【セッション概要】日本のGDPの75%は、サービス産業が稼いでおり、サービス産業が日本の産業の中心になっていることが分かります。コールセンターや介護などのサービスに従事しているスタッフは、高い顧客満足を目指し、膨大な業務量をこなしてきました。その結果、顧客満足は向上し、業務の生産性も高まってきています。しかし、サービススタッフの待遇の改善は遅々として進んでいません。これからは「サービスの価値を高める」ことにもっと注力し、サービス産業の収益性を高めて、社会にとってかけがえのないサービスに従事している人たちに、豊かになってもらわなければなりません。サービスサイエンスフォーラムでは、「サービスの価値を高める」を最先端で実践されている3名の有識者に事例を紹介していただき、パネルディスカッションで議論を深めたいと思います。
司会:諏訪 良武
(ワクコンサルティング株式会社 エグゼクティブコンサルタント 常務執行役員)諏訪 良武
(ワクコンサルティング株式会社 エグゼクティブコンサルタント 常務執行役員)【講演概要】サービス設計ではまず顧客の期待、提供する価値、課金モデルなどの要素を考慮してサービスモデルを立案する。その後サービスモデルはプロセスに落とし込まれ、実装されることで顧客に価値が届く。このようにサービスは基本的なアイディアであるサービスモデルと、実行力であるプロセスが両輪となることではじめて機能するのである。今回の講演ではサービスのプロセスに焦点を当て、サービスモデルをどのようにサービスプロセスに落とし込み、顧客への価値提供を実現するのか、そして一度、構築したプロセスをどのようにマネジメントし、継続的にサービスの価値を高め続けるのかを解説する。
山本 政樹
(株式会社エル・ティー・エス 執行役員)【講演概要】抗体医薬などのバイオ医薬品を研究開発および製造をしている製薬会社では、頭痛薬のような合成医薬品の開発費が~300億円で済むのに対して、“バイオ医薬品”が一千億円もの投資と高度な技術と高い製造コストと長い開発期間を必要とするのが大きな経営課題となっている。本講演では、GEライフサイエンスが2008年から、ある製薬会社の研究用機器5000台全ての管理を一括して請け負い、管理業務と費用の効率化と研究所運用の最適化によって研究者を研究以外の雑事から解放することで、研究開発の加速を実現し、製造業からサービス業への新規参入で企業価値を高めた成功事例を解説したい。
飯室 淳史
(B2Bhack.com 代表)【講演概要】ロイヤルティ向上の収益的な目標は、継続意向や推奨意向の高い顧客の売上比率を向上させることである。そのためには、顧客接点でのサービスプロセスを磨く体験価値の向上が重要である。カスタマージャーニの設計はサービスプロセスを磨く施策立案手法として有効であるが、絵に描いた餅に終わることが多い。本講演では,カスタマージャーニ・アセスメントを中心として今までのプロジェクト推進の課題を克服し、顧客、経営、現場がWin&Win&Winの関係になり成功するためのロイヤルティ向上プロジェクトの進め方を、プロジェクト事例を通じて解説する。
渡部 弘毅
(ISラボ株式会社 代表)司会:諏訪 良武
(ワクコンサルティング株式会社 エグゼクティブコンサルタント 常務執行役員)パネリスト:山本 政樹
(株式会社エル・ティー・エス 執行役員)パネリスト:飯室 淳史
(B2Bhack.com 代表)パネリスト:渡部 弘毅
(ISラボ株式会社 代表)2018年2月2日(金)
プログラム[09:30〜12:00]
会場:1F特別101-103一体