2018年度マイクロソフト情報学研究賞の表彰



藤田 桂英 君(正会員)

「マルチエージェント自動交渉理論および実用化に関する研究」

2010年より日本学術振興会 特別研究員(DC1, PD). 2010年6月よりマサチューセッツ工科大学訪問学生. 2011年6月 名古屋工業大学大学院情報工学専攻修了. 博士(工学)取得. 2011年より東京大学大学院工学系研究科特任研究員. 2012年より東京農工大学大学院工学研究院テニュアトラック准教授, 2015年, テニュア早期取得. 2018年より産業技術総合研究所招聘研究員兼任, 現在に至る. 情報処理学会山下記念研究賞(2010年). PRIMA2014 Best Paper Award等を受賞. 

[推薦理由]
マルチエージェント自動交渉とは, 複数の合理的な主体(エージェント)間で対立が発生した場合に自動的に交渉を行い, 主体間で協調を可能とするための研究分野である. 藤田氏は, 特に新規性が高く現実社会への親和性の高い非線形効用モデルに着目した自動交渉プロトコルの進展へ大きな貢献があり, これらの成果が国際的に著名な学術雑誌や国際会議に採択されるなど, 国内外より高い評価を受けた. また, マルチエージェント自動交渉の普及と実用化のために国際競技会の運営等に関して主体的かつ重要な貢献をし, 自動交渉の学術的研究の発展と実用化の基盤となる国際コミュニティの立ち上げに貢献した.

 

山内由紀子 君(正会員)

「自律分散ロボット群の自己組織化の研究」

2009年3月大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了.博士 (情報科学).2009年4月奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教(2011年3月まで).2011年4月九州大学大学院システム情報科学研究院情報学部門助教,2017年4月同准教授,現在に至る.分散計算理論の研究に従事.EATCS/LA presentation award(2016年),SSS 2015 Best Paper Award,SSS 2018 Best Paper Award他受賞.

[推薦理由]
分散計算論は,小さな計算(局所計算)を統合して全体を計算するための理論である.山内氏は分散計算論の様々な研究課題で多くの優れた成果を挙げ,特に自律分散ロボット群の自己組織化の研究で顕著な業績を有する.自律分散ロボット群の3次元対称性の解消可能性の理論に挑み,その特徴づけに成功した研究は特筆すべき成果の一つである.一見“対称”と思える立方体配置や正四面体配置などの対称性が解消できることを示し,一方で正二十面体のもつ対称性は一般に,通信やノイズなどの外的要因なしには,解消不可能であることを明らかにした.この結果は驚きをもって迎えられ,世界で高く評価されている.


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