究発表会を開催した.

  • 第83回研究発表会 6月1,2日 北谷美浜メディアステーション
    ・共催:情報処理学会マルチメディア通信と分散処理研究会(DPS),高度交通システム研究会(ITS)
    ・連催:モバイルネットワークとアプリケーション研究会(MoNA)研究会
  • 第84回研究発表会 8月29,30日 東京電機大学(東京千住キャンパス)
    共催:第20回コンシューマ・デバイス&システム研究会(CDS)
    併催:第5回学生スマートフォンアプリコンテスト
    優秀論文,優秀発表,奨励発表の表彰式を実施
  • 第85回研究発表会 11月16,17日 東北大学 電気通信研究所
    共催: 高度交通システムとスマートコミュニティ研究会(ITS)
    研究会前日の11月15日には秋保グランドホテルでWork in Progress研究の発表と討議を泊まり込みで実施
  • 第86回研究発表会 2月26,27日 上智大学(四谷キャンパス)
    共催:ユビキタスコンピューティングシステム研究会(UBI),電子情報通信学会モバイルネットワークとアプリケーション研究専門委員会(MoNA),電子情報通信学会知的環境とセンサネットワーク研究専門委員会(ASN)
 本年度の定例研究会は計画通り4回実施した.MBL枠で申し込みされた発表件数(招待講演除く)は71件であり,活発な研究発表が行われている.例年に引き続き,Work in Progress テーマに関する発表と集中討議を行う泊り込みワークショップを開催し,好評であった.2017年度は優秀論文4件,優秀発表5件,奨励発表7件,WiP奨励賞4件を選出し,研究発表の奨励と会員拡大に努めている.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム
    6月28~30日,会場:定山渓万世閣ホテルミリオーネ
    共催:情報処理学会 マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システム(ITS)研究会,ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,情報セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • The 10th International Conference on Mobile Computing and Ubiquitous Networking (ICMU)
    October 3-5,2017,Toyama International Conference Center,Toyama,Japan
    協賛:情報処理学会マルチメディア通信と分散処理研究会(DPS),高度交通システム研究会(ITS), コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会, ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
  • 論文誌特集号の発行・企画
    ITS/MBL特集号:平成30年1月号
    ITS/MBL両研究会の共同企画による論文誌特集号は平成13(2001)年7月号以来18回目の発行となる.
    今回は,16件の投稿があり最終的に12件を採録した.
    位置/行動推定,ITSアプリケーション,車車間通信など多岐に渡る論文が採録され,最新の研究成果をタイムリーに発表する場を提供できたと考えている.
3.総括
 平成29年度は,MBL運営委員会の活動の元,4回の定例研究会の他,シンポジウムと国際会議を開催し,論文誌特集号の企画を滞りなく進めた.これにより,モバイルコンピューティング技術の発展に寄与するとともに,国内外の研究者相互の交流ならびに大学と産業界の連携のための意見交換の場を積極的に提供することができた.今後とも,これらの交流で得た研究者間の関係をベースに本研究会をさらに発展・充実させたい.

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◆コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会

[主査:寺田雅之,幹事:岡本 健,島岡政基,高橋健一,森 達哉,山内利宏]

1.定例の研究会活動報告

 第77回~第80回の研究発表会を開催した.

  • 第77回 2017年 5月25日~26日(高知市,発表16件)
    合同開催:IOT研究会
    連催:情報通信マネジメント研究専門委員会
  • 第78回 2017年 7月14日~15日(東京都中央区,発表49件)
    合同開催:SPT研究会
    連催:情報セキュリティ研究専門委員会
    連催:技術と社会・倫理研究専門委員会
    連催:情報通信システムセキュリティ研究専門委員会
    連催:マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究専門委員会
  • 第79回 2017年12月 4日~ 5日(福岡市,発表12件)
  • 第80回 2018年 3月 5日~ 6日(東京都江東区,発表36件)
    合同開催:DPS研究会

 定例研究会で優れた研究を発表することに対するインセンティブの付与および発表のエンカレッジと,それによる定期研究会での発表および議論の活性化を目的とし,CSEC優秀研究賞を新設し,各研究発表会ごとに数件の賞を授与した.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • コンピュータセキュリティシンポジウム2017(CSS2017):
    セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)との共催で,マルウェア対策研究人材育成ワークショップ2017(MWS2017),プライバシーワークショップ2017(PWS2017),ユーザブルセキュリティワークショップ2017(UWS2017)と併催の形で,10月23日~25日に山形国際ホテル(山形市)にて開催した.参加者数は713名,投稿数は223件であり,5回連続で前回比増となった.優秀な論文に対しては,CSS,SPT,MWS,PWSの各論文賞やCSEC奨励賞を授与した.また,海外の著名な研究者を招いた特別講演を設けた.
  • 12th International Workshop on Security(IWSEC2017):
    今回で12回目の開催となる国際会議であり,電子情報通信学会情報セキュリティ研究専門委員会(ISEC)との共催で,広島国際会議場において2017年8月30日~9月1日の日程で開催した.4件の招待講演,14件のSCIS/CSSの優秀論文からの招待講演,33件のポスター発表に加え,37件の投稿論文から14件(採択率38%)の非常にレベルの高い論文を精選し,充実した内容の論文集が作成された(Springer LNCSシリーズで出版).日本を含9カ国から117名の参加者が集まり,国際色豊かな会議となった.また,本会議から特に優れた論文を情報処理学会論文誌に推薦論文として推薦する試みを始めた.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム:
    10の研究会が集い幅広い分野をカバーしたシンポジウムとして,2017年6月28日~30日に定山渓万世閣ホテルミリオーネ(札幌市)で開催した.CSECのセッションとしては,認証,秘密計算・秘匿計算,匿名化・プライバシー,セキュリティの新たなバリュー,ソフトウェアセキュリティ,システムセキュリティ,サーバー攻撃を設けた.また,CSEC/SPTのセッションの5件の発表に対して,最優秀/優秀論文賞が授与された.

  • 論文誌「高度化するサイバー攻撃に対応するコンピュータセキュリティ技術」特集:
    高度化するサーバー攻撃に対応するコンピュータセキュリティ技術について,今後のセキュアな計算機システム環境の構築に寄与することを目指して企画した.33件の投稿から12件(英語論文は3件)の論文を採録し,2017年9月に発行した.2018年9月発行の予定で次の特集号「超スマート社会を支えるコンピュータセキュリティ技術」を企画し,編集作業を進めている.

3.総括

 定例研究会のCSEC申し込み発表件数や論文誌特集号の投稿件数が減少したものの,国内シンポジウムCSS2017と国際会議IWSEC2017の参加者は年々増加しており,高いアクティビティを維持することができたと考える.特にCSS2017では30件超の発表件数の増加と約100名の参加者数の増加となっており,これまで3日開催であったものを来年度からは4日開催とすることを検討している.また,CSEC研究会登録会員が2017年末の時点で615名となり,こちらも大きく増加傾向であり,来年度も本研究会の活動を更に活性化させるための施策を継続していく.また,本研究会の活動に留まらず,我が国のコンピュータセキュリティ分野全体の発展への貢献に努めていく.

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◆高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会

[主査:清原良三,幹事:石原 進,木谷友哉,柴田直樹,湯 素華,徳永雄一,山口修平]

1.定例の研究会活動報告

 第69-72回の研究発表会を開催した.
 ITSの分野においては,自動運転をキーワードとした研究報告が盛んに行われた.とくに混在環境を想定したテーマが出てきた.また従来から研究として盛んに行われているVANETとその応用に関しても数多くの発表がされている.次にバスに関する発表も増加傾向にあり,様々な方法で,バスのサービス向上を目指していることが伺える.Maas(Mobility as a Sevice)に関する概念の発表もあり,今後具体的な研究に繋がっていくと想定される.一方スマートコミュティという観点からはまだ発表が少ない状況である.

2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • ITS研究フォーラム
    今年度からの新しい試みて,従来のITSシンポジウムを発展させる形で,大学によるポスター発表をいれた形でのシンポジウムを計画実行した.概ね良い評価を受けており,2018年度も実施予定であるが,ITSジャパンの開催するITSシンポジウムと時期が近いこともあり,時期の変更は検討する.
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム
    DICOMOでは5セッション以上ITSで作れており,数多くの発表がなされている.ITSはアプリケーションドメインであり,要素技術が他の研究会と重なる点も多いため,このような共催での発表においては数多くの研究が集まると考えられ,2018年度も引き続き共催する予定である.
3.総括

 研究発表の数はそれなりにあり,自動車会社などを如何に取り込むかが課題といった点である.また,今後の方向性という観点から名称変更して,スマートコミュティというキーワードを入れているもの,発表数が伸びておらず,こういった分野の研究活動を行う方々を如何にとりこむかが課題となっている.

4.その他

 今後も引き続き活動を続けるものの,他研究会のように研究会をしっかりまわす仕組みができておらず,根本的な内部改革も必要との認識にたって本分野が広がる方向になるよう施策をうつ予定である.

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◆ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会

[主査:寺田 努,幹事:大村 廉,岸野泰恵,藤波香織,村尾和哉,米澤拓郎]

1.定例の研究会活動報告
 第54-57回の研究発表会を開催した.
  • 第54回研究発表会 2017年5月25日(木)~5月26日(金),北九州イノベーションギャラリー
    ※平成28年度UBI研究会優秀論文賞・学生奨励賞表彰式を開催
    ※共催: コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会
  • 第55回研究発表会 2017年8月24日(木)~8月25日(金),名古屋大学内 ベンチャービジネスラボラトリ
    ※共催:高齢社会デザイン(ASD)研究会
  • 第56回研究発表会 2017年11月1日(水)~2日(木),淡路島夢舞台
    ※共催:ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会
    ※国際発表奨励賞受賞者による国際会議発表・参加報告を実施
  • 第57回研究発表会 2018年2月26日(月)~2月27日(火),上智大学四谷キャンパス
    ※共催:モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会
    ※連催:電子情報通信学会 モバイルネットワークとアプリケーション(MoNA)研究会
    ※連催:電子情報通信学会 知的環境とセンサネットワーク(ASN)研究会
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム
    2017年6月28日(水)~30日(金) 定山渓万世閣ホテルミリオーネ
    ※共催:マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会

  • インタラクション2018
    2018年3月5日(月)~7日(水) 学術総合センター
    ※共催:ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
3.総括

 2017年度も4回の定例研究発表会を開催した.本年度はより他分野との連携に重きをおき,4回とも他研究会と合同で開催することで,様々な視点からユビキタスコンピューティングシステムについて活発な議論を行った.議論のテーマは,行動認識やセンサネットワークに関するものから,コミュニケーション支援,ヘルスケア,ライフログなど非常に幅広く,本分野がより広い分野に適用され始めていることを示唆するものであった.また,国際発表奨励賞について,今年度は過去最大の4名の学生に対してユビキタスコンピューティングシステム関連国際会議への参加をサポートした.

4.その他

 ユビキタスコンピューティングの研究は黎明期を過ぎ,いよいよ産業実用化が問われる時期となってきたが,他研究会との交流を積極的に行っているとはいえ,研究会発表者・参加者の硬直化が課題となってきている.そのため,一般の技術者や若手研究者を取り込むための新たな方策を考えることが必要である.

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◆インターネットと運用技術(IOT)研究会

[主査:宮下健輔,幹事:石島 悌,今泉貴史,大谷 誠,柏崎礼生,北口善明,中村素典,西村浩二]

1.定例の研究会活動報告

 以下に示すように第37~40回の研究発表会を開催した.

  • 第37回 5月25日(木)~26日(金)
    場所:高知工科大学永国寺キャンパス
    発表件数:一般8件(全体:一般14件,招待講演2件,奨励講演1件)
    ※コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会と共催
    ※電子情報通信学会情報通信マネジメント(ICM)研究会と連催
  • 第38回 6月24日(土)
    場所:徳島大学常三島キャンパス
    発表件数:一般15件
    ※平成29年度国立大学法人情報系センター協議会総会と連続開催
  • 第39回 9月29日(金)
    場所:埼玉大学
    発表件数:一般10件(全体:一般13件,企画セッション1件)
    ※情報セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)との合同研究会
  • 第40回 3月5日(月)~6日(火)
    場所:鬼怒川温泉ホテル
    発表件数:一般13件,招待講演1件,企画セッション1件(全体:一般37件,招待講演1件,企画セッション1件)
    ※電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ(IA)および技術と社会・倫理(SITE)研究会と連催
 いずれの研究会においても,情報教育関連,インターネット運用技術,分散シ ステム運用技術,ネットワーク構築,セキュリティ,性能評価など,幅広いテーマで議論が行われた.第37回と第40回では招待講演が行われ,好評であった.また,第40回では最新のWeb技術に関する企画セッションがあり,パネラーのみならず会場も含めて活発な議論が懇親会まで続いた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • 第10回インターネットと運用技術シンポジウム(IOTS2017)
    本シンポジウムは「レジリエントな情報システムの構築による運用技術の強靱化を目指して」というメインテーマのもと,12月7日(木)~8日(金)に熊本市国際交流会館(熊本県熊本市)で開催された(後援:熊本大学,電子情報通信学会インターネットアーキテクチャ(IA)研究会,ACM SIGUCCS Tokyo Chapter).
    講演数は招待講演1件,記念講演とパネルディスカッション1件および一般講演(査読あり)12件,ライトニングトーク(LT)4件(計17件)であった.招待講演では開催地に鑑み大規模災害時の通信インフラについてご講演いただき,記念講演では当研究会や前身のDSM研究会と関わりの深い松浦敏雄先生(大阪市立大学)に研究会発足や発展の経緯を語っていただき,引き続いて歴代主査によるパネルディスカッションを実施し好評であった.また,今回は新しい試みとしてLT枠を設け,短い制限時間(5分)で質疑なしの発表を募集し,萌芽的な研究テーマや研究を進める上での悩みなど4件の発表があった.
    本シンポジウムでは大学生と大学院生による会場内ネットワークの構築と運用を行っており,今回はそれに携わった学生によるパネルディスカッションもプログラムに入れ,好評であった.企業展示も32社(フライヤー展示1社,カタログスタンド3社を含む)からの協賛を頂き,とても盛況であった.なお,IOTS2016で始めた企業による「冠賞」を継続し,前回の倍となる4社から発表者に授賞された.
    シンポジウム参加者数は72名,懇親会参加者は142名であった.

  • 第16回情報科学技術フォーラム(FIT2017)
    本フォーラムは9月12日(木)~14日(土)に東京大学本郷キャンパスで開催された.FIT2017では一般セッションの座長をIOT研究会運営委員にお願いした.

  • The 5th IEEE International Workshop on Architecture, Design, Deployment and Management of Networks & Applications (ADMNET2017)
    本ワークショップはIEEE Computer Societyが主催し本会が後援する国際会議COMPSAC2017の一部として7月4日(火)~8日(土)にトリノ(イタリア)で開催された.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイルシンポジウム(DICOMO2017)
    本シンポジウムは6月28日(水)~30日(金)に定山渓万世閣ホテルミリオーネ(北海道札幌市)で本研究会を含む10研究会の共催により開催された.本研究会に関連したテーマで4つのセッションが開催された.

  • 第7回災害コミュニケーションシンポジウム
    本シンポジウムは,12月26日(月)に和歌山県立情報交流センター(和歌山県田辺市)において,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会および情報システムと社会環境(IS)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,電子化知的財産・社会基盤(EIP)研究会と共催し,災害時の情報共有や課題などについて情報交換を行った.講演は基調講演1件,パネルディスカッション1件,一般4件,ISCRAM2017論文紹介4件,和歌山大学学生セッション3件であった.

  • 論文誌ジャーナルIOT特集号
    本特集号では前年末のインターネットと運用技術シンポジウム(IOTS)との連携を図っている.今回は「運用でカバーする時代の終焉へ向けてのインターネットと運用技術」をテーマとした.16編の投稿があり,5編を採録した(採択率31.2%).システム運用技術や情報セキュリティ技術等について論じられた優れた論文を掲載できた.
3.総括
 IOT研究会では従来から優れた計算機・ネットワーク運用技術に関する研究を高く評価し,それらを論文化したり国際的に発表したりすることを推奨している.計算機やネットワーク運用上のベストプラクティスに関する研究発表に対して授賞する藤村記念ベストプラクティス賞(2015年度創設)を今年度も授賞し,ディジタルプラクティスへ推薦論文として投稿を促している(2016年度受賞者による発表は2018年度のディジタルプラクティスに掲載予定).またIOT研究会元主査や幹事,運営委員が中心となって2014年度に設立したACM SIGUCCS東京支部も本研究会と連携して活動しており,このような研究活動をますます促進している.2018年度にもこれらの方針を継続しつつ,ジュニア会員を含む若年層やネットワーク運用現場のエンジニア等へのアピールも視野に入れて活動したい.

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◆セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会

[主査:寺田真敏,幹事:金岡 晃,斯波万恵,角尾幸保,山口高康]

1.定例の研究会活動報告

 平成29年度は,第23回~第27回の研究発表会を開催した.

  • 第23回 2017(平成29)年05月11日(木)~12日(金) 日本大学(世田谷区桜上水)
  • 第24回 2017(平成29)年07月14日(金)~15日(土) (株)内田洋行(中央区新川)
  • 第25回 2017(平成29)年09月29日(金) 埼玉大学(さいたま市)
  • 第26回 2017(平成29)年11月29日(水)~30日(木) 海峡メッセ下関(下関市)
  • 第27回 2018(平成30)年03月07日(水)~08日(木) 沖縄北部雇用能力開発総合センター(名護市)
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 平成29年度は,次のシンポジウム,論文誌ジャーナル特集号を企画ならびに開催した.

  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム(共催)
    2017(平成29)年06月28日(水)~30日(金)  定山渓万世閣ホテルミリオーネ(札幌市)
  • コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2017(共催)
    2017(平成29)年10月23日(月)~25日(水) 山形国際ホテル(山形市)
  • ユーザブルセキュリティワークショップ(UWS)2017
    2017(平成29)年10月23日(月)~25日(水) 山形国際ホテル(山形市)
  • SOUPS2017論文読破会
    2017(平成29)年11月2日(木) セコム本社セコムホール(渋谷区神宮前)
  • 第7回災害コミュニケーションシンポジウム(共催)
    2017(平成29)年12月26日(月) 和歌山県立 情報交流センター ビッグ・ユー(和歌山県田辺市)
  • 論文誌「私たちを取り巻く情報の信頼性とライフタイムを意識した安全な社会基盤の確立に向けて」特集号
    2017年12月発行
3.総括

 共催しているコンピュータセキュリティシンポジウムのさらなる活性化と新たな研究分野の立ち上げの試みとして,セキュリティとユーザビリティとに着目したユーザブルセキュリティワークショップをCSS2017において開催した.また,2011年に活動開始したSOUPS論文読破会(SOUPS(Symposium On Usable Privacy and Security)の発表論文を1日で読破する勉強会),東日本大震災発生を機に活動開始した災害コミュニケーションシンポジウム(災害発生直後から必要な当事者間の意思疎通を研究対象とするシンポジウム)については,研究会の活動基盤と位置付け継続推進した.

4.その他

 2018年度は,ユーザブルセキュリティワークショップ,SOUPS論文読破会,災害コミュニケーションシンポジウムの開催に加えて,7月に開催する定例研究発表会の規模拡大などを通して,セキュリティ心理学とトラストの普及発展に努めていく.引き続き,会員及び関係者の方々には積極的な論文投稿と参加をお願いしたい.

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◆コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会

[主査:寺島美昭,幹事:小林 透,杉村 博,高橋秀幸,望月理香,森信一郎]

1.定例の研究会活動報告

 第19-21回の研究発表会を開催した.

  • 第19回研究発表会 平成29年5月25日(木)~26日(金),北九州イノベーションギャラリー 発表24件
    ※共催:ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
  • 第20回研究発表会 平成29年8月29日(火)-30日(水),東京電機大学・東京千住キャンパス 発表22件(奨励講演3件,特別講演1件)
    ※共催:モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会
    第5回学生スマートフォンアプリコンテスト,優秀発表賞,学生奨励賞の表彰式を実施
  • 第21回研究発表会 平成30年1月26日(金)-27日(土),厳原地区公民館(対馬市交流センター) 発表46件
    ※共催:グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
 本年度は,計画に従い研究発表会を3回開催した.企業,大学からコンシューマ・デバイスとシステムに関する幅広い分野の発表があり,活発な議論が行われ盛況であった.また,第5回学生スマートフォンアプリコンテストを開催し,22チームの応募から書類審査を経て,18チームの学生(高専生,専門学校生,大学校生)がコンテストに参加し,コンテストは大盛況であった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム6月28日(水)-30日(金),定山渓万世閣ホテルミリオーネ
    ※共催:マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会,グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会,モバイルコンピュー ティングとユビキタス通信(MBL)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会,高度交通システム(ITS)研究会,ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会,インターネットと運用技術(IOT)研究会,セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会,デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • IEEE COMPSAC 2017: CDS 2017 (The 5th IEEE International COMPSAC Workshop on Consumer Devices and Systems held in conjunction with COMPSAC2017 (The 41th Annual International Computers, Software & Applications Conference),平成29年7月4日-8日 Torino, ITALY
  • 情報処理学会論文誌:コンシューマ・デバイス&システムの発行状況
    Vol.7(2017),Vol.8(2018) 計20編
3.総括
 平成29年度は,平成28年度と同様に,様々な企業からの発表および参加があり,実際に運用が開始されたコンシューマシステム,実践的なコンシューマデバイスやサービスに関する発表と活発な議論が行われた.また,各研究発表会では,企業からの発表に加えて,学生による発表も年々増加している.加えて,平成28年度と同様に,第5回学生スマートフォンアプリコンテストを夏休み期間の8月に開催したことで,ジュニア会員の対象である高専生,専門学校生などの参加,参加した高専生によるジュニア会員への入会,さらには,ジュニア会員による研究発表会の発表へと繋がった.平成29年度において,情報処理学会論文誌 コンシューマ・デバイス&システム(CDSトランザクション)は,20編の論文を採択し掲載済みである.平成30年度は,引き続き,研究発表会およびシンポジウム・国際会議等を積極的に開催し,さらに活動を広げていきたい.
4.その他
 平成30年度は,研究会が授与する新たな賞の検討,CDSトランザクション推薦・評価方法の改善,学生スマートフォンアプリコンテストの開催を行い,企業および大学に加えて,学生会員・ジュニア会員をはじめとする若い世代の学生と学会をつなぐ架け橋としての役割を担うような新たな取り組みにもチャレンジしたい.
 また,産学交流,技術者の相互情報交換の場の提供に加えて,研究発表会を通した地域活性化,さらなる学会会員数,研究会登録会員数,学生会員数,ジュニア会員数の増加につながるような取り組みを行い,本研究会の更なる活性化を目指す.

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◆デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会

[主査:水野慎士,幹事:楠 房子,林 洋人,三上浩司,義久智樹]

1.定例の研究会活動報告

 下記の研究会を開催した.

  • 第16回研究発表会
    2017年5月26日(金),東京工科大学 八王子キャンパス
    発表件数:7件
  • 第17回研究発表会(CGVI,CVIM共催)
    2017年11月8日(水)~9日(木),北海道大学 フード&メディカルイノベーション国際拠点
    発表件数:40件(DCC 4件)
  • 第18回研究発表会(DN,CDS共催)
    2018年1月26日(金)~27日(土),対馬厳原地区公民館
    発表件数:46件(DCC 8件)
2.シンポジウム・国際会議等の報告
 下記のシンポジウムおよび発表会を開催した.
  • マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム
    2017年6月28日(水)~30日(金),北海道札幌市 定山渓万世閣ホテルミリオーネ
    ※主催
     マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会
     グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会
     モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)研究会
     コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会
     高度交通システム(ITS)研究会
     ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
     インターネットと運用技術(IOT)研究会
     セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会
     コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会
     デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • DICOMO2017併設デジタルコンテンツ制作発表会
    2017年6月28日(水),北海道札幌市 定山渓万世閣ホテルミリオーネ
    発表件数:5件
  • インタラクション2018
    2018年3月5日(月)?7日(水),学術総合センター
    ※主催
     ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会
     グループウェアとネットワークサービス(GN)研究会
     ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)研究会
     エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会
     デジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会
  • 情報処理学会論文誌:デジタルコンテンツ(DCON)の発行
    9号 (Vol.5, No.2, Aug. 2017)
    10号 (Vol.6, No.1, Feb. 2018)
3.総括
 DCC研究会ではコンテンツ作品やその制作手法,関連技術,コンテンツビジネスなど,デジタルコンテンツに関する幅広い分野を包括しており,前年に引き続き研究発表会,シンポジウム,制作発表会などを通じて,様々な研究分野や業界の人たちとの交流を行った.

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◆高齢社会デザイン(ASD)研究会

[主査:竹林洋一,幹事:栗田雄一,橋田浩一,松浦 博,山田和範]

1.定例の研究会活動報告

 第8,9,10,11回の高齢社会デザイン(ASD)研究発表会を開催した.

  • 第8回:2017年6月10日(日):東京大学本郷キャンパス工学部2号館3階233講義室
  • 第9回:2017年8月24日(木)~8月25日(金):東名古屋大学内ベンチャービジネスラボラトリ セミナー室 :共催 第55回ユビキタスコンピューティング研究会
  • 第10回:2017年11月18日(金):静岡県立大学草薙キャンパス経営情報学部棟1F 4111教室
  • 第11回:2018年3月16日(金):東京ビックサイト 東4ホール 超高齢社会のまちづくり展内 セミナー会場H
 第8回研究発表会では,「ケアのコミュニティ」で2件,「ケアの学び」で2件の一般発表があった.招待講演として「ケアロボットの可能性 高齢者に寄り添い日常生活を活発化する屋内型歩行支援ロボット」のテーマで山田 和範(パナソニック)氏から特別講演があった.
 第9回研究発表会では,ユビキタスコンピューティング研究会からの発表を含めて,「測位・センシング技術」で2件,「セキュリティ・データ管理技術」で2件,「自立支援・ケアシステム」で3件,「状況認識技術」で3件,「IOT・通信技術」で2件,「データ利活用・ソリューション」で3件の一般発表があった.招待講演として「未踏高齢社会を拓く『みんなの認知症情報学』の発展に向けて」のテーマで竹林洋一氏(静岡大学創造科学技術大学院特任教授 兼 デジタルセンセーション株式会社会長)から講演があった.
 第10 回研究発表会では「地域包括支援サービス」で2件,「計測・センシング技術」で3件,「医療・介護システム」で3件の一般発表があった.特別企画として「高齢社会の課題解決へのIT(情報技術)・AI(人工知能)の活用」のテーマで特別講演およびパネル討論を実施した.特別講演として「認知症情報学による産業革新と社会革新への期待」のテーマで石山 洸((株)エクサウィザーズ 代表取締役社長,静岡大学客員教授,東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員)の講演があった.その後,鬼頭宏 静岡県立大学学長による「ビッグデータと高齢社会」,加藤正嗣 静岡市保健福祉長寿局理事による「『健康長寿のまち』の実現に向けて」,岸昭雄 静岡県立大学准教授による「高齢化・人口減少社会における地域公共交通の持続にむけたICT技術の活用」のテーマでお話ししていただいた.その後,竹林主査の司会で石山氏を含めたパネル討論を実施した.
 第11回研究発表会では「判別・センシング技術」で3件,「行動理解」で2件,「多職種による認知症支援」で3件の一般発表があった.次に,原寿夫 郡山市医療介護病院長から「地域に開かれた病院作りと実践」,島野光正 郡山市医療介護病院副病院長から「病院から在宅へ:地域で認知症を支えるための仕掛け」,石川翔吾 静岡大学助教による「思想の伝達とインタラクション:高齢社会デザインのためのICT利活用」のテーマでお話ししていただいた後,「認知症と共に歩む地域作り」のテーマでパネル討論を実施した.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
 今年度は実施なし.
3.総括
 本研究会は様々な分野との関わりがあり,従来の情報処理の関係者に限らない賛同者の広がりが特徴である.少子高齢化社会への大きな変化の中で,学術・技術分野において中心的な役割を果たすことが期待される.
4.その他
 様々な分野の会員が多いことが特徴であるが,一方で情報分野が専門の委員が少ないため,全国大会などの情報処理学会の各種活動に対応する際の実動メンバが少ない.そのため,幹事や一部の運営委員に負荷が集中しているという問題がある.また,東京での学会業務も多く,産業界への研究成果の展開も期待されるため,在京産業界の運営委員,幹事の確保が課題である.

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メディア知能情報領域

◆自然言語処理(NL)研究会

[主査:乾健太郎,幹事:荒瀬由紀,岡﨑直観,木村俊也,小町 守,西川 仁]

1.定例の研究会活動報告

 第231-233回の研究発表会を開催した.

  • 第231回(2017年5月)@大阪大学中之島センター
  • 第232回(2017年7月)@首都大学東京日野キャンパス
  • 第233回(2017年10月)@宮古島市中央公民館
  • 第234回(2017年12月)@早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター
2.シンポジウム・国際会議等の報告
 第234回の研究会は,電子情報通信学会 言語理解とコミュニケーション研究会との合同で「自然言語処理シンポジウム」と題するシンポジウムを開催した.
3.総括

 研究会の活性化を進めるための施策として,(a)全発表の動画配信,(b)自然言語処理研究会優秀研究賞の設置,(c)若手研究者による招待講演の常設化,(d)ライブ動画配信等を実施しており,今年度もこれらすべての施策を継続し,定着化をはかった.また,昨年度から引き続き,刷新した研究会ウェブサイトから恒常的な情報発信を行っている.さらに,こうした新施策に伴う運営業務の拡大に対応するため,幹事・運営委員を増員し(幹事5名,運営委員27名),運営体制を強化している.研究会の開催については,従来発表応募の少ない1月の研究会を取り止め,年4回の開催とした.いずれの会も通常の一般発表からなる研究会を開催し,前年度と同様の水準の68件の発表を集めた.次年度は主査をはじめ幹事団の半数が入れ替えとなるため,次期幹事団体制にスムーズに移行できるように運営業務の整理・総括にも注力した.

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◆知能システム(ICS)研究会

[主査:川村秀憲,幹事:飯塚博幸,榊 剛史,篠田孝祐,福田直樹,横山想一郎]

1.定例の研究会活動報告
  • 第188回研究発表会では,実ビジネスにおけるAI技術の活用やAI技術を用いた産学連携の取り組みについて発表する場,そして,学術的な新規性よりも実応用という点に重きを置き,実際に社会で活用されている・役立っているような研究や分析事例について共有する場を醸成すること目指し,「実ビジネスにおけるAI技術と知能システム」というテーマを設定し,2017年7月20日に研究会を開催した.一般発表セッションでは一般から募集した3件の発表,招待講演セッションでは企業から広範囲なAI活用事例に関する2件の講演,依頼講演セッションでは企業からより具体的なAI活用事例に関する3件の講演,がそれぞれ行われた.件数は全8件と少ないながらも,さまざまな企業・大学から発表・講演があった.AI技術を実際にビジネスに活用している事例に焦点を絞ることで,それらの発表・講演から得られる知見はさまざまな示唆に富んだ内容であったといえる.

  • 第189回研究発表会は2017年8月5日,軽井沢にある国際高等セミナーハウスで開催された.ゲームAIをテーマとして研究発表の募集を行い,計4件の発表と2件の招待講演を行った.主に,人狼を対象とした発表が3件,感情推論に関する発表が4件行われ,招待講演を含めて,ゲームに関する人工知能システムに関する議論が行われ,合宿形式にて行ったことでその後も多くの議論が行われた.

  • 第190回研究発表会は2018年3月3日,ルスツリゾートにて開催された.本研究会は,最新の情報技術をベースとした新しい社会のあり方について模索することをテーマとして,人工知能学会「知識ベースシステム研究会」「社会におけるAI研究会」「データ指向構成マイニングとシミュレーション研究会」,情報処理学会関西支部「行動変容と社会システム研究会」,電子情報通信学会「人工知能と知識処理研究会」との共催により実施された.人間生活や社会システムと情報技術に関連する基礎的研究から応用研究に関する分野横断的な発表を募集し,共催研究会全体では39件の発表があった.知能システム研究会としては10件の研究発表があり,マルチエージェントシミュレーションによる群知能の創発や,深層学習の応用事例についての興味深い発表及び議論が行われた.

  • 第191回研究発表会は2018年3月26日~27日,静岡大学浜松キャンパスにて開催された.人間と機械の協働により新たな知を創出し,人・集団の知的活動の質向上の実現に貢献できる知能システムをテーマとして,創造的協働を実現する知能システムに関する研究やそれらを実際に行っている社会科学的研究にも焦点を当て,これらに関わる研究者相互の知識・知見の交換や議論を促進する機会となるように募集・発表を行った.開催2日間で合計11件の発表があり,基礎理論から応用実装技術・社会実装・社会学的考察への試みなど,幅広い視座からの発表内容を集めることとなった.学部3年生・4年生といった若い世代や,社会学を専門とする研究者からの研究報告があるなど,開催の主旨に沿った多様性のある参加者による活発な研究討論を行うことができたと考えられる.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2017年度は実施なし.

3.総括

 3次人工知能ブーム,ディープラーニング研究の世界的潮流を受けて,知能システムをいかに作り上げるのかだけでなく,どういうことに応用できるのかといった社会応用,ビジネス展開も視野に入れた研究が多くなってきていると思う.そういう意味で,知能システム研究会への学術的,産業的な期待が大きくなってきていると感じる.発表全体では応用分野も多岐にわたり,研究会として幅広い興味と応用分野をカバーできていると感じる.また,研究会会員も微増の傾向があり,この分野に対する期待を感じる.今後も参加者の研究発表の場として魅力的な研究会が開催できるよう,主査・幹事一同努力していきます.

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◆コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)研究会

[主査:向川康博,幹事: 石川博,岩井儀雄,佐藤智和,中澤篤志,長原一,日浦慎作,満上育久]

1.定例の研究会活動報告

 第207-211回の通常の研究発表会を下記のように開催した.毎回100名前後の聴講者があり,熱心な討論が行われた.各研究発表会では,以下のようなテーマを設定し,オーガナイズドセッションを企画した.

  • 2017年5月:卒論・D論セッション,アンコンベンショナルカメラとCV技術
  • 2017年9月:パターン認識・機械学習基盤技術および深層学習によるメディア生成・変換・認識(PRMU/IBISMLと連催)
  • 2017年11月:実環境・人物センシングとそのインタラクション応用(CGVI/DCCと共催)
  • 2018年1月: AR,VR関連技術とその応用(PRMU/MVE/SIG-MRと連催)
  • 2018年3月: 自然言語とCV
 通常の研究発表に加えて,積極的にテーマに沿った講演者も招待し,年間を通して計13件の特別講演を企画し,高評を博した.また希望者によるポスター形式の発表では,参加者の投票による奨励賞を設置しており,本年度も各研究会において1名,合計5名を表彰した.
 5月の207回研究会では,若手研究者の育成を目的に,前年度に学部を卒業した方を対象とした「卒論セッション」及び,前年度に博士の学位を取得した若手研究者を対象とした「D論セッション」を開催した.卒論セッションでは33件,D論セッションでは3件と多数の発表があった.なお,卒論セッションにおいては,最優秀賞1件ならびに優秀賞3件の表彰を行い,若手研究者の奨励を積極的に行っている.
 また,若手研究者は研究以外の業務が増え,自ら発表する機会が減っていると言える.本来研究会は,第一線の研究者である運営委員が,互いの研究について議論し切磋琢磨すべき場である.そのため本来の研究会の役割を取り戻すべく,コメント制度を用いて運営委員による議論の場を積極的に設けている.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 第20回画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2017)を,8月7-10日の4日間,広島国際会議場にて電子情報通信学会PRMU研究会と共催し,660名の参加者があった.オーラル発表の中からMIRU長尾賞1件,MIRU優秀賞2件,MIRU学生優秀賞1件,MIRUフロンティア賞1件を表彰した.また,インタラクティブ発表賞6件,デモセッション賞1件を表彰した.前年のMIRUで新設されたMIRU学生奨励賞を19名に授与し,若手研究者を積極的に奨励した.
 今回より,論文の完成度や定量的性能には必ずしもこだわらず,挑戦的・萌芽的な研究,他の研究者への刺激や参考になる研究を高く評価することとし,「査読」の呼称を「評価」と改めた.また,2013年より行っている英文論文誌IPSJ Transactions on Computer Vision and Applications(CVA)への同時査読申請については従来通り英語での執筆を求めたが,単なる口頭発表候補論文の場合は日本語の執筆も認めた.82 件の口頭発表候補論文のうち,英語論文は25 件であり,CVA の同時投稿は7 件であった.なお,論文の評価に際して貢献のあった19名に論文評価貢献賞を授与した.
 MIRU2017では「学会は議論する場である」という理念のもと,招待講演も含めたすべての講演者にポスター発表の機会を与え,可能な限り議論できる場を提供した.また,近年のAI ブームもあってMIRU は産業界からも注目されており,国内の様々な研究やトレンドを把握できるとともに,優秀な学生プロモーションにも貢献できるようアレンジした.

3.総 括

 研究会発表に対するコメント制度,卒論・D論セッション,ポスターセッション・奨励賞,研究会推薦論文制度など,研究者育成の活動を重視してきた.コンピュータビジョン分野のトップカンファレンスに採択される日本人若手研究者の数は近年増加傾向にあり,本研究会の現在までの取り組みもその一因となっていると考えられる.

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◆コンピュータと教育(CE)研究会

[主査:西田知博,幹事:兼宗 進,隅谷孝洋,高木正則,辰己丈夫,中鉢直宏,渡辺博芳]

1.定例の研究会活動報告

 第140回~144回の研究発表会を,順に東北大学,台湾師範大学,松山大学,武庫川女子大学,獨協大学で開催し,発表総数は107件,招待/特別講演3件であった.CLE研共催/電気情報通信学会SIT研連催の研究発表会があったこともあり,発表件数は昨年よりも26件増加した.台湾において実施した141回研究発表会では,国際セッションとして日本から4件,台湾から2件の英語での発表があった.また,後述のシンポジウムにも43件の発表が行われており,安定した研究発表活動が行われていると言える.2014年度から設けている学生セッションの発表件数は33件となり,昨年度より6件増加し,定着したと考える.これまでと同様に学生セッションで行われた発表のクオリティは高く,今後の研究の発展を期待し,発表者の中から7件の学生奨励賞を選出した.また,小学校教員の発表に対して1件の奨励賞を選出した.論文作成のアドバイスを行う研究論文セッションには3件の発表があった.この他,台湾の国際セッションでは査読経た4件の英語での発表論文が採択した.このような模擬査読や国際セッションでの査読は情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ」と連携して論文投稿の活性化につながっている.このような試みは,研究発表会の活性化につながっているので,今後も継続していきたい.

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 平成29年8月17日~19日に「情報教育シンポジウム SSS2017」をウィシュトンホテル・ユーカリ(千葉県佐倉市)で開催した.本シンポジウムは,情報教育,教育の情報化に関わる幅広い分野の教育者や研究者の参加を募り,初回のSSS99以来,熱気のこもった合宿型研究発表会となっている.昨年を大きく上回る108名の参加者があり,43件の発表が行われた.また,招待講演は,スペイン Universidad Nacional de Educacion a Distanciaの Ines Gil-Jaurena博士をお招きし,ラーニングアナリティクスとオープンエデュケーションについてお話いただいた.また,もう1つの招待講演では京都大学の喜多一先生に,大学の一般情報教育でどのようなことが教え難いのかとその問題をどのように解消するかについて講演いただいた.なお,本シンポジウムは今回も教育学習支援情報システム(CLE)研究会との共催となっている.

3.総括

 当研究会は,情報の本質を理解し,教育の実践をしっかりと視野に捉えながら情報教育の可能性を探ることにより,情報教育に関連する学界と教育界へ寄与することを目的としている.近年の活動により,初等中等教育から高等教育にわたる情報教育に関係する様々な立場の方々の間に,教育という側面から情報の本質に関わる議論ができる場としての認知度が高まっている.昨年度末にプログラミング教育必修化の方針に沿った小学校の新学習指導要領が発表され,これまでも当研究会で多く発表されてきたプログラミング教育に関する研究成果を活かしていくべき状況となっている.今後は,それらの成果を元に情報処理学会の研究会としての教育現場をサポートできるような活動を行っていきたい.また,学生セッションの定着により,若い世代の研究者が発表しやすい環境が整備でき,新しい技術の利用など,柔軟で幅広い視野の研究発表が増えてきており,今後一層,研究会活動の充実が期待される.一方で,研究会発表論文の質の向上を目指し,CLE研の協力の下,論文誌「教育とコンピュータ」を平成27年1月に創刊した.今年度の掲載論文は13編であり,安定した掲載数を維持しているが,今後も研究論文セッション等と連携することで,論文数が増加することを期待している.以上のように研究発表会,論文誌の双方を通じて,質的・量的に充実した研究会活動を社会へアピールしていきたいと考えている.

4.その他

 学生セッションが定着するなど若手研究者の参加を増やす試みは一定の成果を上げ,研究会活動に大きな刺激を与えている.またこれまで,全国高等学校情報教育研究会の協賛を受け初等中等教育関係者の研究発表会の聴講を無料としたが,今年度は資料閲覧も含め参加費を無料とした.初等中等教育に携わる先生方の研究発表会への参加は今後の研究会活動の活性化に必須であるので,このような試みを継続していきたいと考える.

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◆人文科学とコンピュータ(CH)研究会

[主査:山田太造,幹事:上阪彩香,曽我麻佐子,堤 智昭,松村 敦]

1.定例の研究会活動報告
  • 第114回 2017年5月13日(土)@龍谷大学アバンティ響都ホール 発表13件
    例年通り学生セッション(ポスター発表)を行い,5件の発表の中から,運営委員の選考により2名へ奨励賞を授与した.
    本研究会は2019年に設立30周年を迎えるにあたり,記念事業を企画している.その準備として企画セッション「CH研究会30周年記念事業パネルディスカッション第1回準備会」を行い,本研究会が対象とする分野が更に発展していくための課題について,5件の講演およびパネルディスカッションを行った.
  • 第115回 2017年8月4日(金)@東京大学史料編纂所 発表15件
    東京大学史料編纂所,JSPS科研費(26244041),JSPS科研費(17H00921)と共催し,企画セッション「歴史的文字に関する情報と経験知の共有」を行い,5件の報告およびパネルディスカッションを行った.
    第114回に引き続き「CH研究会30周年記念事業パネルディスカッション第2回準備会」を行った.
  • 第116回 2018年1月27日(土)-1月28日(日) @函館コミュニティプラザGスクエア 発表21件
    学生ポスターセッションを行った.10件の発表の中から,運営委員の選考により2名へ学生発表賞を授与した.
    文字情報・文字認識に関する企画セッションを設け,寺沢憲吾氏(はこだて未来大)による基調講演およびパネルディスカッションを行った.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 人文科学とコンピュータシンポジウム(じんもんこん2017)
 日程:2017年12月9日(土)-10日(日)
 場所:大阪市立大学学術情報総合センター本館
 主催:情報処理学会 人文科学とコンピュータ研究会
 共催:大阪市立大学学術情報総合センター,国立歴史民俗博物館メタ資料学研究センター
 実行委員長:永田好克(大阪市立大学)
 プログラム委員長:阪田真己子(同志社大学)

 テーマを「Continuity and Innovation -人文学の継承と革新を促進する情報学-」とし,9日には,京都大学防災研究所の加納靖之氏による基調講演「「みんなで翻刻」これまでとこれから」,10日には国立歴史民俗博物館による企画セッション「歴史研究と人文研究のためのツールを学ぶ」をチュートリアルとして開催した.参加者は112名,全体で39件(口頭発表19件,ポスター発表18件,デモ発表2件)があった.発表の中から最優秀論文賞1件,ベストポスター賞1件,学生奨励賞2件を選考し表彰した.さらに併設イベントとして「歴史的典籍オープンデータワークショップ~切ったり貼ったり,古典籍からなにを取り出そう?~」(主催:国文学研究資料館)を実施し,参加者が提案した複数のテーマでじんもんこんでの研究に関する活発な議論を行った.

3.総括

 研究会の活発化のため,昨年度から引き続き,イベント企画の常設化,研究会による表彰数(主に学生対象)の増加,他団体との共催を積極的に行った.本年度より研究会発表会の回数を3回に減らしたが,発表件数は13件増加するに至った.昨年度より始まった30周年企画を継続した.また情報処理学会論文誌特集号の発行を実現した.
 本研究会に限らず,昨今のデジタルアーカイブ化や人工知能ブーム等により人文科学と情報学の学際領域を扱う研究会・学会・イベントが盛んに行われている.これらに対し,積極的に後援し,電子情報通信学会PRMU研究会第21回アルゴリズムコンテスト「この文字読めますか??くずし字認識にチャレンジ!?」において本研究会の賞を設けるなど,活発に活動した.

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◆音楽情報科学(MUS)研究会

[主査:吉井和佳,幹事:中野倫靖,齋藤大輔,亀岡弘和,平田圭二,伊藤彰則]

1.定例の研究会活動報告
 2017年度は,第115?118回研究発表会(計4回)を開催した.第115回研究発表会についてはあとに述べる.2017年8月24?26日に公立はこだて未来大学で開催された第116回研究発表会「夏のシンポジウム2017」では,合計23件の研究発表があった.例年と同じく,深層学習やベイズ学習などを含む統計的機械学習技術を用いた音楽音響信号処理が中心的なトピックであった.また,聴衆とインタラクティブに議論を行うことができるデモセッションが開催された.2017年11月25日に日本大学で開催された第117回研究発表会では,合計5件の発表があった.一般発表は少なかったものの,音楽情報処理のトップカンファレンスであるISMIR 2017のサーベイ企画に加えて,自然言語処理における深層学習の進展に関する招待講演が行われた.2018年2月20?21日に筑波山温泉で開催された第118回研究発表会は,音声言語情報処理研究会と共催で開催した.両研究会から合計28件の発表があり,海外の第一線の研究者を招いてニューラル歌声合成および音声合成に関する2件の招待講演を企画した.さらに,音声解析のトップカンファレンスのサーベイ企画や合同デモセッションもあり,合宿を通じて濃密な議論を行った.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2017年6月17~18日にお茶の水女子大学で開催された第115回研究発表会「音学シンポジウム2017」では,音楽に限らず,音に関係するあらゆる研究分野が対象とされており,今年で5回目の開催となった.音響信号処理にとどまらず,音声コミュニケーション,臨場感の創出,聴覚ディスプレイ,音場計測,音のデザイン,情動などに関する招待講演に加えて,2回のポスターセッションを企画した.合計63件の発表があり,238名の参加者の間で活発な議論が交わされた.世界的に深層学習がトレンドとなっているが,音学シンポジウムでは,人間の知覚を丁寧に調査するものが多数発表されており,機械学習に加えて,人間の理解が必要不可欠であるという意識が見受けられた.

3.総括

 2017年度は,都内開催が2回,東京近郊開催が1回,地方開催が1回と,参加者の利便性を考慮したバランスの良い運営ができたと考えている.内容面でも,招待講演,一般講演,サーベイ企画,デモセッションがバランス良く配置され,参加者からも好評であった.

4.その他
 過去5回の「音学シンポジウム」は,情報処理学会内外の研究会の協賛はあったものの,音楽情報科学研究会の単独開催であったが,「音学シンポジウム2018」では,音声言語情報処理研究会と初めて共催を行う予定である.

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◆音声言語情報処理(SLP)研究会

[主査:峯松信明,幹事:篠崎隆宏,福田 隆,山岸順一]

1.定例の研究会活動報告

 第116-120回の研究発表会を開催した.

  • 第116回(5月大阪大学・中之島センター)SIG-NLと共催.言語処理・対話処理に関連した発表が多かった.学生セッションを企画し優秀な発表を表彰した.
  • 第117回(7月秋保リゾート・ホテルクレセント)1泊2日の日程で,信学会SPと同時並列開催.テーマセッション「ニューラルネットワーク音声言語技術とその広がり」や国際会議ICASSP の動向調査・論文紹介のセッションを行なった.
  • 第118回(10月早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター)音声言語技術の実用化に重点を置いたデベロッパーズフォーラムを開催.人工知能学会SLUDとの連催とした.エーアイの平井啓之氏による「音声合成エンジンAI-Talkを用いた事業展開と最近の取り組みについて」,フェアリーデバイセズの佐藤可直氏による「フェアリーデバイセズにおける音声言語処理技術の活用と展望」という招待講演を企画した.企業・大学関係者からもシステム開発に関する発表があり,盛況であった.
  • 第119回(12月早稲田大学グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター)信学会SPとの連催で「音声言語シンポジウム」を開催.国際ワークショップASRUの直後開催ということもあり,国内外の著名な研究者の招待講演を5件入れ,また,パネルディスカッションも開催するなど,活発な議論が行なわれた.
  • 第120回(2月筑波山江戸屋)1泊2日で,SIG-MUSとの共催.スペイン Pompeu Fabra 大学の Dr. Jordi Bonada や,米国Googleの Dr. Yuxuan Wang など著名な研究者による招待講演,国際会議 INTERSPEECH の動向調査・論文紹介のセッション,更にはデモセッションなどもあり,活発な情報交換が行われた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 平成29年度は実施なし.

3.総括

 本年も,各発表をネット配信して研究会に参加できない方々の便宜を図った.昨年度から企業スポンサーを募っており,本年度はその資金を主として招待講演者の謝礼・交通費として使った.12月,2月の研究会ではその効果が十分にあったと考えている.会員数減少の傾向にあるが,これらのスポンサー資金を効果的に使い,大学関係者,企業関係者の会員数,発表数の増加に繋げたい.

4.その他

 従来音声技術と縁のなかった業種の方々が,音声技術に触手を伸ばしている様子を見聞きする.しかし本研究会の発表は,音声技術のコアを扱う発表が多く,発表者・参加者の所属団体がやや固定されている感を受ける.音声技術の多様な実用化を推し進めるためには,異分野の技術者の聴講,発表を歓迎するだけでなく,チュートリアル的な教育的活動についても検討する必要があろう.

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◆電子化知的財産・社会基盤(EIP)研究会

[主査:金子 格,幹事:板倉陽一郎,橋本誠志,原田要之助,吉見憲二]

1.定例の研究会活動報告

 第76-79回の研究発表会を開催した.

  • 第76回: 2017年5月31日(水)~6月1日(木) 放送大学東京文京学習センター(東京都)
    発表件数13件(内招待講演1件)
    連催: 電子情報通信学会 技術と社会・倫理研究会(SITE)
  • 第77回: 2017年9月6日(金)新潟大学 駅南キャンパス(新潟市)
    発表件数12件(内招待講演1件)
  • 第78回: 2017年11月29日(水)~11月30日(木) 海峡メッセ下関805会議室(山口県下関市) 
    発表件数27件(内招待講演1件)
    マルチメディア通信と分散処理(DPS),セキュリティ心理学とトラスト研究会(SPT)と合同
  • 第79回: 2017年2月16日(金)佛教大学二条キャンパス(京都市)
    発表件数14件(内招待講演1件
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 FIT2017にてイベント「デジタルゲリマンダーの脅威」を開催.2016年に米国大統領選挙でロシアが行ったとみられるSNSを使った選挙関連活動が注目されているが,その概要と技術的な観点からの解説と討論を行い,好評を博した.

3.総括

 知的財産保護,社会基盤,プライバシー,マイナンバー,人工知能,情報セキュリティの総合的議論に関する専門家集団として社会への発信を務めている.近年プライバシー管理,人工知能の社会制度への影響,国際標準,フィンテックなどますます関心がますます高まっており活発な活動を行った.

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◆ゲーム情報学(GI)研究会

[主査:鶴岡慶雅,幹事:池田 心,但馬康宏,保木邦仁,横山大作]

1.定例の研究会活動報告
  • 第38回研究会は2017年7月15日(土)に倉敷の倉敷市芸文館において開催し,11件の発表を集めた.発表内容は,ゲームAI競技会,数学パズル,麻雀,強化学習,ゲーム学習支援と多岐に渡り,非常に興味深い研究会となった.
  • 第39回研究会は2018年3月2日(金),3日(土)の2日間,東京大学生産技術研究所において開催し,15件の発表を集めた.発表の内容は,ビデオゲーム,音楽ゲーム,不完全情報ゲーム,シリアルゲーム,ゲームプレイヤの支援技術など,この分野の広がりを感じさせる多岐に渡るゲームを対象とした研究があり,多様な目的に対して,様々なアプローチの研究が見られた.3月3日(土),4日(日)には,場所を電気通信大学に移して,当研究会が後援するGame AI Tournamentも開催され,こちらも多くの参加者を集めた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 本研究会主催の第22回ゲームプログラミングワークショップ(GPW2017)を2017年11月10日(金)-12日(日)の3日間の日程で箱根セミナーハウスにおいて開催した.国内外から,39件の一般発表(口頭発表16件,ポスター発表23件),2件の招待講演が行われ,約100名の参加者を集める盛会となった.研究発表では,コンピュータ将棋・囲碁を含む多種のゲーム・パズルに関する様々な観点からの発表があり,探索向上技術,強化学習,ディープラーニングなど多様な手法を用いた最新の研究についての熱心な討論や情報交換が行われ非常に有意義であった.今回は人工知能エージェントについての発表が目立ったのも特徴である.またポスターセッションも会場を広げるほどの熱気に満ちたものになり,フラッシュトークや参加者の投票によるベストポスター賞の選定も行った.毎年恒例となっているナイトイベントでは,コンピュータ囲碁,デジタルカーリング,ターン制ストラテジーに加え新たにガイスターの大会も行われ,多くの参加者を集めた.このように一般発表,ポスター発表,招待講演,関連イベントと大変活発なワークショップとなり,この分野の研究のさらなる発展につながる実りのある場となった.来年(2018年)も引き続きこのワークショップを実施する予定である.

3.総括

 本研究会は発足後19年が経過し,この分野の発表の機会を与えるものとして十分に定着してきたと言える.発表の内容を見ると,パズルや将棋,囲碁などの伝統的なゲームに加え不完全情報ゲームである大貧民,麻雀などのゲームやカーリングなどのような不確定ゲーム,更には,ビデオゲームや戦略シミュレーションから人狼まで,ゲームの種類は多岐にわたる.また技術的には,ニューラルネットワークを用いた強化学習など,深層学習の流れを受けた手法の研究が進んでいる.これらの研究テーマは,ゲームだけでにとどまらず,これからの情報処理技術にとって,重要な貢献を果たす技術も多く含まれており,さらなる発展が期待される.

4.その他

 平成26年度から,若手の研究者のモティベーションの向上のために,若手奨励賞を新設し,徐々に浸透している.昨年度からGAT(Game AI Tournament)も後援することになり,この分野の発展に寄与していきたいと考えている.年度末から,学生運営委員を新設し,若手研究者の参入を増やす試みも行うことにしている.平成30年度も,今年度同様,年2回の研究会,及び,GPWの開催,GATへの後援を行っていく予定である.

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◆エンタテインメントコンピューティング(EC)研究会

[主査:長谷川晶一,幹事:杉本麻樹,鳴海拓志,山本豪志朗]

1.定例の研究会活動報告

 第44-47回の研究発表会を開催した.

  • 第44回 2017年6月1日,2日 於 東京大学 弥生講堂アネックス セイホクギャラリー
    ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)研究会と合同,日本バーチャルリアリティ学会,ヒューマンインタフェース学会デバイスメディア指向ユーザインタフェース研究会(SIGDeMO),映像情報メディア学会ヒューマンインフォメーション研究会(ITE-HI),電子情報通信学会メディアエクスペリエンス・バーチャル環境基礎研究会(MVE)と連催で,人工現実感,エンタテイメント,メディアエクスペリエンスおよび一般をテーマに研究会を開催した.この研究会は,人工現実感研究会として日本バーチャルリアリティ学会が中心になって開催していたものであるが,例年6月にHCI・EC合同で行う研究会と時期が近いこともあり連催とした.1件のパネル討論を含め31件と多くの発表が行われた.また2016年の学生優秀賞の表彰式が行われた.
  • 第45回 2017年8月21日,22日 於 国民宿舎小豆島
    研究と分野の方向を考えるメタ研究会として開催した.4件のメタ発表と昨年同様のアンカンファレンス形式で議論と発表を次回研究会の資料としてアーカイブすることを試みた.エンタテインメント研究とは何かを一言で説明する言葉として「心を動かす情報学」を今後用いて研究分野を説明することで合意したほか,研究成果の普及方法,エンタテインメントの多様性とその背景などについて議論を深めた.
  • 第46回 2017年12月22日,23日 於 グランフロント大阪
    ヒューマンインタフェース学会デバイスメディア指向ユーザインタフェース専門研究委員会(HI-SIGDeMO)と共催, 日本バーチャルリアリティ学会アート&エンタテインメント研究会(VRSJ-A+E)協賛で研究会を開催した.台風の影響で実施できなかったエンターテインメントコンピューティング2017シンポジウムの代替発表9件と11件の通常発表が行われた.
  • 第47回 2018年3月16日 於 電気通信大学(東京都調布市)
    年度最後の研究会となった.他学会を含めた調整をしているうちにHCIの研究会との重複を見落としてしまい会期が重なってしまったが,12件の発表について密度の濃い議論を行うことができた.
2.シンポジウム・国際会議等の報告
  • エンタテインメントコンピューティング 2017(主催)
    2017年9月16日(土)~18日(月)に,宮城県仙台市の東北大学電気通信研究所にて開催した.200名以上の参加者と50名程度の一般来場者の参加があり,各口頭発表セッションでも熱い思いのこもった発表や議論が数多く行われた.ECの特徴であるデモ発表も電気通信研究所の多くの会議室,ホワイエを利用して行われた.
    初日の9月16日(土)に行われたデモンストレーション展示と東北地方のエンタテインメントに関わる企画講演を一般の方々に公開した.これらにより,一般の方々に情報工学を応用した様々なエンタテインメントコンピューティング技術の最近動向を体験し学んで頂くことができた.招待講演は,ユーザー体験と表現のあり方の関係について,表現と技術の両方の視点から研究に取り組んでいる鹿野護先生による「自然湧出的メディア表現」と,ニフティ株式会社 デイリーポータルZ編集部読み物サイト「デイリーポータルZ」編集者,ヘボコンマスターの石川大樹さんによる「できそこないのロボットが戦うとなぜ面白いのか ~世界25カ国で楽しまれるヘボコンのエッセンス」という2件の大変興味深い講演であった.また,特別企画として,ドローンレースのエキシビションとカラスを騙すための見た目がそっくりな剥製カラスロボットと鳥型ドローンの紹介とショートデモが行われた.企画直後の懇親会の会場でも,カラス肉の燻製が振舞われ,ドローンが飛び交った.さらに本年度も,本シンポジウムでなければ不可能ともいえるエンタテインメント企画である,学会全体を巻き込んだ遊び「Organized Game」を開催した.今年は明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科のチームによる「レスポンスモンスター」であり,公式チャットの役割を含み,口頭発表やデモへのリアクションがゲーム進行に繋がるデザインで,時間を取り合わないだけでなく会議との融合が実現された.
    残念ながらシンポジウム3日目は台風に見舞われ,安全確保のためにシンポジウムを中止せざるを得ない状況となってしまったが,これを受けて12月研究会にて代替セッションを開催した.

  • IFIP International Conference on Entertainment Computing 2017 (ICEC 2017) (協賛)
    2017年9月18日~21日,於 筑波国際会議場
    IFIP TC14が主催するICIEが本年は筑波大の星野先生が大会長をされて開催された.
    日本を代表するゲーム(スクェア・エニックス)およびアニメ(STUDIO 4℃)企業からの講演および感性脳科学に関する招待講演が行われた.また.デバイス,VRから教育,ゲームデザイン,ゲーム分析学といった幅広い発表が行われた.また,楽天株式会社と共同でEコマースに関するワークショップを開催するなど,産業と学術の融合的な取組みも行われた.

  • インタラクション2018(共催)
    2018年 3月5日~3月7日,於 学術総合センター(東京都千代田区)
    インタラクション技術はECと密接な関係にある研究分野であり,本年度も共催という形式で協力した.本シンポジウムはしっかりとした査読を行い,質の高い口頭発表をインターネット放送にて生中継しており,社会への発信を行っている.また数多くのデモ発表,ポスター発表があり,参加者は非常に多くの研究に触れることもできる.
3.総括

 ECは多くの分野と関係を持つ学際的研究領域である.そこで,関連する諸研究会との連携を深めることで幅広くECとそれに関する研究発表の場を提供することを目指す一方で,メタ研究会に代表されるEC研究そのものの深化を図ることを,初年度来継続して実践してきている.本年度は特に高嶋委員長のもと東北大学電気通信研究所で行われたEC2017シンポジウムが非常に充実したことが印象深い.

4.その他
 本年度長谷川は退任し,来年度からは関西学院大学の井村先生が主査を担当される.任期中の2度メタ研で,EC研究会内では研究についての考え,価値観を共有することができたと思う.今後,これを広めると共に,他分野の言葉でも表現していけると良いと思う.

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◆バイオ情報学(BIO)研究会

[主査:吉本潤一郎,幹事:倉田博之,五斗 進,竹中要一]

1.定例の研究会活動報告

 第50-53回の研究発表会を開催した.

  • 第50回:6月23日~25日,沖縄科学技術大学院大学(OIST)
    数理モデルと問題解決(MPS)研究会との共催.電子情報通信学会ニューロコンピューティング(NC)研究会および情報論的学習理論と機械学習(IBISML)研究会との連催.
    総発表件数50件(うちBIOより13件).
    銅谷賢治教授(OIST)による招待講演『人工知能は脳から何を学べばいいのか』を実施.
  • 第51回:9月26日,北海道大学情報科学研究科
    生命医薬情報学連合大会(IIBMP 2017)と連続開催
    発表件数12件.
  • 第52回:12月4日@東京工業大学大岡山キャンパス
    発表件数4件.
  • 第53回:3月9日~10日@北陸先端科学技術大学院大学
    人工知能学会SIG-MBI研究会,オープンバイオ研究会との共催.
    総発表件数30件(うちBIOより13件).
2.シンポジウム・国際会議等の報告

  平成28年度は主催行事の実施なし.
「進化計算シンポジウム2017」を後援.
「バイオインフォマティクス技術者認定試験」を協賛.

3.総括

 平成29年度は,沖縄,北海道,東京,石川の4箇所で研究発表会を実施し,開催地に縁のある担当運営委員によって良好な運営が行われた.関連研究会や学会との共催や併催を積極的に推し進めた結果,全体では96件(うちBIOより42件)の研究発表が行われ,例年と比べても活発な議論が行われた.さらなる研究発表会の活性化に向けて施策として,研究発表会におけるディスカッショントラック(萌芽研究の提案や論文成果の広報の場)や優秀プレゼンテーション賞を新設した.

4.その他

 平成30年度は,年4回の研究発表会を計画している.第54回は,引き続きMPSとの共催,NCとIBISMLとの連催で,6月13日~15日にOISTで開催する.第55回は,9月18日に慶應義塾大学先端生命科学研究所で開催予定である.第56回は,11月末に東京工業大学大岡山キャンパスで,第57回は,3月に北陸先端科学技術大学院大学で,それぞれ開催を予定している.

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◆教育学習支援情報システム(CLE)研究会

[主査:梶田将司,幹事:重田勝介,永井孝幸,林 雄介]

1.定例の研究会活動報告

 2017年度は,第22~24回の研究発表会を開催した.

  • 第22回は5月13日に国立情報学研究所で「教育システム情報学会(JSiSE)研究会」,「学習分析学会(JASLA)研究会」との共催により開催し,合同企画のパネルディスカッション1件を含み,募集テーマ「"eラーニング技術とLearning Analytics"および一般」に関連する3件の発表があった.
  • 第23回は,12月8~10日に松山大学 樋又(ひまた)キャンパスにおいて「コンピュータと教育」研究会(CE)との共催,電子情報通信学会「技術と社会・倫理」研究会(SITE)との連催により開催し,募集テーマ「大学における情報環境整備とその教育利用および一般」に関連する31件の発表があった.
  • 第24回は,3月20~22日に京都大学 吉田キャンパスで開催し,募集テーマ「ラーニング・アナリティクス(LA)および一般」に関連する26件の発表があった.
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 8月17~19日にウィシュトンホテル・ユーカリ(千葉県佐倉市)で,情報教育シンポジウム(Summer Symposium in Sakura 2017(SSS2017))を「コンピュータと教育」研究会と共同で開催した.本シンポジウムでは,例年通り,初等中等教育から大学における情報教育,各種教育学習支援情報システムに関連する様々な研究や実践報告が行われた.また,本研究会との共同開催も8年目になり,本研究会関係者の参加・発表も定着しつつある.

 また,9月13日には,東京大学で開催された FIT2017 第16回情報科学技術フォーラムにおいてイベント企画「大学教育とラーニングアナリティクス基盤」を開催した.本企画では,各大学のパネリストから、ラーニングアナリティクス(LA)の状況や計画等についてご紹介頂き,LAのための情報基盤システムのあり方や今後の方向性について議論した.

3.総括

 本研究会では,教育学習活動を支援する情報システムに関する研究開発及び実践に関する発表が13年間に渡り行われてきた(平成17年度から始まった研究グループ時代を含む).その間,大学の教育現場を支える基盤システムとして学習支援システム(Learning Management System)あるいはコース管理システム(Course Management System)が我が国の大学でも広く使われるようになり,研究・実践の評価に必要なデータが日々蓄積されるようになってきている.現在のラーニングアナリティクスの潮流は,このようなデータや新たな教育・学習モデルにより蓄積されるデータに基づいて研究・実践の成果が教育現場に直接フィードバックできることを示しており,研究や実践がそれぞれの教育現場の特殊性にとらわれることなく,同じコンテキストの教育現場に横展開できる「インターローカル」な研究・実践にできるかどうかが研究コミュニティの質を高める上で鍵となろう.その意味で,本研究会で発表された成果が論文誌「教育とコンピュータ」で論文化されるだけでなく,本研究会での交流を通じた研究成果のツール化や研究データの共有にも期待したい.

4.その他

 2018年度は,6月15~16日に札幌(北海道大学),12月に福井(仁愛女子短期大学),3月に京都(京都大学)での開催を予定している.また,8月19~21日に湯の児 海と夕やけ(熊本県水俣市)で情報教育シンポジウム(SSS2018,「コンピュータと教育」研究会との共催)を予定している.

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◆アクセシビリティ(AAC)研究会

[主査:馬場哲晃,幹事:大島千佳,澤田秀之,佐藤大介,坊農真弓]

1.定例の研究会活動報告
 2017年8月26~27日,2017年12月8~9日, 2018年3月9~10日にそれぞれ第4回,第5回,第6回研究会を開催した.それぞれの回の参加人数は53,51,32人,ライブ動画視聴者数は467,329,220(平成30年4月19日時点),障害者の参加人数については表1に示す通りである.第6回は電子情報通信学会福祉情報工学研究会WITとの連催である.
表1 参加人数(延数)
研究会 参加人数 動画視聴数 聴覚障害者 視覚障碍者 盲導犬
4 53 467 4 4 1
5 51 329 12 3 0
6 32 220 15 1 0

2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2017年度は実施なし.

3.総括

 継続した研究会登録や会員増を狙いつつ,研究会としての基盤を整えることを行った.特にこれまではNII(国立情報学研究所)を研究会開催場所としてきたが,持続可能な研究会運営を目指し,秋葉原(首都大学東京秋葉原キャンパス)で第5回研究発表会を開催した.昨年度から継続している本研究会の大きな特色とする「当事者参加」と「実験の場としての研究会」に関する取り組みも継続して行い,下記のような結果及び,取り組みを行った.

  • 当事者参加を促進する
    - 当事者の各研究会参加率:15%,29%,50%,平均:31%
  • 研究会を研究の実験の場とする
    - 全日程,ほとんどの発表においてインターネット中継を実施
    - 全ての発表に情報保障(字幕,手話通訳)を実施
    - 第5回ではデモセッションを実施
    - OS(オーガナイズドセッション)の実施
 昨年度同様に,情報処理学会から字幕情報保障費用の支援をいただいたり,運営委員による音声認識による字幕情報保障を行ったり,最寄駅と会場間や会場内でのガイドヘルプを行うことで多くの当事者に参加していただけた.聴覚障害に関する発表に対して視覚障害者からの質疑やその逆もあり,障害を持つ者もそうでない者もお互いの研究に対する興味を喚起できたのではないかと思う.
 また,障害の当事者の多くの参加のみならず,昨年同様に学生賞では聴覚障害障害を持つ学生の受賞があった.発表の場があれば障害の当事者の強みを生かした研究は一般にも認められるものである,ということを示せたことは,本研究会の存在意義の一つである.
 デモセッションではデモンストレーションにより専門家からのアドバイスだけでなく,本研究会の特徴でる当事者参加の強みを活かし,当事者からのアドバイスや活発な議論が行われた.
 OS(オーガナイズドセッション)では筑波技術大学の学生達が学生OSを企画した.参加者は聴覚障害をもつ学生達であり,学生から見た当事者研究や取り組み,研究紹介が意欲的に行われた.
4.その他

 2016年度に続き金銭的に困窮していた.今後も,研究会そのものをより活発にして存在を多くの人に知ってもらい,登録員数増加は勿論であるが,企業協賛,助成金獲得に継続して努める必要がある.情報処理学会や企業・大学からの補助や提供が続くことが約束されていない状況で,アクセシビリティ研究会の自助努力で情報保障をはじめとする障害者支援を続けることには大きな不安がある.障害者差別解消法は遍く浸透しているとはまだまだ言えない状況であるが,AACのみならず情報処理学会はその意味を理解し,先んじた対応をし,情報処理技術によりアクセシビリティに貢献する研究を推進していると広く認めてもらえるように活動を続けていく.
http://ipsj-aac.org

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◇ネットワーク生態学(NE)研究グループ

[主査:鳥海不二夫,幹事:今井哲郎,臼井翔平,小島一浩,田中 敦,伏見卓恭,松林達史,守田 智]

1.定例の研究会活動報告
 第14回の研究発表会
 日時:2017年8月20日(日)-21日(月)
 場所:JAIST 北陸先端科学技術大学院大学

 特別講演
 ・講演者:林幸雄氏(JAIST)
   題目:ネットワーク科学最前線2017 -インフルエンサーと機械学習からの接近-
 ・講演者:鬼頭朋見氏(筑波大学)
   題目:産業ネットワークの複雑さを紐解く:企業の多様性と繋がりの非均質性
 ・講演者:松林達史氏(NTTサービスエボリューション研究所)
   題目:非負値テンソル因子分解とデータ分析技術
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 上記の通り.

3.総括

 発表件数は前々回及び前回と同様に維持しながら,新規参加者数も半数近くで新陳代謝も良い.財政的にも特に問題はない.

4.その他

 2018年度,ソフトウェア科学会ネットワークが創発する知能研究会とのコラボレーションとして,研究会の共同開催を予定している.
 また,単独のシンポジウムとしては,2018年11月18-19日に第15回ネットワーク生態学シンポジウムを開催予定である.
http://www.neteco.jp/sympo2018/

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◇会員の力を社会につなげる(SSR)研究グループ

[主査:筧 捷彦,幹事:寺田真敏,中山泰一]

1.定例の研究会活動報告

 2011年12月27日に公開された『情報処理学会教育ビジョン2011』に記載されている,「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」を実践する場として,2012年度より研究会グループとして活動を開始した.

2017年度は,次の2つの会合を主催した.

  • 会合名:第6回 東大での『一般情報教育』を体験しよう
    日時:2017年08月01日(火)~03日(木)
    場所:東京大学駒場キャンパス情報教育棟
  • 会合名:第6回 情報科教員を目指す学生さんに向けてのガイダンス会
    日時:2017年10月01日(日)
    場所:電気通信大学
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 2017年10月28日(土),早稲田大学西早稲田キャンパスにおいて開催された,高校教科「情報」シンポジウム2017秋に共催組織として参画した.

3.総括

 情報科教員を目指す学生さんに向けてのガイダンス会は,高校の先生と大学の先生のコミュニティを活用して,複数大学間にまたがって,情報科の先生になりたい学生さんを応援しようという思いを形にしたものである.2017年度は,学生12名,高校教員8名,大学職員等9名を含む計32名の参加となった.2018年は09月30日(日)を予定している.
 研究グループの活動も6年目となり,課題解決のための協働の場として動き始めてきている.今後も,様々な声を拾い上げながら,課題をひとつずつ解決していくことで,「教育に携わる諸部門とのさまざまな形での協働の推進に努めます」を実践していく予定である.

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◇情報処理に関する法的問題(LIP)研究グループ

[主査:高岡詠子,幹事:市毛由美子,中山泰一,登 大遊]

1.定例の研究会活動報告
 2015年9月に立ち上げた「情報処理に関する新たなルール作り」に関する研究グループは,2015年度に引き続き,新たなソフトウェア契約のモデル案を提案しようという方向で勉強会を設けた.2016年度は,外部からゲストスピーカーを招き,アジャイル開発とその現場での様々な契約モデル,それぞれにまつわる問題などについてお話を聞き,ディスカッションを行った.
  • 第1回(通算第7回)
    日時:2017年4月4日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
    ゲストスピーカー:ニッセイ情報テクノロジー株式会社 中野安美様
  • 第2回(通算第8回)
    日時:2017年6月1日 18:30~20:30
    場所:のぞみ総合法律事務所
    ゲストスピーカー:ニッセイ情報テクノロジー株式会社 中野安美様
  • 第3回(通算第9回)
    日時:2017年7月12日 18:30~20:30
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第4回(通算第10回)
    日時:2017年9月5日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第5回(通算第11回)
    日時:2017年10月2日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第6回(通算第12回)
    日時:2017年11月7日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第7回(通算第13回)
    日時:2017年12月11日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第8回(通算第14回)
    日時:2018年1月16日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第9回(通算第15回)
    日時:2018年2月22日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
  • 第10回(通算第16回)
    日時:2018年3月5日 18:00~20:00
    場所:のぞみ総合法律事務所
2.シンポジウム・国際会議等の報告

 情報処理学会第80回全国大会にてイベントセッションを行った.
 日時:3月13日(火)13:20-15:50
 場所:第4イベント会場(早稲田大学56号館101)
 タイトル:アジャイル開発の事例に則した契約の一例提案

3.総括

 2017年度は全年度に引き続き,外部からアジャイル開発に関するゲストスピーカーを招く形の勉強会を行い,これまでのソフトウェア開発委託契約のモデルはウォーターフォール開発を想定したものであり,アジャイル型の多くの開発委託契約はそれらを踏襲していること,調査の結果,アジャイル開発の現状は,比較的小規模でお互いの信頼関係の上で成り立っていることもわかってきた.これらの現状を踏まえ,アジャイル開発を実施していく上で最低限,ITシステム開発ベンダとITシステムの発注者が守らなければならない事項を盛り込んだ契約例を考案し,全国大会でイベントを行った.その結果,会場からは非常に多くの意見が寄せられたので引き続き次年度はそのアンケートの結果を分析し,今後必要な事柄を検討してゆく.

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