アクセシビリティ研究会(AAC)新設のお知らせ

目的

 成熟した社会は,年齢や障害によらず人々が等しく社会参加・社会貢献できるものであるはずです。高齢化にともなう障害も増加しつつある今日, ICTを用いることで障害者・高齢者が日常の活動の場を広げることが可能になってきていますが, 満足できる状況ではありません. アクセシビリティ研究会は,障害当事者を含む, 情報処理および関連分野の研究者・技術者・実践者が参加する場を提供することにより,お互いが持つ情報を共有し,当事者の知見を活用した基礎研究を情報処理技術の面から進め,社会で実際に使われる研究成果を生み出すことができるような研究会でありたいと考えています.研究成果を社会に還元し,障害を持つ当事者の高等教育・就労・文化的活動を進めるために,アクセシビリティ研究会は次のことに取り組みます.

- 先端的のアクセシビリティ研究・技術の実験・実践の場として研究会を活用し,様々な分野での
  研究発表会,高等教育,就労の場で採用しやすいアクセシビリティ技術の提供を目指すこと.

- 障害を持つ当事者による研究発表の聴講や情報交換を通して,今後ますます拡大していくアク
  セシビリティ研究のニーズを理解し,また当該分野に貢献の意欲を持つ若手研究者を育てること.

 研究会の活動により,アクセシビリティに関する研究成果を使用する機会が増えることはもとより,2020年東京パラリンピックにおいて日本中・世界中から迎える障害を持ったアスリート・観光客に満足してもらえることが実現すれば,研究者にとって大きなやり甲斐となることは勿論,より多くの人たちの関心を本研究会の研究対象に導くことが可能となります.このことが,研究に対する必要性の認識を高め,超高齢化社会を迎える日本の社会問題の解決の一助となることが期待できます.
 本研究会は,障害者や高齢者を支援する情報処理技術の研究開発を通して誰もが積極的に参加できる社会の実現を目指して2015年度に発足したアクセシビリティ研究グループを発展させるものです.準備期間も含めた1年間の研究グループの活動を通して,情報処理学会においてアクセシビリティ研究を推進するための論点が明確になってきました.また,障害を持つ方が多く参加した第一回シンポジウムの実施により,障害者が自由に幅広い対象の研究に取り組めるよう,研究会への参加を促したり発表の場を提供できるようになるための支援環境に求められる多様性と必要性を実感しました.これらのことに基づき,上記の取り組みをより強力に発信し,より多くの人たちに研究の内容を知ってもらうために,2016年度より発表や表彰の枠組みのある研究会として活動していくことになりました.是非多くの方々にご参加いただきたく,ご案内申し上げます.

アクセシビリティ研究会Webページhttp://ipsj-aac.org/
 

主な研究分野

【要素技術】

  • 情報アクセシビリティ、支援技術
  • 情報保証
  • 実世界UI技術
  • IoT技術

【当事者研究・参加型研究】

  •  障害者当事者研究
  • 高齢者当事者研究
  • 支援システム評価
  • ユーザー参加型デザイン

【社会展開】

  •  ICTIRTの活用による就労・高等教育
  • ICTIRTによる介護応用・ジェロントロジー応用
  • 障害者・高齢者にとって安心・安全のためのITS
  •  障害者・高齢者のスポーツ・芸術活動支援

提案者(五十音順)

秋田祐哉(京都大学),浅川智恵子(日本アイ・ビー・エム),井口深雪(パラリンピック金メダリスト),石川公也(社会福祉法人シルヴァーウィング),石田亨(京都大学),市川熹(千葉大学),伊福部達(東京大学),巌淵守(東京大学),遠藤謙(ソニーCSL),大島千佳(佐賀大学),大武美保子(千葉大学),柏野牧夫(NTTコミュニケーション科学基礎研究所/東京工業大学/科学技術振興機構CREST),河原達也(京都大学),喜連川優(東京大学/国立情報学研究所),串山久美子(首都大学東京),栗田雄一(広島大学),齋藤まゆみ(筑波大学),坂本真樹(電気通信大学),澤田秀之(香川大学),塩野目剛亮(筑波技術大学),清水俊治(諏訪東京理科大学),杉原太郎(岡山大学),鈴木健嗣(筑波大学),硯川潤(国立障害者リハビリテーションセンター),辻哲(一般社団法人ヘルスケアイノベーションプロジェクト),寺澤洋子(筑波大学),橋本誠一(ヤマハ),馬場哲晃(首都大学東京),原田悦子(筑波大学),平賀瑠美(筑波技術大学),古川聖(東京芸術大学),堀内靖雄(千葉大学),坊農真弓(国立情報学研究所),堀雅洋(関西大学),松原正樹(筑波大学),矢入郁子(上智大学),安田清(千葉労災病院/京都工芸繊維大学),山岸順一(国立情報学研究所)

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