ソフトウエアジャパンアワード

賞の概要 日本発の世界に誇るソフトウエアの研究者、開発者、技術者で、情報技術分野において特に産業界への功労がありその業績が顕著であると共に、今後の産業界への活躍が期待できる方へ贈呈。 ソフトウエアジャパンは、2004年より産業界(実務家)向けのイベントとして毎年度開催しているイベント。2006年より上記の方の講演、またはスピーチを開催。アワードの贈呈は2007年から実施。ソフトウエアジャパン2013まではローカルアワード。
選考委員 同賞選定委員会(技術応用運営委員会)
選考方法 技術応用運営委員会、ITフォーラム推進委員会、当該ソフトウエアジャパンプログラム委員会、ソフトウエアジャパン実行委員会の各委員及び情報処理学会フェローからの推薦に基づき選定委員会で選定する。
表彰等 ソフトウエアジャパンで表彰。賞状、副賞および賞金2万円。


ソフトウエアジャパン2017 (2017年2月3日(金) 一橋大学 一橋講堂会議室)

■業績タイトル:Deep Learningのフレームワークの開発
【推薦理由】近年、機械学習、ディープラーニングが注目されているが、その中Chainerは、Pythonの機械学習、ディープラーニングのライブラリとして2015年6月にリリースされ、リリース後まだ1年足らずであるが、非常に優れたものであり、現在、GoogleのTensorFlow(AlphaGoで実装された機械学習ライブラリ)に匹敵する有力なソフトウェアとして普及し活用されている。日本発で、機械学習、ディープラーニング分野でデファクトとなりつつある重要なものであり、ソフトウェアジャパンアワードにふさわしいと考える。
得居 誠也様 得居 誠也(株式会社Preferred Networks リサーチャー)
【略歴】東京大学理学部数学科卒業、同大学院情報理工学系研究科修士。2012年に株式会社Preferred Infrastructureへ入社、2014年より現職。2016年からは同研究科博士課程にも所属。分散機械学習基盤Jubatusの機械学習アルゴリズム実装や、深層学習を用いた画像解析の研究開発を経て、現在は深層学習フレームワークChainerの開発を牽引している。
業績タイトル:純国産データ連携ミドルウェア「ASTERIA」の開発と事業化
【推薦理由】平野氏は、日本発のXML専業ソフトウェア開発ベンダとして1998年にインフォテリア社を起業した。その代表製品である、「ASTERIA」は導入企業5,000社を超え、データ連携ミドルウェア市場で9年連続国内トップシェアを継続している。また、XMLコンソーシアム(現先端IT活用コンソーシアム)の立ち上げや、2016年の「ブロックチェーン推進協会」の立ち上げなど、新技術を中核とした業界コミュニティの活動にも熱心に取り組んでいる。コミュニティ活動による技術者育成、市場への新技術の浸透への貢献も大きい。事業のグローバル化を見据えて近年は活動拠点をシンガポールに移し、更なる活躍が期待される。
 平野 洋一郎様 平野 洋一郎(インフォテリア株式会社 代表取締役社長/CEO)
【略歴】熊本県生まれ。熊本大学を中退し、ソフトウェア開発ベンチャー設立に参画。ソフトウェアエンジニアとして8ビット時代のベストセラーとなる日本語 ワードプロセッサを開発。1987年~1998年、ロータス株式会社(現:日本IBM)でのプロダクトマーケティングおよび戦略企画の要職を歴任。1998年、インフォテリア株式会社創業。2007年、東証マザーズに上場。2008年~2011年、本業の傍ら青山学院大学大学院にて客員教授として教壇に立つ。公職:ベンチャーキャピタルFenox Venture Capital Inc. アドバイザー/ブロックチェーン推進協会 理事長/先端IT活用推進コンソーシアム 副会長/XML技術者育成推進委員会 副会長など。
 

過去のソフトウエアジャパンアワード受賞者

ソフトウエアジャパン2016 (2016年2月4日(木) 一橋大学 一橋講堂会議室)
工藤拓様 業績タイトル:自然言語処理技術の開発と公開
工藤拓(グーグル株式会社 ソフトウェアエンジニア)
奈良先端大およびNTTコミュニケーション科学基礎研究所所属時に開発し、フリーソフトとして公開した形態素解析システムMeCabおよび日本語係り受け解析システムCaboChaは、日本語処理のデファクトスタンダードとして広く使われており、自然言語処理の基礎研究および応用に対する貢献は計り知れない。その他、汎用のチャンカーYamCha、木枚挙に基づく分類学習器BACTなど、現在でも多くの研究者に利用される言語処理やパターン認識に有用なツールの開発と公開を行った。2005年からは、Googleにて、検索、日本語入力(かな漢字変換)、翻訳の研究開発に携わり、自然言語処理技術の研究開発から応用まで幅広く指導的役割を果たしている。特に日本語入力においては Google 社内でのプロジェクト立ち上げからかかわり、技術開発のみならず後進の育成にも多大な貢献をした。学術界へのフィードバックも積極的におこなっており、Web日本語Nグラムの公開や、言語処理系の学会を中心とした発表活動、大学での講演、また、インフォーマルな形でも研究者との交流を継続し、若手研究者を中心に学術界に刺激を与え続けている。
猪子寿之様 業績タイトル:情報技術とアートを融合した新たな表現の創出と国内外への展開
猪子寿之(チームラボ代表)
猪子寿之氏は、2001年東京大学工学部計数工学科卒業と同時にチームラボを創業し、現在代表取締役を務めている。チームラボは、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、絵師、数学者、建築家、ウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、編集者など、デジタル社会の様々な分野のスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団であり、テクノロジーとアートを融合させたインタラクティブな展示などを、国内外の美術館、博物館、商業施設、観光施設などで発表し、好評を博している。最近の作品としては、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」オープニング映像の作成、新江ノ島水族館のナイトワンダーアクアリウムのイベント、ラスベガスのホテル ベラージオでの市川染五郎主演の歌舞伎「鯉つかみ」の映像担当などがあり、マスコミでも大きく採り上げられている。またこのような活動は、子供を含めた幅広い層が情報技術の可能性や面白さを体感することにつながるものである。

ソフトウエアジャパン2015 (2015年2月3日(火) タワーホール船堀)
藤田智成様 業績タイトル:オープンソースソフトウェアの開発とグローバル展開及び実用化
藤田智成(日本電信電話株式会社 NTTソフトウェアイノベーションセンタ 主任研究員)
2000年にNTTに入社、2002年にiSCSI開発プロジェクトを立ち上げ、複数の企業の開発者を率いて開発を進め、RedHat Enterprise Linux Ubuntuなど主要ディストリビューションに採用されるOSSのデファクトのiSCSIターゲットソフトウェアに成長させる。また、LinuxカーネルのソフトウェアI/O仮想化機能等の開発に携わり、その功績が認められLinuxカーネルにおける将来の開発計画に影響力を持つ、主要開発者数十名に選ばれ、Linux Kernel Summitに2007年から4年連続で招待される。2008年より、仮想環境用分散ストレージ技術Sheepdogの開発を立ち上げOSSとして公開、中国の電子商取引最大手アリババなど、広く活用されるソフトウェアとしてプロジェクトを成長させる。並行して、OpenStackオブジェクトストレージSwiftの開発コミュニティに参加し、Amazon S3互換API機能Swift3プロジェクトの立ち上げに貢献した。現在(2011年より)では、SDNアプリケーションの迅速な開発を実現する「Ryu SDN Framework」を開発し、日本発のオープンソースとして公開、一般的に、95%のオープンソースプロジェクトは、誰にも使われずに失敗すると言われている中、Ryuコミュニティを主導し、様々な施策を実施、グローバル展開/エコシステムの拡大に取り組んだ結果、多くのベンダに活用され、世界の三指の一角を占めるレベルまで到達させた。
江木聡志様 業績タイトル:パターンマッチ指向プログラミング言語Egisonの設計・開発
江木聡志(楽天株式会社 楽天技術研究所 アソシエイト サイエンティスト)
従来の言語では表現不可能だった柔軟なパターンマッチを可能にする構文を生み出し、アルゴリズムをより直感的に記述できる全く新しいプログラミング言語の理論を開拓した。その理論をもとに設計・開発を進めているプログラミング言語Egisonを通して、産業界を含む日本発の世界的なコミュニティを開拓している。

ソフトウエアジャパン2014 (2014年2月4日(火) タワーホール船堀)
住井英二郎様 スピーチタイトル:「λの力」
住井英二郎(東北大学 大学院情報科学研究科 准教授)
先進的プログラミング言語理論に関する世界トップレベルの研究・開発を行うとともに最先端の技術を日本のソフトウェア・コミュニティに幅広く紹介する活動を積極的に行いその普及に大きく貢献した。
登 大遊様 スピーチタイトル:「ハッキングについて」
登 大遊(ソフトイーサ株式会社 代表取締役)
簡単な操作でプライベートな通信環境を自由に構築できる仮想プライベートネットワークソフトウェアをいち早く開発しその後も幅広いネットワーク環境に使えるVPN製品を次々と世に提供している。さらに学生として在学中にソフトウェアベンチャーを立ち上げ自ら開発した日本発のソフトウェアを世界に発信し日本のソフトウェアコミュニティに大きな勇気と夢を与え続けている。

ソフトウエアジャパン2013 (2013年2月15日(金) 一橋大学 一橋講堂会議室)
スピーチタイトル:「大規模データをより深く・より速く分析する技術」
西川 徹(株式会社Preferred Infrastructure 代表取締役社長 最高経営責任者)
ウェブ上の大規模データを対象とした解析・評価システムを始め 大きく変化する情報技術動向の中 萌芽的技術をいち早く実用化し 社会に提供することにより 日本のソフトウェア・コミュニティに大きく貢献した
スピーチタイトル:「初音ミクという「場」」
伊藤博之(クリプトン・フューチャー・メディア株式会社CEO / メタクリエイター)
「初音ミク」を代表とする優れたコンテンツ素材をいち早く提供することで 日本および海外におけるユーザ作成コンテンツの浸透と展開に尽力し デジタルコンテンツを誰もが楽しめる社会の普及に大きく貢献した
戀塚昭彦(株式会社ドワンゴ ニコニコ事業統括本部 プラットフォーム事業本部 第三企画開発部 第五開発セクション)
「ニコニコ動画」というユーザ参加型コンテンツプラットフォームをいち早く提供することで 日本および海外におけるユーザ作成コンテンツの浸透と展開に尽力し 誰でもデジタルを楽しめる社会の普及に大きく貢献した

ソフトウエアジャパン2012 (2012年2月1日(水) タワーホール船堀)
講演タイトル:「Google Crisis Response」
賀沢 秀人(グーグル株式会社 シニアエンジニアリングマネージャ)

2011年3月11日の東日本大震災発生直後から Person Finderを始めとする様々な取り組みをなされ 被災地の人々や被災地を支援する活動に貢献し 日本のソフトウェア・コミュニティが連携して大きな力を発揮できることを世の中に大きく知らしめた
講演タイトル:「プロボノエンジニアによる復興支援活動、sinsai.infoとHack For Japan」
関 治之(sinsai.info 総責任者 / 合同会社Georepublic Japan 代表社員/CEO)

2011年3月11日の東日本大震災発生直後からいち早く情報収集プラットフォームsinsai infoを立ち上げ またエンジニアによる復興支援コミュニティHack for Japanを支援するなど 日本のソフトウェア技術者が力を合わせて社会に貢献できることを実証した

ソフトウエアジャパン2011 (2011年2月3日(木) タワーホール船堀)
講演タイトル:「クラウドが拓くカーナビゲーションの未来
-次世代カーナビ『CAR NAVITIME』-」
大西 啓介 (株式会社ナビタイムジャパン 代表取締役社長)

最短経路探索技術を応用したNAVITIMEナビゲーションシステムにより 個 人のみならず産業界に対して最適なルート探索手段を提供し 日本のサイバー フィジカルシステムを大きく発展させ 日本のアプリケーションデベロッパーとして顕著な貢献をされ
講演タイトル:「次世代の天気予報」
石橋 知博 (株式会社ウェザーニューズ 取締役)

天気予報にサポーター情報を取り入れるという画期的手段により 新しい予測技術を開発するとともに サポーターの価値創造という新らしいビジネスアーキテクチャを構築し 日本のサイバーフィジカルシステムの発展を創出された
ソフトウエアジャパン2010 (2010年3月11日(木) 東京大学 本郷キャンパス 安田講堂)
講演タイトル:「「『LightBike』のヒットに至るまでと今後の展開
~全米No.1 iPhoneアプリになった経緯とその要因~」
柳澤 康弘((株)パンカク 代表取締役社長)

3D対戦ゲーム「LightBike」を開発 2009年2月に米AppStoreの有料アプリランキングで1位を獲得するなど 日本のモバイルアプリケーションデベロッパーとして顕著な貢献をし さらに様々な情報発信を通して後続の開発者達を先導された
講演タイトル:「個人で制作し世界に配信する」
深津 貴之((株)Art & Mobile 代表取締役)

数々のiPhoneアプリを個人として制作 世界に発信しそのうちの1つは 2009年グッドデザイン賞を受賞するなど 世界で活躍する個人プログラマとして顕著な貢献をし さらに様々な情報発信を通して 後続の開発者達を先導されました
ソフトウエアジャパン2009 (2009年1月27日(火) 大手町サンケイプラザ)
近藤敦也氏
伊藤直也氏 講演タイトル:「はてなの挑戦」
近藤 淳也((株)はてな 代表取締役)*講演者 伊藤 直也((株)はてな 執行役員CTO)

「はてなブックマーク」「人力検索はてな」「はてなアンテナ」「はてなダイアリー」など独自のネットワークサービスを開拓され 我が国のネットワークサービス分野の活性化とオープンなネットワークコミュニティの発展に顕著な貢献をされた

講演タイトル:「モバゲータウン開発秘話」
川崎 修平 ((株)ディー・エヌ・エー 取締役)

ゲーム機能とコミュニティ機能を兼ねそなえた「モバゲータウン」を独自の発想で開発し 我が国のケータイゲーム業界における第一位のサービスを実現された.またクリエイターとして独創的なネットワークサービスを数多く創出しコミュニティの発展に顕著な貢献をされた
ソフトウエアジャパン2008 (2008年1月29日(火) 東京ステーションコンファレンス)
講演タイトル:「ダイバーシティと経営戦略」
内永 ゆか子(日本アイ・ビー・エム(株)技術顧問 / NPO法人J-win 理事長)

情報処理分野における女性技術者・経営者の先駆者となられ また女性の人材育成と活躍の場を広げる上で長年にわたりリーダーシップを発揮され 我が国ならびに国際社会における情報処理分野のダイバーシティの啓蒙と実現に顕著な貢献をされた
講演タイトル:「ゲーム木探索の最適制御 -将棋における局面評価の機械学習-」
保木 邦仁 (東北大学 大学院 理学研究科 助教)

Bonanzaの開発と公開によりコンピュータ将棋における新手法を開拓しコンピュータ将棋の進歩を加速するとともに Bonanzaのユニークな戦い方と高い実力によりコンピュータと人間の能力に関する社会一般の大きな関心を喚起することに多大な貢献をされた
ソフトウエアジャパン2007 (2007年1月25日(木) タワーホール船堀)
講演タイトル:「TRON—ユビキタス・コンピューティングのためのオープン・リアルタイム・プラットフォーム」
坂村 健(東京大学大学院 情報学環 教授)

TRON構想の提唱とトロンプロジェクトにおけるその実現と実践を通してわが国独自のコンピュータアーキテクチャを開拓して世界をリードするとともにこれからの電脳社会の構図の具体化に顕著な貢献をされた
講演タイトル:「Ruby in the World」
まつもと ゆきひろ((株)ネットワーク応用通信研究所 特別研究員)
Rubyの開発とその国際的な普及を通して新しいプログラミング言語を開拓し世界をリードするとともにソフトウェア技術の発展に顕著な貢献をされた
ソフトウエアジャパン2006 (2006年2月17日(金) 東京コンファレンスセンター品川)

講演タイトル:「成長を続けるオンラインゲーム:世界で勝ち抜く戦略とは何か」
松原 健二(株式会社コーエー ネットワークゲーム担当 執行役員)

1986年(株)日立製作所入社、メインフレーム、スーパコンピュータCPU開発に従事。1997年 マサチューセッツ工科大学スローンスクール修了。同年日本オラクル(株)入社、データベースソフトのローカライズ、2000年問題、新規事業開発に従事。 2001年(株)コーエー入社、現在ソフトウェア事業部ネットワークゲーム担当執行役員。

講演タイトル:「ドコモの拡大進化戦略」
夏野 剛(株式会社NTTドコモ 執行役員マルチメディアサービス部長)
ドコモのマルチメディア戦略の総責任者として、iモードからおサイフケータイまで様々なサー ビスを世に送り出している。ベンチャー企業副社長から1997年にiモードの立ち上げのためにドコモに転身し、今やiモードの育ての親として世界的に知ら れている。2001年ビジネスウィーク誌にて世界のeビジネスリーダー25人の一人に選ばれる。
講演タイトル:「日本発ソフトウェアベンダの世界への挑戦」
鎌田 富久(株式会社ACCESS 取締役副社長兼CTO)

1984年に基本ソフトウェア開発のベンチャー企業アクセスの設立に参加、現在、同社、株式会社 ACCESS取締役副社長兼CTO。携帯電話向けのコンテンツ記述言語「Compact HTML」をW3Cに提案するなど、情報家電分野での標準化を積極的に推進。2005年に米PalmSource社を買収し、OSを含めたネット家電向け ソフトウェア事業全般をの研究開発をリード。

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