2000年度研究会・研究グループ活動報告


<コンピュータサイエンス領域>
DBS SE ARC OS SLDM HPC PRO AL MPS

<情報環境領域>
DPS HI CG IS FI IM AVM GW DSM DD MBL CSEC ITS

<フロンティア領域>
NL ICS CVIM CE CH MUS SLP EIP GI



コンピュータサイエンス領域


◆データベースシステム(DBS)研究会

[主査:清木 康、幹事:河野浩之、角谷和俊、遠山元道、細川宜秀]

1.定例の研究会活動報告
第121~123回の研究発表会を開催した。特集テーマとしては、データベース分野における女性科学者、空間メディアとGISなどを取り上げた。特に7月に開催した第122回研究会は発表件数68件、参加者数100名を越える会議となり盛況を博した。研究発表は主に、画像検索、映像DB、放送型DB、WWW検索、文書管理、時空間DB、モバイルDB、並列処理、トランザクション管理、情報提示、情報資源管理、DB高度応用、データマイニング、情報の組織化などである。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • データベースとWeb情報システムに関するIPSJ DBS/ACM SIGMOD Japan Chapter/JSPS-RFTF AMCP合同シンポジウム(DBWeb2000)
    このシンポジウムは、「情報処理学会アドバンスト・データベース・シンポジウム2000」「ACM SIGMOD 日本支部第16回大会」「日本学術振興会未来開拓学術研究推進事業「マルチメディア・コンテンツの高次処理の研究」プロジェクト・シンポジウム」を合同で開催する形式のシンポジウムであり、また、電子情報通信学会(データ工学研究専門委員会)にも協賛を頂いており、我が国におけるデータベース研究領域の最大規模のシンポジウムとして、12月6日、7日、8日の3日間、「データベースとWeb情報システム」を特集テーマとして開催した。平成12年度は、放送とWeb、放送とデータベース、ディジタルメディアとアート、モバイルコンピューティング技術とWeb、空間メディア、新世代Web検索、WebMining、データベース分野における主要な国際会議として位置づけられるVLDB2000の報告などに関する招待講演やチュートリアルを行うとともに、「デジタルコンテンツと放送」、および、「次世代モバイルWeb技術とその活用」をテーマにしたパネルを開催した。一般研究発表論文としては、24件が採択された。最終的な参加者数は154名であった。
3.トランザクション:データベース(TOD)の報告

平成10年度にFI研究会と合同で創刊したトランザクション(TOD)の第6号、第7号、第8号、第9号の発行を終えた。特に、第8号では、「ビジュアルデータベース」を特集テーマとして16件の論文が採択された。また、第6号では7件、第7号では8件、第9号では3件が採録された。

4.総括

ネットワークとマルチメディア技術の進展により、データベースシステムの重要性が一層大きくなるとともに、ネットワーク・マルチメディア時代の新しい情報共有のための中枢機構としての新しいデータベースシステム像が求められている。データベースシステムは、広域の高速ネットワーク、モバイルコンピューティング・ネットワークが普及した段階では、広い範囲でのメディアデータの共有・統合を実現するための中心的なシステムとして位置づけられ、メディアデータ共有・統合に向けてのデータベース技術およびコンテンツの研究開発が、今後さらに重要になるものと考えられる。
本研究会は、メディアデータおよびネットワークが形成する新しい情報環境を視野に入れながら、今後も積極的にデータベースおよびデータベースシステム分野の発展への貢献を目指していく。

5.その他

本研究会は、永続的な情報の共有・検索・利用のための諸技術に焦点をあてた研究会であり、広範なデータ処理技術をカバーし、今後データベースや情報検索に対する需要の高まりと共に、益々その守備範囲が拡大していくものと予想される。
そこで、本研究会は、他学会の関連組織(電子情報通信学会(データ工学研究会)、ACM SIGMOD 日本支部)と連携を強化し、データベース関連の研究者、技術者のコミュニティの更なる発展を目指ざす。

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◆ソフトウェア(SE)工学研究会

[主査:玉井哲雄、幹事:上原三八、佐伯元司、中谷多哉子]

1.定例の研究会活動報告

第127~130回の研究発表会を開催した。発表件数は54件を数える。
これらの発表を分野別に見れば、要求分析、モデル化技術、設計手法、検証技術、ソフトウェア発展、ソフトウェアプロセス、構成管理、開発環境、プログラム解析/理解、開発事例、教育などが挙げられ、典型的なソフトウェア工学の分野をカバーしている。一方、技術面を表すキーワードを挙げてみれば、UML、コンポーネント、フレームワーク、パターン、アーキテクチャ、ユースケース、XML等となって、現在注目されているのがどのような技術であるのか、その流れがつかめるように思われる。やはりオブジェクト指向を扱う発表は多いが、その話題は、設計パターン、分析パターン、フレームワーク、などの概念によってより豊かになり、またUML、 XML、 CORBA、などと関係付けられてより具体性を増しているといえよう。
事例研究は、ビジネスアプリケーション、通信ソフトウェア、組み込みシステム、CADなどが目についた。
また、新たにソフトウェアプロセスのワーキンググループが発足し、その趣旨説明を兼ねた発表もあったが、それとは独立に協調開発プロセスに関する発表が何件か見られたのが比較的目新しい。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • オブジェクト指向シンポジウム
    8月に開催したが、これは第7回目の開催となる。今回も充実したプログラムが組まれ、参加者の関心も非常に高かった。
    今回は、ソフトウェア・アーキテクチャの研究で著名なDavid Garlan氏(カーネギーメロン大)とソフトウェア・パターンの研究でよく知られるJames O. Coplien氏(ルーセント)の2名を基調講演者として海外から招いた。Garlan氏は"Software Achitecture and Object-Oriented Systems"と題する講演を、Coplien氏は"Software Patterns: East Meets West"という講演を行い、いずれもきわめて好評であった。
    また、11件のチュートリアル、2件のパネル討論、24件の論文発表、1件のワークショップ、5件のデモ発表が行われ、豊富で充実したプログラムとなった。
    論文の中でとくに優秀なもの3編を、ジャーナルに推薦した。

  • ウィンターワークショップ
    もっぱら議論を中心とする本格的なワークショップを例年開催しているが、その開催時期を平成11年は9月としてサマーワークショップと称したのを、平成12年度は再び冬に戻し、1月の金沢で開催した。
    テーマは「アーキテクチャ」、「計測と解析」、「プロセスと方法論」「要求工学」、「再利用」、の5つとし、21世紀に向けて大きな課題を共有するということを目的とした。例年のように、実務者、研究者等が一堂に会して発表と討論を行う場となっただけでなく、最後に全体討議を行い、テーマ間の関連も含めて興味深い議論ができた。その結果をさらに、3月の全国大会において、ソフトウェア工学特別トラックのパネル企画として広く公表した。
  • 国際会議
    1. 企業分散オブジェクト指向コンピューティング国際会議 EDOC2000)
      第4回目となる国際会議EDOCを情報処理学会とIEEE Computer SocietyおよびIEEE Communications Societyとの共催で、9月に幕張で開催したが、その運営をソフトウェア工学研究会で行った。世界各国から多くの論文が投稿され、厳正な審査で質の高い論文が選ばれて充実した発表・討議が行われた。また分散オブジェクト分野の多くのテーマにおける第1人者を講師とするチュートリアルが9本企画され、好評だった。
      さらに懇親会も工夫がこらされ、国際交流の場としても参加者に喜ばれた。

    2. アジア太平洋ソフトウェア工学国際会議(APSEC)'99
      APSECはアジア・太平洋地域を主体とするソフトウェア工学に関する国際会議で、平成12年が第7回目である。ソフトウェア工学研究会はこれを主催する団体の1つとなっている。今回はシンガポールで開催され、日本からも多くの参加者があった。
      今後ともアジア・太平洋地域でこのような国際会議を続けていくことに意義があることを、再確認した。
3.総括

本研究会は、登録者も多く、研究会での研究発表の数も多い。シンポジウム、ワークショップ、国際会議の他に、研究会も11月には京都で電子情報通信学会(知能ソフトウェア工学研究会)と共催で行い、また3月の全国大会ではソフトウェア工学特別トラックを企画して、青木利晴氏(NTTデータ)による特別講演を含むプログラムを実施するなど、バラエティを持たせた活動を工夫している。

4.その他

平成13年度は国際会議としてInternational Workshop on the Principles of Software Evolutionを9月にウィーンで主催する。このような国際的な活動を通して、本研究分野を活性化していくと共に、若手研究者、技術者の育成を図ることが、重要課題と考えられる。

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◆計算機アーキテクチャ(ARC)研究会

[主査:笠原博徳、幹事:安里 彰、児玉祐悦、中田登志之、中村 宏]

1.定例の研究会活動報告

第130~134回の研究発表会を開催した。開催回数は例年通り5回で、130回は電子情報通信学会(EMD、OIP)と共催で、近未来光インタコネクション特集を展示会併設で行った。131回は、例年通りCPSY、FTS、PRO、HPC、OSの各研究会とともにSWoPP松山2000として開催し、ARCでは32件の論文が発表された。論文の傾向的には、ハード系ではマルチスレッド・投機・リコンフィギャラブル・大規模データパス等をキーワードとしたプロセッサおよび共有メモリ型マルチプロセッサ等、ソフト系ではスケジューリング・粗粒度並列をキーワードとした並列化コンパイラ系のものが目立った。132回はデザインガイア2000 -VLSI 設計の新しい大地を考える研究会-をテーマに開催した。1月に開催した133回は、ASPLOS、 PACTに対応する会議が国内に無いことを鑑み、新しい試みとしてSHINING 2001(Software and Hardware Integration for Innovative Next Generation Computing)--輝ける新世紀の幕開け-- というニックネームで”アーキテクチャとコンパイラの協調”をテーマに開催し、自動並列化コンパイラおよびアーキテクチャに関する論文が13件集まり好評であった。134回は例年通り、HPCと共催でHOKKE2001を開催し、メモリアーキテクチャおよび最適化、システムLSI、並列化手法、並列化コンパイラ、クラスタ等をキーワードとした論文が多く発表された。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 2000年記念並列処理シンポジウム (JSPP2000)
    第12回JSPP2000は新ミレニアム記念シンポジウムという位置づけで、“ペタフロップスへの道”をキーワードに国内最高峰のメンバを集めたスーパーパネル、重厚な基調講演、米国HTMTペタフロップスマシンプロジェクトに関する招待講演、最先端アーキテクチャを集めた企業セッション、話題のJAVA、生命情報処理に関するチュートリアル等、盛りだくさんの企画、フルペーパ審査にて62件の投稿論文から選ばれた34件のレギュラー論文、多くのポスタ論文とともに華やかに開催された。
3.総括

平成12年度は上記5回の研究会で96件の論文が発表され、300人程度の参加者を集めたJSPP2000等、レベルの高い論文・企画とともに新ミレニアム・新世紀の幕開けを飾るのに相応しい活動ができたと思われる。
また、JSPP2000およびSWoPPに関連して、例年ジャーナルで企画されている並列処理特集号2000も平成13年4月に発行され、トランザクション:ハイパフォーマンスコンピューティングシステム(HPS)との関係が懸念されたが、例年通り多くの論文が集まり協調しながら並列処理の研究を促進していく将来像も見えてきた。 
平成12年度より発行を開始したトランザクション(HPS)は、ハードウエア、アーキ テクチャからソフトウエア、応用までを含む、高性能なコンピューティングのための要素技術およびシステム技術に関する論文を専門に扱う論文誌で、年2回の発行(7月と10月)を行っている。配付は本研究会、HPC、PRO、OS登録会員約 800名に行われており、順調にその編集が進められている。
平成12年度の技術傾向としては、プロセッサアーキテクチャに関する論文と並列化コンパイラ等ソフトウェア系の論文が増えてきていることが挙げられる。

4.その他

平成13年度も例年通り、SWoPP、デザインガイア、 HOKKEを含めた5回の研究会を予定しており、平成12年度より開始した年初のSHINING"アーキテクチャとコンパイラの協調”も好評につき継続していきたいと考えている。
研究会関係の問題点としてはトランザクションの収入の大部分を占める別刷代を全トランザクション一律とすると論文誌配付方針の差などにより一部のトランザクションは経常的に赤字になる可能性がある。この場合、会計責任研究会は各研究会積立金より赤字を補填する必要が生じ、研究会の活動が圧迫されることになる。研究会活動およびトランザクションの一層の活性化を目指し、今後、トランザクションの会計方針について学会およびトランザクション間で議論していく必要があると思われる。

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◆システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)研究会

[主査:石川 裕、幹事:柴山茂樹、並木美太郎、西尾信彦]

1.定例の研究会活動報告
    第84~86回の研究発表会を開催した。

  • 第84回は、 5月25・26日に、 沖縄ホテルムーンビーチにて、 電子情報通信学会(コンピュータシステム研究会)と共催、 テーマは「マルチメディアネットワーク社会(inter、 intra、 extranets)のシステムソフトウエアと応用技術、 ならびにシステムソフトウエア一般」であった。33件の論文が集まり、 アーキテクチャ、 ユビキタスコンピューティング、 組み込みシステム、 分散システム、通信プロトコル、 ランタイムおよびシステム記述、 プロクシーとエージェント、 OS性能の評価と可視化、 適応的通信 機構、 セキュリティとQOS、 オペレーティングシステム、 のセッションで発表が行われ、 活発 な議論が行われた。
  • 第85回は、8月4日に、 松山にて、 並列/分散/協調処理に関する研究会を電子情報通信学会ならびに他研究会と合同で開催した。OS研究会としての論文発表は15件であった。発表を4つのセッション(通信制ご、 分散システム、 セキュリティおよびオブジェクト指向、 スケジューリングおよびOS構成法)で構成し、 活発な議論が行われた。
  • 第86回は、 3月5・6日に、 奈良先端大学院大学において、 実時間処理ワークショップ(形式上は電子情報通信学会(コンピュータシステム研究会))との合同で開催した. テーマは「実時間処理およびシステムソフトウエア一般」とした. 「組込みシステム/ツール」「応用/DB」「メモリマネジメント」「並列・分散」の4つのセッションで合計13件の一般発表があったのに加えて、 幅広い分野からの3件の招待講演、 3件の国際会議報告を行った. 約半数の一般発表が、 実時間処理システムのためのシステムソフトウェアに関連するものであり、 またいずれのセッションにおいても活発な議論が行われ、 合同開催の意義が大きかった. また、 初日のセッション後には、 奈良先端大学院大学の見学および懇親会を開催した.
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • コンピュータシステム・シンポジウム
    11月15・16日に東京国際展示場(東京ファッションタウン)で「組み込み系システムソフトウエア」をテーマに選び、 1件の招待講演と17件の一般講演があり、活発な議論が行われた。今回、 MST2000、 Embedded Technology Conference and Exhibitionに併設してコンピュータシステムシンポジウムを開催した. 本研究会では、 最近、 組み込み系システムソフトウエアの話題が多いため、 シナジー効果を狙った. しかし、 MST2000での研究展示者と本研究会参加者がオーバラップしてしまい、 参加者の数が前回よりも減少した.
3.総括

平成11年度に引き続き、インターネット、組み込み向けオペレーティングシステム、実時間処理などの分野で活発な討論が行われた。コンピュータシステムシンポジウムでは参加者の現象が見られたが、 従来では発表して頂けないような企業からの発表が増えた. 平成13年度もMSTとの併設を行なうが、 今回の教訓を生かして、 より効果的なシンポジウムにしていきたい。
今後も、インターネット、組み込みシステム、情報家電等時代のニーズに即したテーマを中心に、他研究会や企業主体のシンポジウムと連携しながら、システムソフトウエアの観点から活発な研究会活動を推進していきたい。

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◆システムLSI設計技術(SLDM)研究会

[主査:浜村博史、幹事:伊藤和人、小栗 清、山田正昭]

1.定例の研究会活動報告
    以下に示す第96~100回の研究発表会を開催した。

  • 第96回:発表件数:10件、5月11・12日、テーマ:組み込みシステムおよび一般、神戸大学瀧川記念学術交流会館、電子情報通信学会(VLSI設計技術研究会(VLD))と共催
  • 第97回:発表件数:10件、9月7・8日、テーマ:システムLSI記述言語および一般、北海道大学大学院情報エレクトロニクス新棟302講義室
  • 第98回(デザインガイア2000):発表件数:5件(デザインガイア全体では53件)、11月29日・30日、テーマ:VLSI設計の新しい大地を考える、ラフォーレ琵琶湖、電子情報通信学会(VLSI設計技術研究会(VLD)、集積回路研究会(ICD)、コンピュータシステム研究会(CPSY)、フォールトトレラントシステム研究会(FTS))、情報処理学会(計算機アーキテクチャ研究会(ARC))と共催
  • 第99回:発表件数:16件、1月11・12日、テーマ:FPGAとその応用および一般、草津セミナーハウス、電子情報通信学会(VLSI設計技術研究会(VLD)、コンピュータシステム研究会(CPSY))共催
  • 第100回:発表件数:5件、2月9日、テーマ:VLSI設計とテストおよび一般、機械振興会館地下3階2号室
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
    以下に示すシンポジウムを開催した。
  • DAシンポジウム2000 7月17~19日 浜名湖遠鉄ホテルエンパイア 発表件数:40件
3.その他の活動

編集委員会を組織してジャーナル特集号「システムLSIの設計技術と設計自動化」の論文募集、編集を行った。運営委員会を年度内に4回開催し、以上の活動や全体の方針を審議決定した。

4.総括

本研究会は、システムLSIを中心とする電子装置の設計技術、設計自動化技術の研究分野をスコープとして活動している。
平成11年度に実施された「設計自動化研究会」からの改称と、それに伴うスコープの拡大、活動の活性化が実を結び、平成12年度内に10%以上の登録会員数増加を達成することができた。また、研究会単独主催の「DAシンポジウム」は年々参加者が増大し、140名を数えるに至っている。

5.その他

本研究会は、平成13年度で丸30周年を迎え、研究会の更なる活性化に向けて幾つかの魅力的な記念イベントを予定しております。皆様のご参加をお待ちしております。
また、21世紀に向けて、本研究会が今後共、常に時代の要請に的確に応えながら、将来の電子機器の設計およびEDA技術の先端研究開発の交流の場として、皆様のお役に立てるよう一同頑張って参りたいと存じます。今後共ご支援の程お願い申し上げます。活動予定については、下記をご参照ください。
 http://cas.eedept.kobe-u.ac.jp/SLDM/

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◆ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)研究会

[主査:佐藤三久、幹事:須田礼二、妹尾義樹、横川三津夫]

1.定例の研究会活動報告

第81~85回の研究発表会を開催した。第81回は、電子技術総合研究所で開催し、第82回は例年通りSWoPP'00(松山にて開催)にて開催した。83回は九州大学情報基盤センター、第84回は理化学研究所にて開催し、第85回は今回で8回目となる「ハイパフォーマンスコンピューティング、アーキテクチャ、オペレーティングシステムの性能評価」に関するワークショップHOKKE-2001を計算アーキテクチャ研究会と共催で、はこだて未来大学にて開催した。当該年度の発表件数は101件であり、1999年度(99件)と発表件数は若干増加しており、依然として、この分野の研究活動が活発に行われている。この数年の傾向として、従来ハイパフォーマンスコンピューティングの主役であったスーパーコンピュータや超並列計算機に加えて、ワークステーションやPC等の急激な高性能化、また、それらをネットワークで結合することにより並列計算環境を構築する、いわゆるクラスタ技術関連の研究発表が多くなっている。また、広域のネットワークを利用したグローバルコンピューティング関連の発表も多くなっている。例年、3月に北海道にて開催している性能評価に関するワークショップHOKKEは今年で8回目となり、定例の研究発表の場として定着している。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 平成12年並列処理シンポジウム(JSPP2000)
    例年通り、ARC研究会等と並列処理シンポジウムを共催した。並列処理は、高性能計算のための主要な手段になっており、本研究会にとって重要なシンポジウムとなっている。このシンポジウムでは並列応用、性能評価、並列数値計算等の分野を主に担当した。
3.総括

研究会の研究発表の傾向にも見られるように、ワークステーションやPC等の高性能化、計算機クラスタ技術による並列計算など高性能計算を支える技術革新により、研究会の関連する分野の裾野が広がっている。それにより、発表件数だけでなく研究会への参加者も増え、研究会の活動は活性化している。さらに、ハイパフォーマンスをキーワードとして、ハードウエアからソフトウエア、数値計算アルゴリズム、並列処理、システム性能評価、科学技術計算応用と多岐に渡る技術分野の議論の場となっている。また、内外ではインターネットの発展に伴い、HPC分野でもグローバルコンピューティングへの興味が高まっている。研究会担当分野の方向性より、ハイエンドコンピューティング、科学技術計算に関連する内容が多いため、発表は大学や研究所からが多いが、産業の発展を広く支える基盤的技術としてハイパフォーマンスコンピューティングの重要性はさらに増しており、応用分野のユーザならびに産業界に対し、これからも広く参加者、発表者を呼びかけたい。

4.その他

本学会の研究会改革の流れを受けて、本研究会が参加し発刊を始めたトランザクション:ハイパフォーマンスコンピューティングシステム(HPS)は予定通り、当該年度において2号が発刊された。編集委員会は順調に運営されており、この論文誌が本研究会の研究分野の定評のある発表の場となり、新しい発展に寄与することを期待する。

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◆プログラミング(PRO)研究会

[主査:柴山悦哉、幹事:天海良治、伊知地宏、小野寺民也]

1.定例の研究会活動報告

第29~33回の研究発表会を開催した。総発表件数は63件であった。このうち、第30回(8月、SWoPP2000)と第22回(1月)が他研究会との連続開催であり、残りの3回が単独開催である。
平成12年度も、トランザクション:プログラミング(PRO)と密着した体制で研究発表会を開催した。トランザクション(PRO)に投稿された論文は、まず研究会で発表され、発表会の直後に開催されるトランザクション(PRO)編集委員会において、参加者全員で議論し、査読者を定めて本査読を行なった。投稿の有無に関わらず、1件あたり発表25分、質疑・討論20分の時間を確保し、参加者が研究の内容を十分に理解するとともに、発表者にとっても有益な示唆が得られるように務めた。各回に特集テーマを定めたが、特集テーマと直接は関係しない発表も常に受け付けるようにした。発表総数63件のうち、投稿を伴うものの件数は48件であった。平成12年度投稿論文の総採録件数については、若干不確定な部分が残されているが、27件になると予想される。採択率は約56%となる。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
    次のシンポジウム・ワークショップ等を共催・協賛した。

  • 平成12年並列処理シンポジウム(JSPP2000)
    5月30日~6月1日、情報処理学会5研究会および電子情報通信学会3研究会による共同主催。

  • 日本Lispユーザ会議(JLUGM)
    5月18・19日、日本Lispユーザ会に協賛。

  • 第8回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2000)
    12月6~8日、日本ソフトウェア科学会「インタラクティブシステムとソフトウェア」研究会に協賛。
3.総括

トランザクション(PRO)の刊行も3年目となり、今までは主として軌道に乗せるための努力を行ってきたのに対し、平成12年度は安定した運用を行うことが目標となった年であった。登録会員数、発表申込件数、投稿論文数、採録論文数等の各種指標を見ても、すべてほぼ1999年度並であり、安定期に入ったように感じられる。平成12年度は、ボランティアの負荷を軽減し、持続的に維持できる体制の模索を行った。
発表会とトランザクションをリンクさせ、1件45分の時間を確保する方式は、現在までのところ、非常にうまく機能しており、議論の活性化、的確で迅速な査読に役立っている。編集委員会を発表会直後に開催するため、査読候補者と編集委員が自然に多数参加することになる。そして、これら見識に優れた参加者が、活発な議論をリードする役目を担っている。またトランザクションの論文評価という観点からは、単純な疑問点は直ちに照会できるため、査読期間の削減に役立っている。研究内容に関する理解を参加者が共有し、さらに、編集委員会でも採否の方向性について意見を交換することができる。これが、論文評価をより的確に行うことにつながっている。また、査読者の心理としても、査読を迅速に行わないと、発表会でのやりとりをだんだん忘れてしまうので、結果的に、査読の迅速化をうながすことにもなっている。

4.その他

当面の大きな課題として、ディジタル化に対応した運営方法の模索をあげることができる。トランザクションと研究報告のディジタル化は、従来限定的であったサーキュレーションを拡大するためのチャンスであると同時に、研究会の財政的な存立基盤を揺るがす可能性ももっている。平成13年度は、この問題に対する当面の解を探していきたいと考えている。
本研究会は、基礎理論から応用技術までプログラミングに関する広い分野を守備範囲としている。システム開発の現場で得られたノウハウに関する報告なども歓迎しているが、現時点では通常論文に位置づけられる成果報告が中心となっている。価値はあるが従来の論文にはなりにくい報告を増やすための努力を、積極的な発掘活動まで含めて、行いたいと考えている。

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◆アルゴリズム(AL)研究会

[主査:今井 浩、幹事:稲葉真理、岩田 覚、田島 玲]

1.定例の研究会活動報告

第73~77回の研究発表会を開催した。発表は計50件であった。発表内容は、グラフ・ネットワークに関するアルゴリズム、計算幾何学、近似アルゴリズム、量子計算、並列・分散アルゴリズム、計算複雑度理論と多岐に渡っている。今年度より、毎回の研究会において招待講演を企画しており、幅広いアルゴリズム研究における各分野の最先端の動向を知るよい機会となっており、さらに次
の何を研究すべきかを示すものにもなっており、来年度もこの企画を継続、さらに充実させる予定である。
他研究会との連携として、数理モデル化と問題解決研究会と1回、さらに電子情報通信学会(コンピュテーション研究会)と1回、同回路とシステム研究会・ コンカレントシステム研究会と1回の連続開催を行い、これら研究会の間の研究交流も行った。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

小規模国際会議として、韓国の研究会と連携してアルゴリズム・計算日韓共同ワークショップを、科学研究費特定領域研究(B)「アルゴリズム工学」の共催を得て、東京大学において7月21・22日に開催した。発表件数は韓国より9件、日本より11件で、1件については共同研究の成果についてであった。多数の両国の若手研究者を始めとして75名の参加を得て、盛会となった。この小規模国際会議は継続して行う予定で、平成13年度は釜山での開催する。

3.総括

情報科学・情報工学の土台であるアルゴリズムを研究する研究会として、新規挑戦分野を開拓していくことが重要であり、そのためにも平成12年度より企画している招待講演が非常に役にたっている。第一線のお忙しい先生方に、毎回1時間にわかってよくまとまった講演を頂いており、研究会参加者の増大にもつながっている。
昨年度、日程調整ができずに実現しなかった数理モデル化と問題解決研究会との連続開催を実現することができ、また従来から連続開催していた電子情報通信学会の研究会とも連続開催でき、招待講演の共有など工夫もこらしたものとなった。
文部科学省科学研究費特定領域研究(B)「アルゴリズム工学」の最終年度にもあたり、日韓ワークショップへの共催、さらには参加の面で、非常に本研究会の活動がさらに増進する要因ともなった。特に、組合せ最適化・離散システム論の面での研究推進に目を見張るものがある。

4.その他

情報処理の土台となるCS領域の研究会として、継続して基礎分野の充実を図るとともに、新規重要分野の開拓が行われつつある。たとえば、量子計算がその際たるものである。そのためにも、招待講演をさらに発展させた新規分野のチュートリアル開催など研究普及面でのさらなる企画も望まれる段階といえる。

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◆数理モデル化と問題解決(MPS)研究会

[主査:富田悦次、幹事:秋山 泰、城 和貴、古瀬慶博、三木光範]

1.定例の研究会活動報告
    平成12年度は研究発表会を5回(第29~33回)開催した。

  • 第29回:5月12日、於電気通信大、発表8件(招待講演1件)、参加者数約35名。
  • 第30回:6月27日、於Monte Carlo Resort、 Las Vegas、、発表10件、参加者数約20名。
  • 第31回:9月21・22日、於東北大、発表18件(招待講演1件)、参加者数約55名。AL研究会と連続開催。
  • 第32回:11月21・22日、於日本原子力研・関西研究所、発表17件(招待講演4件)、参加者数約55名。創造的研究のための大規模データマネージメント研究会と同時開催
  • 第33回:3月15・16日、於北陸先端科学技術大、発表19件、参加者数約40名。人工知能学会(SIGMBI)と連続開催。

    招待講演を除いた発表の内訳は、数理モデル化全般が15件(新しいモデルの提案、モデルの改良、等)、数理モデル応用が51件(回路/VLSI、スケジューリング、流通・トラフィック、並列分散処理、工学・物理解析、ゲノム、NN/AL等、ゲーム工学・理論、ソフトウェア工学)であった。新たな傾向としては、特定分野で確立された手法を他の分野の問題解決手法として新規導入し、ユニークな観点から解決を試みる事例が多く見い出されてきたことである。平成12年度発表件数も計66件と、毎年発表件数は増加を辿ってきており、2日間の開催で対応してきた。これには、平成11年2月に第1号を発行したトランザクション:数理モデル化と応用(TOM)の存在が普及しはじめたことも関係すると考えられる。年2回の発行を標準としており、3月時点でTOM第4号の刊行作業も完了した。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 「新しい計算パラダイム~量子/分子コンピュータ最前線~」
    12月14・15日、於NKK本社、一般講演13件、基調・招待講演他3件、ポスター/デモセッション7件、参加人数約80名。
    第61回全国大会(10月16日:於愛媛大)シンポジウム「新しい計算パラダイム」にはMPS研究会としては、協賛として参加した(実行委員長:MPS主査富田)。この一般向けチュートリアルを含んだ全国大会のパネルデスカッションを受けて、当該分野の研究者レベルのシンポジウムを初めて開催した。研究会として第7回目のシンポジウムである。
    ブレークスルーを目指した新しい計算パラダイムに関する計算理論、アルゴリズム、デバイス実装技術、システム実装方法、適用可能な応用事例などについて招待講演、発表を行った。当初予定していた予稿集が完売であったことは、この分野における国内研究の現状を理解する上で、研究者間の情報がいまだ少ないことを思わせられる。当日は学問的進歩にとどまらず。学際的な内容について、その実現可能時期、応用可能時期に関する予測を含めて、産・官・学が熱心に議論する場がもて、盛況であった。
3.総括

本研究会活動の特色は、論文誌の発行に負うところが大きい。この為、トランザクション(TOM)(編集委員長:白石洋一)の編集・査読体制の一層の充実を追求してきた。投稿資格や論文の言語の問題も含め、事例紹介や問題提起に重点をおいた論文、誌上討論などについても、出来る限り多様な形を認めて取り上げる態勢を検討実施してきた。これら研究会活動体制を維持するため、新たに副幹事、協力委員等の研究会委員制度を実施した効果が現れてきた。シンポジウム等の企画実行も上記と連動し、積極的に実行委員を募り、機動的な体制作りとその運営を実践している。

4.その他

本研究会は理工学上の問題に関するモデル化と解決アルゴリズム両面に関わる研究を扱う研究会として発足し、6年目を迎えた。論文誌TOMの発行も3年目を迎え、さらなる国際化の議論も進めている。国立研究所、大学の独立行政法人化が進行・検討される折、数理モデルの創造と実践の両側面から、また技術移転という観点からも、本研究会の重要性は益々増してきている。産・官・学の共同の場として積極的に活動を強化していきたい。

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情報環境領域


◆マルチメディア通信と分散処理(DPS)研究会

[主査:宮部博史、幹事:勝本道哲、串田高幸、櫻井紀彦、東野輝夫]

1.定例の研究会活動報告

第98~102回の研究発表会を開催し、第101回は、コンピュータセキュリティ研究会との合同開催であった。マルチメディアによる高度情報通信ネットワークと分散処理システム(高速通信、分散コンピューティング、マルチメディア情報通信、知的通信、プロトコル、分散協調など)関連の発表を中心に総計93件の発表があった。
特に第100回では、特徴的5分野(教育、行政、福祉・医療、エンタテイメント、法律的側面)における利用者の視点からの要求をテーマとした特別講演セッションを企画し、好評を得た。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • マルチメディア、分散、協調とモーバイルシンポジウム(DICOMO2000)
    6月28~30日、於ゆのくに天祥(石川県山代温泉)、発表件数:129件。
    本シンポジウムは、本研究会、GW研究会、MBL研究会、DSM研究会、ITS研究会の共催、CSEC研究会、HQI(高品質インターネット)研究グループの協賛のシンポジウムで、今年度で4回目の開催であった。会議には207名の参加者があり、発表は4つのパラレルセッションにて行われ、活発な議論が行われた。また2件の招待講演も行われた。
  • マルチメディア通信と分散処理ワークショップ
    12月6~8日、於信州昼神温泉お宿山翠・ホテル伊那華(長野県下伊那郡)、発表件数47件。このワークショップは、本研究会単独のワークショップとして行なわれてきており、今年度で第8回目の開催である。ワークショップに投稿された論文は、それぞれ2名による査読が行なわれ、有益なコメントが返された。また、平成12年度の参加者は78名であった。今年度のワークショップでは、論文発表に加えて、学生セッション「斬新な研究はどのように行なうか」と特別セッション「遠隔教育の現状と将来」が開かれ、そこで活発な議論がなされた。また、投稿された論文の中から、優秀論文賞を4件、ヤングリサーチャ賞を2件、ベストカンバーサント賞が選ばれ表彰された。さらに優秀論文賞の4件は、本研究会の推薦論文として、ジャーナル編集委員会に推薦され承認された。
3.総括

本研究会では、5回の定例研究会、シンポジウムや研究会の関連研究会との合同開催などを通じて、活発な研究発表・意見交換の場を提供してきた。また定例となったワークショップについても、じっくりと議論できる充実した研究発表の場として特に若手の研究者の育成に貢献している。また、研究活動の国際化を推進、IEEEと本学会並びに電子情報通信学会が共同で第8回ネットワークとプロトコルに関する国際会議(ICNP2000:11月14~17日、大阪大学)を主催し、本研究会が運営に貢献した。本国際会議では、30件の論文発表(採択率27%)と2件のキーノートスピーチ、1件のパネルディスカッションが行われ、7ヶ国から146名の参加があり、質の高い、最新成果の発表・議論の場の提供ができた。また、7月4~7日には岩手県立大でICPADS'2000国際会議を、平成13年1月31日~2月2日には別府市のB-ConプラザにてICOIN-15国際会議の開催に協賛し、会議の運営に貢献した。今後も、一層の活性化・国際化を図り、世界レベルでの研究交流の場を提供できるようこの分野のさらなる発展に寄与していきたいと考えている。会員の方々には論文投稿も含め積極的なご協力をお願いしたい。

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◆ヒューマンインタフェース(HI)研究会

[主査:間瀬健二、幹事:大野健彦、椎尾一郎、増井俊之]

1.定例の研究会活動報告
    第88~92回の研究発表会を開催した。

  • 第88回研究会 5月11・12日 電気通信大学 小特集「人間情報処理とインタラクション」および一般
  • 第89回研究会 7月6・7日 はこだて未来大学 小特集「インビジブルコンピューティングと実世界指向インターフェース」および一般
  • 第90回研究会 9月14日 学会会議室 小特集「ユニバーサルデザインと入出力インターフェース」および一般
  • 第91回研究会 10月12・13日 ATR 小特集「音楽とインタラクション」
  • 第92回研究会 1月17・18日 京都大学 小特集「メディアとインターフェース」および一般

    計算機の応用分野やユーザの幅の急速な拡大にともない、従来の計算機入出力装置を使用するものとは異なる新しいインタフェースの発表が非常に多くなっている。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 第5回ヒューマンインタフェース・プロフェッショナル・ワークショップ(HIP5) (第89回研究会と並催)
  • インタラクション2001 3月5・6日 早稲田大学 国際会議場
    シンポジウムは毎年参加者が増大しており、今回は300人もの参加者があった。特に、デモンストレーションは数十件の発表があり大盛況であった。また、今回は計算機科学以外の分野から講演者を招待したが、新しい知見が得られたと好評であった。
3.総括

幹事/運営委員の方々のご尽力により、研究会/シンポジウムともに、大変魅力的なテーマ/場所/発表の研究会を開催することができた。

4.その他

論文公開/掲示板/案内など、Web上での情報共有をすすめていきたいと考えている。このような作業には手間がかかるが、メリットを期待して早急に整備に着手したい。インタフェースの実験場としての効果も期待できると考えている。
研究会は参加者が毎回20~30人程度と少なく、参加者も幹事や運営委員が多く固定している。ヒューマンインタフェース研究会の参加者は従来からこの程度であり、減少しているというわけではないが、他学会の活発な研究会に比べると物足りなさが感じられる。Webでの情報共有に加え、研究会の参加者を増やして議論を活発にするため、実際に参加することのメリットをより増やしていきたいと考えている。シンポジウム以外でもデモンストレーションのセッションを設定したり、有益な講演を併設したりすることを検討している。
研究会積立金がかなりの額になっているため、会員へ還元する企画を検討中である。

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◆グラフィクスとCAD(CG)研究会

[主査:近藤邦雄、幹事:青野雅樹、齊藤隆文、土井章男]

1.定例の研究会活動報告
    本年度は第99~102回の研究発表会を開催した。各研究会の概要は以下のとおりである。

  • 第99回:4月28日開催、8件の発表があった。
  • 第100回:夏の集中研究集会「インターネット時代のCGとCAD」をテーマに9月7・8日に河口湖畔で開催、15件と1件の招待講演があった。
  • 第101回:12月に豊橋技術科学大学にて、「シミュレーション、アニメーション技術」をテーマに行った。11件の発表があった。コンピュータアニメーションにおける動作制ごに関する報告があった。
  • 第102回:学会事務局にて2月16日開催。テーマはコンテンツ制作のための形状処理で11件の発表があった。コンテンツ制作、アニメーションなどの映像制作、インターネット時代のコンテンツ処理などのセッションがあり、第100回の夏の集中研究集会のテーマが発展したものといえる。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

シンポジウムを6月28・29日に画像電子学会Visual Computing研究委員会、SIGGRAPH-TOKYOと合同で開催した。会場は早稲田大学国際会議場である。研究発表と討論を重視するシンポジウムとして高い評価を得ており、投稿数は増したが、発表時間の制限から採録数は21件であった。また、SIGGRAPH、Eurogaphicsに採択された研究の概要を報告してもらう招待講演を2件行った。セッションは仮想人間・仮想都市、ビジュアリゼーション、レンダリング、メッシュ処理、曲面モデリング、カラー処理となった。デジタルコンテンツ制作のための基礎的な技術、インターネットを活用するための形状処理技法、大規模データの可視化への問題意識が高かった。また、「スぺ-スシャトルへのハイビジョンカメラの搭載」と題した特別講演を為ヶ谷秀一氏にお願いし、宇宙からの美しい映像の撮影技術と映像について紹介していただいた。

3.総括

研究会登録会員へのサービスは上記の研究会、シンポジウムの開催のほか以下のことを検討、実施した。

  1. トランザクションの発行について、すこし広い領域を扱うために他研究会と連携して発行することを検討している。このためにCGをテーマとしたジャーナルに論文特集を企画し、発行した。
  2. 学会の第62回全国大会において、特別トラック「コンピュータグラフィクスとビジュアルコンテンツ」を企画し、若手セッションも含め60件を超える発表があった。通常のセッションを加えるとCG/CAD関連の発表は大幅に増加した。ただし、特別トラックの発表は、登録者には研究会報告と異なり配布されない。この点で研究会活動と大会の活動の連携を検討していきたい。
  3. 韓国のグラフィクス研究会との連携を深めるために資料の交換を行った。今後は研究会の合同開催や共同研究などの検討も行う必要がある。

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◆情報システムと社会環境(IS)研究会

[主査:神沼靖子、幹事:魚田勝臣、刀川 真、辻 秀一]

1.定例の研究会活動報告
  • 第74回 特集:デジタル技術が地域を変える-社会・経済・文化へのインパクト-、発表4件、7月29日、松本中央公民館(長野県松本市)
  • 第75回 一般、発表4件、チュートリアル1件、10月26日、学会会議室
  • 第76回 若手の会「ネットワークおよび経営システム」、発表9件、3月22日、専修大学
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 情報システムと社会環境シンポジウム -大学と産業界における情報システム学の教育とカリキュラム-
    1月26日、於国学院大学、特別講演3件、パネル討議、一般講演7件
3.総括

我々は、企業の内外を問わず、日常生活の中で何らかの情報システ ムと共に生活し、常に接触を持っている。本研究会では、そのような多様な情報システムに関する種々の問題点の指摘やその 解決策、利用者と共存するためのあるべき姿などを、情報システムに対して問題意識を持っている利用者、設計者、開発者 などの多様な視点から議論してゆくことを目的として、活動を実施した。平成12年も昨年と同様に情報システムの方法論の提案や、具体事例の紹介・分析を中心として、上記の通り一般および特集テーマの形で研究会を開催した。
まず、「地域活性化のための情報システム」として第74回に、地域情報化における産官学連携の在り方や、ポータルサイトを利用した地域顧客囲い込み戦略などの、アプローチ方法について報告がなされ、地域における情報システムについての理解を深めた。また、一般として第75回に、オブジェクト指向と技術データ管理や、非線形力学モデルを用いた市場と組織の共振についてなどの、情報システムのモデリング手法についての研究発表が行われた。第76回の若手の会では、ゲーム論を用いた経営計画支援システムの開発や、ワークフロー型システムの情報配賦に基づく方式や、再利用可能なWebビジネス情報システムの設計についてなどの、情報システムの方法論の提案や具体例の紹介があり、情報システムの多様な側面からの議論を深めた。
さらに、本研究会での重要テーマの一つで、大学のみならず産業界でもその整備が急務になりつつある、情報システムに係わる人材育成の課題を取り上げ、「大学と産業界における情報システム学の教育とカリキュラム」をメインテーマとしてシンポジウムを企画、開催した。本テーマに興味をお持ちの多数の参加者を得て、長尾真会長(京都大学総長)の特別講演を含めて産官学からの特別講演3件、教育方法論の提案や具体的な教育実践例の報告など7件の一般講演、さらにパネル討論による情報システム学のカリキュラムについての提案と討議により、今後の情報システムの人材育成について広く活発に議論を行うことができた。

4.その他

情報システムの研究を活性化させるために、情報システム論文の評価基準案を提案し、多数の良い論文を募るための検討を開始した。これに関連して、研究会誌の試行版として昨年度に実施したシンポジウムでの講演を収めたCD-RODを作成した。また、活性化のもう一つの方法として、情報システム研究に重要な課題やテーマについて、より広く理解していただくためにチュートリアルを開き、情報システムの方法論の普及に努めることを開始した。これらについては、これまでの研究活動である情報システムの課題の整理・体系化活動とともに、平成13年度も積極的に実施していく予定である。

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◆情報学基礎(FI)研究会

[主査:大山敬三、幹事:仲尾由雄、中川裕志、中谷多哉子、福島俊一]

1.定例の研究会活動報告
    第58~61回の研究発表会を開催した。

  • 第58回はテーマを「新ミレニアムとデータベース・情報学・そして女性科学者および一般」として、DBS研究会と合同開催し、20件の発表と約60人の参加者があった。併せて招待講演およびパネル討論会を開催し、130名あまりの参加者があった。
  • 第59回はテーマを「ITサービス新時代の情報メディア技術および一般」として、DD研究会と合同開催し、7件の発表と、約40人の参加者があった。
  • 第60回はテーマを「ディジタル情報の管理と利用/流通」として、ディジタル図書館ワークショップと共催し、10件の発表と約60人の参加者があった。
  • 第61回はテーマを「自然言語処理と情報検索・Web情報管理および一般」として、自然言語処理研究会と合同開催し、29件の発表と約90人の参加者があった。

    以上、4回の研究発表会での発表件数の合計は66件(平成11年度59件)であった。本研究会のテーマは幅が広く、他の多くの研究会と重なる部分があるために、関連する研究会との合同開催を多く企画した。従来から扱っていた情報の分析・記述・表現、情報検索などのテーマに関する関心が高まっており、各回とも多くの参加者を集めた。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

日本学術会議ほかと共催で、2001年情報学シンポジウムを「21世紀の情報化社会・ネットビジネスを支える情報学/情報技術」というテーマで開催した。福祉・教育・ビジネス、映像コンテンツの開発など多様な側面について、第一線の研究者、ビジネス関係者による講演と討論が行われた。1日目は、「情報学の未来」というテーマで、組織委員長挨拶、基調講演、招待講演1件、一般発表2件、パネル討論、2日目は、「ネットビジネスと情報技術」というテーマで、招待講演4件、一般発表3件が行なわれた。招待講演、パネル討論の内容はいずれも充実したものであり、参加者からの高い評価を得た。しかし、プログラムが充実している割には、参加者数が例年にくらべ69名と少なかったことは残念である。運営や広報の方法、一般講演のあり方など、今後の課題として取り組みたい。

3.総括

本研究会の基調テーマは、情報の分析・記述・表現、コンテンツの構築・管理・流通、情報検索全般、ディジタルライブラリ、情報利用、その他であり、最近の研究発表の動向としては、Web情報の検索・解析・管理、XML応用、パーソナライゼーションなど、本研究会の対象分野における新しい情報環境への展開がめざましい。
情報に関する基礎的な側面を対象としていることから、技術的あるいはシステム的指向をもつ他研究会と補完することにより新たな領域への一層の展開が期待されることから、引き続き他研究会との連携を図ってゆく予定である。

4.その他

情報処理学会では出版の電子化を推進しており、本研究会としても率先して電子化を進めるべく、まず手始めに情報学シンポジウムの講演論文集をオンライン公開した。今後も研究報告やトランザクションのWeb購読対応、Webによる研究会活動の広報など、積極的に進めてゆきたいと考えている。
DBS研究会と合同で、トランザクション:データベース(TOD)を第9号まで発行した。
引き続き内容の充実と購読者数の増加を図るとともに、関係の他研究会へ参加を呼びかけてゆきたい。

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◆情報メディア(IM)研究会

[主査:上林憲行、幹事:岡林みどり、久保田晃弘]

1.定例の研究会活動報告

平成12年度は、定例研究会を3回、HI、GW研究会との共催シンポジウムを1回開催した。
第38回研究会は、7月11日に情報処理学会会議室にて開催された.研究会では「知識スペースに関する横断的な研究トピックス」の特集に関連する9件の発表があり、21名参加者を得て活発な意見交換が行われた.
第39回定例研究会は3月9日、ゆうぽうと東京簡易保険会館あやめ会議室に於いて開催された.研究会は「域社会の情報化戦略-先駆的事例紹介」の特集で28名の参加者を得て7件の発表があった。特に、地域社会にとって、真の情報化の恩恵は何かに関して戦略的な問題提起と地域社会に根ざした先駆的な事例紹介があり活発でかつ率直な意見交換が行われ研究者と実践者の交流の場としても評価できる.
第40回定例研究会は3月23日にゆうぽうと東京簡易保険会館において開催された。「情報メディア、情報生態系の新たなフロンティア」の特集を組み、歴代の主査や幹事が中心となり情報メディア研究会のこの10年のエピローグにふさわしい6件の発表を行った。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

平成12年度は、HI研究会、GW研究会との共催シンポジウム1回を企画実施した。シンポジウム名は、インタラクション2001、3月5日・6日、早稲田大学国際会議場にて開催された。協賛等も毎年増え、参加人数も309名(計画:220名)を数え、プレス関係からの取材依頼も多く発信力のある発表者も参加者も触発される大変ユニークな情報処理学会の研究会主催の研究交流の場としてのシンポジウムとしては最も成功している。

3.その他

すでに会告でお知らせをしておりますが、本研究会は、平成12年度の活動をもち、創立以来10年の活動に一区切りをつけることになりました。
10年前は、現在のように学会において新しい潮流を創る研究会が自由に設立できる環境になく、その設立に際しては同様な研究会が欧米にないということで多少苦労しました.また、従来のモード1の研究コミュニティの活動原理ではなく、社会的コンテキストを基軸としたモード2の活動原理を率直に研究会の運営スタイルに反映することも設立の目的でした.具体的には研究者中心のアカデミアスタイルの研究発表ではなく、参加者が研究の新しいヒントを得られる内容を中心に据え発表時間と質疑時間を充分確保することに主眼を置いた運営を心がけてきた.こうした運営スタイルは従来の研究会とは異なり、当初は異質な研究会と見られていたが、こうしたスタイルは現在では広く他の研究会にも浸透して行ったと思います。また、本研究会のシンポジウムは、新しい知見の獲得と異分野交流を行う目的で設定し毎回参加者に触発されたという多くの評価を得ました。
研究面で特質すべきことは、「情報メディア」、「情報の生態系」等の研究分野の斬新な切り口をいち早く世界に先駆けて提示できたこと、研究会の発表の中からは、「超流通」、「ミームメディア」等の世界的に影響を与えた研究成果が発信され、新しい研究潮流を創りだす様々な分野を提示できたことは大いなる成果だと考えられます。さらに、10年は前には、情報メディアは新しい概念用語でしたが、現在では世の中で広範に浸透し使われるようになりました.
研究会としては、設立当初から10年を一区切りと考え、単に継続するための研究会活動ではなくテーマも研究コミュニティも新しい環境へそれぞれが発展的に適合して行くことを念頭において活動を進めてきました。また、10年の歳月が過ぎ、研究会メンバーも「情報メディア」を母体とした新しい分野をそれぞれ切り開く状況となり、それぞれがまた新しい挑戦に取り組む転換期がきました。
以上の理由で約3年ほどの議論を経て、研究会活動を平成12年度を持って終了することに決定しました。
こうした、大変ユニークなスタイルを貫いた本研究会の運営に尽力をいただきました歴代の主査、幹事および連絡委員の方がさらに多くの登録会員の方にはこの紙面を借りてお礼を申し上げますとともに、更なるご活躍を祈念いたします。

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◆オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)研究会

[主査:松本修一、幹事:笠井裕之、川田亮一、八島由幸]

1.定例の研究会活動報告
    第29~32回の研究発表会を開催した。

  • 第29回 6月2日、早稲田大学工学部、発表件数5件。動画像からの移動物体抽出、実時間の人物顔合成手法、IPベースの遠隔講義システム、中継用のHDTVコーデック、低ビットレート用MPEG-2トランスコーダなどについて研究報告があり、活発な討論が行なわれた。
  • 第30回 9月22日、富山大学工学部、発表件数13件。画質評価モデル、感性情報再現のためのオーディオシステム、対戦型ゲームを用いたネットワーク品質評価、CPU能力に追随するソフトウェアエンコーダなどに関する研究報告の他、動き情報を動画検索・セグメンテーション・トラッキングなどへ適用するアプローチについてのチュートリアル講演が行われた。
  • 第31回 12月14・15日、北海道大学工学部/名古屋大学工学部、発表件数44件。電子情報通信学会と映像情報メディア学会との共催で、各大学を衛星回線で結んで行われた。画像符号化や信号処理に関連して、ウェーブレット変換、フラクタル符号化、ベクトル量子化、ロスレス符号化、MPEG応用などへの新しいアプローチが紹介された。また、ITSに関連しての特別講演が行われるなど、様々な分野の発表が多数行なわれ、質疑応答も活発であった。
  • 第32回 3月2日、高知工科大学、発表件数15件。コンテンツの自動要約、ビデオからのテロップ検出、ソフトウェアコーデック、スケーラブル符号化、動画像インデキシング、アニメーション符号化、電子透かしなどの研究報告が行われた。また、ビジネスモデルとしてのASP論議とComdex Fall 2000でのASP関連技術の動向を紹介する特別講演が行われた。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

平成12年度は実施なし。

3.総括

本研究会は3年ほど前から地方開催を積極的に推進している。これにより開催地方の特徴ある研究内容が紹介されたり、特別講演が行われたりして発表件数の増加や発表分野の拡大を図ることができた。画像の符号化や検索、MPEGやJPEGなど国際標準方式に関連する発表は継続して多いが、近年の特徴として、IP映像伝送・スケーラブル映像配信・遠隔講義・トランスコーダなどネットワークを絡めた処理やシステムの発表が増えている。また、オーディオ関係は数は少ないものの、感性などを絡めた興味深い研究も発表されており、ビデオとオーディオのインタラクションなど研究会としての新しい分野のきざしが期待できる。

4.その他

ブロードバンドネットワークが整備されつつある今、そこを流通するオーディオ・ビデオコンテンツに関連する処理やシステムの技術が非常に重要性を増している。今後とも、本研究会は、オーディオビジュアルに関連するMPEGなどの標準化機関やデファクト標準を検討するフォーラムなどとも密接な関係を維持しながら、研究活動を積極的に進めて行きたいと考えている。その一環として、平成13年度9月には、MPEG-7国内小委員会との共催で、MPEG-7標準化の第一線で活躍しておられる専門家の方々をお招きし、デモンストレーションを含めてMPEG-7最新動向を紹介するシンポジウムを開催予定であるので、多数の方に参加いただきたい。

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◆グループウェア(GW)研究会

[主査:岡田謙一、幹事:清末悌之、垂水浩幸、坂内祐一]

1.定例の研究会活動報告
    平成12年度は以下の通り、第36~39回の研究会を開催した。

  • 第36回:5月18・19日 於岩手県立大学、特集「グループウェアと知能ソフトウェア工学一般」、電子情報通信学会(知能ソフト工学研究会)と共催、発表件数18件、招待講演1件、参加人員45名
  • 第37回:10月19日 於NTT横須賀研究開発センター、特集「コミュニティウェアとサイバースペース」および一般、VR学会仮想都市とサイバースペース研究会と共催、発表件数11件、参加人数43名
  • 第38回:1月18日 於国立情報学研究所、発表件数10件、参加人員31名
  • 第39回:3月22・23日、於鹿児島大学、特集「ディスタンスラーニング」および一般、発表件数14件、参加人数 27名
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 「マルチメディア、分散、協調とモバイルシンポジウム(DICOMO2000)」共催
    6月28~30日、石川県山代温泉ゆのくに天祥にて、DPS研究会、MBL研究会、DSM研究会、およびITS研究会と共催で開催した。発表件数129件、招待講演2件、参加者208名であった。4パラレルセッション構成で活発な討議が行なわれた。

  • 「インタラクション2001」共催
    3月 5・6日、早稲田大学国際会議場にて、HI研究会、IM研究会と共催で開催した。発表件数12件、招待講演1件、インタラクティブ発表56件で、参加者309名であった。活発な討論が行われた。

  • 第62回全国大会 特別トラック「グループウェアとネットワークサービス」主催
    3月 13~15日、第62回全国大会(於慶応義塾大学)において特別トラック「グループウェアとネットワークサービス」を主催し、82件(14セッション)の論文発表、基調講演1件、招待講演1件、チュートリアル3件、企業デモに5社の展示があり、大盛況であった。論文発表の各セッションにおける優秀な発表に対して「特別トラック優秀発表賞」を授与した。
3.総括

平成12年度も、平成11年度に引き続き上記に示すような活発かつ多彩な活動を行うことができた。第62回全国大会特別トラック「グループウェアとネットワークサービス」の成功に見られるように、インターネットの急激な普及に伴い、従来のグループウェアで対象にしてきた研究領域がネットワークサービスの分野にまで広がってきたため、平成13年度より研究会名称を「グループウェアとネットワークサービス研究会」とし、従来より広範囲の分野での研究コミュニティ形成を図っていく予定である。

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◆分散システム/インターネット運用技術(DSM)研究会

[主査:箱崎勝也、幹事:相原玲二、藤崎智宏、松浦敏雄]

1.定例の研究会活動報告
    年間計画に基づき以下の通り研究会を開催した。
    4回の研究会で合計 38件の発表があり、各回平均の参加者数は約50名であった。
    研究会ではネットワークシステムの構成法、利用者認証方式、トラフィック改善の方法、ネットワーク性能の評価、運用監視方法などの幅広いテーマについて、多くの発表がなされ、活発な討議がなされた。新しい傾向として、初等中等教育における情報教育の導入に伴い、学校におけるネットワークの構築、管理・運用に関する研究発表等が増えつつある。

  • 第1回 5月26日 電気通信大学
  • 第2回 7月10・11日 北海道大学
  • 第3回 9月29日 インテック(富山)
  • 第4回 12月1日 和歌山大学
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

2月1・2日の両日に渡り、名古屋大学シンポジオンで開催した。招待講演3件、一般講演16件、パネルディスカッションから成り、約100名(招待者含む)の参加を得て、2日間を通じて活発な議論が行われた。今回のシンポジウムの参加者数は、前回実績を上回ったものの、計画数は下回った。招待講演では、サービスとセキュリティの面でのネットワーク管理の現状と将来動向、汎用ドメインの最近の話題、ITによる自動車産業の変革に関して、深く広い話題の提供を頂いた。一般講演では、分散システム運用管理技術、分散運用プラットホーム、大学教育ネットワーク環境、分散システムの運用と性能評価というテーマで、本シンポジウムの趣旨にふさわしい実際的・実用的な内容にあふれる論文発表が行われた。特に、多数の応募から選考の上決定されたため、研究発表の内容・質の両面で好評であった。パネルディスカッションでは、アクセス網としての光ファイバー、無線、デジタル加入者線、 ケーブルTV回線等の各メディアの技術と運用の現状と今後の見通しについてパネリストからの報告を得て、興味深い議論が行われた。企業展示については8企業から出展があり、無線LAN、DV/ATM、MPEG2 VODなどホットな製品の紹介が行われたが、講演の合間のみの見学となり、見学時間を十分に確保できなかったことが残念であった。このように今回のシンポジウムは、本研究会のこれまでの成果を集約するとともに、今後の発展の方向性を示唆するものであり、参加者にとって大いに役立つものであった。

3.総括

研究会、シンポジウムに加えて、DICOMOシンポジウムに共催という形で参加した。このシンポジウムでも十数件の本研究会に関連したテーマの研究発表が行われた。
また、平成12年度初めて、本研究会が中心となり、『インターネット応用システムの構築と運用管理』をテーマとするジャーナル特集号を企画し、論文募集を行った。38件の投稿があり、最終的に13件を採録とし、Vol.41、No.12として発刊した。平成13年度も引続きジャーナル特集号の発刊を計画している。
研究会活動・シンポジウム等を円滑かつ活発に進めるため年5回の運営委員会を開催した。

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◆デジタル・ドキュメント(DD)研究会

[主査:安達 淳、幹事:市山俊治、大野邦夫、高橋善文]

1.定例の研究会活動報告

第23~27回の研究会を開催し、22件の発表と、1件の招待講演があった。第24回は情報学基礎研究会と合同で開催し、第25回は地方開催として大阪で開催した。第27回は第62回全国大会(学会創立40周年記念全国大会)のイベントの一つとして、『Webデータベースの基盤技術としてのXML』というテーマで協調開催し、吉川正俊氏(奈良先端大)によるテーマ名と同じタイトルの招待講演と5件の発表が行われた。上記5回の研究会のうち、3回は日本工業技術振興協会およびJavaコンソーシアムXML部会との共催である。発表件数は合同開催、協調開催の場合は1回当たり6~7件であったが、通常の研究発表会では3、4件に押さえ、討議の時間を十分に取るようにした。参加人数は平均20名であった。
発表内容は、昨年度に引き続きXML関連の発表が非常に多く、XMLの仕様、処理系、応用などXML関連の発表が16件に上った。XMLの仕様では、G-XML(地図情報)、XHTML、SVG、それらの複合文書、デジタル署名等の発表があった。XMLの処理系や応用では、文書共有、ナレッジマネージメント、アンケート、1to1マーケティング、イメージ文書処理、文書変換等の発表があった。その他、FIPAエージェントへのXML適用事例やE-ビジネスにおけるXML応用事例に関する発表があった。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

平成12年度は実施なし。

3.総括

ここ2、3年、XMLに関する発表が増加してきたが、本年度はその傾向がさらに顕著になり、発表の7割以上を占めるまでになった。こうした関心の高まりの中で、本年度は学会創立40周年記念全国大会においてXMLをテーマとする研究会を協調開催した。この新しい試みは、通常開催時の4倍もの参加者を得て大成功を収めた。デジタル情報共有、交換の共通基盤としてXMLは今後もますます多方面
への適用や応用が進むと考えられる。本研究会が、本学会においてXMLに関連する研究発表や議論の場を提供する中心的な研究会としての役割を果たしていくためには、より幅広い分野からの発表や参加を得て、活動を活性化していく必要があろう。
本研究会は発足当初から、1件当たりの発表時間を長く取って、十分に討議が行えるようにするというスタイルで運営してきた。そのため、発表件数は比較的少ないけれども、深く充実した議論を行うことができた。また、運営委員による発表勧誘や推薦を中心としたプログラム作りを行ってきた結果、多くの関心を集める実用性の高い技術について発表して頂くことができた。
今後は、これまでの運営方針によりもたらされた良い面を損なわないようにしながら活動を活性化していくことが大切である。

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◆モバイルコンピューティングとワイヤレス通信(MBL)研究会

[主査:水野忠則、幹事:井戸上彰、高橋 修、高橋克巳、渡辺 尚]

1.定例の研究会活動報告

第13~16回の研究発表会を開催し、合計54件の発表があった。発表件数は平成11年度(55件)と同程度であった。発表内容は、モバイルネットワーク・アーキテクチャ/プロトコルに関するものから、モバイル環境に適したユーザインタフェース、符号化、言語などの各種要素技術や端末技術、位置情報などの各種アプリケーションやアドホックネットワークなど多岐にわたっており、本研究会で扱う分野がさらに拡大・発展していると言える。また、第13回は電子情報通信学会(モバイルマルチメディア通信時限研究専門委員会)、第15回はITS研究会との共催であり、他学会や他研究会との継続的な交流も行っている。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • モバイルコンピューティングとワイヤレス通信シンポジウム2000
    10月13日、ソニー会館にて、「位置情報コンピューティング」の標題で開催した。99年度MBL研究会優秀論文(17件)の表彰および研究発表が行われた後、太田氏(J-PHONE東日本)により「J-PHONEの位置情報サービス」島氏、(ロケーション・エージェント)により「位置情報流通のためのサービスプラットフォームについて」、板生氏(東大)により「位置情報・センサ情報とネイチャーインタフェイサ」と題してそれぞれ基調講演が行われた。その後、高橋氏(NTT)の司会により「位置情報をどう使う?」をテーマとして4名のパネラーの意見表明・討論が行われた。参加者数は約100名であり、位置情報をキーとしたテーマについて活発な意見交換が行われた。

  • DICOMO 2000シンポジウム
    平成12年6月28~30日、加賀市山代温泉にて、DPS研究会、GW研究会、DSM研究会、およびITS研究会との合同で開催した。CSEC研究会およびHQI(高品質インターネット)研究グループの協賛も得て、一般論文129件、招待講演2件の発表があった。発表件数も年々増加しており、複数の研究会に関連する発表テーマも多く、合宿形式で有意義なシンポジウムであった。
3.総括

本研究会が発足して4年が経過したが、その間に携帯端末を利用したモバイルインターネットの急速な普及やIMT-2000の標準化・実用化も進み、本研究会に関連するテーマは技術的にも社会的にもさらに広がりを見せている。次年度以降も、研究会やシンポジウムの開催、運営委員会での意見交換、ジャーナル特集号、研究会ホームページの充実などの活動を継続するとともに、より高度なモバイルコンピューティング環境やモバイルアプリケーションをベースとした新しい社会像なども含めたより幅広い観点も交えて、研究会をより発展・充実させるようにしたい。

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◆コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会

[主査:佐々木良一、幹事:岡本栄司、林誠一郎、村山優子]

1.定例の研究会活動報告

平成12年度は、第9~12回の研究発表会を開催し、発表件数合計80件にのぼった。このうち、第10回の研究発表会では、セキュリティ分野での学会間の交流を目的とした合同研究発表会を電子情報通信学会(情報セキュリティ研究会)と共に開催した。両学会から合わせて約150名近くが参加し、活発な意見交換が行われた。また、第12回の研究発表会では、研究会間の交流を目的とした合同研究発表会をDPS研究会と共に開催した。いずれの合同研究発表会も、セキュリティの研究視野を広げる上でも意義があった。本研究会が対象とする研究分野は、OS、ネットワークセキュリティ、暗号、ソフトウェア保護、セキュリティ評価など幅広く、平成12年度の発表内容も暗号やセキュアシステム技術など多岐に渡っている。相対的に、「ネットワークセキュリティ」「暗号関連技術」「著作権保護関連」を研究テーマとする発表が多く見られた。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • コンピュータセキュリティシンポジウム2000 (CSS2000)
    10月26・27日、学術総合センターにおいて開催した。特別講演2件、一般講演56件、参加者総数162名と、盛大に開催することができた。発表は2パラレルセションにて行われ、活発な議論が交わされた。特別講演「ECビジネスの現状と課題」では、インターネットにおける電子商取引(ドットコム)ビジネスの短いながらも、その浮き沈みの激しい歴史に触れ、特別講演「JavaBadge」ではJavaを用いたセキュリティ実装の事例に触れた。いずれも、ここ数年のドットコムビジネスのキーワードとなる内容の講演であった。相対的に、「個人認証・識別」「ネットワークセキュリティ技術」「公開鍵・証明証に関わる関連技術」を研究テーマとする発表が多く見られた。
3.総 括

研究会発足3年目は、学会ならびに研究会間の交流に力を入れ、研究発表会4回のうち2回を合同研究会形式とした。「電子情報通信学会(情報セキュリティ研究会)とDPS研究会との合同研究会を通して、セキュリティ技術研究の広がりと深みを増すための場を提供した。さらに、情報処理学会第62回全国大会では、特別トラック「21世紀のセキュリティ」を開くなど研究者間の交流の場を積極的に展開した。また、良い発表を論文につなげるため、平成13年8月ジャーナル特集号『21世紀のコンピュータセキュリティ技術』を企画すると共に、本研究会内の推薦論文制度整備を継続推進し、研究会としての基盤固めに努めた。
平成12年度は、研究発表会、シンポジウムや運営委員会を通じた学術界と産業界との意見交流の場を提供するという点で、様々なバックグランドの人たちの参加と、活発な意見交換により推進することができた。平成13年度は、研究会活動範囲の拡大による意見交流の場の提供を強化していきたい。また、今後も各方面の研究者の交流を深める場を積極的に提供していくことにより、この分野のさらなる発展に寄与して行きたいと考えている。会員の方々には論文投稿も含め積極的なご協力をお願いしたい。

4.その他

平成13年度は、研究発表会4回(うち地方開催2回)、10月に盛岡(盛岡地域交流センター「マリオス」)でのシンポジウムCSS2001を開催する予定である。
研究発表会では、平成12年度に引き続き、第14回 電子情報通信学会(ISEC)との合同開催、第16回 DPS研究会との合同開催を計画している。また、平成14年8月特集号『電子社会に向けたコンピュータセキュリティ技術』発行をめざした特集号編集委員会の立ち上げ、「マルチメディア、分散、協調とモバイル (DICOMO2001) シンポジウム」なども計画している。
今後共、会員の方々には積極的な発表、論文投稿と参加をお願いしたい。

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◆高度交通システム(ITS)研究会

[主査:松下 温、幹事:磯貝徹二、伊東幸宏、小花貞夫、関  馨]

1.定例の研究会活動報告

平成12年度は、第1~4回の研究発表会を開催し、56件の研究発表があった。毎回、50名程度の参加があり、活発な質疑応答が行なわれた。内容も、交通流解析・制ご、通信方式・プロトコル、地図情報・位置情報処理、画像解析、インターネット適用、ナビゲーションなど基礎から応用までの技術について幅広い発表、議論が行われた。11月(山形大)の研究会は、MBL研究会と合同で開催し、また、3月(NTT武蔵野研究センタ)は、電子情報通信学会(ITS研究会)と併催した。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告
  • 高度交通システム2001シンポジウム
    車および鉄道、航空などの交通手段の相互連携(インターモダリティ)をテーマにシンポジウムを開催した(平成12年1月12日、慶應義塾大学理工学部)。行政、企業、大学等からの専門家による6件の招待講演とパネル討論を行ない、100名の参加があった。また、シンポジウムにおいて、平成11年4~12月の研究会で発表された優秀論文9件の表彰を行なった。

  • DICOMO2000シンポジウム
    6月28~30日、石川県加賀市山代温泉にて、DPS、GW、MBL、DSM研究会と共催で開催した。CSEC研究会、HQI(高品質インターネット)研究グループの協賛も得て、一般論文129件、招待講演2件の発表があった。研究会として共催は始めてのこともあり、ITS関連の発表は少なかったが、今後、発表件数が増えるよう啓蒙したい。
3.総括

平成10年7月に発足した「高度道路交通システム」研究グループを引き継いで、平成12年4月より、車のみならず、鉄道、航空、海運、歩行等すべての交通手段を含む交通システムの高度化を目指し、「高度交通システム(ITS)」研究会として発足した。
研究会発足の初年度としては、これまでの研究グループ時代からの延長でもあることから、研究発表会における発表件数、参加者数ともまずまずな結果であった。しかしながら、これまでのところ、研究発表は特定の組織、企業、大学からのものが多い。昨今のITSに関心を持つ潜在人口が多いことを考えると、今後、より多くの企業、大学等からの研究発表を啓蒙して行きたい。

4.その他

3回の産業フォーラム/ITSを企画、開催し、産業界・学術界の専門家による講演およびパネル討論を通じ、情報処理学会の非会員も含め、ひとりでも多くの人にITSに興味を持ってもらうための啓蒙を図った(5月「ITS車内LANとホームネットワーク」、10月「広域通信とITS」、3月「ITSにおけるインターネットとコミュニティ」)。本フォーラムは、産業界、学術界の人がざっくばらんな意見交換を気軽に行なえる場を狙っている。平成13年度も継続的に開催する予定である。

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フロンティア領域

◆自然言語処理(NL)研究会

[主査松本祐治、幹事:奥村 学、永田昌明、宮田高志]

1.定例の研究会活動報告

第137~142回の研究発表会を開催した。

言語コーパスを利用した統計的言語処理の話題が多かったが、話言葉や音声言語処理などの関連研究への拡がり、情報検索や質問応答などへの応用に関する研究分野への拡がりなどが特徴として挙げられる。また、従来からの基礎的な言語処理技術やシソーラス、意味研究などを含むバランスのよい研究フォーラムを形成することができた。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

平成12年度は実施なし。

3.総括

平成12年度も6回の研究会を開催した。発表申込参加申込とも順調で、123件の発表と約400名の参加者を集めることができた。開催の半数を他学会および他研究会との協賛とする方式も定着し、自然言語処理に関する中心的な研究発表の場として機能している。

4.その他

平成13年度も、年6回の開催と他研究会との合同を進める予定である。

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◆知能と複雑系(ICS)研究会

[主査:沼尾正行、幹事:和泉 潔、長尾 確、山田誠二]

1.定例の研究会活動報告
  • 第120回 6月2日 発表6件。FJK2000の一環として、湘南国際村センター第4研修室にて開催。テーマは特になかったが、仮説推論の効率化、マルチエージェントシステム、複雑系によるマルチロボットのシミュレーション、単純系的アプローチによるテキスト・マルチメディア理解など、内容が多岐に渡り、非常に有意義であった。
  • 第121回 7月18・19日 招待1件・発表14件。電子情報通信学会の2研究会(人工知能と知識処理研究会、オフィスシステム)と合同で和歌山大学にて開催。特集「インターネット環境におけるオフィスシステムとAI」および一般発表。合同開催らしく、実際のシステム運用の報告から基礎的な研究まで、幅広い内容の発表が行われ、議論も活発に行われた。
  • 第122回 10月13日 学会会議室にて開催。発表8件。特集テーマ「機械の心・人間の心:「心を読む」という相互行為における知能」の発表7件、一般発表1件であった。特集テーマの発表では、担当幹事の依頼および一般の論文募集により、人工知能、ロボティクス、認知科学、脳科学、心理学などさまざまな専門分野の研究者が集まり、興味深い発表が行われた。また、発表者以外の参加者も大変多く、活発な議論がなされた。
  • 第123回 1月10・11日チュートリアル2件・他特集16件、一般7件。電子情報通信学会(人工知能と知識処理研究会)との共催で、はこだて未来大学(函館)において開催された。テーマは、「社会システムにおける知能」で、一般発表も含めた25件(うち、2件はチュートリアル)の発表があった。主に、経済システムのモデル、人工知能、知的情報検索、推論、 エージェントなどに関する発表が多く、 活発な議論が行われた。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

平成12年度は実施なし。

3.総括

平成12年度開催した4回のうち、3回までは特集を組んで開催した結果、発表者およ参加者は予想以上に多く、極めて活発な討論がなされた。

4.その他

本研究会は昭和61(1986)年に人工知能学会が成立する際の母胎になった歴史ある研究会であり、現在の使命は人工知能における最新の成果を情報処理学会の会員に提供していくと同時に、「知能」を解明する際に重要となる「複雑系」の分野との交流も図っていくことにある。この目標はかなり達成されており、今後も活動を充実させていきたい。

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◆コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)研究会

[主査:池内克史、幹事:佐藤洋一、塩原守人、中村裕一、八木康史]

1.定例の研究会活動報告

第122~126回の研究発表会を開催した。21世紀を迎えるに当たって、コメント制度、テーマ別オーガナイズドセッションの2つの試みをスタートさせた。
コメント制度では、CVIM研究会運営委員が予め予稿を精読し、発表の場で、もしくは発表終了後、質問やコメントを伝えることで、発表の場での相互理解を深めるとともに、研究を磨き、さらなる発展を目指す場としての研究会の役割を強化することを目指している。
テーマ別オーガナイズドセッションでは、現在注目されている技術、これから一層の発展が期待できる技術について、その分野で実際に活躍されている研究者の講演を集めたセッションを企画している。以下、初回のテーマセッションでは、80名以上の聴講者があり、またセッション最後のパネル討論では、特に熱心な討論が繰り広げられた。以下、これまでに開催されたテーマ別セッションと今後の予定である。
 第1回(平成13年1月):全方位ビジョン
 第2回(平成13年7月):人を観る(1)-人の動き・姿勢の計測・復元
 第3回(平成13年9月):人を観る(2)-人の動作・意図の計測・認識とインタラクション
 第4回(平成13年11月):大量カメラとネットワーク

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

7月18~21日の4日間にわたり、長野市長野ビックハットにて、第5回の画像の認識・理解シンポジウムMIRU2000(主催:電子情報通信学会(ISS パターン認識・メディア理解研究会)、共催:情報処理学会 コンピュータビジョンとイメージメディア研究会(CVIM))を開催した。画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)は、国内で最大規模の画像の認識と理解 に関するシンポジウムで、同分野の多くの研究者が集い新しい世紀に向けての研究展開を議論したり、情報を交流する場となっており、今回も300名以上の参加者があった。

3.トランザクション:コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)の報告

日本初の画像認識分野専門の論文誌を平成12年12月に創刊した。現在注目されている技術、これから一層の発展が期待できる技術に関する特集を企画予定である。以下にこれまでの特集論文と今後の予定を記す。
第1号 「特集:Physics-based VisionとCGの接点」(平成12年12月発行)
第2号 「特集:Geometry-based VisionとVRとの接点」(平成13年6月発行)
第3号 「特集:全方位ビジョン」(平成13年11月発行予定)
第4号 「特集:人を観る」(平成14年発行予定)

4.総括

平成12年度は、トランザクション(CVIM)、コメント制度、テーマ別オーガナイズドセッションと新しい試みを開始した。当初予定では、コメント制度を利用し、優秀な発表をトランザクション(CVIM)に推薦していくことを企画していたが、これまでに推薦されたケースはまだない。ただし、トランザクション(CVIM)への投稿論文には、コメント制度の結果を反映させた論文が、いくつかみられ、同制度が有効に活用されたことが確認された。今後は、トランザクション(CVIM)、コメント制度、テーマ別オーガナイズドセッション間で連携させていきたい。

5.その他

平成13年5月開催の研究会においては、新たな試みとして、平成12年度に学部を卒業し、修士課程に進学する学生を対象にした特別セッションを企画している。また、次回、平成14年の画像の認識・理解シンポジウム MIRU2002は、本研究会が主催となり開催予定である(平成14年7月下旬)。

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◆コンピュータと教育(CE)研究会

[主査:武井惠雄、幹事:角 行之、佐野 洋、澤田伸一]

1.定例の研究会活動報告

第56~59回の研究発表会を開催した。第56回研究会はフロンティア領域ジョイント研究会2000(FJK2000)であり、同じ領域に属する他分野の研究者の参加が得られるまたとない機会なので、通常の研究会(10件)の他に、本研究会主導で、パネルディスカッション「情報技術が教育をどう変えるか?」を開催した。ここには、フロンティア領域のICS、CVIM、SLP、EIP、GIおよびCEからパネリストおよび"論客"を招き、問題提起と討論を行った。同様なテーマでの討論は、教育系の学会でも企画されることがあるが、さすが情報処理学会だけあって、技術の進展の予測に基づいた確実な議論が行われた。時間不足だとの声が上がった点は、次回に機会があったときに検討したい。また、FJK2000の活動の一つとしてのデモセッションには、IPAの「教育の情報化」プロジェクト関連のものを中心に、8件の出展があった。第57回は、電子情報通信学会(教育工学委員会(ET))と共催で、宮城大学で開催した。通常の研究発表14件の他に、ETとCEの共同企画の討論会「情報技術と21世紀の教育の展望」があり、両主査がパネルをつとめた。研究会の終了後の意見交換を含めて、両研究会にとって互いに有意義だった。第58回は学会会議室での開催(12件)、第59回は京都芸術デザイン専門学校(11件)での開催だった。どちらも、内容的に密度の濃い研究発表が続き、近年の研究会の隆盛を思わせる。

2.シンポジウムの報告

7月29~31日に「情報教育シンポジウムSSS2000—情報が開く新しい世界—」を長野県更級郡上山田町戸倉上山田温泉で開催した。基調講演1、招待講演3、一般論文16、パネルセッション2の他に、ナイトセッションとして模擬授業等が行われた。このシンポジウムは、"情報教育"に関わる三つの軸—学校教育サイド、研究者サイド、教具教材開発サイドが、立場の違いを乗り越えて語りあうという趣旨で、SSS99以来、熱気のこもった研究会となっている。今回も、査読制の基で、110ページのプロシーディングを先に配布し、2泊3日にわたって深更まで議論するという厳しいものであったが、参加者の支持を得て成功した。

3.総括

平成12年度は、前々年度から本格化した「初等中等教育における情報教育」への取組を更に前進させた。初等中等教育に関連する研究の隆盛は、教育関連の学会や諸団体においても見られる現象であるが、本研究会では、それだけにとらわれることなく、情報教育と教育の情報化に向けて、CSとITの枠組みに立脚した研究成果が実りつつあると見ている。このため、初等中等教育への取組みを中心とする組織づくりの模索を開始した。

4.その他

平成12年度は、FJK2000、SSS2000、JCET2000、ICCE/ICCAI2000と、重要な情報教育関連のシンポジウムが目白押しに並び、研究会を挙げて真剣に取り組んだ。FJK2000、SSS2000については1の項で述べたが、JCET2000(教育工学関連学協会連合大会)では、本研究会は一つの共催団体として、「課題研究」セッションを二つ担当して、教育における情報処理の重要さについて寄与することが出来た。また、研究会の主体性を確立するため、連絡員制度が今年度から研究運営委員会制度になったことを受けて、会のメーリングリストsigceとは別に、ce-steeringを設けた。

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◆人文科学とコンピュータ(CH)研究会

[主査:柴山 守、幹事:加藤常員、門林理恵子、原正一郎]

1.定例の研究会活動報告
  • 第46回:湘南国際村センター(FJK2000、MUS研究会と共催)、発表件数5件(CH発表分のみ)
  • 第47回:和歌山大学、発表件数8件
  • 第48回:新潟大学、発表件数8件
  • 第49回:愛媛大学、発表件数8件

    研究会参加人数は、ほぼ30~50名程度であった。発表の対象領域は人文科学の各分野にわたるが、情報処理の視点から分類すると主にデータベースとデータマイニング、Webベースの情報検索や可視化などのツール開発、知識表現や認知モデル、言語や文学作品における語彙分析などに関する発表であった。
2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

12月15・16日の2日間、「デジタルアーカイブ-21世紀にもっていくもの-」をテーマに立命館大学衣笠キャンパスにて第2回人文科学とコンピュータ(じんもんこん2000)シンポジウムを開催した。発表件数は39件で、その他特別講演、招待講演、企業展示等を行い、171名の参加を得た。「デジタルアーカイブ」という人文系のあらゆる領域で関心があるテーマであったことから投稿論文数、参加者数で予想をはるかに上回る結果を得て、この分野に対する関心の深さと期待の高さを実証する結果となった。内容では、講演者の熱心な発表や討論が得られた。また、カナダから招いた招待講演や特別講演をふまえた講演者を含め、パネル討論を行った。論文集が不足し、経費上も当初計画とは異なる結果となったことは今後の反省としたい。

3.総括

本研究会の登録人数は、約300名で推移している。研究会を地方で開催するにもかかわらず、毎回登録会員の一割強が研究会参加人数で熱心な討論が行われている。このような境界領域の研究会としては他に同様の学会もなく、一定の寄与をなしていると考えている。平成12年度の内容としての特徴は、大規模なデータベースから新たな人文学的知見を導くという研究が平成12年度も続けられた。データマイニングに関する研究や文学作品等の全文テキストに基づく語彙分析などである。これらの特に歴史、文学、教育学関連の研究では、昨年に引き続き人文科学と情報科学の研究者によるコラボレーションによる成果が特徴である。
また、平成12年度は物語等の知識表現・モデル化に関する研究やWebベースによる情報検索、可視化システムなど人文学研究のためのツール開発、絵画の類似性における新たな研究手法の提案等の発表もみられた。本研究会が目指してきた、人文科学者と情報学者とのコラボレーションによる発表が増加傾向にあり、その研究の質も高まってきている。今後もこのような境界領域の研究会によって情報処理技術の新たな応用分野を探ることは、情報処理技術や情報処理産業の発展にとって重要である。

4.その他

本研究会は設立以降12年が経過し、平成13年度に第50回の記念すべき研究会を迎える。CH研究会の対象とする研究分野が人文科学と情報科学の学際領域として成り立つかを問いながら、新たな段階での研究の遂行、一層のコラボレーションによる研究の発展を目指したい。平成13年度のシンポジウムは、12月14・15日に大阪市立大学において、平成11年に引き続き「デジタルアーカイブ」をテーマに開催する準備を進めている。

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◆音楽情報科学(MUS)研究会

[主査:松島俊明、幹事:上原和夫、小坂直敏、堀内靖雄]

1.定例の研究会活動報告

第35~39回の研究発表会を開催した。平成12年度は分野の学際性を反映し、他研究会等との共催研究会が4回を数え、また、コンサートも含めて発表内容は多岐にわたった。年間発表件数(研究報告目次掲載分)も65件と平成11年度を大きく上回った。各研究発表会の内訳は以下の通り。

  • 第35回(5月31日・6月1日:湘南国際村)FJK2000。CH研究会と共催。発表10件。デモンストレーション6件。
  • 第36回(8月5・6日:香川大学)通称「夏のシンポジウム」。発表12件(うちデモンストレーションセッション2件)。
  • 第37回(10月12・13日:ATR)HI研究会と共催。発表13件。
  • 第38回(12月16・17日:東京工科大学)インターカレッジ・コンピュータ音楽コンサートと共催。発表7件。コンサート38作品、展示7件。
  • 第39回(2月22・23日:九州芸術工科大学)電子情報通信学会、日本音響学会(音声研究会、音楽音響研究会)と共催。発表23件。

    研究会参加者人数は平均40名であった。例年同様、自動作曲・編曲、作曲支援、音楽分析、自動伴奏、自動演奏、演奏モデル、音色合成、物理モデル、自動採譜、音楽検索、音楽情報処理システム、メディア情報処理システム、邦楽・民俗音楽の情報処理、音楽認知・理解、等、音楽情報科学全般にわたり幅広い発表があった。特に平成12年は、第35回のFJK2000のにおいて国内における自動演奏研究を一堂に集めたデモンストレーション・セッションを、また第36回の研究会では近年商用化が進んだ点字楽譜作成・支援システムのデモンストレーションセッションをそれぞれ実施、好評を博した。

2.シンポジウム・小規模国際会議等の報告

平成11年度に引き続き、コンピュータ音楽チュートリアルの実施を予定していたが、諸般の事情により年度内に実施することができなかった(平成13年5月26日に実施)。

3.総括

上の活動報告にも見られるように、研究発表は音楽情報科学全般にわたる広い範囲におよんでおり、また、平成13年度にはジャーナルでの音楽情報科学特集号の発行が予定されるなど、内容的にも益々充実したものとなっている。これら研究活動の一層の充実と拡大を図るために、ジャーナル特集号の定期的な発行、さらにはトランザクションの発行に向け、学術的体制の整備、研究会主体の事業活動等に取り組んで行きたい。
また、音楽情報科学関連の研究拠点の縮小など研究会を取り巻く状況は相変わらず厳しいにも関わらず、登録会員数が300名を越えるなど、予想以上の結果を得ることができたが、今後も積極的な活動を展開して登録員数増を目指していきたい。

4.その他

恒例となったインターカレッジコンピュータ音楽コンサートとの共催、一般向けコンピュータ音楽のチュートリアルを今後も継続して行っていきたい。また、自動演奏のコンクールの実施に向けた支援など、新たな研究支援活動も推進していきたい。

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◆音声言語情報処理(SLP)研究会

[主査:新田恒雄、幹事:相川清明、河原達也、鹿野清宏、嵯峨山茂樹]

1. 定例の研究会活動報告
第31~35回の研究会を開催し、合計98件(第31回のデモ発表6件を入れると104件)の発表があった。
  • 第31回:フロンティア領域合同研究会、一部をNL研究会と合同開催(2日間)。合同デモセッションでは、6件の音声処理技術発表があり、参加者との活発な討論が行われた。この他、音声言語処理、対話処理技術を中心に11件の発表があった。参加者は72名(SLP関係のみ)。
  • 第32回:1泊2日の合宿形式。「自然な発話の解析・理解・生成および音声対話シスム」をテーマに、三つのパネル討議(「10年後の技術予測」、「10年前の予測検証・10年後予測討論」、「平成12年代に何をすべきか --研究課題と取組み--」)と18件の発表があった。第2回となる「技術開発のリーダに聞く」、国際会議報告、プロジェクト紹介を含む多彩な内容で、夜遅くまで活発な討論が続いた。これまで最多の85名参加。
  • 第33回:「擬人化音声対話エージェント開発と周辺技術」に関する5件のチュートリアル講演と、「音声言語処理、対話処理、音声インタフェース一般」をテーマに7件の計12件の発表があった。参加者数は約49名。
  • 第34回:昨年に続き第2回目となる「音声言語シンポジウム」の形式で開催。電子情報通信学会(音声研究会・言語理解とコミュニケーション研究会、音声研究会)と共催(2日間)。3件の招待講演、四つのサーベイを中心に構成した講演会(「頑健な音声認識のための音響分析」、「音声認識における探索」、「話し言葉音声認識」、「言語モデルと音声対話」)と二つのポスター発表会(「音声処理とマルチモーダル」、「コーパス、ツール、システム」)があり、延べ42件の発表があった。参加者数は約90名 (SLPのみ)。
  • 第35回:1泊2日の合宿形式。「音声認識・分析、音声対話、言語モデル」をテーマに、15件の発表があった。夜遅くまで活発な討論が続いた。49名の参加。
2.シンポジウム・小規模国際会議の報告

平成12年度は実施なし。

3.総括
いずれの研究会発表会も盛況であったが、特に研究会発足時からの特色である、1泊2日の合宿形式による"音泉研"は夜遅くまで活発な討論が続き殊に有意義であった(特に、夏の研究会は、10年前に本研究会で行った予測検証と10年後予測を中心に盛り上った)。また、2年目に入った12月開催の「音声言語シンポジウム」も定着してきた。今年度の研究動向としては、音声対話技術に関する着実な進展(多様な言語環境・利用環境への適応、小規模コーパスを使用した言語モデルの適応など)、マルチメディア応用など新しい方向への研究領域拡大が感じられた。
4. その他

4回目となる本研究会主催の「音声認識セミナー:基礎からディクテーションまで」を8月28~30日の3日間、会津大学に於いて開催した。参加者は年々増加し、今回は予定をかなり上回った(計画30名、参加者42名。昨年は参加者34名)。本分野への関心の高さがうかがえる。
また、セミナーを後援してきたIPAの「日本語ディクテーション基本ソフトウェアの開発」プロジェクトが終了したことに伴い、ソフト開発を引き続き本研究会を中心に推進するため、 SLPの下にコンソーシアム(「連続音声認識コンソーシアム(CSRC)」代表:鹿野SLP特別幹事)を組織することを学会で承認頂いた。学会で最初のコンソーシアム組織であり、是非、成功裏に終わらせたい。最後に、本研究会のWG活動からIPAの「擬人化音声対話エージェント基本ソフトウエアの開発」が3年間の予定で発足したことを記しておく。

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◆電子化知的財産・社会基盤(EIP)研究会

[主査:安田 浩、幹事:池田 誠、河原正治、松本恒雄]

1.定例の研究会活動報告
    以下の通り、第8~11回までの研究会を開催した。

  • 第8回:6月2日、湘南国際村センターにおいて開催。発表件数6件。
  • 第9回:9月2日、凸版印刷において開催。発表件数4件。
  • 第10回:11月24日、情報処理学会において開催。発表件数3件。
  • 第11回:2月24日、早稲田大学において開催。発表件数8件。
2.シンポジウム・小規模国際会議の報告

平成12年度は実施なし。

3.総括

発表テーマとしては、平成11年度に引き続き、著作権管理システムおよび電子商取引に関するものが中心であった。今年度の特色としては、Gnutella、Napsterが提起した著作権問題を念頭においた発表が多かったことが挙げられる。また、著作権保護の要素技術としての電子透かしに関する発表も増加傾向にある。
本研究会には、情報技術者だけではなく、弁護士、ジャーナリスト、行政関係者など、隣接分野からの参加者も少なくなく、オープンな討論が行われていることが特徴である。
現在、ディジタルコンテンツの著作権、個人情報保護等の情報処理技術に関する様々な制度改革が実施されており、情報処理技術者は社会のなかで積極的に発言していく使命がある。本研究会はそのような使命を実現する場として重要な役
割を果たしている。

4.その他 

平成13年度は4回の研究会を開催し、活発な議論の場を提供していく予定である。

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◆ゲーム情報学(GI)研究会

[主査:小谷善行、幹事:松原 仁、飯田弘之、吉川 厚]

1.定例の研究会活動報告

3回の研究発表会を5月31日・6月1日、フロンティア領域合同研究会の一環として湘南国際村において開催した。ゲーム情報学全般に関する様々な研究成果の発表と活発な討論が行われた。コンピュータ将棋の現状、見込みの高い手の生成手法、新しいTD学習方法の提案、ゲームのむずかしさに関する仮説、問題解決における不確実性パラダイムなど合計9件の発表があった。他の研究会に参加したり合同懇親会に参加したりと研究者同士の交流を深める機会をもった。まだデモとして、FJK2000コンピュータ囲碁大会を行ない、8チームが参加して総当りの試合を行なった。合わせて小さいコンピュータ将棋大会「うなぎ杯争奪」も行なった。ともに多くの観客と意見交換や技術交流をする機会が持てて好評であった。
第4回の研究発表会をCG2000とリンクさせ、10月26日に浜松カリアックにおいて開催した。評価関数の学習、棋譜からの捕獲パターンの獲得、ロボカップにおける戦略の分析など合計13件の発表があった。CG2000の外国人参加者と交流する機会が設けられたのは有益であった。
第5回の研究発表会を全国大会とリンクさせ、3月16日に東京大学において開催した。ロールプレイングゲームの戦略バランスの研究、将棋の感想戦に関する研究、必死探索の研究など合計9件の発表が行なわれた。都心ということもあって多くの参加者があった。

2.シンポジウム・小規模国際会議の報告

Second International Conferenceon Computers and Games(CG2000)を浜松カリアックで10月26~28日まで実施した。
内外から有力研究者約80名が集まって盛況であった。発表件数は合計で29件であった。ゲーム情報学研究会という存在によって、この領域では日本が世界で最大勢力となり、主体となってこの新しい国際会議をスタートさせることができた。次回の平成14年はカナダで開催される予定だが、日本から世界へと発展していくものである。

3.総括

研究会も2年目となったが、多くの件数が集まり、また内容についても高い水準となっていると考える。エンターテインメント系のゲームの研究発表を今後増やしていきたいと考えている。会員数についてはようやく200人を上回ったが、まだ十分とはいえない。上記のエンターテインメント系の関係者に加入を働きかけていきたい。

4.その他

情報処理学会として力をいれているIFIPにおけるentertainment computingには本研究会として積極的に協力していきたいと考えている。

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